12/22開催の伝説厨オフに参加してきました。
ルールはランダムマッチのフリーダブルと同様のルールで、ミュウツーなどの伝説ポケモンが使用可能なダブルバトル。過去作の伝説ポケモンが使用できるようになるまでというかなり限定的な環境なためか参加者も6人と少なめでした。
成績は6人の総当たり戦で3-1で1試合を残した状態で、FONさんと勝った方が1位という試合をして勝利したため優勝ということになりました。
6人という非常に小さい規模であれば全勝優勝でないとあまり価値がないようには思えますし、唯一負けた1試合はプレイングミスで落としているため反省が必要なことは間違いないのです。しかし、ようやく第3回以来の優勝という形の結果が残ったことは喜ばしいことであり、あまり考察が進められていない環境で結果に繋がったということは事前の考察と実際の対戦環境とのズレが大きくなかったことを意味するので良かったと思います。
〜パーティ〜
バンギラス、ドリュウズ、トゲキッス、ガルーラ、ミュウツー、ゼルネアス
○バンギラス いじっぱり すなおこし
175-204-131-×-120-113 A.252 B.4 S.252
いわなだれ、かみくだく、でんじは、まもる@きあいのタスキ
○ドリュウズ いじっぱり すなかき
189-205-86-×-90-127 H.28 A.252 B.44 D.36 S.148
じしん、ドリルライナー、いわなだれ、まもる@いのちのたま
○ガルーラ ようき きもったま
191-128-109-×-101-156 H.84 A.100 B.68 D.4 S.252
(191-158-129-×-121-167)
おんがえし、ふいうち、グロウパンチ、ねこだまし@ガルーラナイト
○トゲキッス おだやか てんのめぐみ
190-×-132-141-163-104 H.236 B.132 C.4 D.108 S.28
エアスラッシュ、マジカルシャイン、でんじは、このゆびとまれ@オボンのみ
○ミュウツー おくびょう プレッシャー
182-×-110-203-111-200 H.4 B.20 C.228 D.4 S.252
サイコブレイク、だいもんじ、みがわり、まもる@ラムのみ
○ゼルネアス おくびょう フェアリーオーラ
207-×-118-174-118-166 H.44 B.32 C.180 S.252
ムーンフォース、マジカルシャイン、ジオコントロール、まもる@パワフルハーブ
フリーバトルは現状解禁されているポケモンによる全国ダブルにミュウツー・ゼルネアス・イベルタル・ジガルデの4匹が加わったルールです。基本的にこれらのポケモンはスペックが高めなので全国ダブルで強い組み合わせとのハイブリッドによって案自体は多数思い浮かびそうですが、その中で実際に使って勝てそうなレベルまでふるいにかけていき残った構築案の中から実際に対戦で使ったものをこの記事に書いております。
なお、ミュウツーとゼルネアスに関しては個体値が理想のものではありません。
XYで登場した新しい伝説ポケモンであるゼルネアスを中心に最初に考えたものが・・・
ゼルネアス@拘り眼鏡
ガルーラ@ガルーラナイト
ミュウツー@命の珠
ファイアロー@青空プレート
バンギラス@気合いの襷
ドリュウズ@拘り鉢巻
というものでした。
おおよその経緯としては、ゼルネアスを先発に出してジオコントロールを使うには隣に何を置いてもあまりに無防備過ぎる気がしたので猫騙し+ゼルネアスという両方守るを安定させない組み合わせで拘りアイテムを使い一気にアドバンテージをとる方が使いやすいのではないかと思ったところがスタート地点。ゼルネアスの苦手なゲンガーを肝っ玉猫騙しで止められてメガシンカ後の不意打ちで気合いの襷ごと倒せるガルーラの採用、ガルーラゼルネアスより素早い相手を仕留められるミュウツー、ユキノオーイベルタルなどの対策でミュウツーにも強いバンギラス、ミュウツーの上をとるポケモンやスカーフ対策のドリュウズ、ミラーを意識して追い風持ち且つ終盤に先制技でトドメ役もこなせるファイアローという構築でした。しかし、ドリュウズが拘り持ちで選出しづらいこと、ゼルネアスより速い相手が思ったより多そう、ゼルネアスで打ち逃げしたいのに交代で出しやすいポケモンがいないこと、などと扱いづらさを感じました。
ミュウツーはゼルネアスをはじめガルーラガブリアスゲンガーなどに先手を取れる素早さで火力も高くてゼルネアスはイベルタルジガルデに強く数値の低いポケモンの対策がしやすそうなので、この2匹で対応できる範囲は非常に広くなるため私のパーティにはほぼ間違いなく入りそうな気がしていました。個人的な経験上からいえばそういったポケモンは構築のスタート地点に置くよりも補完の位置に自然と入ってくるのがちょうどよいと感じることが多いため、今回もそういう風に組み直すことにした結果それまで補完で入っていたバンギラスドリュウズをアタッカーとして軸に置く意識で組み直したのが今回のパーティになります。
>バンギラス(選出:先発1+後発2=3)
ミュウツーとイベルタルに強くニョロトノやユキノオーなどからも天候を奪うことができるポケモンとして採用。また、砂嵐のダメージによってコジョンドやゲンガーのような耐久を気合いの襷で補って行動回数を稼ぐポケモンにも強くなれるのは大きいです。しかし、ゼルネアスに対してはアイアンヘッド程度しか打点を稼げる技はなく一度ジオコントロールを積まれてしまうとムーンフォースを耐えることができないため持ち物は気合いの襷としました。
技構成はイベルタルへの打点となる岩技で範囲攻撃が便利な岩雪崩、ミュウツーへの打点となる噛み砕く、トリックルームなどを逃げ切ったりと便利に使える守る、までは確定。最後の技はゼルネアスに抗える技として電磁波を採用しました。アイアンヘッドを打っても半分削れる程度のダメージにしかならないので、それならば味方のサポートができる技を入れた方が良いだろうと思いました。
気合いの襷を持たせていることから開き直って攻撃と素早さに全部振り切りました。苦手なメタグロスやクチートギルガルド辺りには先手をとりたかったので、これくらい素早さがあってもよいかと思いました。素早さに補正をかけても大きく変わりそうなポケモンがいなかったことと攻撃に補正をかけないとミュウツーを噛み砕く+砂ダメージ1回で確定で倒すことはできないことが性格を意地っ張りにした理由になります。
トリックルームへの耐性などを考えるとバンギラスナイトを持たせたくもありましたが、先述しているようにジオコントロール後のムーンフォースで倒されてしまうことやコジョンドの前で動けないことを考えると気合いの襷の方が安定すると思ったので仕方なく断念しました。
>ドリュウズ(選出:先発1+後発0=1)
当初は拘り鉢巻きを持たせて上から殴る補完のポケモンでした。上から攻撃ができるのに味方を巻き込むため地震で拘ることができないためにゼルネアス対策のメタルクローなどを採用したりしていましたが、地震を打ってダメージを荒く稼ぐ方が運用しやすいように感じたので拘りアイテムをはずして命の珠に持ち物を変更しました。
技構成は味方にも相手にも一貫していることの多い範囲攻撃の地震をまず採用して上から殴れるときに稼げるダメージの量が大きくなるようにします。また、地面技で倒したい相手がいる場合に味方を巻き込む制約に縛られないドリルライナーもぜひ採用しておきたいです。残る技としては立ち回りをしやすくするために守るは持たせておきたくて、最後はイベルタルをはじめ地面技の通らない相手に打ちやすい岩雪崩としました。威嚇や火傷を入れられたりしてドリュウズがダメージを稼げる相手がいなくなっても、上から岩雪崩さえ打てれば相手を怯ませることができて取り巻きは決定力の高いポケモンが揃っているので、そうやって行動を一度止められるだけでも大きいでしょう。
努力値配分はまず素早さをランク+1の最速ガブリアス抜きにして、ジオコントロールを積まれた後のゼルネアスの前で動けるようにC183ランク+2のオーラムーンフォース+命の珠反動ダメージ耐え。さらにイベルタルの前でも動きやすいように防御を上げてA183オーラ不意打ち+命の珠反動ダメージ2回耐えとしました。これによりマリルリのプレートアクアジェット+命の珠反動ダメージも耐えるようになりました。攻撃の値は取り巻きとの連携を考えると落とせなかったのですべて振り切っています。
>ガルーラ(選出:先発3+後発1=4)
XYでメガシンカする能力を手に入れて強力になったポケモンの1匹です。猫騙しがこの指止まれの優先度を上回ったので初手からトリックルームをする組み合わせは猫騙しで止めることができてファストガードを合わせられるにしても猫騙しを打たずに集中攻撃を仕掛ける択も用意できるので猫騙しはあると便利だと言えます。その猫騙しを覚えるポケモンの中でもメガシンカできるガルーラはスペックの高いポケモンだと言えます。特性・親子愛から繰り出す連続攻撃の火力は高く気合いの襷を貫通して倒せたりする点は優秀で、メガシンカ後の素早さもゼルネアスを上回ることができます。
技構成はメインウエポンの恩返し、ミュウツーにダメージが稼げるなど便利な先制攻撃の不意打ち、初手などで便利に扱えてトリックルームや追い風などを使われたときにも交代などから無理やりターンを稼ぐために使える猫騙し、までは確定。最後の1つはバンギラスに打点のある技が欲しかったのですがメガシンカ後の数値が個人的には物足りなく感じたので爆発力を持たせるためにグロウパンチにしました。バンギラスを一撃で倒せませんが、これによりガルーラが伝説ポケモンと同じくらい脅威となれるようになったのでトゲキッスのこの指止まれやバンギラスの電磁波といった補助技が活きやすくなったと思います。
努力値はまず最速ゼルネアスに先手をとるために最速に。残りは耐久に回して伝説ポケモンの前でも一度は動ける耐久を確保しつつ残りを攻撃に配分しています。A242ミュウツーXの瓦割り耐え、C183ゼルネアスのオーラ込み拘り眼鏡ムーンフォース耐えとなっています。火力がやや物足りなくはなりましたが、伝説ポケモンに対しては確定数は変わらずグロウパンチなしでも6割以上は削れることは確認できているので、猫騙しだけ打って倒れてしまうよりも耐久を安定させた方が良さそうです。
>トゲキッス(選出:先発3+後発2=5)
最後に補完で入ったポケモン。一番大事な要素としては地面技を無効化できるというところですが、イベルタルではゼルネアスに無抵抗すぎることが気になりファイアローでは耐久の薄さが気になったためトゲキッスへと辿りつきました。トゲキッスは耐久が安定しているため味方を守れるこの指止まれは非常に強く、エアスラッシュでの怯みで遅い相手を行動不能にすることができます。これらは取り巻きにスペックの高いポケモンが揃いやすい伝説戦ではより重要な要素となってきます。
技構成としてはまず味方を守れるこの指止まれを採用。次に、遅い相手を無理やり止めることができる攻撃技のエアスラッシュを採用。マジカルシャインという範囲攻撃技を持つゼルネアスに対して一矢報いる技として電磁波を採用。残る1つの枠ですが、全体的に相手のバンギラスにダメージを与えられるポケモンが限られている印象があったのでマジカルシャインを採用しました。鋼タイプへの打点として炎技を持たせておきたいとも思いましたが、対象とする鋼タイプはメタグロスギルガルドクチートと揃って素早さが遅めだったので、他に抜く技がないのだからすべてエアスラッシュで無理やり怯ませていれば良さそうだという結論に至りました。
努力値配分としてはまず対ゼルネアスを意識して特殊耐久を底上げ。C183ゼルネアスの+2オーラムーンフォース耐え、同じ条件でマジカルシャインを打たれた場合にはオボンの実が発動してほぼ2発耐えが可能になります。次に物理耐久をA172メタグロス(C206ミュウツーの命の珠大文字耐えをHPベースで調整した場合の火力)のプレートコメットパンチ耐えまで引き上げます。残りは素早さに振って最速ヌケニンや素早さ振りクチートなどを意識しつつできるだけ先手エアスラッシュで怯ませられる相手が多くなるようにしています。
持ち物は調整先にあるようにジオコントロールを積んだゼルネアスのマジカルシャインを2発耐えるためにオボンの実を持たせています。
>ミュウツー(選出:先発2+後発0=2)
安定したエスパー打点と高い素早さとそこそこの耐久を兼ね備えた伝説ポケモン。エスパー技を半減できるタイプはそこまで多いわけではないので、技や特性やら一つ秀でたものがあるから環境にいられるというような数多くのポケモンを対策するのにはうってつけのポケモンだと言えます。
まずメインウエポンであるサイコブレイクが確定。次に鋼タイプへの打点として大文字を確定。火炎放射でなく大文字を選んだのは技スペースの都合上ミュウツーミラーで使いやすいシャドーボールが入らなかったからせめてもの打点という意味合いが強いです。残る技としては、まず守るは立ち回りの幅を広げるためにぜひ欲しく、最後は身代わりと冷凍ビームの選択肢になるのですが最終的には身代わりを採用しました。冷凍ビームがあるとイベルタルへの打点となったり意外と面倒なジガルデガブリアスに対して上から縛ることができるようになるのですが、不意打ちを避けるために使えたりゼルネアスで相手を一掃している間に有効に残しやすかったりガルーラのグロウパンチとミュウツーの身代わりのどちらかが決まるというような立ち回りをしたかったので身代わりを優先しました。
努力値配分はマニューラやオンバーンにきっちり先制をとりたいこととミラーで一方的に不利にならないようにまず素早さは最速。当初は命の珠を持たせていたので残りは特攻重視の配分で良さそうですが、防御の個体値が低かったためA205メタグロスのコメットパンチ+バレットパンチ+命の珠反動ダメージ耐えをするために耐久にやや努力値を回しました。本来ならばちゃんと調整を見つけてしっかり配分し直すべきかもしれませんが、誤差の範囲内と割り切ることにしました。
持ち物はラムの実としています。ミュウツーは高い素早さを生かして相手を上から削るのが大きな役割となるのでその素早さを奪われる電磁波は天敵となります。しかし、それらの技をいちいち警戒しているわけにもいかないので一度回復できる保険があることで立ち回りがしやすくなるでしょう。また、数値の低いポケモンをまとめて対策するための採用なので、葉緑素フシギバナだったりと状態異常技で抗ってくる数値の低いポケモンにも対応が利くようになるという意味でもとても持たせたいアイテムだと思いました。
>ゼルネアス(選出:先発0+後発5=5)
当初はパーティの軸であったポケモン。ドラゴンを無効化することでフェアリータイプは注目されましたが半減しづらく受けづらいという攻撃面の方が個人的には注目しております。専用技のジオコントロールは強力ですが有効に使うためには持ち物をパワフルハーブにしなければならず、積み技を使える前提でパーティの軸とするのは気が向かなかったので拘り眼鏡を持たせて意表を突いて削る方が良いと思っておりました。しかし、このルールにおいてゼルネアスの素早さはかなり意識される可能性は高く、ゼルネアスより素早いポケモンは注目されますし遅いポケモンでもゼルネアスやミュウツーに強めなポケモンが好まれます。優秀なサポート役を見つけられなかったこともあり、半減が少ないわけではないゼルネアスをサポートなしの拘りアイテムで運用するのは厳しく感じたため素直にジオコントロールを使用する型に変更して隙を見せたら全抜きを狙えるようにすることにしました。
技はタイプ一致で打てる威力の高いムーンフォースと範囲攻撃のマジカルシャインが確定。積み技ジオコントロールを持たせて最後は無難に守るという構成です。
努力値配分は最速ジガルデを抜くために素早さに配分したくゼルネアスやイベルタルに不利にならないように最速。耐久面はA205メタグロスのコメットパンチを最大乱数以外耐え、C200メガゲンガーのヘドロ爆弾耐え、と最低限の数値を確保して残りを特攻に配分しています。ジオコントロールが決まったゼルネアスが弱いわけはないのでジオコントロールなしでも性能を発揮できるようにしつつ決まったら一気に攻め抜くために特攻を重視して配分したいところです。ちょうどこの特攻の値でランク+1の75%マジカルシャインでH201D118イベルタルが最低乱数以外で一撃となります。
完成度が高いとはさらさら思わないものの、「バンギラスドリュウズは見せポケモンとしての要素が強く後ろにいる特殊ポケモンが活躍する構築」「環境において非常に高いスペックを持つポケモンは構築の軸に考えるよりも自然と補完で入ってくるくらいの方が扱いやすい」「対応範囲が広くスペックの高いポケモンはその強みを潰さないためにもラムの実のような保険としてのアイテムを持たせておいた方が良さそう」という机上での考えがしっかり反映されている上に、構築の完成度を割り切って無理な相手には岩雪崩や電磁波などの不確定要素で無理やり逆転を狙えるような構成にもなっているので、叩き台としてのパーティだったとはいえ個人的には一つ納得がしやすいものができたかなという印象です。