11/8の「たけしのコマ大数学科」の問題

11/8放送分の「たけしのコマ大数学科」より。


(問題)
4人が輪になって座ります。4人全員が目隠しをした状態にして、このゲームの進行役が4人全員の額にそれぞれ「赤」か「緑」のマークをつけます。ここで、4人全員に一斉に目隠しをはずしてもらい、周りの3人を見て「緑」のマークがついている人が2人以上見えたときのみ挙手します。自分が何色のマークをされたかが分かったら進行役に“分かりました”と告げて、それが当たっていればこのゲームはその人の勝利になります。
あなたがこのゲームの参加者の1人であり、目隠しをはずしたときに周りの3人のマークが「緑」だったので挙手すると、他の3人も全員挙手をしました。しばらく誰も“分かりました”と言わなかったとすると自分のマークが何色なのかを推察することができます。
さて、あなたの額のマークの色とその推察の理由を述べてください。



(解答)
自分のマークの色は「緑」である。
自分以外の参加者をA,B,Cと置く。
自分のマークが「赤」である場合、Aさんから見えるのは緑2人と赤1人であるのでAさんは挙手をする。しかし、Bさんも挙手をしているということは、Bさんが自分の色が分からないにも関わらず緑が少なくとも2人いることを確認できているということになるのでAさんは自分の色が「緑」だということが分かる。これはBさんやCさんから見た場合も同様である。自分の色が分かったのなら、それを素早く進行役に告げた人が勝利であるのだが、実際には誰も“分かりました”と告げていない。よって、自分のマークは「赤」でない。
自分のマークが「緑」である場合、Aさんから見えるのは緑3人であるのでAさんは挙手をする。Bさんも挙手をしているが、Bさんが自分の色が分からずとも「緑」が少なくとも2人以上いる(Cさんと自分が「緑」)ことが確認できるので、挙手をしたからと言ってもAさんがAさんの色を判断することができない。よって、Aさんは“分かりました”とは告げないでいる。これはBさんやCさんから見た場合も同様である。
よって、自分が「赤」でないという面から、自分は「緑」であるということが推察できる。


というのが解答でした。
確かに、自分が緑であるなら誰も“分かりました”と告げることはできないということになっていますが、この状況は客観的に見ると全員が「緑」(すなわち同じ色)です。よって、どの参加者も条件が同じであるため、A〜Cさんも皆自分の色が「赤」でないと分かっているのに誰も回答しないということになります。「赤」でないという判断が“自分の色が判断できたら、それを進行役に即座に告げる”という前提の元で下されているので、この前提さえ守られている(つまり、全員が勝利を目標にしている)状況なら「赤」でないと分かった以上「緑」であるしか選択肢がないので、しばらく誰も何も告げないということは実際にはなさそうです。


問題文だけ目にしたときは、“自分の色を推察できる”=“このゲームで一人勝ちできる”っていうことだと思ったので自分は「赤」であると思いましたが、この問題はあくまで自分の色を推察するだけで勝利とは無関係なんですよね。