2/28放送の「たけしのコマ大数学科」より。
問題文は正確に覚えていないのでちょっと変わってます((
(問題)
(x,y)=(a,b)となる点がx-y平面に存在してa,bが共に整数である場合、その点を格子点と呼ぶ。さて、ここで任意の格子点を5つ選ぶとき、各点を結んだ線分の中点が格子点である組み合わせが少なくとも1つはあることを示せ。
(解答)
任意の格子点(m,n)は共に整数であるが、その組み合わせとしては次の(ア)〜(エ)のうちのどれかになる。
(ア)m,n共に奇数
(イ)m,n共に偶数
(ウ)mが奇数でnが偶数
(エ)mが偶数でnが奇数
任意の格子点(m,n)と(p,q)の中点は(m+p/2,n+q/2)であり、中点がまた格子点となるのであればm+p/2,n+q/2はそれぞれ整数になる。したがって、m+p,n+qは共に偶数であることが分かる。和が偶数になるのは「奇数+奇数」または「偶数+偶数」の組み合わせなので、「m+pが偶数」且つ「n+qが偶数」になるのは(m,n)と(p,q)の組み合わせが先に挙げた(ア)〜(エ)のうちのどれかで一致しているときである。
もしここで任意に選んだ格子点4つ点がそれぞれ(ア)(イ)(ウ)(エ)とすべて性質が違っていた場合、中点が格子点になる組み合わせは存在しない。しかし、5つ目である次の1点を定めると、必ずその点は既に選ばれている4つの格子点のどれかと同じ性質を持つ。つまり、(ア)〜(エ)のうちのどれかで一致する。したがって、任意に格子点を5つ選んだときに中点が格子点になる組み合わせが少なくとも1つは存在するということがいえる。
(証明おわり)
いわゆる「鳩の巣原理」(n+1匹の鳩をn個の鳥小屋に入れるときにn匹目までは鳥小屋1個に1匹だけを入れることができてもn+1匹目を入れると鳥小屋のどれかは2匹になってしまうことから、少なくともどこか1つは鳩を2匹以上入れている鳥小屋がある、という考え方)の問題。解き方自体は分かったもののうまい説明の仕方がよく分からなかったので改めて書いてみました。
番組で問題のテーマとして「鳩の巣原理」という単語が出てきたのがヒントになったので比較的早く解くことができましたが、その言葉を聞かなかったら解くのにより時間がかかったかもしくは解けなかったかもしれません。
「鳩の巣原理」は意外と使われることが多いという話は聞くのですが、実際に実践できる場面にはまだ遭遇したことがありませんね。そういう考え方ができるという策を持てるというだけでも重要なことではありますが。