ゲーム「逆転検事」シリーズもやってみた

逆転裁判」シリーズのスピンオフである「逆転検事」シリーズもやってみました。


○プレイしたゲームタイトル

タイトル ハード 初回プレイ日 クリア日 プレイ時間
逆転検事 DS 1/26 2/6 12:26
逆転検事2 DS 1/26 3/15 19:19

(プレイ時間などは3DSのおもいで記録帳より)


○ゲームの概要

  • 逆転裁判」シリーズのスピンオフ作品
  • 1作品に5話の物語が収録されている
  • 逆転裁判」シリーズの主人公である弁護士のライバルであり友人である検事が主人公、遭遇した事件から真実を追究することがゲームの目的となる
  • 各物語は基本的に捜査パート・対決パートに分かれている
  • 捜査パートでは事件現場の捜査を行い、証拠や証言を集めていく
  • 対決パートでは事件関係者の話を聞き、集めた証拠からロジックを組み立てて真実を追究する
  • 要するに、立場は検事となっているものの「逆転裁判」シリーズと基本的にやることは変わらない


○ゲームの全体的な感想

  • ゲーム難易度は逆転裁判シリーズよりやや高かったように思える
  • 逆転裁判と違って、探偵→法廷→探偵→法廷…の流れではないので、プレイ中に「いま中編なのか後編なのか」が分かりにくいのが個人的には気になる(本を読むときにまず全体で何ページあるか見てしまう人なのです)
  • 事前に「すごく面白いのでぜひやってみてください」と推薦されていて、確かに面白かったのですが「それほど強く推薦するくらい面白いかな…?」という印象。勝手にハードルを高めていたことと「はやくクリアしなくては」という一種の義務感(?)が影響しているかもしれない((


各タイトルの感想はネタバレを含むので、続きから。



逆転検事

  • 第1話:逆転の来訪者
  • 第2話:逆転エアライン
  • 第3話:さらわれる逆転
  • 第4話:過ぎ去りし逆転
  • 第5話:燃え上がる逆転

第1話は逆転検事の公式HPで試遊したことがありました。そのときは間違ってブラウザを消してしまい途中で終わってしまったのですが、推理コマンドが難しい印象を受けました。そして、一番の感想が「御剣、走る…!」でした((
先の感想にも書いていますが、第2話までクリアした時点で「いま物語の進行はどの辺りなのかが分かりにくい・・・」と早くもやりづらさを感じてました。また、逆転裁判シリーズは主人公に助手の女の子がいるのがお決まりなのですが、御剣一人で事件を解決したこの2話を経て「助手の女の子の存在って物語を暗くしすぎないために大切なんだ・・・!」と気付かされて、今までのキャラにありがたみを感じました(?)。
なので、3話で助手キャラとして美雲が登場してから少しモチベーションが上がったのが記憶に残っています。美雲は公式サイトでちらっと見たことがあって「御剣とは真実を追究する点では考えが一致する中立的な立ち位置のキャラ」と勝手に思っていたので、助手ポジションは意外でした。逆転裁判のこれまでの助手ポジションは真宵・茜・みぬきといますが、それぞれに個性があるとはいえキャラクターが割と被りがちで(助手役に求められる気質の問題なので仕方ないですが)、第3話のようにこれらのキャラクターが同時に現れたときに差別化できるところが能力的な部分しかないのが気になりました。
さて、最終話は隣接する2国の大使館でそれぞれ他国の凶器で2つの殺人事件が起こるなど謎がかなり複雑に噛み合っており、これまでの4話で扱った密輸事件やヤタガラスについても明らかにされていくなど、スケールが大きくストーリーとしてはかなり面白くなっていました。
狼が登場したときに秘書のシーナがキャラクターとして設定されていたので、これは後々裏がありそうだとは思っていたのですが、過去の事件で逃走した葛氷美子だとは予想していませんでした・・・。ここで彼女とヤタガラスのことを解き明かしていくシーンがこの作品の中で一番面白かったところだと個人的には思っています。
それだけに、そのあと「大使館での殺人事件の真犯人を探さなきゃいけないのか」と感じて一種の蛇足感を味わってました・・・。事件が複雑だっただけに徐々に解明していくところは楽しく感じていたのですが、「証拠品の手札が揃っていて相手を追い詰めた」というより「真犯人が屁理屈で粘り、たまたま運良く論破できた」印象の方が強かったので、プレイしていてあまり爽快感がありませんでした。
裁判ではムジュンを探すのが基本ですが、検事の場合は現場で推理して「こういう可能性があるのでは?」とロジックを組み立てる必要があるので、逆転裁判シリーズよりは難易度は少し高めに感じました。また、ハッタリが得意(?)な成歩堂と違って「御剣を操作してるんだから間違えちゃいけない・・・」というプレッシャーみたいなものが最初はあったのですが、クリアするころには御剣で間違えることに慣れてしまってましたね・・・(


逆転検事2

  • 第1話:逆転の標的
  • 第2話:獄中の逆転
  • 第3話:受け継がれし逆転
  • 第4話:忘却の逆転
  • 第5話:大いなる逆転

第1話で美雲が「御剣さん、久しぶりです!」と言うのですが、設定は前作の2週間後。御剣にとっては9つの事件に巻き込まれる怒涛の期間ですね・・・。
第1話は大統領暗殺計画、そして第2話はその1話目の真犯人が刑務所内で殺害される事件。第3話では御剣の父親である弁護士・御剣信を操作することになり、1,2話から暗躍している何かと4,5話で戦っていく・・・というのが大まかな流れになります。個々の話のスケールが大きく単体として話は面白いのですが、最終話までの物語の繋がりで言うとちょっと微妙という感想でした。
一言で言ってしまうと「他人事」という印象が強かったです。これまでプレイした作品は主人公周りの人間が事件に関わっていて「前に進むためにその真実を解き明かしていく」ような側面があると思うのですが、今回は御剣周りの人間は事件に遭遇した以上の関係性がありません。また、御剣の成長という面では「検事として人を救う、そのために法のムジュンと向き合う」決意をするのですが、それが事件を通したからこその変化というのをあまり感じませんでした。美雲や糸鋸など御剣の周りに大切な仲間がいるというのも一つテーマではあったと思うのですが、真実を追究する御剣の姿勢は最初から最後まで迷いなく一貫していましたし、一人でもやりきってしまうのではという感じは否めませんでした。そんな中で事件だけやたら壮大なので、ただ大きな事件があってそれを解決しただけという意味で「他人事」のように感じてしまいました。
とは言いましたが、新キャラクターは結構好きでした。信楽は見た目や「異議あり!」のハードボイルド感とテキトー感漂うBGMとのギャップが個人的にツボでした。水鏡は「胸の形が強調されている衣装が好きじゃない」という第一印象で御剣に対しても相容れないような姿勢でしたが、それは染まってしまった検事審査会を内部から告発するために戦える仲間を探していたからでしたね。終盤では母親としての側面など人間的な部分が見えたりと大きく印象が変わりました。イチリュウ検事の一柳は「頭の悪いフリをしているだけで実は終盤鍵を握るのでは」と初登場のときに思いましたが、そんなことはなかったですね((
新しい要素であるロジックチェスに関しては、1つも間違えずにサクッとクリアするのは難しかった気がします。ただ、時間切れになったことはほぼなく、なっても少ないダメージだけで済むペナルティの軽さに驚いた記憶があります。様子を見てるうちに勝手に口を滑らせてしまうような人間相手にしか使えない技だと思っていましたが、終盤では一柳万才や水鏡相手にも使っていて「こんな簡単に人から言葉を引き出せたら苦労しないのに…」と感じてしまいました((