3/29より公開の映画「平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊」を観てきました。
仮面ライダーの映画を観に行くのは2009年冬の「仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010」以来。ディケイドはこれまでのライダーが勢揃いするお祭り作品でしたが、それ以降の映画でも歴代ライダーが次々登場するような作品が多く、仮面ライダーの本編の物語とは別物になるので映画館で観る機会はあまりありませんでしたが、今回は身近に観に行きたいという方がいたので映画館へ足を運ぶモチベーションができました。
これ以降は映画の内容と個々についてを思い切りネタバレをする方針で書く(しかも、映画の内容がメインというよりは映画のワンシーンをあげて過去作を懐古してるだけ)ので、映画を観に行く予定のある方や過去の作品を観る予定のある方にはオススメしません((
因みに、観に行ったのは4月の話で、映画を観た後に録画していたトッキュウジャーとの1時間スペシャルを視聴したので、製作側が意図している順番とは逆になっていて演出の面などで気付けなかった部分など何かしらの影響はあるかもしれません。
まず、当日は12時前にチケットを購入してお昼ごはんを食べてから13時の回を観る予定だったのですが、12時ごろ到着すると13時の回は満席状態。仕方がないので、15時の回のチケットを購入してお昼ごはんを食べてから時間を潰すことに。それでも15時の回は並んで座るとなると前方しか空いてなくて、頭を上げて映画を観る形となっていました。
周りには仮面ライダーの映画を観に行く人がほとんどいないためかなんとなく余裕を持って行動したつもりでしたが、よくよく考えたらメインの視聴層は幼い子供たちであり彼らが映画を観るということは当然同伴の大人がいるので席が埋まりやすいのはある意味当然でした。
ということで、映画スタート。
前に観ていたディケイドの映画同様にやはりカブトは咬ませ犬((
クロックアップシステムという分かりやすく画にになる戦闘モードを用いて冒頭の戦いを盛り上げつつ、やはりやられてしまう・・・本編の「一番強いのは俺だからな」というカブトが非常に好きなので、映画の度に弱々しいカブトを見るとなんだかかなしくなります(
ライダーたちの争いの1週間前の出来事が描かれ始めて現在の主人公である凱武の登場。地下帝国の話題や実際に訪れるところや帰ってきたところ辺り冒頭の展開が結構雑になっているように感じました。尺が足りないのだから仕方がないとは思いますが。。
地上の侵略を始める地下帝国バダンと共に登場する映画限定ライダーのフィフティーン。まず現在の本編が凱武なことがあって変身アイテムはロックシード。後々歴代ライダーたちのロックシードという物も出てきますが、ロックシードはヘルヘイムの果実でフルーツがモチーフというのを完全に破っています。悪のライダーっぽく変身で纏うのはドクロと骨。そして、変身後のデザインが頭に「十五」って書いてあっておもしろい((
あと時系列的にどこだったか思い出せないのですが、凱武の新フォームであるカチドキアームズがフィフティーンにあっさり負けていてなんだか残念でした。
さて、仮面ライダーディケイドこと門矢士も登場します。ここでよくよく考えてみると過去9作品のライダーに変身できるのがディケイドの特徴であるのにフィフティーンが過去15作品のライダーに変身する能力があるのはディケイドのアイデンティティがないみたいでかわいそうでした。もっともフィフティーンは変身する能力があるというよりは変身した能力を使えるというような感じのデザインでしたので劣化にはなっていないと思いたいです。
なぜか鳴滝がミニマムサイズで登場。この人もしつこくてどれだけディケイドのことが好きなんだと思いながら軽く笑ってしまいました。
門矢士を演じる井上正大が前よりも更にかっこよくなったなと思いました。ディケイドの第1話を観たときは士の強いキャラクター性に馴染めていないせいか中二病みたいなセリフを棒読みで喋っていてひどいと感じていましたが、物語が進むにつれて演じる彼も成長したのか最終的には映画での鬼気迫る表情などは迫力があってものすごくかっこよく思えました。
仮面ライダーディケイドという作品自体はお祭りごっこをしたかっただけで物語に重点が置かれていないからかライダー作品の中では内容はそれほど面白くない方でしたが、彼が士と共に旅をして成長する作品だと考えれば面白いものを観れたと思います。
余談ですが、門矢士の服装は好きです。VネックにジャケットはTシャツでもニットでもいいですね。井上正大の背が高く細見でスタイルが良いことでより映えています。
凱武が全く出てこないまま物語のキーマンであるシュウを連れてディケイドパートが始まります。そして、それから出てきたのは10年前に仮面ライダーファイズで乾巧を演じていた半田健人。
ファイズは今年の1月に平成ライダー作品本編としては初(あいまい?)のBD化をした作品でキャストが再集結したりしていましたが、映画作品としてまた観れるとは思っていませんでした。ちゃんと猫舌な設定も回収しています((
オリジナルキャストと言えば、仮面ライダーWの桐山漣とウィザードの白石隼也も登場。
左翔太郎に舞い込んでくる依頼なんてどうせい迷子ペット探しだろうというフラグをしっかり回収。2人で1人の仮面ライダーなのにオリジナルキャストが1人だとどうやって変身するのかと思っていましたが、まさかのジョーカーメモリだけでの変身でした。でも、最終決戦ではサイクロンジョーカーになっているという謎・・・(
ウィザードの操真晴人の登場はバダンとの決戦でウィザードの変身が解除されるとき。せっかくのオリジナルキャスト登場だったので、物語にもう少し絡んできても良かったような気がします。絡んで来たらそれはそれで登場人物多すぎるって思いますけど((
しばらくすると、乾巧メインでストーリーが始まる。残念ながら昭和ライダーが分からないのでお医者さんがどのライダーなのかは事後でしか分からず。しかし、乾巧は「俺には夢がない・・・」と言っていて最後に夢を見つけて物語が終わったのにやたらメンタルが弱そうな人になってます。何を引きずっているのかと思えば、戦友・草加雅人の死。凱武本編OPの予告映像にあったとおり、やはり草加は死にます(( しかも、ホースオルフェノクに負けてました。。
そういえば、ファイズがアクセルフォームになる描写があってかっこよかったのですが、あの描写だと初見の人は何をしてるのか全く分からないなと思いました。一緒に行った人もファイズを観たことなかったので「あれは10秒間超高速で動けるようになって5体くらいの敵に1匹ずつ必殺技を決めたんだよ」と説明をして理解してもらいました。
バダンの目的は最初から勧善懲悪作品テンプレのそれに近いもので、リバースシステム(あいまい)が地上に現れたときの茶番には笑ってしまいました。それにしても昭和・平成ライダーのロックシードとは・・・ウィザードのラストでライダーの指輪という描写がありましたが、うーん・・・。
特別編の変わった設定の無理やり感は嫌いになれなくても好きにはなれないです。
最終決戦となって戦いが始まるものの人が多すぎてよく分からない。ゴチャゴチャし過ぎていてかえって映えるものがなくなっているような気がします。しかも、なぜかキョウリュウジャーが1人だけ紛れ込み、トッキュウジャーも参戦。ちゃっかり電王との電車コラボを決めるだけでなくなぜか合体することにまで。。。
お祭りだとはいえ、戦隊ヒーローが出てきてしまったらもう何がなんだかよく分からなくてあまり出てくる意味がないのではないかと思っちゃいました。とはいえ、ここでトッキュウジャーのユニーク過ぎる戦いを見てしまい来週からトッキュウジャーも観ようと決めた私のような人が他にもいるのであれば出てきた甲斐はあったのでしょうか。
生と死の入れ替わりで草加に語り掛けられた乾巧が死んだ人間のことを思いライダーに刃向うシーンがあって、本編とは別物とはいえ「この人10年の間にどれだけメンタル弱くなったんだ」って思いました(
さりげなくウィザードがインフィニティに変身していました。ウィザードはライダーのデザインがかっこいいのが好きです。特に、インフィニティはシルバー系(?)のデザインがかっこいいだけでなく専用武器が斧であり、それまで魔法使いとして華麗な立ち回りを見せて戦っていた操真晴人が強さを求めた結果、スタイリッシュとはかけ離れた斧を振り回してがむしゃらに戦う辺りになりふり構わない決意のようなものが見えて好きでした。オーズのプトティラコンボも斧でしたがあれは力が欲しいという欲望に忠実な武器として映えていましたね。これらは勝手に思ってるだけですが((
昭和ライダーのことを全く知らないのでアレですが、全体的に昭和ライダーの老害感がすごいです。最近の平成ライダーがフォームを多様に持っていてそれを使い分けて戦っているのに比べると素直に素手で戦って勝てる強さとストイックさがあるのかもしれませんが、それよりは「伝統があるから、正義だから負けないんだ」という香りが伝わってきた気がします。また、フィフティーンを倒す昭和ライダーのロックシードを1号ライダーが凱武に渡すときにも「これを使え、って自信満々に送ったけど自分たちのロックシードなのか」とか思ってしまいました。
こんな感じでフィフティーンを撃破してシュウが母親と仲直りをして(そもそも死人だったわけですがもう全体的に展開にだいぶ無理があるのはご愛嬌)終わりかと思えば、なぜか昭和ライダーと平成ライダーが戦うことに。
ここの展開は事前投票で昭和と平成のどちらが勝つかを決めていたみたいですが、完全に忘れていました。あの投票の告知が割と遅かった気がするのですが、2パターン撮影したとしたのならばもう1つのパターンの結末がどのようになっているかは気になるところですね。
という感じで平成ライダーを懐古していただけで終わってしまいました((
シナリオは色々ツッコミどころはあるものの映画は本編とは別でお祭りだと割り切っているので気にならず、過去の映画作品と比べてオリジナルキャストがかなり多かった辺りは観ていて面白かったです。戦うシーンが多かったのも良かったですが、全体的に下っ端キャラみたいなのと戦っているものが多く、タイマン張って戦っているシーンは決戦でごちゃごちゃしすぎていたのが残念なので、お祭りにしても見せ方をもう少し練ってくれたらいいなと思いました。
最近の映画作品はライダーを集結させるお祭りが多すぎて多すぎて特別感が徐々に薄れてしまってきているような気がします・・・。
どうせ来年には新ライダーと1号が共演する映画が放映されていそうですよね((