2012秋ドラマ 感想

2012秋ドラマの感想。


相変わらず録画してから視聴するようにしていて、忙しいはずではなかったのですけれど一旦貯めてしまうとなかなか手を付けられない状態になってしまい、結局4作品(うち2作品が30分の短いドラマ)をすべて視聴するのが1月下旬に差し掛かるころとなってしまいました。
感想だけ見ていただいても面白くないと思いますがが、このクールは久々に面白いと印象に残るようなドラマに出会えたので個人的には良かったです。


視聴していたドラマは次の4作品です。


「TOKYOエアポート〜東京空港管制保安部〜」
ゴーイング マイ ホーム
「Piece」
花のズボラ飯



>「TOKYOエアポート〜東京空港管制保安部〜」
空港のグランドスタッフを辞めてまで航空管制官になった主人公の成長を描きながら普段陽の目を浴びることのない航空管制官の仕事の模様を映し出した物語。深田恭子が割と好きなのと管制官という普段あまり知ることのない仕事を見ることができるのが面白そうだと感じたので視聴することにしました。
「ドラマチックサンデー」という名前のついたドラマ放映時間の枠なのですが、ストーリーの進展はまさにドラマチックでした。元空港のグランドスタッフとしてお客様や空港スタッフへの人一倍強い思いからこうした方がいいと思ったことはズバッと行動に移す主人公の提案や発想がうまく通る・・・管制官としては素人なのですから本来はこのようにうまくいきすぎることはなさそうですよね。パイロットになるという夢を怪我で諦めていた主人公の恋人もあっさり復帰する気になってしまって・・・彼が夢を諦めてから主人公は管制官になる決意を固めて試験を受けてようやく勤務という時間を経たのに、これだけ立ち直りが早いとただ単に彼のメンタルが弱かっただけなんじゃないかと((
というわけで、ドラマとしてのストーリーはイマイチだったのですが、先にも書いたようにこれは航空管制官やその周りのスタッフなど空港で飛行機を飛ばせるために働いている人々の仕事の模様を映し出しているところが興味深いところであると思います。空港スタッフや整備士なども結構知名度のある俳優さんで固めていたことも含め作りはきっちりとしていたので、「飛行機を飛ばすためにこれだけの人が毎日奮闘しているんです」という縁の下の力持ちを紹介するためのプロモーションストーリーとして捉えれば良い作品だったのではないかと思います。主人公が最終回で空港全体の照明を落とすアナウンスを掛けたときにもそういうニュアンスの言葉が感じられました。
唯一、気になったのは佐々木希の配役で、なぜ英語が喋れない方を帰国子女の設定にして出演させたのかがよく分かりませんでした。脇までしっかり固めていたのを見ると帰国子女の設定の役にはしっかり英語が喋れる人を配役してほしかったかなと思います。


>「ゴーイング マイ ホーム
平凡ながらそれなりに幸せな生活を送っていた主人公がしばらく疎遠になっていた父が倒れたことをきっかけに田舎に向かい、そこで知らなかった父親の一面や父親の知り合いと関わっていくこと物語。阿部寛宮崎あおいが好きなことと山口智子がドラマに出ているのを個人的に見たことがなかったため視聴してみることにしました。
録画しておいたものの初回が2時間スペシャルになっていたため、なかなか時間を取ることができず放映が終わってから1話を観始めたドラマです。その2時間スペシャルの翌週は何の都合か忘れてしまいましたが放送がなかったため、1話分放映ができなくなるのを補うために初回を拡大スペシャルにしたのか映画監督の方が監督を務めているから初回を一般的な映画と同じ2時間にしたのか、考えてみようとは思っていたものの初回2時間で決定的な事件は全く起きることはありませんでした。
ドラマは基本的に毎週という間隔で放映することを前提にしているので、1話が終わるごとに視聴者に来週以降の続きが観てみたくなるような作りにしていないと3ヶ月という長いスパンで話を観続けてもらうことはできません。しかし、この作品はそのようには作られておらず、先にも述べたように映画監督らしい作りになっています。映画の場合は閉幕シーンを考えてそこまで逆算でどのように持っていくかでストーリーを作っていくものだと思うので、ドラマのように間を無駄に盛り上げる必要性がありません。このドラマはそのように作られていたので連続ドラマというよりも長編映画として捉える方が適切だったように思えます。
そんなわけで淡々と終わってしまいました。謎の美女と言われていた宮崎あおいも特別ミステリアスな要素も秘められていませんでした。ドラマらしくないリアリティーのあるセリフが多くてしっかりと作っている印象は受けましたが、じっくりと見続けなければ魅力が分かりにくいかもしれません。私がそういう見方をしていなかったこともあってか録画分を連続視聴して見た割にはあまりピンと来るものがありませんでした。山口智子宮崎あおいの家庭的(?)な雰囲気は良かったですね。


>「Piece」
高校時代の同級生が病気で亡くなり、特に親しくしていたわけでもないのに亡くなった同級生の母親から「娘が付き合っていた男を探してほしい」という依頼を執り行われた葬儀の場で受けた主人公が昔のクラスメイトを訪ねていき、そこで思い出や自分の知らなかった事実などに出会って主人公の変わっていく様子を描いたストーリー。ヒロインの本田翼をプッシュしていた知り合いがいたので、興味を持った彼女のことを見てみようという目的もありましたが、こういう知らなかった過去がありそれを一つ一つ解き明かしていく物語を私が非常に好んでいるのでまさにぴったりなドラマだと思いました。因みに、原作が漫画だということは知っていましたが、それを描いた人は映画やドラマでもヒットした「砂時計」の作者だったみたいです。
しかし、放映時間が深夜帯なこともあってか私が録画の録り損ねを続けて30分きっちり録画できたのはだいたい5,6話以降のみ。初回に至っては番組が始まっていたことすら見逃していたので、あらすじだけしか知らないままで出演者に名を連ねるジャニーズ関連の方々を見てそれほど作りこまれていないのかなという印象もあって録り損ねてもそれほど気にしていなかったのですが、しっかり録画できたところから観てみると面白かったです。
BGMの少ない静かでシリアスムードなドラマで経験の少ない俳優ばかりが揃ったのも若い未熟な部分を演出するのにマッチしていたような気がします。序盤で成海と須賀の関係性を色々と表現していたのかもしれませんが、そこを見逃しているため最後まで主人公の成海皓のキャラクターや思い、それをヒロインの須賀水帆がどのような心情で追っているのかもうまく掴むことができませんでしたが、話の終わりもあまくゆるいハッピーエンドなどになることはなくシリアス調なまま一歩踏み出したヒロインを描けていたので良かったです。
また、このドラマは深夜帯なこともあって1話30分なのですが、この時間帯のドラマだったことも好都合だったように思えます。ゴールデンタイムに放送するようなドラマであれば1時間弱の放送になるのでストーリーを厚めに作れるということがメリットにありますが、逆に言えば1時間弱の時間放映しなければならないためストーリーを厚めにしか作ることができません。決まった時間に放映する作品という制約がある点からストーリーに1時間の膨らみが足りない場合はどこかを拡張しなければならず、30分番組で時間がカツカツしている方が話をコンパクトに仕上げやすいような気がしました。
出演している女優・シリアスな話・総時間など総合的に見て非常に評価の高いドラマだったので、ぜひもう一度最初から視聴したいです。



>「花のズボラ飯
単身赴任中の夫ゴロさんのことを思いながら暮らす食べるの大好きなごく普通の主婦、駒沢花。しかし、彼女ちょっぴりズボラな主婦だったのです・・・という感じの説明から入る通りに、ズボラな生活をしている主人公の日常とそんな彼女が空腹を満たすために作るご飯であるズボラ飯を紹介していくゆるいゆるいドラマ。倉科カナが割と好きという毎度のパターンと単純にレシピをぼーっと眺めていたら面白い発想があるかもしれないと思い視聴を決めました。
「ずぼら:行動・性格がだらしのないこと。また、そのさまやそのような人。」とはもちろん意味を知ってはいましたが、どうやら評判を見てみると原作とは程遠い作りに高評価がない模様。どうやらズボラの意味するところはもっとだらしのないものらしくて、主演の倉科カナのスタイルやコーディネートなども含めて綺麗すぎるために原作の名だけを借りた作品だと言われているようです。
しかし、番組を視聴する人にとっては深夜帯に綺麗な女優さんがちょっぴりだらしない恰好をしてぐうたらしながら思いつきで料理して美味しそうに食べているのを見たら・・・それはとっても幸せな癒しだと思えるのですけどね。私は原作を知らない上にリアルタイムではなく録画で観ていましたが、上に書いたように視聴していてとっても癒されたような気がします。
1話完結で中身がないこういうゆるいドラマを観るのはもしかしたら初めてだったかもしれません。アニメでは過去に「らき☆すた」や「けいおん!」を観たことがあるのですが、どちらも短い時間でまとめて消化してしまったので中身の薄さからか特に感想を抱くこともなく視聴を終えてしまいました。今回、このドラマも終盤はまとめて消化してしまったからなのか序盤のころに比べると愉快さが足りないような気がしたので、このような作品を視聴する場合はやはり間隔を空けることが大事なのだと感じました。
NEWSの加藤シゲアキは「パパとムスメの7日間」で見たときから割と好感を持っているのですが、いつのまにか改名していたのですね。NEWSと言えば、いつのまにか(?)4人のグループになっていましたが、山下と錦戸しか知らないという人が多そうだった通り彼らに頼っていてはグループ自体が成長することはないと思うので、脱退して4人になって正解だったと思います。残りの4人で戦っていけるかは彼ら次第ですが、なんとなく最近はNEWSが推されている感じがしますよね。
冒頭の昔話コントもボケとツッコミがありきたりでしたが、特にウケを狙う必要を感じなかったので大きく気にはなりませんでしたね。個人的にはとにかく倉科カナのちょっぴりだらしない感じのセリフ仕草恰好などがツボだったので観ていて非常に愉快でした。