キノガッサ対策を机上で考える

シングルやってない人が考えるシングルのキノガッサ対策。
一応、想定している型は以下の通りです。


キノガッサ S134 (ポイズンヒール)
格闘技、何か、キノコの胞子、身代わり@どくどくだま


まず、キノガッサの何が強いのかというと命中100の眠り技であるキノコの胞子と特性のポイズンヒールの相性がいいことです。
こちらのポケモンキノガッサより遅い場合は以下のようになります。

(1T)
・相手のキノガッサのキノコの胞子 ニョロトノは眠ってしまった
ニョロトノはぐうぐう眠っている
相手のキノガッサは毒々玉で猛毒になった
(2T)
・相手のキノガッサの身代わり キノガッサHP8/8→6/8
ニョロトノはめをさました 冷凍ビーム キノガッサの身代わりは壊れた
相手のキノガッサポイズンヒールで回復 HP6/8→7/8
(3T)
・相手のキノガッサのキノコの胞子 ニョロトノは眠ってしまった
ニョロトノはぐうぐう眠っている
キノガッサポイズンヒールで回復 HP7/8→8/8
(4T)
・相手のキノガッサの身代わり キノガッサHP8/8→6/8


このようにこちらのポケモンが最速で起きても相手のキノガッサのHPが減らないループが発生します。これを続けられるのなら、相手がPPを消耗するだけですが、実際には眠りターンは2〜4なので2ターンを引き続けなければなりません。なので、キノガッサは自分より遅い相手には強いです。
また、4世代と違ってBWになって格闘技にローキックが追加されたことで速い相手に対しても関係を逆転させることができるようになり、現在の対戦ルールのほとんどが眠り重複ありなので相手が交代してきても同じように胞子ループに嵌めることも可能になりました。交代すると眠り消費のカウントがリセットされるのもキノガッサにとっては追い風になっていると思います。


まず、当たり前のことですがキノガッサの起点になるポケモンを作らないということです。素早さを最速キノガッサの値である134を越えるようにしておくのがいいでしょう。ただ、先手が取れるようになってもキノガッサに対して何もできないようなポケモンであれば結局対策にはならないので注意が必要です。
その例としては

(1T)
スイクンの冷凍ビーム キノガッサHP8/8→3/8
キノガッサのキノコの胞子 スイクンは眠ってしまった
キノガッサは毒々玉で猛毒になった
(2T)
スイクンはぐうぐう眠っている
キノガッサの身代わり キノガッサHP3/8→1/8
キノガッサポイズンヒールで回復 HP1/8→2/8
(3T)
スイクンはめをさました スイクンの冷凍ビーム 身代わりは壊れた
キノガッサのローキック スイクンの素早さが下がった
キノガッサポイズンヒールで回復 HP2/8→3/8
(4T)
キノガッサのキノコの胞子 スイクンは眠ってしまった
スイクンはぐうぐう眠っている
キノガッサポイズンヒールで回復 HP3/8→4/8
(5T)
キノガッサの身代わり キノガッサHP4/8→2/8


という感じで2ターン目に身代わりを貼られてしまうと結局ループに嵌められます。また、2ターン目に身代わりができなくてもスイクンが起きないのでローキックを打って3ターン目に身代わりを選ぶ手もあります。先手を取って眠っている間に身代わりを残させないようにすればいいところまで削ればいいのですがポイズンヒールの回復量は1/8と大きく、身代わりが貼れるようになるまでの時間が眠り消費にかかる時間より短いので結局は1発で倒せるようになっていないといけません。もしニョロトノに拘りスカーフを持たせてめざめるパワー飛行を覚えさせていればローキックを先に受けない限りはきっちりと対策できるでしょう。
キノガッサは耐久が高いポケモンではなく楽そうですが、実際にこの手法を取るだけではキノガッサの取り巻きのポケモンに対応ができなくなってしまいます。キノガッサの強い点としては、このように選出するポケモンを相手が読みやすくなっている部分にもあります。
今でこそあまり見ませんが、キノガッサ対策でゲンガーやサンダーを採用したところキノガッサ対策ポケモン対策のライコウに起点にされるようなこともあるのでなるべくパーティに万遍なく対策手段を取り入れたいです。


先手を取れるポケモンで身代わりを貼る対策もあります。ローキックの素早さ下降と眠りの2つを同時に防ぐことができます。ただし、身代わりを連打してこちらのHPが減り続けるようでは本末転倒なので身代わりがローキックを耐えるようになっているのが望ましいです。ラティオスのようなポケモンが使う身代わりはA182ローキックで壊れることがなく、キノガッサが一撃で倒されるのを嫌って交代してきても身代わりが残るので強いです。
ただし、タネマシンガンには注意が必要です。


他には寝言もある程度の対策になります。BWになって、拘りアイテム+寝言が一度しか出せないという仕様がなくなったので使いやすくはなっています。


ラティオス C181 S177
流星群、サイコショック、めざめるパワー炎、寝言@拘り眼鏡


キノガッサより遅いポケモンキノガッサが対面してしまったときに交代でこのラティオスを出してキノコの胞子を受けて寝言を選択すれば、どの技が出てもキノガッサを倒すことができるようになっています。しかし、交代際に身代わりを選ばれてしまうと眠っていないので寝言を選択できず身代わりを壊すために攻撃するターンに眠らされてしまいループに嵌まるので注意が必要です。


単純にキノガッサに打点のあるポケモンにカゴの実やラムの実を持たせるのも強いです。一度だけ眠りを回復できるのでそのターンに反撃で返り討ちにします。これならばキノガッサより遅いポケモンでもキノガッサの対策ができるようになります。電磁波ボルトロスや欠伸カバルドンなどがいることも考えるとラムの実が腐りやすいということはまずないと思います。
ある意味、奇襲ともいえるのでラムの実を持っている可能性の低そうなユキノオーやラムの実を持つことで起点にできるパルシェンなどがいい例として挙がります。


他には自ら状態異常になる火炎玉ランクルスや毒々玉グライオンなどを使う手もあります。一度火傷になってしまえば眠り状態になることはないのでキノガッサの起点にはならなくて済みます。また、キノガッサが毒状態になる前に他の状態異常にするという手もあります。ただし、眠りではキノガッサが起きたターンの終わりに毒々玉が発動してしまうので火傷か麻痺である必要があり、火傷にする技の命中は不安定なので電磁波が1番良さそうです。他にも先手で挑発や神秘の守りを貼る手もありますが、ローキックから身代わりで粘られて効力が切れてしまったり、1ターン無防備になったところで気合パンチを受けてしまうことまで考えていないと対策とは言えなさそうです。


汎用性が低くてもよければ悩みの種という戦法もあります。
あと夢特性のエーフィは交代でも出していけるのでぜひ使ってあげましょう。


キノコの胞子を意識した対策は上記のようになりますが、いずれにせよキノガッサが身代わりを置いてしまうとローキックとキノコの胞子の選択が安定してしまい相手にペースを持っていかれてしまうので、より大事なのは身代わりを残させない立ち回りになると思います。キノガッサの身代わりを壊せる後攻蜻蛉帰り+キノガッサに先手を取って倒せるポケモンの組み合わせであれば身代わりを残させず眠りも受けないままキノガッサに有利なポケモンを対面させることができます。
やはり、先手を取れる(S135以上)ポケモンの存在が大切になってきます。


実際に対戦はしていないので、ここで文章を終えます。
大事なのはただキノガッサに強いポケモンを入れただけでは相手に選出も読まれやすくなりキノガッサの取り巻きに対処されてしまうので、パーティ全体でキノガッサに身代わりを残させないようにすることです。そして、キノガッサに身代わりをさせないだけでは受け身なままなので先手でキノガッサを倒せるポケモンも重要になってきます。


“先手”と書きましたが。もしキノガッサのSが268になるようなパーティがあればどう対処すればいいのかよく分かりません。そのキノガッサは攻撃も2倍になっているような気がするので、キノガッサにバトンが渡る瞬間に何とかしないといけないんですよね・・・怖い。