第3回あめオフ使用パーティ〜欠伸ニンフィア+剣の舞メガバシャーモ〜

10/11開催の第3回あめおふに参加してきました。


BW2のころと同じようにそこそこ納得できるシングル構築を自力で組みたいと思っていたのですが、オフの直前になって「自力で考えて間に合わなくて負けるのは嫌だ、それならば他人のコピーでもなんでもいいから結果が欲しい」という欲の方が強くなったので、SORIAさんの構築をもらって出ることにしました。SORIAさんが構築を完成させるまでの議論を一緒に行っていたので、その構築であれば短い時間で理解しやすいと判断したのが理由となります。


結果はベスト8。予選は厳しそうなメンバーが揃っていたブロックを6-3で同率1位が4人並び、その中での直接対決を基準に判断してなんとか2位通過。決勝トーナメントでは1回勝ったのですが、初戦でSORIAさんを破った相手に同じように負けてしまいました。


〜パーティ〜
FCボルトロス、FCランドロスニンフィアギルガルドバシャーモスイクン


○FCボルトロス ひかえめ ちくでん
179-×-90-209-100-136 H.196 C.196 S.116
10まんボルトサイコキネシスきあいだま、めざめるパワー(氷)@とつげきチョッキ


○FCランドロス わんぱく いかく
195-168-143-×-101-122 H.244 A.20 B.156 D.4 S.84
じしん、がんせきふうじ、とんぼがえり、はたきおとす@ゴツゴツメット


ニンフィア ひかえめ フェアリースキン
202-77-99-162-150-80 H.252 A.4 B.112 C.140
ハイパーボイスでんこうせっか、めざめるパワー(岩)、あくび@せいれいプレート


ギルガルド いじっぱり バトルスイッチ
167-111-170-×-170-82 H.252 A.244 S.12
(167-221-70-×-70-82)
アイアンヘッド、かげうち、つるぎのまい、キングシールド@じゃくてんほけん


バシャーモ いじっぱり もうか
167-189-92-×-92-118 H.92 A.252 B.12 D.12 S.140
(167-233-102-×-102-138)
フレアドライブとびひざげりつるぎのまい、まもる@バシャーモナイト


スイクン のんき プレッシャー
207-×-149-141-136-95 H.252 B.4 C.244 D.4 S.4
ねっとう、れいとうビームぜったいれいど、ねむる@カゴのみ


とりあえずここでは私が感じたこと考えたことをそのまま書くので、構築考案者のSORIAさんと意図が違う部分はあるかもしれません。
(URL: http://d.hatena.ne.jp/soria1127/20141012 )



ニンフィアメガバシャーモを軸としたスタンダードな構築。
XYにはメガシンカという要素があり、あるポケモンに一瞬でも隙を見せるとそのまま負けに直結してしまう場面が増えたように感じました。そのため、簡単に相手に隙を見せてしまうポケモンはなるべく採用したくありません。相手に隙を与えないようにする方法はいくつかありますが、その一つとして「攻撃性能を高めて相手に掛ける負担を増やして悠長な行動を許さない」というものがあると思います。
今回の軸として選んだニンフィアメガバシャーモは、どちらもタイプ相性で攻撃を半減される相手に対してもそこそこダメージを与えることができます。ただ攻撃するだけでは補助技を絡めた相手の展開を許してしまいますが、ニンフィアに欠伸を採用することでその妨害が可能になっています。また、メガバシャーモには剣の舞を採用しており、打ち合い性能を高くした2匹でありながら相手の展開を阻止しつつ、こちらから展開を仕掛けることもできるなど柔軟に戦うことができるようになっています。



取り巻きには物理耐久が低いニンフィアと相性が良く蜻蛉帰りで対面操作ができる霊獣ランドロスメガバシャーモを選出できないクレセリアファイアローに強いスイクンメガバシャーモを出せない場合にメガフシギバナの相手ができて、バシャーモがタイマンでは不利なスイクンガブリアスと打ち合いができる霊獣ボルトロス。最後は霊獣ボルトロスを中心に選出した場合にサイクルを回せるよう耐性が優秀なギルガルドを採用しています。


>ニンフィア(選出:8/11 先発7回)
今回の軸になっているポケモンの1匹。少ない弱点と優れた特殊耐久の高さから一貫しやすいフェアリー技のハイパーボイスを打ち込むことができて、打点を持てない相手に対しても欠伸で隙を見せずに済みます。後続に掛ける負担を大きくするために持ち物は精霊プレート。
技はメインウエポンのハイパーボイス、相手の展開を阻止できる欠伸、ハイパーボイスでダメージが足りない相手を倒しきる先制技の電光石火、まで確定。最後の技は構築で重たいファイアローメガカイロスへの打点としてめざめるパワー岩を採用しました。軸となるニンフィアメガバシャーモがどちらもファイアローに弱いとなると選出の幅をかなり狭めてしまうので、それを防ぐための採用となります。
欠伸は身代わりで防がれるのが弱点ですが、ハイパーボイスが身代わりを貫通してダメージを与えられるおかげで相性は良いです。ただ、身代わりを貫通してしまう(破壊できない)ことで、ドリュウズヒードランには身代わりを残されて起点になってしまう点は少々困りました。
努力値配分は、まずドラゴンポケモンの代表格であるガブリアスにタイマンで勝てるようにA200ガブリアスの拘り鉢巻地震を最高乱数以外で耐えるように調整。次に特殊攻撃を上げますが、残りを全て振ってめざめるパワーでH175D89ファイアロー(情報収集の段階でこの配分のファイアローをよく見掛けて配分の意図は全く見えなかったものの仮想敵としては想定しておくべきなので)が13/16で1発になる程度だったのでそのようにしています。この程度の特攻があればハイパーボイス+電光石火でHP振りマリルリを75%以上削ることができるので、ニンフィアより素早さの遅いマリルリに対しては腹太鼓を許さずに済みます。逆にニンフィアより素早さの高いマリルリは対処がかなり辛いので素早さにも配分したいところではありました。


>バシャーモ(選出:8/11 先発0回)
ニンフィアと合わせて今回の構築の軸となっているポケモンの1匹。圧倒的な火力もさながら特性の加速が優秀で、火力があるだけに素早さ関係が逆転してしまえば有利不利の関係も逆転する相手は多く、相手メガシンカポケモン(特にガルーラとゲンガー)に対しても強くなることができます。
また、欠伸から展開する積みポケモンとして見たときにも
(1) 相手の攻撃、ニンフィアのあくび
(2) 相手の攻撃、ニンフィア倒れてバシャーモ死に出し 相手は眠る
(3) 相手眠り、メガバシャーモ剣の舞、加速
(4) メガバシャーモ攻撃、相手倒れる、加速、相手ガブリアス死に出し
という流れになって、拘りスカーフガブリアスに自然と強くなることができる点が非常に優秀だと言えます。
技構成はタイプ一致のフレアドライブと格闘技を採用して攻撃範囲を広くとりつつ、加速を安全に発動させる守る。ここまでの3つの技で単体としての性能はある程度完成されているので、最後の技は剣の舞としました。ニンフィアの欠伸と相性が良く、決まってしまえば加速も相まってスイクンガブリアスなど本来バシャーモが得意ではないポケモンにもタイマンで勝てるようになります。不利な状況でも無理やり積むことができれば一気に形勢を逆転させることも可能なのでぜひ入れておきたい技だと思いました。
格闘技は飛び膝蹴りを選択。威力が高い技だと馬鹿力もありますが、馬鹿力は能力ダウンのデメリットがあり加速との相性が良くないです。ただ、それ以上に飛び膝蹴りと威力が10違うことの方が大きく、これにより倒せる範囲が変わってきます。特にメガバシャーモの場合は、耐えられると反撃で倒されてしまうことも多いので、それを避けるために威力の高い技を選ぶのは自然だと言えるでしょう。因みに、対メガガルーラは後述するランドロスゴツゴツメット2回+フレアドライブで倒せるので、ガルーラゲンガーの並びに飛び膝蹴りを打たなくて済みます。
努力値配分に関しては、まず攻撃を最大まで引き上げて、ランク+2飛び膝蹴りでH207B165スイクンまで確定で倒すことができるようにしました。素早さは加速2回で性格補正を掛けていないキングドラを抜ける程度に留めて、残りを耐久に配分しました。これによりA182ガブリアスの逆鱗+鮫肌ダメージを耐えるので、逆鱗で拘ったスカーフガブリアスと対面しても「剣の舞→守る→飛び膝蹴り」で打ち勝つことができます。


>FCランドロス(選出:7/11 先発1回)
ニンフィアでは相性の悪いメガガルーラメガクチートをはじめとした物理ポケモンに対して繰り出しやすいポケモンということで採用。メガガルーラに対して交代で繰り出す行為が却って相手の起点にならないように、ゴツゴツメットを持たせて受けるだけで負担を掛けていけるようにします。
技構成としてはタイプ一致で威力の高い地震ボルトロスに有効な岩技であり素早さを下げて相手の展開を防ぐこともできる岩石封じ、物理ポケモンを受けてから相手の交代先全般に一貫する叩き落とす、遅い素早さを利用して対面を作り直すこともできる蜻蛉帰りとしました。ランドロス同士の対面でのジリ貧を避けるビルドアップやナットレイを突破するための剣の舞も候補には挙がりましたが、今のところ攻撃技4つがすべて必要な認識でいます。
物理攻撃主体のポケモンに繰り出すことになるので、努力値配分は物理耐久にかなり割いています。A172メガクチートのランク-1じゃれつくを2発耐えるようにHPと防御に配分。HPに大きく割いていることでC177ボルトロスのめざめるパワー氷も耐えることができるようになります。残りは攻撃に配分してゴツゴツメット2回+地震でHP167B170ギルガルドを倒せるようにして、素早さを引き上げて岩石封じ1回で最速ボルトロスに先制できるようにしつつ同じようなポケモンとの同速を避けるために少しだけ値を伸ばしています。
とはいえ、努力値配分はあまり練らないままだったので「189-165-154-×-100-121 H.196 B.236 S.76」として「C177ボルトロスのめざめるパワー氷最高乱数以外耐え、岩石封じ1回で最速ボルトロス抜きポケモン+1の素早さ、威嚇込みでメガクチートのじゃれつくを2回耐えつつ、A182ガブリアスの逆鱗をほぼ2発耐え」ができるようになるので、こちらの配分が良かったと言えるでしょう。オフ対戦時には見えないところで今回のステータスの影響があった可能性も否めないのでひとまずは良かったです。


>スイクン(選出:4/11 先発0回)
少ない弱点と高い耐久で数多くの相手と戦うことができる優秀なポケモン。今回は特にメガバシャーモが苦手なクレセリアファイアローにタイマンで勝てるポケモンとして採用しています。眠るを採用しているので、持ち物はそれとシナジーするカゴの実。
技構成としては、まず追加効果の火傷で後続に負担を掛けやすいタイプ一致技の熱湯、ガブリアスに隙を見せない冷凍ビーム、クレセリアやピクシーを倒す手段として絶対零度絶対零度で役割遂行する相手に試行回数を稼げるよう回復技の眠るとしました。他にはミラーコートや吠えるを採用したいですが、絶対零度を使う上では眠るを切ることができず、ガブリアスに隙を見せるわけにはいかないので冷凍ビームは必須で採用できませんでした。
努力値配分はガブリアスに隙を見せないようにH183D105ガブリアスを冷凍ビームで1発、HPを最大まで引き上げた後はA200ガブリアスの逆鱗で受けるダメージの乱数が変わるように防御に振りつつミラーや速めのマリルリなどを意識して素早さに配分しました。


>ギルガルド(選出:2/11 先発0回)
優秀な耐性と一貫のとりやすい便利な先制技とそれを強化する積み技持ちと非常に便利なポケモン。持ち物は単純ながら強力な弱点保険にするか後続への負担を大きくできる命の珠で迷いましたが、命の珠でHPを消耗して行動回数が少なくなることを避けるために弱点保険を選びました。弱点保険はニンフィアとゲンガー(メガゲンガーを想定)の対面からギルガルドに交代してシャドーボールを打たれていた際に、影打ちで縛り返すことができる点を評価しましたが、ここは力の鉢巻や各種プレートを考えても良かったかもしれません。
技構成は、まずゲンガーに対しての強さが大きく変わる先制技の影打ちが必須。次に、影打ちと相性の良い剣の舞を採用。弱点保険や剣の舞を活かして相手を倒した後で易々と倒されることを避けるためキングシールドも採用。最後の技は影打ちより威力の高い攻撃技を入れたいのですが、シャドークローを選ぶとノーマルタイプに手が出ないので選出がしづらくなり、聖なる剣を選ぶとマリルリに対する打点がなくなってしまうことから仕方なく消去法でアイアンヘッドを選びました。しかし、それはそれでファイアローヒードランに打点がなくなってしまい扱いづらさはあります。起点回避の意味では威力の高い諸刃の頭突きを試してみても良かったかもしれません。
努力値配分に関してはA182ガブリアス地震+鮫肌ダメージ耐えを意識しつつ、H183B116ガブリアスに対してランク+2アイアンヘッドのダメージが変わらないラインまで攻撃を下げて、残りを素早さに配分しています。因みに、この調整をかなえるだけなら「165-221-71-×-71-83 H.236 A.244 B.4 D.4 S.20」とした方が素早さの値を1高くできました。


>FCボルトロス(選出:4/11 先発3回)
構築で手が届きにくい部分の補完を広範囲に網羅しようと欲張ったポケモン。そのため持ち物には突撃チョッキを採用してボルトロス・ゲンガー・スイクンフシギバナリザードンなどへの打ち合い性能を高めることにしました。突撃チョッキは攻撃技しか選ぶことができない割には火力を引き上げることもできないアイテムなので、このポケモンが最も構築内で相手の隙を与えやすくなっているでしょう。
技構成はまず水タイプへの打点としてタイプ一致の10万ボルト、ガブリアスランドロスに隙を見せなくて済むようにめざめるパワー氷、メガフシギバナへの打点としてサイコキネシス、ポリゴン2に対する打点として気合い玉となっています。他に候補に挙がる技としてはニンフィアへの打点となるヘドロ爆弾、ギルガルドへの打点になる悪の波動、ラグラージドサイドンマンムーへの打点になる草結びなどでしょうが、最初の書いたように構築で手が届きにくい相手と打ち合うための採用なので優先度はやや低くなります。
努力値配分は打ち合い性能を高めるためには耐久と火力に配分する必要があるので、まず素早さを伸ばすことは諦めます。耐久はHPを中心に上げることでA200ガブリアスの逆鱗耐え(A182ガブリアスストーンエッジ耐え)、C222メガゲンガーのヘドロ爆弾を最高乱数1回以外で2発耐えることができるようになります。次に特攻を高めることでH183D106ガブリアスをめざめるパワーで1発、H187D154程度のメガフシギバナサイコキネシスでほぼ2発で倒すことができるようになっています。残りは素早さに配分したところキノガッサを抜ける値は確保できていたので、その数値におさまっています。欲を言えば、ランドロスストーンエッジも耐えるようにしておきたかったのですが、ランドロスに対してはランドロスを繰り出せば対応はできるので上記を優先しています。



今回オフに臨むにあたって個人的に懸念していたのは
ボルトロスの扱い方を見極めて選出しなければならない
メガバシャーモが選出できないときにパワーを落とさずに勝てるかどうか
クレッフィキノガッサのような状態異常を振り撒く構築に対して明確な対策がない


という3点だったのですが、一番上はあめおふルールである「選出時間無制限」によって慎重に考えることができたのでクリア。残りの2点に関しては当たり運が良かったおかげで杞憂に済んだので解決することができて、ニンフィアメガバシャーモという軸を多くの試合に出せたことで勝てる試合が多かったと思います。
一番活躍をしたのは主軸であるメガバシャーモなのですが、その背景には物理耐久に厚くしたランドロスを採用したことが挙げられます。ランドロスがA233メガバシャーモのランク+1フレアドライブまで耐えることができるようになっているので、相手にバシャーモを繰り出されてもこちらはランドロスへの交代で間に合います。メガバシャーモ同士の対戦は先にメガバシャーモを展開できた方が有利になる側面があるように見られましたが、こちらは相手のボルトチェンジや蜻蛉帰りにゴツゴツメットで負担を掛けつつメガバシャーモに対しても交代で繰り出せるランドロスがいたため、無理に相手より先に展開をする必要がなくなりました。そのおかげでメガバシャーモの展開タイミングを作りやすくなっていたと考えると、ランドロスメガバシャーモのアシスト役として勝利に大きく貢献してくれたと言えるでしょう。


構築案をシェアしてくださったSORIAさんに感謝です。
ありがとうございました。頂点まで行けずに申し訳ありません。