言い訳はさせてあげるべき

「言い訳するな!」っていう気持ちがあまり分かりません。
ある程度、言い訳はさせてあげるべきだと思います。



まず、分からない単語は辞書を引いてみます。


○いいわけ【言い訳】
1.筋道を立てて説明すること。自己の事情を説明して、弁解をすること。弁明。
2.物事の筋道を説明すること。解説。


言い訳をするということは自分の言動に理由をつけて解説するということです。しっかりと解説をするためには自分の言動に対する振り返りが必要になります。「なぜ、そうしたのか」を再考しておくことで、次に同じような場面に巡り合ったときにも以前の自分がどういう理由でどうしたかという経験があるので、それが成功体験であれ失敗体験であれ次の場面でその経験を生かして起こりうるミスを予防することができるようになります。
なので、私は言い訳することは大事なことだと思っています。


「言い訳するな!」とよく使われるのは誰かが何かミスをしたときなどだと思いますが、頭ごなしに「言い訳するな!」と言うだけではミスした原因がどこにあるかという振り返りができずに、それで同じミスをまたどこかで起こしてしまうこともあるので、もったいないように思います。
また、物事がうまくいかなかった要因には能力・努力の不足以外にも巡り合わせなどの様々な事情が存在しています。「言い訳するな!」はここで言う様々な事情のことを指していることが多く、物事がうまくいかなかったのは能力・努力の不足だという押し付けをしていることになります。もし「言い訳するな!」と言われて「ミスの原因は自分の力量不足にある」と誤った反省をしてしまったら、そのままで良かった部分を殺してしまうかもしれません。


なので、言い訳をすることは大事であると同時に言い訳をさせてあげることも大事であると考えています。言い訳をさせてあげたときに考えが偏っていたりその振り返りがずれているなら、それを指摘してあげれば良くて、その方がよっぽど経験を糧にできているように思います。
「言い訳するな!」が生まれる背景として、その人の言い分を聞いてる場合ではないということもあると思いますが、そういうときは「言い訳するな」と言うよりも「言い訳は後で聞くから」と言った方があまり引きずらないでやるべきことをできるのではないでしょうか。



言い訳という言葉に悪いイメージが先行していますが、理由まで追及した振り返りを言い訳と考えているので、うまくいった経験に対しても言い訳をすることは大事だと思います。