○レパルダス おくびょう いたずらごころ
141-108-101-×-70-173 H.12 B.244 S.252
ねこだまし、でんじは、アンコール、うそなき@きあいのタスキ
○ボーマンダ むじゃき いかく
170-156-100-162-90-167 A.4 C.252 S.252
(170-166-150-172-99-189)
ハイパーボイス、りゅうせいぐん、すてみタックル、まもる@ボーマンダナイト
○ポリゴン2 れいせい ダウンロード
191-×-122-160-115-72 H.244 B.92 C.168
トライアタック、れいとうビーム、めざめるパワー(地)、じこさいせい@しんかのきせき
○ギルガルド ひかえめ バトルスイッチ
167-×-177-90-183-83 H.252 B.52 C.84 D.100 S.20
(167-×-77-199-83-83)
シャドーボール、みがわり、ワイドガード、キングシールド@たべのこし
○ボルトロス おくびょう いたずらごころ
155-×-89-177-100-179 H.4 C.252 S.252
10まんボルト、サイコキネシス、でんじは、まもる@いのちのたま
○マリルリ いじっぱり ちからもち
201-110-106-×-101-73 H.204 A.236 B.44 D.4 S.20
たきのぼり、アクアジェット、じゃれつく、れいとうパンチ@とつげきチョッキ
※ボルトロスは非理想個体
9/20開催のバトルロードグロリア2015Last Chance Qualifierで使用。
予選5-1で1位通過。決勝トーナメントの準々決勝で負けてBリーグベスト8。
メガシンカの中でも攻撃性能の高いメガボーマンダを主軸にした構築。
レパルダスやボルトロスをボーマンダと並べて高速から畳みかけてダメージレースで有利を取りつつ、電磁波を撒きながらポリゴン2など耐久・耐性・攻撃範囲に優れるポケモンへ繋ぐことで安定化を図り、あわよくば温存していたメガボーマンダでの一掃を含めて最終的にそのまま打ち合いに勝つ・・・という戦い方を基本としています。
構築のスタートは「電磁波+3ウエポンクレセリア」でした。
6世代の対戦は端的に言うとただの殴り合いになるケースが多く感じていて、構築で差をつけるために「どうやって殴り合いを避けるか」を考えて展開戦術に目を向けることが多かったのですが、多くの展開戦術はスペックの高いポケモンの前に自然と淘汰されてしまっているのが現状でした。そこで「どうやって殴り合いを有利に戦うか」に試行を切り替えて、打ち合いの安定感を高めるために耐久が高く広い攻撃範囲を持つポケモンを軸に戦いたいと思いました。そこで着目したのがクレセリアで「高い耐久と弱点の少なさから崩されにくい」「サイコキネシス、冷凍ビーム、めざめるパワー地面の3つで多くの相手に安定した打点が持てる」「月の光を持たせることで安定感が増して過労死しない」という3点が評価できます。適度にダメージのとれる攻撃技と回復技しか持たないポケモンでただ殴り合うだけでは有利とは言えないので、素早さ操作技として電磁波を絡めて戦いたいです。
・・・とここまで考えたのですが最大の問題点は「めざめるパワー地面のクレセリアを持っていない」ことでした。厳選をしようにも難易度が高く用意が間に合わない可能性があるので、代替案を考える必要がありました。
そこで代わりに着目したのがポリゴン2でした。ポリゴン2も「トライアタック、冷凍ビーム、めざめるパワー地面、自己再生」とすれば同様の要望を叶えることはできます。また、特性のダウンロードが発動するタイミング(相手の場のポケモンの防御合計と特防合計で防御合計の方が数字が高い)で繰り出せばクレセリアよりも格段に火力のあるポケモンとなります。
ポリゴン2を採用するにあたってクレセリアと違う「地面タイプを無効化できない」「格闘に弱い」「モロバレルの処理速度が遅い」点をカバーするためにメガボーマンダを採用。電磁波を撒くポケモンとしてはレパルダスを採用しました。
レパルダス+メガボーマンダの組み合わせは以前から考えていました。
レパルダスの猫騙しや嘘泣きは初手から畳みかける動きを実現するため、高い素早さと安定した範囲攻撃を持つメガボーマンダとの攻撃相性が良いです。また、レパルダスはメガガルーラに一撃で倒される弱点がありますが、ボーマンダの威嚇によってしっかりメガガルーラの攻撃を耐えることができます。
ボーマンダが苦手なサンダー・ボルトロスとの打ち合いはポリゴン2が得意としています。ボーマンダと相性が良いポケモンは素早さが遅いことが多いですが、そこをレパルダスの電磁波でしっかり補うことで、交代から建て直して最後にボーマンダを一貫させるような動きも可能になります。
残りはここまでで一貫しているフェアリー技に耐性をつけるためのギルガルド、処理が難しいミロカロスやレパルダスを出しづらい相手に対して電磁波撒き役にもなれるボルトロス、で5匹決定。
最後の1匹にはキリキザンやガルーラに強いポケモンを採用したく、最初はローブシンを考えていたのですがフェアリー・炎に対する耐性がひどいことになっているので、これらの要望をキープできそうな炎ポケモンに着目。しかし、炎タイプを採用すると対バンギラスが絶望的になってしまう問題点が生まれます。ということで、折衷案としてマリルリを採用してひとまず臨むことにしました。
軸の3匹から6匹の構成を作る上でフレデリカさんのブログを参考にしました。
構築の動機や経緯が違うとは思いますが、個人的にガブリアスは上手く扱える自信が全くなかったので、違う方向性をとりました。メガボーマンダではダメージを稼ぎづらいヒードランが辛かったので地面タイプのポケモンは欲しかったですし、ガルーラやモロバレルに強いポケモンももう1匹くらい欲しかったです。
>レパルダス(選出:8/8 先発8+後発0)
ガルーラより素早い猫騙しと悪戯心で電磁波を撒くことができるポケモン。メガボーマンダを使う際は攻撃的な並びで繰り出せるようにしたいと思うことが多かったので、相手の猫騙し+αに怯えて守るを強要されがちな部分を解消できて嘘泣きで火力を補助することもできるレパルダスは相性が良いです。持ち物は一撃で倒れてしまうことを防ぐために気合いの襷。
技構成は初手からボーマンダを動かしていけるように猫騙し、採用理由でもある電磁波、ボーマンダや後続のポリゴン2などとの相性を考えて火力補助ができる嘘泣き、最後の技は相手の展開を阻止するためのアンコールとしました。アンコールは補助技に使うイメージも強いですが、ボーマンダを狙っためざめるパワーなどをアンコールして後続で受けるようなことも考えていきたいです。攻撃技の採用も考えましたが、耐久に配分をするため叩き落とすは火力が出ずイカサマは威嚇との相性が悪いなどの理由で採用して強そうなものがあまりなかったのでアンコールを優先しています。
努力値配分は猫騙しを使うため素早さを最速にして、残りを防御にほぼ振り切りました。ボーマンダの威嚇におかげでA177メガガルーラの捨て身タックルを耐えるようになります。
>ボーマンダ(選出:8/8 先発8+後発0)
今回の構築のメガシンカポケモン。威嚇で味方のサポートをしつつ、その攻撃性能で頭数を削る役割を担います。持ち物はメガシンカするためにボーマンダナイト。
削り能力に最も安定感のあるハイパーボイス、一撃の火力が高い流星群を採用。モロバレルに強いポケモンとして採用しているので一撃で倒せる技として捨て身タックルを採用して、最後の技は大事に扱うための守るとしました。
努力値配分は特攻と素早さに全振り。素早さはボルトロスなどに先手をとれるようになりスカーフバンギラスやミラーも考慮して最速、嘘泣き流星群でC194サザンドラの拘り眼鏡流星群耐えポケモンを倒すことができる特攻、捨て身タックルでH221B134モロバレル一撃にする攻撃、と譲れる部分がありません。
ニンフィアやメガサーナイトに比べるとハイパーボイスの火力は劣りますが、サザンドラの悪の波動レベルの火力が2匹に飛ぶと考えると十分に強く、相手にとっては最初から型の判別ができないこと、特殊技主体のポケモンを採用したときにネックになりがちなニンフィアに対して高い打点を持てること・・・など非常に強力なポケモンでした。
>ポリゴン2(選出:4/8 先発0+後発4)
今回の構築の軸となるポケモン。メインの攻撃技としてトライアタックを採用しているのでフェアリースキンなどをトレースしてしまう事態を防ぐために特性はダウンロード。アナライズは電磁波との相性が悪く、ダウンロードは上手く発動を狙える場面で繰り出せば非常に強力です。
技構成は先述しているようにトライアタック・冷凍ビーム・めざめるパワー地面・自己再生の4つで確定。しかし、自己再生を選べる場面が思ったより少なく、守るやトリックルームも検討してみるべきだったかもしれません。自己再生があったおかげで安心してて勝てた(裏を返せばなくても勝てた可能性がある)試合もありましたが、守るを採用していれば勝てたであろう試合もありました。
努力値配分はHPに大きく配分することで物理特殊とも耐久を高めます。特攻を最大まで上げるとダウンロード発動時にHP振りヒードランが1発になる・ブレードギルガルドが1発になるというメリットがあったのですが、打ち合いをする上でHP振りの耐久だけでは不安なので耐久に振りたいという側面もありました。結局、ヒードランはシュカの実を持っていて2発かかることも多い側面もあるので、特攻を+1トライアタックでH181D120メガガルーラ1発のラインに抑えて残りを防御に回しました。しかし、負けた試合は2つともポリゴン2の火力を最大まで上げていれば勝機があったものだったので、ここは素直に特攻に振り切る方が良かったでしょう。シュカの実を持っているヒードランは嘘泣きと合わせて一撃で倒す立ち回りをする、やや耐久に振られたメガガルーラを2発で倒す、ことを考えるとやはり振り切る方が良いです。
また、素早さはクレセリアと違って遅いのでトリックルームをされたときにヒードランに先手をとることを考えて72に設定しました(性格が控えめでなく冷静なのは妥協以外の何物でもない)。しかし、この素早さラインはマルルリやズルズキンなどもいて大事になってくるので、わざわざ素早さを落とす必要性はなかったと思います。
>ギルガルド(選出:4/8 先発0+後発4)
フェアリーの一貫を止めることを主目的として採用したポケモン。ボーマンダの苦手なクレセリアに対する処理速度が早い点で優れます。フェアリー耐性を一任してしまっているので場持ちしてワイドガードを選べる場面を多くできるように持ち物は食べ残し。
技は攻撃技一つと味方へのハイパーボイスの一貫を止めるワイドガード、範囲攻撃を持つポケモンの隣にモロバレルやズルズキンなどを並べられてギルガルドが崩れてフェアリーが一貫してしまうような展開を防ぐために場持ち性能を上げる身代わり+キングシールドとしました。最後の攻撃技は一貫性を重視してシャドーボールを採用。身代わり食べ残し型は電磁波との相性にも優れます。
努力値配分はC222ギルガルドの命の珠シャドーボールを耐えるように特殊耐久に配分して残りを特攻に配分・・・した個体を使っていたつもりでしたが、加えてA172メガクチートの叩き落とすまで耐える配分で使っていたので特攻はもう少し低かったです。
ミラーと一貫性重視でシャドーボールを選びましたが、攻撃技はラスターカノンの方が良かったです。せっかくメガガルーラに繰り出せるのにメガガルーラにダメージを与えられないため、隣に並ぶポリゴン2やマリルリの負担が大きくなっていました。また、ラスターカノンを採用することでボーマンダでダメージを与えづらいニンフィアやバンギラスに強い打点を持てるので選出しやすくなったはずです。
>ボルトロス(選出:1/8 先発0+後発1)
ボーマンダが苦手にしがちな水タイプに対して強い打点を持つポケモンとして採用。レパルダスとの並びでメガガルーラを一撃で倒すため、メガボーマンダとの並びで圧力を掛けていくために持ち物は命の珠。
技は水タイプへの打点となる10万ボルト、モロバレルを味方との連携で倒すためのサイコキネシス、死に際に悪戯心で使えて便利な電磁波、大事に扱うための守る、の4つで埋まりました。
努力値配分は特攻と素早さに配分。素早さは最速に設定。命の珠の反動ダメージが入ると威嚇込みでもA177メガガルーラの捨て身タックルが中乱数になってしまうので、耐久に努力値を割きたい気持ちもありましたが、味方との連携で相手を倒す動きを考えると特攻に振り切る必要がありました。
>マリルリ(選出:7/8 先発0+後発7)
構築の補完として広範囲の攻撃技を評価して採用。メガサーナイトやニンフィアとの打ち合いになる場面も考えて持ち物は突撃チョッキ。
技構成は、タイプ一致の滝登りと便利な先制技アクアジェットが確定。炎タイプへの役割を考えると滝登りは切ることができません。また、ボーマンダ以外ではモロバレルの処理速度が遅いパーティとなってしまったので、マリルリも連携でモロバレルを倒す動きに参加できるように冷凍パンチを採用。残る技はあと1つとなり、クレセリアやギルガルドの処理速度が早くなる叩き落とすかタイプ一致のじゃれつくになります。水タイプに打点を持つなら叩き落とすでも十分な気がしますが、対マリルリだとじゃれつくが必要です。結局、格闘タイプに強い打点があるのもボーマンダしかいないことからそれを補うためにファエリー技のじゃれつくを採用しました。ガルーラの処理速度やナットレイへの打点を考えると馬鹿力も欲しかったですが、あえなく断念。
努力値配分はC172ロトムの拘り眼鏡10万ボルトを上2つの乱数以外で耐える特殊耐久とA177メガガルーラの捨て身タックルをほぼ耐える物理耐久を確保。素早さは最遅カメックス-1としてトリックルームでも先手がとれるようにして残りを攻撃に配分しました。
レパルダスボーマンダの組み合わせで「猫騙し+ハイパーボイスで相手を着実に削る」「嘘泣き+流星群・捨て身タックルで削った相手を仕留める」というメガボーマンダの攻撃面の特徴を活かす戦い方ができます。ボーマンダにとって分が悪い状況を低速高耐久ポケモンへの交代で建て直す場面でも電磁波を撒くことで殴り合いを不利にすることなく、終盤に温存していたメガボーマンダで一掃する動きを自然に加えることができるようになったので、その点では良かったです。
悪かった点としてはその戦略を実現させるには少し安定感が足りていない点です。電磁波を撒くポケモンの耐久が低く麻痺を撒ききることができず、低速ポケモン2匹の並びになって後手に回りがちな場面もありました。また、その並びになってから終盤にメガボーマンダを死に出しするまでの流れに関しても、ポリゴン2やマリルリに守るが入っていないことから守る+死に出しなどで並びを作り直す動きをとることがしづらい点は扱いにくさを感じました。
決勝トーナメントでの負け方は「猫騙しを打ったメガガルーラに電磁波を打てば良い場面で素直にアンコールを打って相手の無償交代を許す」「ギルガルドにめざめるパワー地面を打った直後の食べ残し発動を弱点保険と勘違いする」「勘違いの直後に選択時間切れになりそうで慌てて選んだ手が相手にとって全く困らない行動となる」・・・という散々な負け方でした。
2つ目のミスは注意力不足であり、これがなければ次のターンの行動も落ち着いて選べていた可能性が高いだけに非常に勿体ないです(因みに、弱点保険の可能性も加味した行動だったので「やはりそうだったか」という感じで持ち物の発動する瞬間を見ましたが、隣から交代で出てきたポケモンの型を想定していなかったので行動を悩み画面を見落とす結果になってしまった、と思っています)。