見せ合いあり64構築〜ラティオス壁構築〜


ラティオス おくびょう ふゆう
187-×-100-150-131-178 H.252 D.4 S.252
りゅうせいぐん、でんじは、リフレクター、ひかりのかべ@ドラゴンジュエル


ボルトロス おくびょう いたずらごころ
175-×-91-156-100-179 H.164 B.8 C.84 S.252
10まんボルト、めざめるパワー(氷)、でんじは、ちょうはつ@きあいのタスキ


バンギラス ゆうかん すなおこし
207-198-131-×-126-62 H.252 A.204 B.4 D.44
いわなだれかみくだく、ばかぢから、ほのおのパンチ@こだわりハチマキ


○FCランドロス しんちょう いかく
173-165-110-145-135 H.68 D.252 S.188
ばかぢから、いわなだれ、とんぼがえり、まもる@ヤチェのみ


スイクン ひかえめ プレッシャー
189-×-136-154-136-125 H.108 B.4 C.236 D.4 S.156
ハイドロポンプれいとうビーム、めいそう、ねむる@カゴのみ


ハッサム いじっぱり テクニシャン
174-198-124-×-100-85 H.228 A.236 B.28
むしくい、バレットパンチつるぎのまい、まもる@オッカのみ



いわゆる壁構築。8月のDEXオフで使用したパーティの改良版という位置付けのつもりで考えたものなので、壁構築という定義を含めて個人的な壁構築に対する考え方はそちらで見ていただくのが良さそうです。
(第64回POKeDEXオフ使用パーティ:http://d.hatena.ne.jp/acewild53/20130822/1377169961)


コンセプト(制約条件)は「ラティオスで壁を貼る壁構築」でここからブレないようにしてパーティを考えたいと思います。


個人的に光の粘土を持たせるのが強いと思えるポケモンライコウしかいないのでまずラティオスには光の粘土は持たせません。壁を貼ってからどのように攻めるかを考える際単体で火力を出せることは一つ重要な要素なので拘りアイテムや積み技などを採用していきたいですが、ラティオス自身がすぐに倒されてしまいやすいポケモンなので壁を貼って後続から拘りアイテム持ちを繰り出したとしても単純に1匹失ってしまったディスアドバンテージの方が大きく頭数が減れば拘りで固定した技を解除するための交代もしづらくなってしまうので拘りアイテム持ちはさほど相性は良くなさそうです。逆に積み技ですが、壁役に光の粘土を持たせないため持続ターンの短い壁ではビルドアップローブシンのような中途半端な耐久ながら守るを採用できないようなポケモンは活躍しづらそうなことから採用せず。採用したのはラティオスと縦相性が良いことで起点を作りやすく先制技で上を取れるハッサム。電磁波や毒々などに対して神秘の守りを採用するスペースはとてもなかったので状態異常をケアするために自然と眠るを使えるポケモンを採用したいと思い、ここではスイクンを採用しました。
ラティオスと並べて場を整えていく役割は悪戯心からの電磁波で着実に麻痺を撒きやすく壁を貼っているにも挑発や攻撃範囲から相手の積みなどに隙を見せにくいということでボルトロスを採用。残りの2匹で雨パーティと砂パーティとトリックルームパーティに対するケアをしたいのでバンギラスと霊獣フォルムのランドロスを採用しました。


>ラティオス
パーティのコンセプトである壁ラティオス。光の粘土は壁技を使わないと効果を発揮しないアイテムなのでそれをわざわざ持たせるということは後続のポケモンは長い持続ターンの恩恵を受けて力を発揮しやすいような型にしたいのですが、ラティオスは耐久に振ったとしても安定して壁を貼れるポケモンとは言い難いため壁がある前提で後続のポケモンの型を決めてしまうわけにはいかず中途半端になってしまいがちです。壁構築は壁を貼ってからどうこうするというパーティといえども壁を貼るしかできないラティオスは1匹の枠を使って選出するほどの価値があるとも思えないためドラゴンジュエルを持たせて相手のポケモンを削る役割も多少は持てるようにします。
技構成は相手のラティオスをはじめランドロスロトムなどにも大きくダメージを与えられる流星群、コンセプトであるリフレクターと光の壁、壁を貼ってなお暇することがないように電磁波をいれて相手に放置されにくいようにします。
素早さはラティオスの同速対決に負けたくはないので最速を維持しながら、残りはすべて耐久に振り切りました。これによりA173程度のバンギラスの噛み砕くやC216シャンデラシャドーボールなどラティオスを一撃で倒す攻撃をだいたい一発は耐えるようになったため、壁を貼るための選出がしやすくなります。残り4を特防に振っているのはC205ウルガモスの虫のさざめきを最大乱数以外で耐えるためです。特攻には努力値を割いていませんが、ジュエル流星群はC182ラティオスの命の珠流星群をやや下回る程度には火力があり、C182ラティオスの流星群耐えをしているポケモンはちょうど倒せるようになっているので個人的には使いやすい方かと思います。


>ボルトロス
ラティオスで壁を貼っている間に場を整えます。場を整えていくボルトロスは耐久に努力値を割くことが多いですが、ラティオスの拘り眼鏡流星群とランドロスストーンエッジを両立して耐える配分にすることはできません。これができないと相手のランドロスバンギラスを見る度に壁技よりも即効性のある威嚇ランドロスを選出してボルトロスを守ることになるので壁ラティオスが選出できなくなります。そのためボルトロスには気合の襷を持たせることにしました。これにより雨パーティ相手にも初手で繰り出しやすくなっているので選出の幅を広げることができます。
技構成は電磁波と挑発がほぼ必須です。後発から繰り出すポケモンはあまり素早さが高くないので繰り出してから有効に動かすためには電磁波が欲しく、挑発はこちらが壁を貼って展開をしていく間に相手に与える隙を大きくしないために必要です。残りはメイン攻撃技となる10万ボルト、霊獣ボルトロスやドラゴンを攻撃するためにめざめるパワー氷を持たせました。
気合の襷を持たせることと相手のボルトロスが厄介なことから素早さは最速に設定してなるべく先手で挑発を打ちやすくします。気合の襷ならば残りは特攻に割けばいいように感じますが、拘りスカーフバンギラスの岩雪崩に対しては先手でリフレクターを貼ることができませんし、リフレクターを貼っても拘り鉢巻岩雪崩を打たれてしまうと一撃で倒される可能性があるので耐久に努力値を割いています。リフレクター込みでA204バンギラスの拘り鉢巻75%岩雪崩+砂ダメージを上2つの乱数以外で耐えるように設定した残りを特攻に振るとめざめるパワーでH171D100ボーマンダが1発になります。一応、ラティオスよりボルトロスが速くなったこともあって10万ボルト+ジュエル流星群でC182ラティオスのジュエル流星群耐えポケモンを倒す立ち回りもできるようになっています。


>バンギラス
雨・霰のパーティに対する対策として採用しました。初手でニョロトノキングドラに繰り出せる選出を考えたときに後出しからバンギラスを繰り出していると間に合わなさそうなので素早さを最遅ニョロトノより遅くして黒い鉄球ニョロトノ以外には天候を奪えるようにします。個人的に遅いバンギラスは能動的にトリックルームを使えない限りはあまり強いと思えず好きではないのですが、このように遅いバンギラスを採用せざるをえなくなった上で弱い型にならないようにするために拘り鉢巻を持たせることにしました。単体としての性能だけ見たら拘り鉢巻バンギラスも素早さを上げる方が強いことは間違いなさそうですが、とりあえず拘り鉢巻を持たせておけば選出しても弱い型にはならずに済みそうです。
拘り鉢巻を持たせるので技はすべて攻撃技で埋めています。強力な範囲攻撃技となる岩雪崩、半減で受けにくく威力も安定している噛み砕く、ズルズキンや悪技と攻撃範囲の相性が良い馬鹿力、最後はメタグロスを2発で突破できてハッサムを一撃で倒すことのできる炎のパンチとしました。
素早さに振らなくていいので他のところに努力値を回すことができるので、攻撃か特殊耐久を重視して配分したいです。ここでは攻撃重視にすることで有利な対面で出せたときに後続に負荷をかけていきやすいようにします。耐久は壁で引き上げることもできそうだというのも理由になるでしょうか。


>FCランドロス
壁技に比べて即効性のある特性威嚇でパーティのサポートをするポケモンランドロスは味方のクッションとして適当に繰り出すのが強そうなので、繰り出せる回数を増やすために一度氷技を受けた後でも耐性をもってして攻撃を耐えることができるようにヤチェの実を持たせました。
まず確定しているのは岩技でここでは岩雪崩を採用します。次に蜻蛉帰りと守る。最後はタイプ一致技である地震を入れるのが定番ではありますが、このパーティではスイクンバンギラスが守るを持っていないため地震を打ちづらいです。地震メタグロスバンギラスドリュウズヒードランなどを攻撃してほしい技なのでメタグロス以外にダメージを稼げる馬鹿力を採用することにしました。馬鹿力はヨプの実を持っているバンギラスを倒すことはできませんがヨプの実を持たせている型は壁を貼って誤魔化せる範囲であり、それ以外で脅威となる拘りアイテムやジュエルを持たせた型を一撃で倒すことができます。
気合いの襷を持てなくなったので初手での繰り出しやすさが落ちてしまったため耐久に多めに配分します。C182ラティオスの拘り眼鏡流星群を最大乱数以外で耐えるようにしていますが、素早さが遅くなりすぎるのが嫌だったので同時に素早さを上げて最速キノガッサを抜けるようにしています。


>スイクン
雨パーティに対してバンギラスを初手で出すことが多くなりそうで黒い鉄球ニョロトノを繰り出されたときに一方的に負けるのを防ぐために水耐性が1匹は欲しかったので採用。ラティオスが倒される流星群や氷技持ちなどを起点にできる可能性があり壁がなくても少しのサポートがあれば単体で動かすことができます。相手の場にいる2匹を同時に起点にできない場合は耐久の低いハッサムは出しづらくせっかくのチャンスを生かしにくいので耐久が高く繰り出しやすいスイクンの存在は大きいと思います。
スイクンの単体での能力を強化するための瞑想は確定。メインの水技はハイドロポンプと熱湯が候補になり、努力値配分を攻撃的なものにすることから熱湯では火力が低すぎるためハイドロポンプを採用。水技と相性の良い氷技を攻撃のサブ技として冷凍ビームを採用。状態異常に対する対策やスイクンが単体で詰ませる能力を持つための眠るも採用してすべて技スペースが埋まります。
努力値配分は最速バンギラスを抜けるように素早さに配分して、残りを特攻に大きく配分して瞑想を使った直後から火力を出していけるようにします。HPに振ることで最低限の耐久ラインであるC182ラティオスの拘り眼鏡流星群耐えができるようになっています。


>ハッサム
ラティオスと縦の相性が良いためラティオスが十分に仕事をせずに倒されてしまった場合にもラティオスを倒してきたポケモンを起点にできます。また、一度剣の舞を使ってしまえば強力な先制技であるバレットパンチでの縛り性能が高くなるので、壁が切れてしまっても先手をとって攻撃し続けることができる点は相性が良いでしょう。持ち物は各種ジュエルを持たせて縛り範囲を広げるのも強力ではありますが、バンギラスクレセリアなどハッサムが本来有利なポケモンの前に壁を貼って繰り出すことができたにも関わらず剣の舞を使っている間に炎技を受けてしまい他のポケモンに簡単に縛られてしまうことを嫌ってオッカの実を持たせます。
技構成は最も火力を出しやすい虫食い、先制技のバレットパンチ、壁を存分に生かすための剣の舞、ハッサムを大事に扱うための守る、ですべて埋まってしまいます。燕返しや電光石火もあると便利ではありますが、虫食いを切るとメタグロスが攻撃できずバレットパンチを切ると先制技で縛る立ち回りができなくなり耐久がそこまで高くないハッサムが制圧力を持つことができなくなります。切るならば守るですが、守る+隣の行動でバレットパンチ圏内に入れて縛り関係を逆転できるのはハッサムの強さの一つだと思っているので切ることはできず。
努力値配分はまず剣の舞を使ってからのバレットパンチでH207B133程度のバンギラスをしっかり倒せるように攻撃に配分。残りは耐久と素早さに按分しようと思いましたが、炎技を受けても攻撃圏内に入れられないようにそれがしっかり活きるようにオッカの実としたので耐久中心に配分することにしました。C138クレセリアのめざめるパワーをオッカの実と光の壁込みで2発耐えるようになっています。防御に配分したのは格闘や地面などを中心に物理攻撃のダメージを抑えたいからでA211ローブシンの命の珠アームハンマーを上2つ以外の乱数で耐えるようになっています。


個人的に扱いやすいように工夫をしたつもりで、机上論的にはすっきりしたものの十分に戦えるようにはなかなか見えません。
とにかく壁を貼ってから火力のあるポケモンで押し切るというコンセプトの壁構築はどちらかといえば前のめりな構築ジャンルにあたるため、対策を重視し守備面の安定感を持たせるよりは攻撃面に特化して無理やり壁や拘りや積みを通していく方が勝ちやすいような気がしました。