ポケモンBWも新作のBW2が発売されて環境が変化する可能性があるということで、これまでの環境をまとめるかのようにキャラランクなどをつけるのが流行っているみたいです。
私が主に取り組んでいたのはダブルとBWGSのルールでしたが、ダブルは「Rの憂鬱」というブログにあるものでほとんど異論がありませんでした。そういうわけで、BWGSの最終的なキャラランクを設定してみたいと思います。
もちろん、前提としては私の主観。どういう風に使われていたかなどGSルールをあまり経験したことのない人が見ても雰囲気を感じ取ってくれるように書いてみるので長くなってしまいますが・・・(
S…(環境の中心的存在となれるスペックの持ち主)
カイオーガ
A+…(環境を担えるスペックの持ち主、安定感が高い)
ディアルガ、ギラティナ
A…(環境を担えるスペックの持ち主、多少不安定)
グラードン、パルキア
B…(環境の一部となりえるだけのスペックの持ち主)
ミュウツー、ホウオウ
C…(単体としてのスペックは高いが専用の構築が必要)
ルギア
D…(単体としての能力はあるが構築の難易度が高い)
レックウザ、ゼクロム
E…(使う理由がほとんどないが一時的に刺さる可能性はある)
キュレム
F…(意表を突く、自己満足を叶える以外に使う理由がない)
レシラム
簡易的にポイントを箇条書き。
〜Sランク〜
○カイオーガ
・命中100範囲攻撃の圧倒的火力
・爆発弱体化による拘りアイテムの持ちやすさ+ジュエルで臨機応変に対応、耐久重視の配分もあり
〜A+ランク〜
○ディアルガ
・ドラゴン弱点ではない唯一のドラゴンなので強化アイテムを持たせやすい
・弱点が少なくディアルガに大ダメージをとれるポケモンが多くない
○ギラティナ
・安定した耐久種族値と型の豊富さ
・相対的なオリジンフォルムの強化
〜Aランク〜
○グラードン
・環境が特殊偏重且つ浮いているポケモン少なめで地震が刺さる
・取り巻きが限定的になる意味での汎用性の低さ
○パルキア
・耐久素早さ弱点とトップクラスのタイマン性能の高さ
・パルキアにタイマンで勝てるポケモンの増加
〜Bランク〜
○ミュウツー
・サイコブレイク習得の強化もスタイルには変化がないことで対策が立てられやすい
・伝説枠としては不十分な耐久
○ホウオウ
・対一般枠性能に優れて有利な相手にとことん強い
・苦手な相手に制圧力の高いポケモンが多い
〜Cランク〜
○ルギア
・高耐久高速からの先手羽休めで詰みが狙える
・火力が一般ポケモンでも並みレベルの程度でしかない
〜Dランク〜
○レックウザ
・エアロックによる味方の恩恵と特性表示による素早さ判断
・取り巻きとして最適なポケモンがいない
○ゼクロム
・雷撃以外の攻撃範囲の狭さ
・カイオーガにも強いように見えてそこまで強くはない
〜Eランク〜
○キュレム
・耐久弱点ともに対一般枠性能が低い
・同じ火力で吹雪が打てるミュウツーに比べてギラティナに強い
更に、個別に雑感。
○カイオーガ(Sランク)
→種族値150の特攻から最大威力150命中100の範囲攻撃を特性の雨降らしで火力を増強させて放つことができるポケモン。C222雨75%潮吹きの火力がどの程度かというとラティオスの拘り眼鏡流星群を僅かに下回るだけであると考えると分かりやすいでしょう。4世代のGSルールに比べると、悪戯心+日本晴れやワイドガードやゼクロムの登場などによって強力な組み合わせの代表でもあったトゲキッス+カイオーガは弱体化してしまいましたが、追い風のターン数が強化されたり拘らずに火力を出せるジュエルの登場や大爆発の弱体化により拘りアイテムを持ちやすくなった点などプラスに働く新要素もあったため、頭一つ抜けているという性能は変わらないと思います。
ワイドガードの登場により、それをかいくぐることができる単体攻撃の水技の需要が上がったため、氷技を切るケースも多くなったと思います。特に、トリパのカイオーガはナットレイから先手でダメージを受けて潮吹きの火力を出せなくなってしまうのでハイドロポンプを採用したいケースが多いです。また、BWの新技にある熱湯を使うパターンも見られます。単体攻撃ですが、濁流と火力は変わらず命中が安定していて追加効果にも優れた優秀な技でした。
主な持ち物は、拘りスカーフ、拘り眼鏡、水のジュエル、など。扱い方はそこまで変わらず、拘りスカーフであれば後発から出てきて手負いにした相手を一気に削る使い方、拘り眼鏡であれば初手から相手をガンガン削っていく型が主流です。水のジュエルは拘り眼鏡型のように初手で出す場合もありますが、追い風からカイオーガが出てくるパターンに用いるなど臨機応変に使われていました。
よくある組み合わせではありますが、ルンパッパ+カイオーガは相変わらず強力。この指止まれをするトゲキッスに代わりウルガモス+カイオーガという組み合わせも登場しました。この指止まれと猫騙しの優先度が同じになったことやナットレイモロバレルの登場を受けて黒い鉄球持ちのトリパカイオーガは少なくなった印象です。
ミーサさんの主催する伝説厨オフでは、「カイオーガを入れていないパーティでは優勝できない」というジンクス(?)ができるほどの性能は高かったと思います。
○ディアルガ(A+ランク)
→鋼タイプを持ち合わせたおかげで数多くの半減耐性を持つことができるポケモン。加えて、数あるドラゴンタイプのポケモンの中で唯一ドラゴン技が弱点にならないポケモンです。特殊耐久こそやや低めにはなってしまいますが、鋼の耐性を利用して伝説トップクラスの火力を叩きこめるところは4世代と変わりなく強いポイントです。控えめの拘り眼鏡流星群の火力はラティオスの拘り眼鏡流星群耐えポケモンを倒すことができる火力なので、つまりカイオーガの雨潮吹きを耐えるポケモンはそのまま倒すことができます。
ナットレイやモロバレルの登場を受けて、元々ドラゴン技とも相性の良い炎技の需要が上がっています。また、草ポケモンは宿り木の種や眠り粉などの補助技でしかディアルガを直接攻められないので身代わりが強かったりもします。命の珠や拘り眼鏡の型は場面を見て使い分けられるように流星群と竜の波動を併用するパターンが多いです。
主な持ち物は、拘り眼鏡、命の珠、ドラゴンジュエル、など。ドラゴンジュエルの場合は流星群で特攻が下がった隙こそ大きくなってしまいますが、拘り眼鏡の火力を出しながら攻撃を通した後にトリックルームを起動するようなトリッキーな使い方もできます。また、ほとんど見かけませんでしたが、格闘ジュエル持ちの格闘などが現れたことでヨプの実は需要があるのではないかと思っています。
4世代と同じくドーブル+ディアルガの組み合わせは強力です。また、怒りの粉で格闘技を吸い寄せて半減で受けることができるモロバレルとの組み合わせも強く、トリックルームを使うのか拘り眼鏡持ちなのか見分けがつかないのでドーブル+ディアルガと似たような側面を持っています。しかし、この指止まれで安定してトリックルームを貼ることができなくなった分、使うのであればディアルガを後発に置いた方が強いようには思えます。
個人的には、特攻に振りきって強化アイテムを持たせるような型がディアルガが強さを最も発揮すると思っています。
○ギラティナ(A+ランク)
→伝説枠のポケモンの中でもトップクラスの耐久種族値を誇り安定しているポケモンです。4世代に比べて持続ターンが1ターン長くなった追い風を使うポケモンとして猫騙しやフェイントを受けないところが優れています。また、白金玉を持たせた場合はオリジンフォルムへと変化して特性が浮遊になるのでグラードン+クレセリアの組み合わせに非常に強くなれます。
ギラティナは型が豊富なのも厄介なところです。多かったのは物理型でシャドーダイブを使ってくるタイプ。これだけでも追い風をするタイプや電磁波を撒くタイプがありました。また、オリジンフォルムもそうですが、特殊型として採用されているものもいました。物理型に比べて波動弾でナットレイに打点を持てるところがポイントです。また、瞑想するタイプは拘りドラゴンやサイコブレイクの影響を受けて4世代に比べるとかなり少なくなった印象です。
主な持ち物は、パワフルハーブ、ハバンの実、カゴの実、白金玉。カゴの実は瞑想などで眠るを使う場合だけになります。どうしてもドラゴン技を耐えなくてはならない場合はハバンの実を持たせるのでしょうが、追い風とも相性が良く速攻性の上がるパワフルハーブがよく使われていた印象があります。
かなり汎用性は高いポケモンなのでメジャーなポケモンとならば並べても隙が大きくならないことがほとんどですが、BWGSでのテンプレ初手となったマニューラ+ギラティナの組み合わせが非常に印象的でした。
大爆発が弱体化したことでシャドーダイブに火力が求められるようになった気がして耐久に振れる分は少なくなったものの、安定感という意味でこの位置につけました。
○グラードン(Aランク)
→カイオーガと対になっている関係で攻撃と防御が高く設定されていて、特殊耐久が低すぎることからトップメタのカイオーガを始め不利な相手が多いですが、その特殊偏重の環境の中で物理の範囲攻撃を主力にあり浮いているポケモンもそれほど多くはないことから環境が回ると刺さる場合が多くなるポケモン。
ワイドガードの登場を受けましたが、地面の単体技はないのでグラードンがうまく身をかわすしかなく、身代わりの需要は高くなったように思えます。また、身代わりではなく火力の高い単体攻撃を入れるという手もあり草タイプを意識した炎のパンチは所持率を上げていたのではないかと思います。基本的には、地震と岩雪崩で事が足りていてロックカットなどを入れるパターンも見られましたが、グラードンが強い環境が回ってきてからオリジンギラティナが増えたイメージがあるのでシャドークローを採用してもいいかもしれません。
主な持ち物は、地面のジュエル、黒い鉄球、気合の襷など。特に、4世代と比べると地面のジュエルが最も強化されたポイントで、地震の通りこそ良かったものの範囲攻撃で威力が落ちることで相手を倒しきれないで困る場面をジュエルで強化することで解消していて、相手を倒すことで攻撃を受ける機会を減らして身を守ることができます。他にも威張ると組み合わせるためにラムの実を持っている型はよく見かけました。
最もメジャーな組み合わせはグラードン+クレセリア。ワイドガードを覚えるポケモンが格闘タイプに偏っていることもありクレセリアとは相性が良く、ミュウツーの攻撃を受けてトリックルームを貼ることができます。また、電磁波による素早さ操作も可能で手助けも覚えるためグラードンとの組み合わせは非常に良好です。その他には、ラティオス+グラードンで追い風展開を仕掛けたり、ワタッコ+グラードンで草タイプをアクロバットで狩って怒りの粉をしながらグラードンを動かす組み合わせも。
そういうわけでスペックは十分ですが、特殊耐久が低すぎて素早さ関係を間違って攻撃を受けたりしてしまうと即死する可能性もあり、組み合わせられるポケモンも限られてくることから汎用性という意味でAランクに位置付けました。
○パルキア(Aランク)
→全ポケモン中トップクラスのタイマン性能を誇るポケモン。GSルールのトップメタとして挙げられるカイオーガの水技を1/4で受けることができ、ルギアミュウツー以外の伝説ポケモンより速く、弱点もドラゴンタイプのみなので隙が少なく、対一般枠の性能も兼ね備えている万能的なポケモンです。
拘りアイテムを持つ時以外は流星群を使うことは少なく、メインウエポンには龍の波動や亜空切断が添えられます。残念ながら熱湯は覚えませんでしたが、伝説枠ドラゴンが打点を持ちにくいバンギラスに対してもハイドロポンプを打つことができます。また、メイン技の2つがナットレイに止められてしまうので、パルキア自身も炎技の需要は上がっていると思います。他にも電磁波やトリックルームなどを使うパターンもあります。
主な持ち物は、ハバンの実。唯一のドラゴン弱点が消えてミラーで一方的に不利ならなくなり、即死することがほとんどないポケモンなので仕事をしないことが少なくなります。他には、オボンの実や白玉や拘り眼鏡など。基本的にパルキアは補完で入るポケモンなので、オボンの実や白玉は火力や耐久が足りないときに持たせます。ミラーの機会が避けられるような構築になっていればこれらの持ち物の方が強そうです。拘り眼鏡のパルキアはパーティの主軸になると思いますが、素早さは最速にしたいので火力は高められないことだけ気になります。
パルキア自身の汎用性が高いので、だいたいどのポケモンと組んでも適当に活躍はしてくれると思います。個人的には圧倒的に後発が扱いやすいと感じていて、交代先としてパーティ全体としてのダメージを無理やり抑えて、その素早さから安定した削りを行っていけるところが強みだと思います。余談ですが、パルキアは対応範囲が広すぎるので主軸に持ってくるとうまくまとめるのが難しいイメージがあります。
4世代のGSルールでは汎用性が非常に高かったのでカイオーガに次ぐランクに位置するポケモンでしたが、メイン技で手を出せないナットレイや襷を持ってタイマンでパルキアに優位に立てるコジョンドテラキオンなどの登場とミュウツーに弱いポケモンになってしまったためにこの位置にランク付けしました。
○ミュウツー(Bランク)
→固有技サイコブレイクの習得により初期から話題になったポケモン。GSルールでは、特殊耐久を重視する傾向があったため防御で判定するサイコブレイクが通りやすいことが大きく、4世代のミュウツーの欠点であった実質的な攻撃範囲の狭さ(タイプ一致のサイコキネシスがたいした火力がないために多くのサブウエポンを組み込まなければならず覚える技は豊富でも枠内で攻撃範囲を十分に補えるとは言い切れなかった)を補うことができるようになっています。
そのサイコブレイクにより、だいたいの相手にダメージを取ることができるようになったため、サブウエポンにはディアルガとバンギラスを同時に攻撃できる波動弾が多く、他にはメタグロスを攻撃できる大文字やドラゴンタイプへの打点となる吹雪or冷凍ビームなどです。あまり見ませんでしたが、ミュウツーを攻撃できるシャドーボールは少し需要は上がったと思います。また、見せ合いなしの場合は初手でゾロアークがイリュージョンを使っている場合もあるので安易に不意打ちで倒されないように身代わりも実装することが増えました。
主な持ち物は、エスパージュエル、命の珠。安定して火力を出せるようになったので身代わりと合わせて食べ残しを持つ型もいます。
ミュウツーの苦手とするディアルガとバンギラスに打点を持つことができて、カイオーガの攻撃をワイドガードで防ぐことができるコジョンドとの組み合わせが最もメジャーだったでしょう。また、カイオーガ対策としてユキノオーが同時に採用されていることも多く、後発からユキノオーを出しながら必中の吹雪を打ってくる攻撃パターンも見られました。
ただし、サイコブレイクは1ターンに1匹しか攻撃できないので相手との読みあいの次第になる面は多く、流星群ディアルガと違って交代でかわしやすいこととかわされた際の反撃で生き残りやすいかどうかで見ると耐久の不安定さを露呈してしまいます。また、先発で出して相手を上から攻撃するというバトルスタイルには変わりはないので、相手にとって対策の仕方が難しくならない点や目に見えて分かりやすい強化だったためにメタを貼られやすくなったことから、扱う側としては困難な部分があります。これらが対策強化度こそ上がったものの、この位置までのランクアップに留める要因となっています。
余談ですが、先発のミュウツーは猫騙し+パワフルハーブ持ちシャドーダイブとされると身代わりも守るできずに倒されてしまうので、後ろのポケモンはギラティナに強く出れるポケモンを置きたいところです。カイオーガにも強いと嬉しいのでオボンの実を持たせたパルキアやナットレイなどが良いでしょうか。
○ホウオウ(Bランク)
→GSルールトップメタのカイオーガに対して弱いもののカイオーガの対策として入りやすい草タイプのポケモンに圧倒的に強く、特殊耐久も非常に高いのでドラゴンタイプとのタイマンでも羽休めを用いて有利に戦うことができます。他の伝説枠にも通りのいい格闘や地面に対しても耐性がついているので、同程度の物理耐久でもホウオウを突破することは難しく、ホウオウを奇襲するために格闘ポケモンがピンポイントのストーンエッジなどを仕込んでいる場合もあるほどです。
ブレイブバード、聖なる炎、守る、身代わり、羽休めなどから技を選択するのが基本です。バンギラス意識でアイアンヘッドや地震を持つこともあるみたいです。また、追い風が使えるようになっているのは強化ポイントではあると思います。
主な持ち物は、ヨロギの実、イトケの実、食べ残しなど。イトケの実は補完入れたホウオウを積極的に動かせる保険にするような意味合いで使われていて、相手の岩技に対して慎重に警戒して立ち回っていけるのであれば食べ残しが非常に性能は高いです。ただし、食べ残しを持たせると天候ダメージでHPが削れないので先手羽休めを連打して粘るということができなくなっています。また、苦手な相手を無理やり削るジュエル系統も見かけはしませんでしたが、面白いと思います。
岩技と水技が苦手なので草タイプのポケモンと組み合わせることが多く、ルンパッパ+ホウオウでカイオーガを牽制するパターンやナットレイ+ホウオウで相手を詰ませるような戦い方をする組み合わせなどが見られました。また、グラードンとの攻撃範囲の組み合わせが良好なので、グラードン+ホウオウの組み合わせで組むことや悪戯心エルフーンorヤミラミで日本晴れや威張る+ラムから攻めてくる組み合わせも見かけました。
ホウオウを倒せるポケモンは限定的で残りポケモン次第では詰ませる戦い方も取ることができますが、ホウオウが苦手とするポケモンはバンギラステラキオンカイオーガなど場に対して制圧力を持ちやすいポケモンばかりなので、ランク付けはこの位置としました。
○ルギア(Cランク)
→伝説ポケモンの中ではミュウツーに次ぐ素早さとギラティナに次ぐ耐久を持っていて、特性のプレッシャーと羽休めによって驚異的な耐久を誇ります。特に、汎用性抜群のパルキアやディアルガに対して交代で出してからリカバリーを計れるという点が優れています。
ルギアの強さを十分に発揮するためには羽休めはほぼ必須だと思っています。ワイドガードを覚えたことなどで増えた格闘タイプを攻撃できるエアロブラストが攻撃技としては1番需要があるかと思います。また、攻撃技を複数入れる際には大地の力が採用されるかと思いますが、覚える攻撃技の種類自体は豊富で雷やハイドロポンプやウェザーボールなどもあり、ルギアの同速対決は大きく響くことがあまりないのでナットレイを攻撃するためにめざめるパワー炎を入れる型が検討されたという話は聞いたことがあります。
持ち物は型によって変わってきますが、拘りアイテムでない限りは羽休めを持たせて受け切って詰ませるように立ち回るのがルギアの戦い方なので正直何を持っていても良さそうです。個人的にオススメなのは、一度限り事故を防げるラムの実です。また、光の粉を持たせて使っている方がいましたが、攻撃を被弾する回数は必然的に多くなるので非常に理に適っていると思いました。オボンの実を持たせている型もよく見ましたが、オボンの回復は一度きりなのがあまり気に入りませんでした。
最もメジャーな組み合わせはルギア+バンギラス。バンギラスの砂起こしでルギアに降りかかる吹雪や潮吹きのダメージを抑えることができるので相性良いです。ルギアの入ったパーティはこれに加えてカイオーガを対処するためにナットレイやルンパッパやモロバレルを入れたものがよく見られました。
詰ませる能力は高いもののルギア自身が決定力を持っているとは言えないので、専用の構築を作らないと強さを発揮できないところからランクはこの位置にしました。
○レックウザ(Dランク)
→伝説枠のポケモンの中でも一風変わった特性のエアロックを持っていることが特徴的で、これによって味方が天候ダメージを受けない、拘り眼鏡75%潮吹きを耐えることができるようになる、ルンパッパなどのすいすいポケモンの素早さが上がらない、などレックウザの隣にいるポケモンをサポートする意味で使われることが多いです。また、多くの伝説ポケモンに比べると素早さが一歩速いのでエアロックの特性が表示されるようになったことで拘りスカーフを持っているかどうかを見極められるようになったのは、4世代にはない特徴です。
過去にVジェネレートを覚えたレックウザが配信されていましたが物理のドラゴン技はドラゴンクローか逆鱗しかなく火力が足りないので流星群を選択することが多いです、また、Vジェネレートのために攻撃に努力値を振ることになれば神速の火力も上がる副次的な効果もあります。そのVジェネレートはタイプ不一致威力が180(換算するならタイプ一致の威力120)もあるので特殊偏重の環境で火力を取りやすく、特に今までのレックウザはある程度耐久高いポケモンには流星群を打たなくてはならず、ディアルガやカイオーガの攻撃に照準を合わせているポケモンはその攻撃を耐えてしまい火力不足になったレックウザが神速しかやることがなくなっていましたが、Vジェネレートは火力を落とすことがないのでレックウザが放置されにくくなっています。
主な持ち物は、気合の襷、命の珠、各種ジュエル、など。個人的には気合の襷を持たせないとレックウザを動かすことができないので、気合の襷一択です。襷でもそうですが、他の持ち物でも火力は足りません。
相性の良さそうなポケモンはヌケニン、コジョンド、メタグロスなど。しかし、ヌケニンはゴツゴツメットや鉄の棘などで倒れやすくなってしまい、コジョンドの場合はレックウザかどちらかが気合の襷を持つことができない、メタグロスは大爆発が弱体化したことなどレックウザの取り巻きに十分なポケモンがいないというのがあまり使われていない理由の一因だと思います。また、守る+隣の攻撃で相手を攻撃圏内に入れることで居座ってエアロックを維持するのがレックウザの戦い方ですが、フェイントが非常に怖く守るを選びづらくなっているのもレックウザが使いにくくなっている要因だと思います。
○ゼクロム(Dランク)
→BWから登場。電気タイプを併せ持ったドラゴンということで、GSルールトップメタのカイオーガへの強さが評価されているように見えました。特に、メインウエポンの雷撃は物理技で威力が130と高いため受けられるポケモンを用意していないと綺麗に1匹持っていかれてしまいやすく、交代受けるポケモンを出すと2割で麻痺の追加効果があるため強力です。
基本的には攻撃範囲も狭いのでメイン技の雷撃をガンガン打ち込むパターンが多いですが、雷撃でカイオーガが倒せるので十分として打ち逃げの流星群やボルトチェンジも見られました。また、ナットレイを突破できる攻撃技が一つもないのでめざめるパワー炎を持たせている型もいるようです。
主な持ち物は、拘りスカーフ、電気のジュエル、など。先述の通り、雷撃の火力は凄まじくゴウカザルやルンパッパ程度のポケモンなら一撃で倒せて、メタグロスを交代で出されても2発で突破できます。電気のジュエルは一度きりではありますが、よくある耐久調整を施したパルキア(H185B121程度)なら1発で倒せるほどとこれもまた凄まじい火力があります。しかし、たいした素早さはなく特殊耐久も高くないので拘りスカーフで行動回数を稼ぐのが良さそうな気がします。
ありがちな組み合わせとしては、グラードンとディアルガに強めなポケモンを隣に置きたいのでコジョンドorカポエラー+ゼクロムという形がよく見られます。私も少しだけ扱いましたが、ボルトチェンジでカポエラーの威嚇や猫騙しを何度も回していく戦法は比較的面白かったです。ゼクロムに強化アイテムを持たせるのであれば拘りスカーフを持たせたドーブルを置くのも良さそうですが、その場合は逆鱗を積極的に打つような立ち回りも求められそうです。
ここまでゼクロムの優れた点を挙げてはきましたが、雷撃が通らない場合の攻撃範囲の狭さがひどいです。特に、カイオーガの取り巻きにいるドラゴンや草をスムーズに突破することはできませんし、威力130はミュウツーの命の珠サイコブレイクと同じなのでついでに耐える調整を施されていることも多いです。また、ミュウツーの項でも書いたように1匹しか攻撃できない割には耐久が低いので使う側としては立ち回りが苦しい上に雷撃の命中が85しかないところも不安定です。そして、かなり有利に見えるトゲキッス+カイオーガに関しても攻撃を引き寄せたトゲキッスを一撃で倒せてもカイオーガの拘り眼鏡75%吹雪で普通に倒されてしまうほどの耐久しかゼクロムにはないため自分で使う分にはかなり難しいポケモンだと感じています。
○キュレム(Eランク)
→伝説枠のポケモンに対して通りの良い氷技をタイプ一致で使えるポケモン・・・でしたが、実際には他の伝説枠のポケモンより種族値が低く火力も命の珠を持ったミュウツーの氷技の方が強いと言われるような存在でした。私は実際に使ってみたいとも思ったのですが、残念ながら使う機会はなくめったに使われないポケモンだったためにここからは机上論になります。
対一般枠の性能が全くなくて、特にコジョンドやバンギラスといった汎用性抜群の一般ポケモンに対して有利でないため、周りでカバーをするのが非常に困難で全く採用されなかったということでしょうか。封印を覚える伝説枠ポケモンの中では少しだけ素早さが高いことと同じ火力で吹雪を打つミュウツーに比べてギラティナに強いところが評価できる唯一のポイントでしょうか。
めったに見なかったので有名な組み合わせが分かりませんが、メタグロスとバンギラスの両方に強いゴウカザルやキュレムで必中吹雪を打つためにユキノオーを併用するパターンなどが考えられていました。
○レシラム(Fランク)
→詳細は省略、個別考察記事があるので詳細はこちらを参照に↓↓
http://d.hatena.ne.jp/acewild53/20120621/1340275645