wi-fi大会“Winter Friendly” 簡易個別考察

2/15〜17にかけてwi-fi大会で“Winetr Friednly”と呼ばれる大会が開催されます。


ルールは6匹から4匹を選出するローテーションバトルですが、禁止要素がペラップダークホール・フリーフォールだけとなっており、通常のランダムマッチで使用することのできないいわゆる伝説幻のポケモンを制限なく使用することができます。ただし、海外で開催される大会なので海外バージョンのBW2を所持していないと参加することができません。
海外・ローテーション・全解禁といったいどういう方々の需要を満たすために開催されることになったのかが全く分からないのですが、せっかく伝説ポケモンが使えるルールだということでまた考察をしてみたいと思います。例によって追記する可能性もあります。


S+…(この環境で戦う上で採用しない理由がほぼない)
アルセウス
S…(環境の中心的存在となれるスペックの持ち主)
ディアルガグラードン
A+…(環境を担えるスペックの持ち主、圧倒的パワー)
キュレムカイオーガ、ルギア
A…(環境を担えるスペックの持ち主、多少力不足)
パルキア、ホウオウ、Bキュレム
B…(環境の一部となりえるだけのスペックの持ち主)
ゼクロムミュウツーギラティナA、ジラーチテラキオンシュバルゴユキノオー
C…(単体としてのスペックは高いが比較的構築を選ぶ)
ギラティナO、レックウザ、レシラム、クレセリア、ミュウ
D…(単体としての能力はあるが構築の難易度は高め)
バンギラスエルフーン(Lv.1)、ローブシンコバルオンビクティニ
E…(一時的に刺さる可能性はありそう)
パルシェンガブリアスキノガッサヌケニンココドラLv.1、ラティオスメタグロスナットレイ



アルセウス(S+ランク)
→合計種族値720もあって当然弱いはずがないポケモン。持たせるプレートによってタイプを自在に変えることができる上に、見せ合いの画面ではそのタイプを判別することができないところが対処をより困難にさせている部分があります。
まずはクリスマスカップ同様に単純な剣の舞+神速という技が強力です。命の珠を持った型を想定するとグラードン程度の物理耐久を擁するポケモンでない限りは一度剣の舞を使われると神速で縛られてしまうので身動きを取れなくなってしまいます。神速は1ターンに1匹しか攻撃できないのでダブルバトルで命の珠で体力を消耗しながら全抜きを目指すのはやや難しかったでしょうが、ローテーションバトルでは対面する相手は1匹だけなのでダブルバトルであるような「攻撃を守られている間に隣から致命傷を負わされてしまう」ということがありません。攻撃能力を上昇させる積み技であればトリックルームや追い風などといった素早さ操作手段による対策を取りたいとくなりますが、メイン技の神速が先制技であるためアルセウス対策というよりも素早さ操作を行う戦術がアルセウス1匹の圧力によって逆に対策されているというところが恐ろしいところです。
凄まじい神速の火力に注目が集まりますが、アルセウスのミラーを考えるとプレートを持たせてゴーストタイプや鋼タイプのアルセウスを使用することも考えられます。ゴーストタイプは相手のアルセウスの神速を受け付けないだけでなく光の壁やリフレクターを破壊できる瓦割りまで無効化できるので壁を貼った状態での積み技使用に安定感があります。シャドーダイブが2ターンかかる技なのでローテーションによって受けるべきポケモンに受けられてしまうところがダブルバトルとは違いますが、神速地震など不一致技をメイン攻撃に置いても採用ができそうなところがアルセウスの強さを物語っているように思えます。鋼タイプは相手のアルセウスのサブウエポンに置かれているであろう地震や瓦割りを抜群に通してしまうものの基本的に通りが良くなるであろう逆鱗や龍の波動を半減で受けることができるところが頼もしいです。
また、ここまで想定していたのは剣の舞を使用する型ばかりでしたが、他にもコスモパワーや瞑想といった積み技も存在します。それ以外にもトリックルームや滅びの唄などと緩急自在に戦うことができるのがアルセウスの素晴らしいところでしょうか。
なんでキュレムギラティナはフォルムごとにランクを分けているのにアルセウスはタイプごとに分けないのかと言われたらS+ランクにいないアルセウスの姿など見たくないからということにしておきます(( 
つけるとするならばS+にノーマルタイプ、耐性が優秀なゴーストタイプと鋼タイプはノーマルタイプのアルセウスを採用できないという理由でA+ランク、他にこれまでに挙げたタイプのアルセウスを採用しないでまで使いたいタイプは格闘しか思いつきませんが、Bランク程度になるのかと思います。


ディアルガ(Sランク)
→多くの相手に攻撃を等倍以上で通すことのできる攻撃面として優秀なドラゴンタイプと多くの相手の攻撃を半減以下で受けることができる防御面として優秀な鋼タイプを併せ持っていることもあり攻防通じて非常に強力なポケモン。GSルール・クリスマスカップに続いての伝説ポケモン使用可能ルールの考察になりますが、このタイプの組み合わせを持っている以上ディアルガが弱いルールはほとんど存在しないようにも思えました。
扱い方としては、ドラゴンタイプとしての攻撃面を活かしていく型か鋼タイプとしての防御面を活かしていく型の2つが即座に思いつきます。他ルールでも既に見られているように、大雑把に言ってしまえば拘り眼鏡を持たせてガンガン攻めるような型と一撃死しにくい耐性を利用してトリックルームを仕掛ける型でしょうか。
ドラゴンタイプの技を半減できるポケモンは鋼タイプだけですが、他の伝説ポケモンのスペックに劣らないようなポケモンを採用していかなければいけないルールなのでタイプ相性だけで鋼タイプを採用することはしづらく、やはりドラゴン技が一貫しやすくなっています。ローテーションバトルでは交換がしづらいという仕様上、流星群という特攻を下げてしまう大技を使いづらいですが竜の波動でも十分に火力が高い技だと言えます。また、豊富な攻撃技を持ち合わせているので、それらを鋼タイプの耐性から繰り出すことができるという面がディアルガの最も特徴的なところで、ドラゴンを等倍で受けられるドラゴンタイプは他にいないためドラゴンタイプの打ち合いに最も強いところが評価できます。
トリックルームを使用する型としても優秀なのですが、ドラゴンの打ち合いに強いドラゴンであるという特徴を最も評価していてできれば攻撃的な型として採用したいです。切り替えしとしてのトリックルームを使用するのであれば適当なポケモンに気合の襷を持たせれば達成することができるのでディアルガトリックルームをさせるのは勿体なく思えてしまいます。


グラードン(Sランク)
→伝説ポケモンが使用できるルールとなると圧倒的パワーで君臨するトップメタに抗えないポケモンたちが駆逐されていきますが、そこで生き残ったポケモンを並べてみたときに地面技が一貫しやすくなっていることが多く、それは今回のルールでも例外なくあてはまりそうです。その地面タイプの攻撃を最も強力に扱うことができるポケモン
カイオーガの項でも書いたように、グラードンもメイン攻撃技である地震にダブルダメージの補正などは入りません。攻撃を最大まで伸ばしてもHP振りディアルガには高確率で耐えられてしまいますが、ローテーションバトルの性質から隣にサポートに特化したポケモンを置いてグラードンを動かさずにグラードンを動かすための環境作りをすることができるので強化アイテムや積み技を持たせやすいところもダブルバトルグラードンとは大きく違うところでしょうか。
また、HPに多少努力値を振ればアルセウスの拘り鉢巻神速を2発耐える(+2ジュエル神速を耐える)ことができるくらいの物理耐久を持っているのでアルセウスに剣の舞を許してしまっても即死せず動かせるキャラとして扱えるという点も大事な要素に思えます。
地面攻撃と言えば重力との相性も良好ですが、このルールで採用されるポケモンに地面技自体の通りは良いのでわざわざ重力を使用するからには他のポケモンも重力の恩恵を受けるような構築にしておきたいと思えます。草笛を持ったエルフーンや吹雪を使うキュレムなどはグラードンとの相性にも優れているので取り入れやすいようでしょう。


○Wキュレム(A+ランク)
→タイプの組み合わせの関係で耐性はあまり強くないもののアルセウスに次ぐ種族値の高さを持ち圧巻の特攻種族値170を誇るポケモン。氷技を半減できる伝説ポケモンは意外と少ないので攻撃技が通りやすく、絶対的な強さを持つためにこのポケモンより評価を上にしたディアルガグラードンに対しても素早さが一歩リードしています。
ディアルガパルキアなどに比べるととにかく殴ることでしか性能を発揮できないポケモンなので拘りアイテムをはじめ強化アイテムを積極的に持たせていきたいところです。クリスマスカップでも強力だった吹雪をシングルダメージで通すことができるので流星群を打ちづらく火力が出しづらいという点をいくらかカバーできているでしょう。また、ルギアの夢特性であるマルチスケイルを特性のターボブレイズで貫通することができる点が魅力的です。特攻を伸ばせばHP振りのルギアを拘り眼鏡冷凍ビームで高乱数1発なので、拘りスカーフを持たせた際にも光の壁込みで2発で倒せるようになります。ユキノオーと合わせて吹雪を打っているだけでも強力だと思われますが、ユキノオーを選出するのが勿体ない場合には重力と組み合わせるのという方法もあり、ダブルバトルとは違って氷技と相性の良い地面技をローテーションの並びから打つことができてどちらも重力の恩恵を受けているというところで非常にシナジーしています。
BWGSやクリスマスカップを見ている限り一般ポケモンに対して分が悪いポケモンが多い点が気になりましたが、このローテーションバトルのルールとなると器用な小技持ちで採用される一般ポケモンはごく稀にしか登場しないと思われるので有利に戦いやすいと思います。


カイオーガ(A+ランク)
→全ポケモン中トップクラスの特攻種族値を持ち、特性の雨降らしによって自ら場に出た瞬間にメイン攻撃の水技の火力を引き上げることができるというポケモン。数値の低いポケモンは抗うことなく押し流すことができるのでこれもまたどのルールでも強力なポケモンだと言えるのではないでしょうか。
これまでカイオーガを使用できるルールはダブルバトルがほとんどだったので最も火力の高いしおふきはダブルダメージの補正を入れて計算をしていましたが、ローテーションバトルではその補正が掛かることはないので普段カイオーガの攻撃を受けられるというポケモンでは対策ができない可能性もあります。数字を比較するとすぐに分かると思いますがC222拘り眼鏡ディアルガと火力が似ていて、雨しおふきがおおよそ流星群と一緒で雨波乗りがおおよそ竜の波動と同程度ということになります。この火力に持ち物を自由に持つことができるというのですから恐ろしい火力です。
クリスマスカップでもそうだったようにカイオーガの特徴的なポイントとしてカイオーガの見た目をしているというのが挙げられます。カイオーガと言えばしおふきというイメージが非常に強いので、カイオーガのしおふきを耐えることができないポケモンを安易に行動させないという抑止力としての効果も働かせることができます。また、同程度の特攻を持つポケモンの中ではドラゴン技が弱点ではなく特殊耐久が高いというポイントもあり、耐久に努力値を割きながら水ポケモンとしての耐性を活かして行動できるというところもまた今回のルールで活きるのではないでしょうか。一応、瞑想という積み技もあります。
高火力なのでやはり拘りアイテムとの相性は良く、単純な拘りスカーフ・拘り眼鏡・耐久振り拘り眼鏡などの扱い方が多くなるでしょうか。ピンポイントな天候変化要素を仕込むことがしづらいので、後発から繰り出して天候を奪いつつ削れた相手を処理していくという単純な使い方をしても強そうです。拘りスカーフは雷での追加効果狙いや絶対零度という強力な技の試行回数を稼ぎやすいことからも相性が良いと言えるでしょう。
ただし、天候を掌握していなければならない点が難しいところで、天候を雨にするためには素早さを遅くしなくてはならないところと後発で繰り出したときには積み技を使ったアルセウスに縛られている可能性もあるというところで評価が上がりません。それでも、グラードンユキノオーがいない構築にはとても刺さりそうな気がしています。


○ルギア(A+ランク)
→全ポケモン中トップクラスの耐久数値を誇り、夢特性のマルチスケイルによってHP満タンの状態であれば受けるダメージを半分に抑えることができるという優れた特性を持った伝説系統では珍しい持久戦向きのポケモン。火力は一般ポケモンのそれと比較しても高い数値とは言えず特有の戦い方を求められるせいかGSルールなどではその強さの割には使用率が伸びにくいポケモンですが、補助に特化した構成にできるローテーションバトルでは強力なポケモンだと言えるでしょう。
最も一般的な扱い方はリフレクターや光の壁の壁貼りを中心とした補助構成になるでしょうか。壁貼りは貼ったターンにも効果が及ぶことを考えると、できるだけ先手で貼れる方が壁を貼ったターンに受けるダメージを抑えることができますし、挑発などといったそれを防ぐ戦術にも遭いにくいです。ルギアはその壁貼り戦術ができるポケモンとしてもかなり素早い部類に入るポケモンでありながら耐久力までトップクラスという安定感を持っていて、光の粘土を自然と持たせることができるという点が評価できます。素早さ操作手段もトリックルームを覚えない代わりに追い風・電磁波・凍える風と揃っていて、対面が安定せず狙った相手との素早さ関係を操作しづらい面から場全体に効果を及ぼす追い風が最も使いやすいように思えます。
他に考えられる使い方としてはルギア自身が瞑想を積み決定力となる型でしょうか。しかし、少ない積み回数では他の伝説ポケモンの基本的な火力にようやく追いつけるかどうかという程度なので相手との積み合いになったときは不利で特にグラードンアルセウスといった物理積みに対応できない点が気になります。その場合はアルセウスの神速を羽休めで凌ぎながらダメージを与えられるゴツゴツメットなどを持たせても面白いのかもしれません。


パルキア(Aランク)
→弱点がドラゴンタイプだけでありながら伝説ドラゴンの中で最も素早さの高く、適当な種族値の高さとその配分バランスに優れている安定感抜群のポケモンダブルバトル形式だったGSルールではカイオーガの範囲攻撃が猛威を奮っているためカイオーガの水技のダメージを抑えながら行動しやすいことや弱点の少なさと数値の高さで無理やりパーティの足りないところを補うことができるので扱いやすさも含めて人気の集まりやすいポケモンでしたが、ローテーションバトルでは並びでカイオーガの攻撃を受ける必要がないことからパルキアの特徴は目立ちにくく、高い安定感は際立った特徴がないとも捉えられるので評価はそこまで高くないです。GSルールに慣れている人向けの説明をするならばパルキアを主軸に置くときのような使い方が求められているように思います。
候補に挙がりそうな持ち物は拘りスカーフ・拘り眼鏡・気合の襷などでしょうか。カイオーガキュレムなど拘りスカーフとの相性が良いポケモンより素早くそれらに対して耐性をつけることができる点で拘りスカーフは優秀なのですが、竜の波動ではキュレムを一撃にすることができないので必然的に亜空切断を選ばなければなりません。拘り眼鏡は素早さの高さと火力と安定した耐性という面で評価できますが、流星群を打たなくては強化アイテムディアルガに勝つことができず流星群を打つと交代のしづらさから腐りやすくなってしまうという欠点も目立ちます。拘りスカーフキュレムの竜の波動やパルキアの亜空切断を耐えるように配分しておきたいですが、火力がかなり落ちてしまうこととその耐久調整がアルセウスグラードン相手には無意味だというのが残念なところです。気合の襷に関しては、トリックルーム要員としての期待を持たせる場合でしょうか。
トップレベルに強いアルセウスディアルガへの弱さこそ目立ちますがその他の伝説ポケモンには強めなので、GS構築の主軸のような扱い方をしながらこのルールでも補完として採用されることが多いのかもしれません。


○ホウオウ(Aランク)
→伝説ポケモンにしては珍しいタイプの組み合わせで攻撃に加えて特殊耐久が非常に高いポケモン。メイン攻撃技の聖なる炎に火傷の追加効果があり物理ポケモンを無理やり弱鷹させることができて、安定した回復手段として羽休めを使用できることからも粘り強く戦うのが向いています。
高い特殊耐久を活かして氷技を等倍で受けることができて聖なる炎を使えば凍り状態を治すことができるという点で対霰パーティの主軸として扱われることが多いですが、その筆頭であるキュレムを一撃で倒すことができず2回攻撃を受けてしまう点など本当に霰パーティ対策の駒として使用できるのかがあやしく、クリスマスカップ同様に伝説の数にゴリ押しされてしまいあまり活躍できないのではないかと当初思いました。しかし、このルールの特徴であった天候掌握合戦にはなりにくいという点を忘れていてカイオーガの攻撃は対面して且つ晴れ以外の状態という状況でない限りはタイマンであっさり負けることはなくグラードンに人気が集まり日照りを発動させてしまった結果聖なる炎の一貫性が高くなっているということは十分にありえるように思えてきました。
また、ルギアがホワイトキュレムに一撃で倒されてしまうという事実を知ってからはホウオウをサポート要員として特化させる運用方法も候補には挙がるのではないかと思いました。リフレクター光の壁追い風とルギアでやりたい技をだいたい覚えることができて聖なる炎という打点を持つことができますが、ルギアと違って後手からのサポートになるので先手でダメージを負ってしまいやすいのが不安な要素になるでしょう。


○Bキュレム(Aランク)
→タイプの組み合わせの関係で耐性はあまり強くないもののアルセウスに次ぐ種族値の高さを持ち圧巻の攻撃種族値170を誇るポケモン。BWGSルールやクリスマスカップなどでは微妙な評価のポケモンですがローテーションバトルでは逆鱗という技が強く、それを最も高い打点で打っていけるだけで強いと思えます。ディアルガグラードンなどより素早さが少し高いのも評価できます。
ホワイトキュレムもそうであったようにブラックキュレムも攻撃する性能しか備わっていないのでガンガン攻撃を仕掛けられるように強化アイテムを持たせていきたいです。特に、ブラックキュレムの場合はメイン攻撃となる物理技が貧弱なものしか揃っていないこともあり打ち分けなどせずタイプ一致で無理やり削りきる戦い方の方がマッチしているようなので、拘り鉢巻で逆鱗ドラゴンクローを打っているのが最も強いように思えます。ただし、クロスサンダーの威力の関係で拘り鉢巻を持ってもルギアには確定で耐えられてしまうところがゼクロムとの違いになります。逆鱗を2発耐えることは困難なので拘りスカーフを持たせてみてもいいかもしれません。


ミュウツー(Bランク)
→伝説ポケモンの中ではデオキシスに次ぐ素早さの高さを誇り、特にアルセウスより素早さが高いという点が魅力的です。サイコブレイクという強力な特有技を覚えることができて攻撃技の範囲もかなり広く、補助技に関しても様々なものを習得することができます。
伝説ポケモンの数に制限のないルールなのでミュウツーを攻撃役にする必要性は薄く、素早さの高く最低限の決定力を持った豊富な補助技使いとして扱うのが強そうな気がします。耐久が低い点や切り替えしとしてトリックルームを使うことができるという点から持ち物は気合の襷が相性が良いように思えますが、拘りスカーフを持ったポケモンの攻撃は等倍程度ならおおよそ耐えることができるようにはなっています。他には光の粘土を持たせると低耐久のミュウツーを動かす回数を減らすことができるので、ミュウツーの攻撃性能なら終盤の締めや削りにも役立たせることができるかもしれません。一応、瞑想やバリアーなどの積み技も覚えたりはしますが、ミュウツーの耐久ではやや頼りなく相手のトリックルームや追い風などの素早さ操作手段にもあまり強くなさそうなことから攻撃役としてはイマイチなように思えます。
補助技を使用する型の方が好まれるような気がしますが、強化アイテムを持てば火力を高いポケモンなので対策する際にはサイコブレイクの通りにも気を付けておきたいです。


ゼクロム(Bランク)
→BW2以降BWGSルールで最弱の伝説ポケモンとして扱われていて、今回のルールでもトップクラスに評価されやすいディアルガグラードンの2匹に弱いという部分がネックではありますが、逆鱗が強い上に通りが良いルールなのでかなりマシなのではないかと思います。
強化アイテムを持たせて逆鱗を打つだけならば一足素早く火力も高いブラックキュレムを採用した方が良いように思えますが、マルチスケイルで幅を利かせているルギアを特性のテラボルテージからの雷撃で一撃にできる点がゼクロムの一番の特徴になります。それでも先手でリフレクターを使用された場合は拘り鉢巻を持ってしても一撃で仕留めることはできず電気技で拘ってしまうリスクを考えると技を打ち分けられるようにドラゴンジュエルなどを持たせる方が良いかもしれません。幸い、ゼクロムはブラックキュレムとは違って追い風やリフレクター光の壁なども使用できるので空きやすいスペースにそれらの技を入れるのも悪くはないように思えます。打ち分けるときには命の珠も候補に挙がりますが、ゼクロムは物理耐久が高いおかげでアルセウスの+2命の珠神速を耐えられる可能性が高いので反動ダメージが入ってしまうのが痛いように思えます。
地面が弱点ということで地震を誘いやすいので風船を持たせてみても面白いかもしれません。


ギラティナA(Bランク)
→高い耐久種族値と固有のタイプの組み合わせを持つドラゴンポケモン。GSルールではカイオーガに強いことや猫騙しフェイントなどを無効化することができる点と守るを貫通して攻撃できるシャドーダイブが強力なことで人気を集めたポケモンですが、このルールではグラードン地震をシングルダメージで受けてしまうこと、最も火力の出せるシャドーダイブが扱いづらいという点でやや逆風なポケモンだと言えるでしょう。
最も特徴的なのはゴーストタイプのおかげでアルセウスのメイン攻撃である神速や地雷要素でもある低レベルがむしゃらを無効化することができるということでしょうが、火力はかなり低めなポケモンなのでアルセウスを削るという期待は持ちにくいです。鬼火や電磁波で状態異常を狙うのはローテーションの関係で安定した対面を作れないので当てたいところで当てられない点とクリスマスカップでもそのような傾向があったようにそもそも状態異常を入れた程度ではあまりアドバンテージにならないという点が気になります。しかし、場全体に効果を及ぼすような技は追い風程度しかないので、アルセウスからダメージを受けないという点を活かして追い風を使用して神速に耐性のあるポケモンで攻撃を加えていけるような取り巻きが必要になってくるでしょう。ギラティナ自体の積み技は爪とぎと瞑想しかありません。爪とぎから繰り出す技はドラゴンクローが最安定ながら火力はないのでメインウエポンは鬼火になるかもしれません。瞑想は拘りドラゴンとの打ち合いに勝つことができないので隣にも積み技を使う鋼アルセウスなどを並べて使いたいですが地面が一貫しやすくなっている点が気になります。


ジラーチ(Bランク)
→合計種族値は600しかないものの伝説ポケモンへの一貫性が高いドラゴンと氷を半減できる鋼タイプの持ち主。エスパータイプが付属しているおかげで格闘技が弱点にならない点も良ポイントです。
ジラーチと言えば、特性天の恵みを利用して思念の頭突きやアイアンヘッドを打って相手を怯ませる戦法が目立ちますが、ローテーションバトルではジラーチを動かしたターンに他のポケモンを動かすことはできず、相手に怯んでもらっても僅かなダメージを加算させるだけとなりいつかは怯まずに行動してくることを考えるとあまり分の良い戦法だとは言えません。今回のルールでジラーチに注目したのは上にトリックルームと願い事を習得できるという点です。願い事を受けたポケモンジラーチのHP最大量の半分を回復することができるので消耗した伝説ポケモンを回復させることができる優秀な技になりますが、高い汎用性を持って使うことができるポケモンはあまりいませんでした。ジラーチはその中では汎用性はやや高めなポケモンで鋼タイプとしての耐性を活かしながらトリックルームという素早さ操作手段を使うことができます。トリックルームを使ったターンにジラーチ自身が消耗してしまいますが、アルセウスの神速を半減することができるのでトリックルーム下でも一度くらいならば動くことができそうです。


テラキオン(Bランク)
→GSルールを見ても分かるように格闘技が一貫しやすくなっていることも稀に起こることではないため、格闘ポケモンとして高い打点と素早さを持つテラキオンも強いポケモンだと思われます。中でもテラキオンは岩タイプを併せ持っているので、インファイトを1回打っだたけでもA172アルセウスの+2命の珠神速を耐えることができます。また、格闘が等倍で通らないホウオウルギアに対して岩技で打点を持つことができるのも優秀なポイントだと思います。ただし、アルセウスは見せ合いの段階ではタイプが分からないので格闘ポケモンアルセウス対策として繰り出してよいのか判断できないところが難しくなっています。
追い風などの素早さ操作手段を使ってもアルセウスの神速によって縛り関係を逆転させづらくなっているので、神速に耐性のある火力ポケモンと素早さ操作手段の組み合わせを作るのが基本になってくるということが分かりやすく表れているかなと思います。


シュバルゴ(Bランク)
→一般ポケモンの割には攻撃種族値は高めで威力の高いタイプ一致のメガホーンディアルガホウオウ以外には一貫しやすくなっているので十分に強いのではないかと思います。環境の中心にいるであろうドラゴンタイプの主力攻撃を半減で抑えることができる鋼タイプなのに地面技や格闘技を等倍で受けることができる耐性も優れていると思えます。
基本的には攻撃を仕掛けるだけのポケモンになるでしょう。1.5倍の火力のメガホーンで無振りのカイオーガやホワイトキュレムなどは倒れてしまうので拘り鉢巻を持たせるのが良さそうでしょうか。虫のジュエルを持たせても1発目を別のポケモンに当ててしまうと2発目は縛っていたはずのポケモンを縛れていない状態になり、技を自由に選べるようになったとしても剣の舞を使う余裕はそこまでなさそうなことからやはり余っていれば拘り鉢巻を持たせたいところ。素早さは相当遅い部類なのでトリックルームを使用できるポケモンと合わせて運用するべきですが、自然とシュバルゴが入るほどには考察が進んでいないのでどのポケモントリックルーム要員にするかは難しいところです。
メガホーンしか打たないと言っても過言ではないでしょうが、メガホーンは命中が85と低めであり攻撃をはずした瞬間に伝説ポケモンに与えてしまう隙は通常のローテーションバトルよりも大きいので試合数を重ねるwi-fi大会ではあまり向きではないのかもしれません。


ユキノオー(Bランク)
種族値は圧倒的に低いポケモンですが、進化系統で見たときに固有の特性である雪降らしだけで環境にいることができそうなポケモンです。伝説ポケモンの大半に氷タイプの技が等倍以上で入るので威力の高い吹雪は強く、ユキノオーを出して霰状態にして伝説ポケモンに必中の吹雪を打たせることができる他に、定数ダメージで気合の襷を削るのにも役立たせることができます。
それだけであればわざわざ1匹使ってユキノオーを採用しなくても重力や手動霰を使用すればいいということになるので、ユキノオーを採用したときには伝説ポケモンを採用しないディスアドバンテージを取り返せるようにしていなければなりません。。ユキノオー自身は霰、絶対零度、草笛などそれなりに面倒な技をいくつか覚えることができるので相手にする際には一応気を付けておきたいです。


とりあえず、考察はここまでです。
単体レベルでの考察しかしていないためそのポケモンの単体性能を高めやすい拘りアイテムのプッシュがかなり強くなっていますが、実際の構築では拘りアイテムはそれぞれポケモン1匹にしか持たせることができません。クリスマスカップでも構築内で拘り眼鏡を取り合うポケモンが複数いて困ったりしましたが、アイテムが重複できないと分かったところからどのようにして穴を埋めていくかが問われています。その際に穴埋めをしやすいポケモンをキャラランクの上位キャラとして評価しているランク付けが理想のものだと思われます。