クリスマスカップのノーマルアルセウスの扱い方と持ち物

クリスマスカップでノーマルアルセウスを使用する場合に候補に挙がる持ち物候補として筆頭はラムの実と命の珠の2つになると思いますが、主軸としてアルセウスを採用する場合にはどちらのアイテムを持たせますか?また、補完としてアルセウスを採用する場合にはどちらのアイテムを持たせますか?


主軸アルセウス(ノーマルアルセウスによる積み技からの全抜き)が現実的に可能かどうかはおいといてください((



まず、私の考えなのですが、
「主軸アルセウス→ラムの実」
「補完アルセウス→命の珠」
と考えています。


これは「主軸アルセウスアルセウスの積み技から全抜きまたは相手のパーティの壊滅を目指すポケモン」という風にアルセウスの取り巻きをアルセウスのサポートに特化させたようなポケモンを含んだパーティだと認識していて、選出できる4匹のポケモンの枠の1匹に補助のために数値の低い一般ポケモンを選出するくらいであればアルセウスには確実に仕事をしてもらわないと困るので事故防止のためのラムの実が最もベストなアイテムだと思っているからです。
また、「補完アルセウスアルセウスの強力な攻撃性能を活かして厄介な相手を削るポケモン」という風にアルセウスに剣の舞を採用することはあっても、それに依存しすぎないパーティだと認識していました。そのため、積み技を使っていない状態でも火力を出すことができる命の珠を持たせたいと思う傾向が強かったです。


こういった理由から「全抜きを目指すために突然の事故で崩されるわけにはいかないラムの実」「苦手な相手を殴ってもらうためには火力が足りないので命の珠」だと考えていたのですが、ツイッターなどで話をしているうちに「主軸アルセウス→命の珠」「補完アルセウス→ラムの実」という考え方にも出会いました。
その理由としては、そもそも主軸アルセウスには命の珠を持たせないと火力が足りないということ、補完アルセウスというのはアルセウスで苦手な相手を確実に倒すために仕事をしてもらわないと困るので事故防止のためのラムの実というものでした。
確かに、アルセウスは強化アイテムを持っていないと+2神速では無振りのミュウツーカイオーガを倒すこともできず、+2命の珠75%地震でHP振りディアルガが高乱数1発になるというのですからラムの実を持たせていては全抜きを目指すための火力は足りないということになります。
また、私は補完のアルセウスは乱雑に扱ってもいいという認識でいましたが、一般的に使われる補完の意味合いから考えると構築の苦手な部分を補うために仕事をしてもらうように扱うことが多くなり補完という言葉に関する認識がそもそも違ったようです。ラムの実を持たせる補完アルセウスというものを簡単に例えると、「霰パーティが苦手な構築にメタグロスを採用した際に吹雪で凍り状態になってしまっては困るのでそれを予防するためにラムの実を持たせる」という考え方に似ているようです(そもそも補完という言葉がそのような意味合いですよね)。


この事例は、自分とは違う考え方をする人がいたとしても、それはそもそも前提としている認識が違うことが大きな要因になっているという良い例だったと思います。


せっかくなので、アルセウスのラムの実と命の珠についてもう少し突っ込んでおくことにします。
剣の舞からの攻撃が強力なアルセウス。主軸アルセウスにはラムの実を持たせたいとは記述しましたが、実際にはやはり命の珠などを持たせないと火力は足りていません。実際にアルセウスの積みをサポートするような構築を使っていた方々を見ていても命の珠を持たせていたものが多かったように思えます。それでも私は自分で使うのであればラムの実をはずすことができません。なので、実際のクリスマスカップではアルセウスにラムの実を持たせる構築が作れなかったことから主軸としてアルセウスを使うことを諦めるという結論を出すことにしました((
また、実際に命の珠を持たせていて不確定要素の事故を考えなかったとしてもアルセウスの神速は1匹ずつしか相手を攻撃できず、範囲攻撃技の地震などを使えばタイプ不一致なので火力がとても高いとは言い切れず、万全の準備でアルセウスの積み体勢を整えても4匹すべてや相手パーティの核である部分を確実に打ち抜けるという自信はなかったのでそもそも主軸アルセウスというパーティをあまり強いと思っていなかったこともあります。


火力を求めていたので命の珠を持たせてノーマルアルセウスを採用することにしましたが、アルセウスには剣の舞は持たせていました。それはアルセウスがサポートで取り巻きを固めなくても相手に少しでも隙があれば剣の舞の使用を狙っていけるほどのスペックを持っているからです。構築にはアルセウスとは別の勝ち筋を持たせつつ手の届きにくいところをアルセウスの神速で無理やり縛るという補完の仕方をしていながら、相手の隙を突いてアルセウスでの全抜きという勝ち筋も狙うことができるという扱い方をするのが最も強いように思いました。
この考え方は雨スイッチと呼ばれるパーティのキングドラに似ているようにも思えます。本来はニョロトノキングドラという雨パーティとしての勝ち筋を軸にしていながら苦手な相手に対してはトリックルームをするという別の勝ち筋を用意する2段構えのパーティが雨スイッチと呼ばれるパーティでしたが、最近ではスイッチトリルの汎用性の高さからトリックルームを前提にしたパーティにしつつニョロトノキングドラという強力な組み合わせを見せておくことでトリックルームパーティに強いポケモンの選出を牽制するための採用という風に見えることが多く、ニョロトノキングドラが補完で採用されているように思えます。
補完アルセウスという表現はここで言うトリックルームを主軸にしたパーティにニョロトノキングドラを入れるような意味合いでの採用をするアルセウスのことを指していると言えば理解しやすいかもしれません。アルセウスは見せ合いや実際に試合をしている段階でも相手に掛ける圧力は非常に大きく対策の薄い相手に対しては間違いなく刺さるという性能でありながらニョロトノキングドラとは違い1匹単体で動ける上に元々のスペックも他の伝説ポケモンよりも圧倒的に高いので、補完型としての採用は非常にしやすいでしょう。


少し話題は逸れますが、「GSルールで強化アイテムを持たないパルキアを主軸にしたパーティは難しい」という持論があって、これはパルキアの対応範囲が広いことから苦手な相手が分かりにくくどこを補完していけばいいかが捉えづらいというのが理由になっているのですが、アルセウスに関しても対応範囲が広すぎるせいで主軸に置いて構築を進めるよりも構築の苦手なところをアルセウスの数値で無理やり補完する方が組みやすかったというのも主軸アルセウスを諦めて補完アルセウスを使った理由としてあるかもしれません。