第32回あんぐらオフ使用パーティ〜拘り3種雨スイッチトリパ〜

1/12開催の第32回あんぐらオフに参加してきました。


ルールはXYのカロス図鑑に載っているポケモンだけが使用可能なダブルバトル、いわゆるカロスダブル。公式大会のルールになるとも噂されていますが、今回がこのルールで対戦する初めての機会でした。
予選は7-2で1位通過。準々決勝で敗れてしまったため、ベスト8でした。結果的には勝てているから良いものの、負けた試合は反省が必要なものばかりであり、勝った試合もあまり勝った気がしないことが多かったため納得するにはやや遠い感触でした。
今回使ったパーティには明らかに対策が不十分なポケモンが数匹いるのですが、これ以上に勝てそうなパーティを他に持っていなかったので仕方なく欠陥を抱えたまま使いました(オフでは幸い数多く当たらずに済みました)。それでも一応考えたことはいくつかあったので、記事にはしっかり残したいと思います。


〜パーティ〜
ニョロトノキングドラナットレイライボルトローブシンランクルス



ニョロトノ ひかえめ あめふらし
183-×-97-143-122-114 H.140 B.12 C.156 D.12 S.188
ハイドロポンプ、ねっとう、れいとうビーム、あまごい@こだわりスカーフ


キングドラ ひかえめ すいすい
159-×-118-158-118-127 H.68 B.20 C.228 D.20 S.172
りゅうせいぐんハイドロポンプ、だくりゅう、れいとうビーム@こだわりメガネ


ナットレイ ゆうかん てつのトゲ
181-160-152-×-136-22 H.252 A.252 B.4
パワーウィップ、ジャイロボール、アイアンヘッド、シャドークロー@こだわりハチマキ


ライボルト おくびょう ひらいしん
145-×-80-153-87-170 C.220 D.52 S.236
(145-×-100-183-107-203)
ボルトチェンジ、オーバーヒート、めざめるパワー(氷)、まもる@ライボルトナイト


ローブシン ゆうかん てつのこぶし
207-187-115-×-113-45 H.212 A.76 D.220
ドレインパンチマッハパンチいわなだれ、みきり@ラムのみ


ランクルス なまいき ぼうじん
216-×-114-145-132-31 H.244 B.148 D.116
サイコキネシス、めいそう、トリックルームじこさいせい@オボンのみ


構築のスタートは拘り鉢巻ナットレイナットレイを動かしやすくするために炎技の威力を下げられる雨パーティとしての要素とトリックルームパーティとしての要素を持たせたいわゆる雨スイッチトリパ。
雨パーティとしてガンガン攻め込むためにニョロトノキングドラを採用。雨状態のキングドラは水技の火力と素早さが上がるため攻撃的なポケモンですが1匹では制圧力が足りません。そこでニョロトノには拘りスカーフを持たせてキングドラの攻撃を耐えてくるようなポケモンを更に上から畳みかけて倒せる立ち回りができるようにしたいです。
後述しますがキングドラには拘り眼鏡を持たせたいのですが、ニョロトノキングドラナットレイのすべてが拘りアイテム持ちだと技を打ち分けるために交代を挟む必要があります。そこで4匹目にはこれらのポケモンと相性が良くボルトチェンジを使ってスムーズに交代ができるライボルトを採用しました。ライボルトは特性が避雷針なのでロトムなどに安易に電気技を打たせにくくなっており、メガシンカにより威嚇を掛けることができるのでパーティの物理耐久を補うことができます。
5匹目には対ナットレイバンギラスユキノオーをこなせる格闘タイプのポケモンが欲しく、特にニョロトノキングドラの高速の攻撃で削った手負いの相手を処理できる能力があると良さそうだったのでマッハパンチが使えるローブシンを採用。
最後の1匹はトリックルームを覚えるポケモンの中でもモロバレルに強い点などを買ってランクルスを採用しました。トリックルームを貼っても5ターンで制圧するような戦い方はできなさそうですが、単純に先攻後攻を逆転させて有利になるターンを増やすような使い方をするつもりなのでなるべく場持ちするポケモンが良く、回復技である自己再生を覚えるという点でもランクルスが良さそうです。


どのポケモンも割と必要なパーツなのですが、今回のパーティでは明らかに鋼ポケモンが重たくなってしまっています。ナットレイメガクチートギルガルドなどに対する対策は不十分で特にトリックルーム軸で選出をした場合にはギルガルドを倒せるポケモンがいない上にシャドーボールが構築全体に一貫しています。ローブシンの代わりにズルズキンを採用すれば威嚇が増えて立ち回りに安心感を持たせたりギルガルドに強くすることはできたかもしれません。


>ニョロトノ(選出:先発2+後発4=6)
特性によって天候を雨状態にできるポケモン。場に出して天候を奪えるということは当然ニョロトノの水技の火力も強化されるので、拘りスカーフを持たせることで素早さと火力のある攻撃役として運用することができます。
技構成は水技で最も火力の高いハイドロポンプ、命中など安定感重視の熱湯、水技と攻撃範囲の相性が良い冷凍ビームまではほぼ確定。最後の技枠は寝言・滅びの唄などが候補に挙がりますが、今回は雨乞いを持たせました。キングドラと共に繰り出した際に初手などで天候を奪われたとしてもニョロトノキングドラの順番で動いて雨乞いからキングドラの強力な攻撃を放つことができるようになります。
努力値配分は今回はかなり歪なものに調整しました。拘りスカーフを持たせる場合は確実に抜ける相手を増やしておける方が良いことが多いのですが、火力を優先するとなると耐久が心もとなくなり今回のように拘りアイテムを3種類採用しているパーティで交代で回すためには耐久の方が大事だと判断しました。素早さは最速ガブリアス抜き、特攻もH183D106ガブリアスを冷凍ビームで1発にできるラインに留めて、残りはHPを中心に耐久振り。これにより、C187メガライボルトの10万ボルト耐え、A146ファイアローの拘り鉢巻ブレイブバード耐えができるようになりました。これらの相手は素早さを最速まで引き上げても先手の取れる相手ではなかったので、行動に安定感が出るようになります。
しかし、素早さを落としすぎたせいでコジョンドに先手をとることができなくなっているという問題があります。先述しているように拘りスカーフを持たせるポケモンは確実に抜ける相手を増やしておきたいことが多いのですが、今回のこの配分は実際に出回っているメジャーな相手に特化する意図が見られることもありコジョンドの対策は切りました。個人的にはそこそこ評価の高いポケモンでありながら周りの評価はそれほど高くなさそうだと高を括っていたのですが、そういう意図で使用するのなら周りの情報をしっかりと収拾しておくべきだと思います。


>キングドラ(選出:先発3+後発2=5)
雨状態で高い制圧力を誇るポケモン。雨が降っている限られたターンの中で攻撃をしなければならず攻撃面での数値はそこまで高くないので強化アイテムを持たせたいのですが、受ける攻撃の多くが等倍である局面が多いことから簡単に反動ダメージで耐久を削ってしまう命の珠を持たせたくありません。そこで、その攻撃スペックを最大限活かせそうな拘り眼鏡に辿り着きます。環境が違うので単純な比較でしかありませんが、BW時代は拘り眼鏡キングドラはあまり見かけることがありませんでした。XYで拘り眼鏡が追い風となっている理由としては、特性呼び水のポケモンがいないので水技で拘りやすいこと、天候を奪われて他のドラゴンポケモンに先手を取られて交代することになってもドラゴンジュエルがないおかげで流星群を比較的後ろで受けやすくなっていること、などがあげられます。
技は水技で最も火力の高いハイドロポンプと便利な範囲攻撃である濁流、1発の火力が大きく相手を倒しきることで攻撃を受けないような立ち回りができる流星群まで確定。最後の1枠は寝言・ラスターカノンなどもありますが、今回は無難に命中率とモロバレルへの打点を意識して冷凍ビームを採用しました。
努力値配分は耐久をそこそこ安定させておきたかったので、特攻や素早さを少しずつ削っています。最低ラインとして特攻はH181D121メガガルーラを雨ハイドロポンプで1発、素早さは最速スカーフガブリアス抜き。残りを耐久に配分することでC172Wロトムの拘り眼鏡雷を最大乱数以外で耐えるようになり、A177メガガルーラの+2親子愛不意打ちもほぼ耐えられるようになります。


>ナットレイ(選出:先発2+後発8=10)
今回の構築のスタートとなったポケモン。このルールでは強力な格闘タイプや炎タイプが少ないおかげでナットレイの耐性が非常に強力に感じます。普通に採用をしても素早さが遅いことから交代際も含めてダメージをもらいやすく、個人的には攻撃に参加させたいことが多いポケモンなので、その性能を最大限生かすアイテムは食べ残しで間違いないと思っています。しかし、XYで鬼火が強化されて採用率が上がる技となりそうで、鬼火を受けてしまうと攻撃役としても耐久耐性が優秀な詰め役としても機能しなくなってしまいます。そのためにラムの実を持たせたとしても宿り木の種を使わないと回復ができず火力も並程度でしかないポケモンになってしまうので、全く違う方向性ながらいっそ拘り鉢巻を持たせて思いきり攻める方が良いと判断しました。
技構成はまずバンギラスやWロトムを攻撃する草技のパワーウィップ、素早さの関係で半減相手でも無理やり押していけるほど火力が出るジャイロボール、トリックルーム下でメガクチートメガユキノオーを堅実に攻撃するためのアイアンヘッド、までは確定。最後の技はシャドークローとしてギルガルドパンプジンへのせめてもの打点としています。一応、ナットレイローブシンを並べてシャンデラを迎えてしまった場合にもシャドークロー+岩雪崩で倒せるようになってるので無理やりながら身を守ることができます。
努力値はHPと攻撃にすべて振り切りました。鉢巻きジャイロボールでガブリアスやガルーラを高乱数1発ですが、その乱数を落としたくないので攻撃は全振りです。HPに振っただけでも耐性と数値のおかげでそこそこ強いので炎技に気を付ければ何とかなりそうです。


>ライボルト(選出:先発9+後発1=10)
特性の避雷針により電気技に対して牽制をかけつつ好きなタイミングでメガシンカをして威嚇を振り撒けるポケモン。飛行の一貫性を止めてくれる点でもニョロトノキングドラとの相性は良く、ボルトチェンジを使うことで様々な選出時にスムーズに攻撃体勢を整えることができます。
技構成はまず威嚇を有効にばら撒きつつ拘りアイテムを持つポケモンへうまく交代を繋げるボルトチェンジ、対ナットレイ用の技として炎技、ボーマンダガブリアスへの打点とすることができるめざめるパワー氷、立ち回りを柔軟にするための守るの4つで埋まってしまいました。バークアウトもあると便利なのですが、どれも切ることができません。炎技は火炎放射とオーバーヒートがありますが、ここではオーバーヒートを選択。これは配分を攻撃的なものにすると決めたことが理由となりオーバーヒートであればメガクチートを一撃で仕留めることができます。
努力値配分はまず素早さの最低ラインであるメガシンカ前の最速ガブリアス抜きを確保してメガシンカ後に最速+1メガバンギラスまで抜き。残りの努力値でC178ボーマンダの流星群を最高乱数以外で耐えるようにして、更に残りを特攻に割くことでめざめるパワーでH171D100ボーマンダを最低乱数以外で1発、オーバーヒートでH157D116メガクチートを最低乱数以外で1発としました。
耐久をボーマンダの流星群耐え程度で抑えると拘り眼鏡ロトムハイドロポンプなどや威嚇を入れた状態でのA182ガブリアスの命の珠75%地震などは耐えることができないのですが、特攻に振ることで後続から繰り出すポケモンの攻撃圏内に入れやすくして、相手に行動を許す回数を減らす方が相対的に耐久が上がると思いました。


>ローブシン(選出:先発0+後発6=6)
ファイアローの登場やフェアリータイプの台頭でやや影を潜めた印象がありますが、ガルーラバンギラスロトムガブリアスなど格闘タイプの技が通りやすいポケモンはそこそこ存在するため活躍できる余地はありそうです。今回は特に軸となるポケモンバンギラスナットレイに弱いのでそれに対抗できる格闘ポケモンは必要でした。
技構成はメインの格闘技で回復を含めて粘り強く戦えるドレインパンチ、先制技のマッハパンチ、大事に扱うための見切り、の3つが確定。最後の技で攻撃範囲を広げておきたくて、BWの教え技である叩き落とすを使用できれば非常にマッチするのですが今回のルールでは使えないので仕方なく岩雪崩で妥協しました。岩雪崩はトリックルーム選出をした場合に軸になるナットレイが苦手な炎タイプを攻撃できる有効な打点となります。
アームハンマーを採用しなかった理由としてはまず特性を鉄の拳にして強化アイテムを持たせないと相手を一撃にできる火力にはならないのに火傷に対する耐性がなくなってしまうことが一つ。次に、ローブシンの採用が数多くのポケモンを火力で破壊するためでなく特定のポケモンを格闘技でしっかり倒すことを目的としているため、威嚇を中心にうまく回されて格闘技を別のポケモンに受けられて蓄積ダメージが加算してローブシンが先に過労してしまうようでは困ることがまた一つの理由になります。
努力値配分は物理耐久がなるべく高くなるようにHPをベースに振りつつC178ボーマンダの拘り眼鏡流星群耐えに特殊耐久を調整、残りを攻撃に配分しました。ここから先は耐久に振ってもそう大きく恩恵を受けることがなさそうなので少し火力を上げておくことで回復量や加算するダメージを大きくする方が良いと思ったからです。
最後に持ち物と特性です。倒したいポケモンを倒すために場持ちを良くしたいので食べ残しを持たせたて、火傷に対する保険として特性を根性にしておくことにしました。しかし、たまたま1試合だけ対戦したところ思いのほか火力がなくて困ったので特性を鉄の拳にして補強することにしました。状態異常に対する耐性がなくなったのでラムの実を持たせることにします。こちらからの打点はありませんが、モロバレルからキノコの胞子を打たれてもその隣にいるポケモンをちゃんと攻撃することができます。
この枠には猫騙しが使えて特性が威嚇でギルガルドに打点を持てるズルズキンなら要望を大きく満たせますが、キリキザンプクリンを考慮して今回は不採用としています。


>ランクルス(選出:先発6+後発1=7)
拘り鉢巻ナットレイを活かすべくトリックルームを覚えるポケモンとして採用。トリックルームを使えるポケモンの中で耐久がそれなりにあり特性のおかげでモロバレルに強くファイアローに弱くはないという理由などから、1ターン目に猫騙しを受けてしまうこと以外はトリックルーム役として評価できます。
まず採用理由でもあるトリックルームは必須。また、モロバレルを攻撃できる技としてエスパー技は必須。残りの2つですが、まずは非常に強いと思っている自己再生を入れます。相手が攻撃でトリックルームを止めに来た場合はランクルスがかなりのダメージを負ってしまうことになりますが、その際にライボルトボルトチェンジなどからうまくアタッカーを繰り出せていたならそのアタッカーが相手のどちらか1匹に圧力を掛けることができるので、ランクルスの負担が減り自己再生による回復が決まりやすいです。5ターンの間で制圧することができなくてもランクルスが回復して再びトリックルームを使えるので総合的に有利に戦えるターンが増えます。最後の1枠は比較的自由な枠ですが、シャドーボールや手助けを持たせても苦手な相手の対策とすることができなかったので、有利な相手に負けにくくなるように瞑想を持たせることにしました。ある程度の火力しか持っていないランクルスでは自己再生での回復があるといえども隣のアタッカーからの攻撃に気を付けて立ち回ればよいだけとなってしまうので、ランクルスの存在が脅威となることができません。相手はトリックルームを凌ぐために守るや交代を挟む立ち回りを基本とするでしょうが、そこで瞑想を決めることでトリックルームのターンを有効に使いつつ火力を上げて必要な攻撃回数を減らすこともできそうです。拘り眼鏡ロトムなどに対しても自己再生を連打するだけのジリ貧にならずに済み、自己再生が決まればメガライボルトの威嚇と合わせて物理・特殊ともに耐久を強化できるので2回目以降のトリックルームも決まりやすくなります。因みに、ローブシンがラムの実を持っているため威張るを採用することも考えましたが、ランクルス単体で見たときに強くないのを嫌いました。威嚇を考慮しなければメガクチートローブシンの+2ドレインパンチで一撃にできて、特殊型のギルガルドに対しても威張るを打って行動を安定させないことができるので、それなりに候補にはなるでしょうか。
努力値配分はトリックルームを貼れることをまず重要視したいので、すべて耐久に配分しました。特殊耐久はC177サザンドラの拘り眼鏡悪の波動を最大乱数以外耐え、物理耐久はA172メガクチートの不意打ち耐えとなっていますがあまり意味はないです。ただ、色々と細かい計算をするとこれ以上はあまり落としたくない数値ではありました。
持ち物はトリックルームの起動をより安定化させるためにオボンの実としています。