wi-fi大会「カントークラシック」使用パーティ〜地割れカビゴン軸スタンダード〜

3/4〜3/6にかけて開催されていたwi-fi大会「カントークラシック」に参加しました。
ルールは図鑑No.1〜149のポケモンのみ使用可能で持ち物なしの見せ合いありシングル66です。


1日目:10-0
2日目:8-2
3日目:9-1


ということで27-3で最終レートは1809で14位でした。
1807から迎えた最後の相手が1458でレートが2しか伸びないなど当たり運の良し悪しもあるかもしれませんが、レートの数値はともかく、しっかり構築を考えて高い勝率を出せたことに関しては納得です。



〜パーティ〜
ゲンガー、カイリューカビゴン、ヤドラン、サンダース、サイドン


○ゲンガー おくびょう ふゆう
149-×-86-162-97-178 H.108 B.44 C.92 D.12 S.252
シャドーボールきあいだま、おにび、いたみわけ@なし


カイリュー いじっぱり マルチスケイル
189-198-116-×-123-113 H.180 A.204 B.4 D.20 S.100
ドラゴンクロー、しんそく、どくどく、はねやすめ@なし


カビゴン しんちょう あついしぼう
255-144-96-×-159-56 H.156 A.108 B.84 D.116 S.44
ヘビーボンバー、じわれ、ねごと、ねむる@なし


○ヤドラン ずぶとい さいせいりょく
201-×-159-121-114-55 H.244 B.116 C.4 D.108 S.36
ねっとう、サイコキネシス、でんじは、なまける@なし


○サンダース おくびょう ちくでん
141-×-81-161-115-200 H.4 B.8 C.244 S.252
10まんボルトボルトチェンジ、めざめるパワー(氷)、いやしのすず@なし


サイドン いじっぱり いしあたま
205-166-141-×-97-67 H.196 A.4 B.4 D.252 S.52
じしん、いわなだれ、つのドリル、ステルスロック@なし



交代合戦が繰り広げられるシングル66らしく相性補完を意識して組んだ構築。
1試合30分以上かかりそうなシングル66を1日に10戦も行うのは大変なことから、なるべく早く決着をつけられる戦術を用意したかったのですが、持ち物の概念がないことから瞬発的に火力を発揮できるポケモンは少なく、1匹の攻撃役に特化した戦術も特性天然のピクシーに屈してしまいます。そういうこともあって、普通に1匹ずつ切り崩して戦う方針をとることにしました。


まず構築はこのルールで最も評価の高いカビゴンからスタート。弱点が少なく特殊耐久が高いのでタイマンで勝てる相手が多く、同様に特殊耐久の高いラッキーと比較すると攻撃性能もあることで相手に隙を見せづらいところが評価できます。
そして、カビゴンの苦手な格闘タイプを対策したいことから2匹目にはヤドランを採用しました。ヤドランは物理耐久が高いのでカビゴンと合わせて多くの相手をカバーすることができ、特性の再生力により回復技を使う機会を減らせるので隙を見せづらく、攻撃が一貫しやすいエスパータイプの技などで後続にも負担を掛けやすいです。
3匹目にはゲンガーを採用。素早さの遅いカビゴンヤドランに有効な一撃必殺技の一貫性を消すために採用したいポケモンで、自身は素早さも高くシャドーボール・鬼火をはじめ攻撃範囲も広いので相手を崩していく能力も高めです。
シンプルにスタンダードな構築を組むなら組むならここまでの3匹は必須だと個人的には考えていました。


残るポケモンとしては「ゲンガーに先制できるポケモン」「ステルスロックを使うポケモン」は欲しいと思いました。拘りスカーフもなくまともな先制技も少ないこのルールでは素早さの数値が高いことは重要であり、高速アタッカーを安全に受けきって対策するのは難しいので、耐えて反撃の一打を入れて別のポケモンで処理できるようにするのが対策としては賢明です。また、ステルスロックは交代合戦になりがちなシングル66においては地道な蓄積を与えるのに非常に便利な技で、今回のルールでもステルスロックの有無で対処の難しさが変わるポケモンが複数いるので無理ないレベルなら採用したいです。
この時点でカビゴンの型をスターミーやサンダーの処理が面倒なものに決定していたこともあり、ゲンガーに先制できる要請を叶えるポケモンとしてサンダースを採用。ステルスロック役の候補としてはピクシー・ニドキングサイドンになりますが、序盤のサイクルに自然と組み込めないとステルスロックを覚えていても使うことができないので、それがしづらいピクシーは候補外。このルールで最も評価が高いポケモンカビゴンでありながら、カビゴンに交代で出しやすいポケモンがゲンガーしかいないのはまずいと思い、サイドンを採用することにしました。
最後の1匹ですが、相手を崩すパワーを持ったポケモンが足りないと感じていたのでカイリューを採用することにしました。ドラゴン技が等倍以上で通りやすい環境なのでタイマン性能は高い方であり、神速で高速ポケモンや積み技を使ったポケモンの対処も任せられるので、どこかで無理が生じた場合などはカイリューの数値で無理やり誤魔化す手法をとるのが良いと感じました。


カビゴン
<技構成:ヘビーボンバー、地割れ、寝言、眠る>
個人的に回復手段のないカビゴンは弱いと思っていたので眠るを確定させて、素眠りの無防備さを補うために寝言を採用。当初は残りをのしかかり+噛み砕くで後続に麻痺の追加効果の負担を掛けつつ寝言でどちらを引いてもフーディンに致命傷を与えることを意識していましたが、ノーマル技は採用せずヘビーボンバーと地割れを採用しました。ピクシーの中で一番脅威であった「アシストパワー、小さくなる、コスモパワー、眠る」型を対策するために一撃必殺技が欲しく、試行回数を稼げるポケモンに持たせるのが理に適っているためカビゴンで対策をするのが良さそうだと思ったことが発端であり、安易な受け出しを許さない他、ヤドランの熱湯火傷にも怯えずに繰り出しやすくなりました。
最後のヘビーボンバーはゲンガーに通る技の中で一貫性を考慮して選んだもので、噛み砕くであればスターミーがかなり楽になるのですがモルフォンを削る能力が弱かったのでヘビーボンバーを選択。威力120が出ない相手は約10種なのでタイプ一致威力85ののしかかりより少し火力が低いだけと考えると悪くはなさそうです。
<実数値:255-144-96-×-159-56 H.236 A.108 B.84 D.124 S.44>
特殊ポケモンに強く出て欲しいので、ベースは特殊耐久寄りの配分。物理耐久は目安としてC152スターミーのサイコショック3発耐え。特殊耐久は目安としてC187フーディンの気合い玉2発耐え、C162サンダースの10万ボルト4発耐え。攻撃はヘビーボンバーでHP振りゲンガーが2発、無振りフーディンを75%程度削れる火力を確保して、素早さは竜の舞を1回使った麻痺状態のカイリューを抜くカビゴンやヤドランを意識してそれが抜けるように。


★ヤドラン
<技構成:熱湯、サイコキネシス、電磁波、怠ける>
カイリキーへの役割遂行となりパルシェンにダメージの見込めるサイコキネシス、再生力では追いつかない場合の回復手段となる怠ける、サイドンへの役割遂行ができ後続に状態異常の負担を掛けられる熱湯、の3つはほぼ必須。
ラストは素早い特殊ポケモンの後出しに牽制を掛けられる電磁波を採用しました。カビゴンギャラドスカイリューの起点になりやすい型なので電磁波は重宝します。
<実数値:201-×-159-121-114-55 H.244 B.116 C.4 D.108 S.36>
物理ポケモンに強く出て欲しいですが、物理耐久を過剰に高めなくても再生力のおかげで十分に受け回しはできそうです。なので、特殊耐久を高めて打ち合い性能を高めます。竜の舞を1回使った麻痺状態カイリューギャラドスを抜けるよう素早さに配分。C182ゲンガーのシャドーボール(C162サンダースの10万ボルト)+ステルスロック耐え、C150パルシェンの殻を破るシグナルビーム+ステルスロックを最高乱数以外耐え、残り防御でA204カイリューの逆鱗を高乱数2発耐え。


★ゲンガー
<技構成:シャドーボール、気合玉、鬼火、痛み分け>
タイプ一致のメインウエポンと鬼火さえあれば汎用性の高い型にできるので、カビゴンを意識した技構成で採用。鬼火でカビゴンを弱体化させても噛み砕くで打ち負けてしまうので回復しながらHPを削れる痛み分け、眠るを使ったカビゴンに負担を掛けられる気合い玉。タイプ一致技は一貫性のとりやすいシャドーボールを選択。
ヘドロ爆弾はノーマルタイプにも手が出てピクシーにも強い技ですが、マタドガスニドキングなどを崩す際の軸となることが多くシャドーボールは必須であり、眠ったカビゴンにヘドロ爆弾では負担を掛けられないことから気合い玉を優先したいので不採用。挑発を採用すると相手のカビゴンの眠るを封じられますが、交代されてどこかで眠るを使われることが予想されるのでゲンガーの繰り出し回数を増やせて眠ったカビゴンを安定して削れる痛み分けの方が優秀に思えました。
<実数値:149-×-86-162-97-178 H.108 B.44 C.92 D.12 S.252>
ギャロップやエレブーなどあまり意識していないポケモンにしっかり先制したいので、ミラーも考えて素早さは最速。カビゴンと戦うので物理耐久がある程度必要で、優秀な耐性を活かして繰り出す機会も多いので防御寄りではなくHPベースで配分。A178カビゴンの噛み砕くを耐える物理耐久を維持しながら、特殊耐久はC120ヤドランのサイコキネシス最高乱数以外耐え。シャドーボールでH156D95ニドキングを2発。


★サンダース
<技構成:10万ボルト、ボルトチェンジ、めざめるパワー氷、癒しの鈴>
タイプ一致で最も安定感のある10万ボルト、地面タイプへの打点となりパーティで重たいカイリューにダメージを見込めるめざめるパワー氷は必須。残る2つですが、長期戦を戦う上で効果を発揮しやすい状態異常に耐性をつけられる癒しの鈴、サンダース自身はダメージを負わずに削りながら有利対面を作れるボルトチェンジとしました。
<実数値:141-×-81-161-115-200 H.4 B.8 C.244 S.252>
カイリューが重たいパーティなので意地っ張りなら竜の舞を使われても抜ける素早さは199以上欲しく、サンダースやプテラとの同速を考えて素早さは最速。役割が「高速ポケモンを上から倒すこと」なので残りはほぼ火力につぎ込みました。H167D121カイリューをめざめるパワー+ステルスロックで下2つの乱数以外1発。C187フーディンサイコショック+ステルスロックを最高乱数以外耐え。


サイドン
<技構成:地震、岩雪崩、角ドリル、ステルスロック>
採用理由のステルスロック、タイプ一致で相手に負担を掛けられる地震と地面技と相性の良い岩技を採用。最後は鈍いを積んだカビゴンを突破する手段が少なく思えたことから一撃必殺の角ドリルを採用しました。
気合い玉を持ったゲンガーと合わせれば「ノーマル以外の技、鈍い、寝言、眠る」以外のカビゴンは2匹でおおよそ見れるようにしました。岩技は候補が多いですが、ロックブラストでサンダースの身代わりを破壊できるわけでもなかったので、命中率とカイリューギャラドスへのダメージを考えて岩雪崩を選択。地震のダメージが微妙に足りないときに怯みを狙って打てるのも良さそうです。
<実数値:205-166-141-×-97-67 H.196 A.4 B.4 D.252 S.52>
物理耐久と攻撃の水準が高くそのままでもカビゴンと戦えるので、電気タイプを受ける役割も持てるように特殊耐久に大きく配分することにしました。C187フーディンの気合い玉最高乱数以外耐え、A204カイリューの+1地震+ステルスロック最高乱数以外耐え、ステルスロック+岩雪崩でH167B116カイリューを最低乱数以外1発、残り素早さで麻痺した性格補正なし+2カイリュー抜き。



カイリュー
<技構成:ドラゴンクロー、神速、毒々、羽休め>
高速ポケモンを対処するのに便利な神速、削れたポケモンに大きなダメージを与えられるドラゴンクロー。高耐久ポケモンを崩すのに便利な毒々の枠がどこにもなかったので、カイリューに搭載。最後の技はそれと相性が良く、マルチスケイルによる様子見にも便利な羽休め。竜の舞に関しては配分をASベースにして使わないと強くない割にはASベースでは安全に積める機会が少ないことから最初から採用するつもりはあまりなかったです。
毒々は氷技のないヤドランや威嚇を入れられた状態でギャラドスと対面したときに削る技として便利で、カイリューの苦手なピクシーに対しても毒を撒いてからカビゴンに繋げば相手が積み技を使うかに関わらず安全な処理がしやすくなります。
<実数値:189-198-116-×-123-113 H.180 A.204 B.4 D.20 S.100>
役割が「神速による高速ポケモンの対処」なので攻撃は高く設定します。残りを素早さに振るか耐久に振るかですが、耐久に振るとステルスロック込みでも高速ポケモンと打ち合えるので耐久をベースに配分して、素早さはナッシー・カイリキーやそれを意識したフシギバナニドキング辺りに負けない程度。C162サンダースのめざめるパワー氷+ステルスロック耐え、A144程度のカビゴンののしかかり2発+ステルスロック耐え、A186カイリューの逆鱗をマルチスケイル込み高乱数耐え、攻撃はキリの良い11n、残り素早さ。


ナッシー・レアコイルが厳しい点と催眠対策が薄い点が課題ですが、構築のベースを変えないまま劇的に強くするように改善するのは難しいので割り切って臨み、幸いマッチングすることがあまりなかったので選択としては正解なようでした(結果論ではありますが)。
6匹のポケモンのすべての技が使っていて強いと思えたところは好感触です。特に、期待以上だったのはサンダースで「C161の10万ボルトの火力水準がそこそこ高い」「ボルトチェンジのおかげで先発に置いて高速アタッカーを削りながら受ける動きがしやすい」「素早さが高く行動しやすいので癒しの鈴による味方の回復の仕事が確実」と非常に強力で大会中に評価が上がりました。


負け試合3つは以下の通りでした。

  • サンダースのめざめるパワー草でサイドンが即死、鈍いカビゴンにゲンガーが鬼火をはずして処理ができなくなり負け。対戦してる中でサンダースのめざめるパワーは氷が多かったことから立ち回りを甘えました
  • ステルスロックを使ってきたピクシーが試合終盤に瞑想を使用してきて、その時点でカビゴンが瞑想してないムーンフォースを耐えるHPしか残していなかったため、そのまま全抜きされてしまい負け
  • 竜の舞ギャラドスの噛み砕く急所でヤドランが突破されてしまい、竜の舞を使ったカイリューサイドンが岩雪崩をはずしてしまい、カイリューに全抜きされて負け


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回復技、状態異常技、一撃必殺技、先制技、ステルスロック・・・と構築に欲しい要素を揃えられた構築になりました。数値の高いポケモンを中心に据えつつ、回復手段を持ったポケモンが4匹いた点で安定感を持って戦いやすかったです。因みに、構築を一緒に考えていた友人(サイドンの枠にニドキングを採用していた模様)も9割以上の勝率でレート1800を越えていたので、方針は悪くなかったと思います。
ランキングで上位を狙いたいならなるべくレートの高い対戦相手とマッチングするように対戦する時間に気を遣うなどできる努力はあると思いますが、自分が机上で考察したことが実戦でどれだけ誤差なく通用するかを見るところに楽しみを置いている面もあるので、冒頭にも書いたようにひとまず納得いく結果で終わって良かったです。