「劇場版 仮面ライダードライブ SURPRISE FUTURE」の感想。

8/8公開の「劇場版 仮面ライダードライブ SURPRISE FUTURE」を観てきました。


今回は夏の映画ということで、ニンニンジャーとの同時上映です。
映画全体で80分なので2本立てとなるとあまりスケールを大きくできないという制約こそありますが、少し疑問はありながらもコンパクトにまとまった方だと個人的には思っており、内容としては良かったと思います。


内容はネタバレしていくので、感想は続きから。
長々書いた割には、物語を雑に綴っていく内容中心で、あっさり薄い感想になって残しておく必要性が自分の中でもあやふやになりましたが、いつか映画を見返すときがあるかもしれないということで、一応。



まず最初はニンニンジャーからスタート。
ラストニンジャこと主人公の祖父からニンニンジャーに「忍隠れの里にラブ・アンド・ピースをもたらす」という夏休みの宿題を与えられて、そのため落城寸前の忍隠れ城に赴くところから物語は始まります。理由を知らないのですが、劇場版の戦隊物は本編の1話と同じ尺で撮られているため、映画と言っても本編以上にスケールの大きいことはあまりできません。
そもそもニンニンジャーはトッキュウジャーを観ていた名残で最初の10話程度は観ましたが、以降はしばらく観ていない状態でした。アカニンジャー役の西川俊介の声がどうにも気になってしまい、彼らの演技がうまくなったころにまたなんとなく視聴してみたら良いかなと思っていた次第なので、個人的にはそういう目的の方が強かったです。


さて、物語は素早く城から殿様を救出するも、殿様は祟りで小型の恐竜の姿になっており以前からしばらく腑抜けた状態。しかし、天晴の「やりたいと思ったことをする!」という考えなし(?)なの行動に心を動かされたのか自らのやりたいこと「民を守りたい!」という思いを思い出して祟りを吹き飛ばす・・・大雑把に書いてみるとこれだけで説明できてしまう内容なのかと疑ってしまいますが、だいたいこんな感じでした。
近年の特撮物はアクションにかなり力を入れるようになった印象があり、題材が忍者ということもあって戦闘アクションは本編同様に見ていて面白かったです。変身前の姿でもアクションシーンはありましたが、果たしてどこまで本人たちがやっているのでしょうか。


個人的に一番魅力的だったシーンはEDのみんなで踊るダンスでした。本編のEDでも風花役が一番若いからなのか(?)踊りのキレがあるように思いますが、殿様を演じたFUJIWARAの藤本のキラキラした目や霞ちゃんのカメラ目線の笑顔など普段と違う角度が見れるのが良かったです。
さて、肝心の天晴役なのですが声に以前より違和感を感じなかったので、またあらためて放送しているところから視聴を再開してみようと思いました。


ということで、仮面ライダードライブに移行。
ロイミュードと戦う警察官・仮面ライダーの泊進之介の前に彼を「父さん」と呼ぶ青年・泊エイジが現れる。その青年は2035年の未来から来て、彼曰くこのままいくと2016年にはロイミュードが人間を支配する未来が待っているらしい。そして、その首謀者は泊進之介をサポートするベルトさん、ことクリム・スタインベルトだと言う。「ベルトには人間を騙すためのプログラムが施されていて徐々にそれが解けていく」と説明し、その予兆だったのかロイミュード撃破時に施設の大規模破壊を起こしたドライブは警察から指名手配を受けてしまう、というのがあらすじ。


大雑把に内容を述べてしまいます。
泊エイジはベルトのプログラムを再編して未来を変えることだが、着手しようとした矢先、未来から彼を追ってきたダークドライブに撃たれてしまう。ベルトの都合で変身を躊躇していた進之介だが、マッハ・チェイスがダークドライブに苦戦するのを見て変身を決意。ダークドライブを撃破するも、制御不能状態になりマッハに襲い掛かる。変身が解除された後にクリムは「ベルトを破壊してくれ」と進之介に頼み、決意した進之介はベルトを破壊する。
しかし、そこに命を落としたはずのエイジが現れる。実は彼の正体は本物の泊エイジを未来で倒して彼に擬態したロイミュード108であり、現在の時代で起動していない108を起動させることにより永遠のグローバルフリーズを起こすことが目的だと言う。
グローバルフリーズを阻止するために、散り散りにながらもそれぞれが自分にできることを進める。チェイスは進之介にベルトを託して、霧子は進之介を確保を企む警察を説得。突如現れた仮面ライダーゴーストの助けもありながら、剛が時間を稼いでいる間に、進之介は大量の電力を帯びた雷にベルトと仮面ライダードライブの戦いの記憶の詰まったトライドロンのキーをぶつける賭けに出て、クリムがなんと復活。ダークドライブの車から本物の泊エイジの思いを読み取り、それを乗せたシフトカーでタイプ・スペシャルに変身。見事にダークドライブことロイミュード108を撃破する・・・という感じです。


個人的には全体として良かった印象があります。ただ、予告ではクリムが敵となりロイミュードが人間を支配する未来が強く印象づけられていましたが、あくまで進之介はずっと現在の時代にいてクリムと敵対することも本物の泊エイジに会うこともないまま終わってしまったのだけ少し物足りない展開となったでしょうか。


本編ではチェイスが霧子に恋してるかもしれないという描写がありますが、今回の映画を見る限りは進之介と霧子がかなり意識された内容になっていましたね。
擬態した泊エイジは「嘘をつくときのコツは、8割本当のことを言う」と言っていただけにエイジの母親に関する「いつもは笑わないけど、父親のことを話すときだけは笑ってた」というセリフは霧子そのものですし、ダークドライブに負けて散り散りになった後に再会した際には、軽く抱き合ってお互い涙を流しながら語るなど思わず見入ってしまう場面があり、と。映画のラストも些細なことで逃げ回り追いかけるオヤクソクの展開で幕を閉じましたね。
まとめると、きりこちゃんかわいい((


オヤクソクと言えば、次回ライダーである仮面ライダーゴーストも登場しました。幽霊のようにふらっと現れてロイミュードをさらっと撃破していきましたが、フードをかぶっていたりベルトはまた変な声で何か喋っていた気がします。
ゴーストということでシリアスな物語になるのかと最初は思いましたが、どうやら過去の偉人の知恵などを借りながら戦うという設定を聞いて「妖怪のせいなのね」を思い出しました。映画に出てきたのは青いフォームでこれはニュートン万有引力だと聞いて納得しました。またコメディチックなライダーになりそうだなと思いながら楽しみですね。キャストは当然伏せられていました((


また、ドア銃やシンゴウアックスなどの武器にも表れているようにユーモア溢れる小ネタを挟むのがドライブの特徴ではありますが、細かい部分の掛け合いが面白かったですね。個人的に面白かったのは以下の4つでした。

  • エイジから正体を聞かされた進之介の「息子・・・?まだ彼女もいないのに」
  • 指名手配犯・泊進之介を追う追田警部補の「レインボーブリッジ、封鎖完了!」
  • チェイスとマッハの共闘で「バイク、借りるぞ」「っ・・・壊すなよ!」
  • 参謀官を演じた柳沢慎吾の「あばよっ!」


序盤に泊エイジは「幼いうちに死んでしまった父さんに会いたかった…」という一言で進之介を説得しましたが、この話だけ聞くと進之介本人は自分の寿命があと数年だと告げられているようなものなのにやけに冷静だと思いました。ただ、エンディングを迎えるころにはダークドライブを倒したことで未来が変わったものだと思われ「俺はお前に会うぞ…!」という台詞もありました。未来が変わると霧子ちゃんと結ばれるエンディングではないかもしれませんが((
先ほど「8割本当のことを言う」という話をしましたが、泊エイジの言う8割がどこまでだったかは少し気になりました。映画公開前に本編ラストに「1/4話」という形で予告放送をしておりましたが、ここの泊エイジはおそらくロイミュード108に倒される前の本物だったのではないでしょうか。また、ベルトが暴走して進之介がドライブを制御できない場面は実際に起こりましたが、これの原因は分かっておらず、人を騙すためのプログラムが入っているのは事実で、未来は変わることになってもそれは変わっていないままエンディングを迎えているので歴史は繰り返すのではないかと少し思いました。


ストーリーを雑に説明してしまいましたが。。
進之介・エイジ・霧子・剛・チェイス(あと小ネタ挟んできた追田警部補と古葉参謀官)などそれぞれにちゃんと見せ場が用意されていて、個人的には結構面白い内容だったと思います。
あとロイミュード108の「泊進之介やクリムは歴史からすればただの小石に過ぎない」(あいまい)というセリフに「小石だろうが悪がそれにつまずけば未来は変わるかもしれない!」(あいまい)と切り返した進之介がかっこよかったです。彼は指名手配で追われている身だったこともあり、スーツも髪型もビシッとしているわけではなかったのですが、その方が個人的には好きでした。