8/27開催の第75回POKeDEXオフに参加してきました。
ルールはVGC2015・VGC2016を組み合わせたチーム戦で結果は優勝でした。
個人は予選3-1、決勝1-1とぼちぼちの戦績。通算5-1と勝率の高かったエルムさん、予選抜けのかかった試合から最後まで3連勝したつくもさん、と素晴らしいチームメイトに恵まれました。
6世代に入ってから伝説戦のルールで対戦していたにも関わらず、VGC2016ルールで優勝した経験がなかったため、そこは一つ良かった点です。次は自力で経験できるように頑張りたいです。
〜パーティ〜
ガルーラ、ボーマンダ、ディアルガ、グラードン、クロバット、ドータクン
○ガルーラ いじっぱり せいしんりょく
181-157-106-×-101-140 H.4 A.220 B.44 D.4 S.236
(181-190-126-×-121-150)
おんがえし、けたぐり、ねこだまし、まもる@ガルーラナイト
○ボーマンダ せっかち いかく
171-162-90-151-105-167 H.4 A.52 C.164 D.36 S.252
(171-172-135-161-115-189)
ハイパーボイス、すてみタックル、いびき、まもる@ボーマンダナイト
○ディアルガ ひかえめ プレッシャー
207-×-148-201-130-113 H.252 B.60 C.100 D.76 S.20
りゅうのはどう、10まんボルト、トリックルーム、ねむる@カゴのみ
○グラードン れいせい ひでり
175-196-160-167-117-85 H.204 C.252 D.52
(175-226-180-222-117-85)
ふんか、だいちのちから、だんがいのつるぎ、まもる@べにいろのたま
○クロバット ようき せいしんりょく
175-112-102-×-115-200 H.116 A.12 B.12 D.116 S.252
ブレイブバード、いかりのまえば、おいかぜ、くろいきり@ラムのみ
○ドータクン のんき ふゆう
174-109-173-×-147-34 H.252 B.172 D.84
ジャイロボール、さいみんじゅつ、スキルスワップ、トリックルーム@オッカのみ
【構築概要】
噴火・断崖の剣を両立したグラードンを主軸にした構築。
グラードンを展開するための手段として追い風を使うクロバットやトリックルームを覚えたドータクンを採用しています。また、2匹まで採用できる伝説ポケモンとしてはディアルガを採用。トリックルーム要員の中でもグラードンが受け身になりがちなレックウザ・カイオーガ・ボーマンダなどにそこそこ強く、トリックルーム下でグラードンと並べて攻撃体勢を整えやすい部分を評価しています。
【構築経緯】
構築のスタートは「ディアルガを使いたい」というテーマです。先述の通りディアルガの評価点が「トリックルーム要員の中でもグラードンが苦手な相手に強い」部分だったので、主軸をグラードンにディアルガはその補完として採用する形にしました。
トリックルームから動かすために遅いグラードンを使うと、当然速いグラードンに弱くなってしまいます。特に初手からトリックルームを狙う動きは、自分が受ける損害の方がが大きくリターンと見合っていません。そのためグラードンに対して上から圧力を掛けられるような組み合わせを用意しておきたいです。それを満たすポケモンとしてメガボーマンダを採用しました。
また、初手からトリックルームを狙わない場合はゼルネアスに対してマークが薄く、トリックルームで切り返す動きはフェアリー技等倍のディアルガでは厳しいため、ドータクンを採用することにしました。
初手でボーマンダと並べるポケモンとしてはクロバットを採用。精神力なので猫騙しに怯むことなく行動でき、グラードンを追い風で動かすというプランニングもできます。最後の1匹には氷が抜群にならず打ち合いが強いポケモンが欲しかったので、便利な猫騙し要員としてメガガルーラを採用しました。
因みに、当初の案としてはワタッコグラードン+ボーマンダディアルガでした。
ワタッコで上から制圧する手段を持たせつつ、苦手なファイアローに対してはディアルガで対応するという動きをベースに考えていたものの、この4匹を採用した場合にカイオーガ系統の構築に選出できて穴埋めができる組み合わせがなかなか思い浮かばなかったので、ワタッコを不採用にしました。
(参考:アカヌマの改造日記-【GSダブル】ディアドー アジアカップ4位)
私のイメージしていた「主軸グラードン+補完ディアルガ」の形に近かったので、参考にさせていただきました。6匹目(少なくとも私の順番では)にドーブルではなくガルーラを採用した理由は「カイオーガ系統の構築にトリル展開でスタートしたくなかった」「個人的にドーブルの扱い方が下手」という2つです。
【個別解説】
★ガルーラ
<持ち物:ガルーラナイト>
メガシンカのため必須。
<技構成:恩返し、けたぐり、猫騙し、守る>
採用理由の一つでもある猫騙し、メインウエポンの恩返し、が必須。捨て身タックルは先制で攻撃して一撃で倒せないまま相手の反撃の攻撃圏内に入ってしまう点で個人的に好きではありません。
構築で重めなメガガルーラの処理速度を考えてけたぐりを採用。素早さ操作をメインに動く構築なので、それを待てるように最後の技は守るとしました。
<実数値:181-190-126-×-121-150 H.4 A.220 B.44 D.4 S.236>
メガシンカ前にドーブル抜き、けたぐりでH181B121メガガルーラを最低乱数以外1発、残り防御でメガシンカ前にA177メガガルーラのけたぐり耐え。
追い風から攻めることを考えてASベースにしつつ、相手のメガガルーラとの打ち合いが面倒なことからメガガルーラを意識した調整をしました。
★ボーマンダ
<持ち物:ボーマンダナイト>
メガシンカのため必須。
<技構成:ハイパーボイス、捨て身タックル、いびき、守る>
範囲攻撃で削り技として便利なハイパーボイス、ゼルネアスに高いダメージが期待できる捨て身タックル、大事に扱うための守る、は必須。
最後の技にはいびきを採用。クロバットが挑発を持っていない関係でダークホールや眠り粉を受けてしまうので、その対抗策としての意味合いが強いです。
<実数値:171-172-135-161-115-189 H.4 A.52 C.164 D.36 S.252>
素早さはメガシンカ前にゼルネアスに先制するために最速。C183ゼルネアスの75%マジカルシャイン耐え、C172メガボーマンダの75%ハイパーボイスを最高乱数以外耐え、H162B95ドーブルを捨て身タックルで最低乱数以外1発。
★ディアルガ
<持ち物:カゴの実>
眠るを持たせることにしたのでそのシナジーを考えてカゴの実。
<技構成:竜の波動、10万ボルト、トリックルーム、眠る>
メガレックウザ・メガボーマンダへの打点になるメインウエポンの竜の波動、レックウザに対して切り替えしで使えるトリックルーム、は必須。残る技には、まずカイオーガレックウザに数値で押されて負けないように回復技の眠るを採用。
最後の1枠は竜の波動では全然ダメージが入らないカイオーガを意識して電気技ですが、今回は10万ボルトを選択しました。グラードンがファイアロー・イベルタルに強くない型であることから、命中100で試合プランの立てやすさを重視しました。肝心の対カイオーガは雷の方が優れていて、雷であればグラードンの断崖の剣やボーマンダの捨て身タックルと合わせて物理耐久に厚いカイオーガを処理できます。
<実数値:207-×-148-201-130-113 H.252 B.60 C.100 D.76 S.20>
A255グラードンの75%断崖の剣耐え、C222グラードンの大地の力耐え、竜の波動+珠反動でH181D121メガレックウザ1発、残り素早さ。
基本的に火力が低いので、最低限の耐久を確保してなるべく火力を高める方針の配分。追い風から攻撃を仕掛けることを考えて、素早さには少し配分しています。
★グラードン
<持ち物:紅色の玉>
ゲンシカイキのため必須。
<技構成:噴火、大地の力、断崖の剣、守る>
コンセプト通りグラードンの攻撃性能を最大限活かす噴火・断崖の剣を両立する型、大事に扱うための守る、は必須。
そのため、残る技スペースは一つしかありませんが、ワイドガードを避けて特殊耐久に厚くないグラードンを一撃にできる大地の力を採用しました。スキルスワップを決める立ち回りをうまくできるのなら、命中100の単体攻撃として火炎放射を採用しても良かったかもしれません。
<実数値:175-226-180-222-117-85 A.204 C.252 D.52>
C255カイオーガの冷凍ビームを最高乱数以外2発耐え。残り特攻を最大まで上げて残り攻撃。
特殊耐久も欲しいところではありますが、対カイオーガを考えると攻撃も高めにしたかったので、晴れ状態でカイオーガに打ち負けない程度と最低限に抑えています。
★クロバット
<持ち物:ラムの実>
猫騙しが効かないことからドーブル対策として有効に働きやすいので眠りに耐性のつくラムの実。素早さが命のポケモンなので電磁波の対策にもなります。
<技構成:ブレイブバード、怒りの前歯、追い風、黒い霧>
ゴーストタイプ以外に安定した打点を持てる怒りの前歯、素早さ操作技である追い風、は必須。残りはゼルネアスに積まれた場合の保険になる黒い霧、削れた相手をしっかり倒すことができる攻撃技としてブレイブバードを採用しました。高い素早さからの行動はクロバットの持ち味であるのに、削れた相手を仕留められないようでは扱いづらく感じることから攻撃技は必要でした。
挑発はゼルネアス・ドーブル・クレセリアなど有効そうな相手は多いものの、相手が別の行動を選んでいた場合の被害が大きいため積極的に打ちたい技でないことから不採用としました。
<実数値:175-112-102-×-115-200 H.116 A.12 B.12 D.116 S.252>
素早さは最速。A177メガガルーラの恩返し耐え(250/256)、C255カイオーガの冷凍ビーム上2つの乱数以外耐え、C172メガボーマンダの75%ハイパーボイス2発耐え、ブレイブバードでH162B95ドーブル2発。
HP振りであればグラードンの晴れ炎のパンチを耐えますが、グラードン入りにはボーマンダと並べて選出して威嚇が入るので、特殊耐久に寄せた配分としました。
★ドータクン
<持ち物:オッカの実>
特性と合わせてグラードンに耐性を持つために採用。耐熱+シュカの実の選択肢もありますが、味方グラードンにスキルスワップを使う関係で浮遊+オッカの実。
<技構成:ジャイロボール、催眠術、スキルスワップ、トリックルーム>
グラードンゼルネアス構築への切り替えしとなるトリックルーム、グラードンミラーやカイオーガに対して有効に働くスキルスワップ、何かしらの攻撃技、が必須。ゼルネアスに有利なポケモンがそう多くないので攻撃技はジャイロボールを選択。
最後の技としてはドータクンが放置される状況を避けたり不利な盤面を逆転できる可能性を持たせられる催眠術を採用。スキルスワップでグラードンを浮遊にする戦術は重力に弱いですが、その場合はドータクンが重力下で催眠術を振りまくことで挽回を図ります。
<実数値:174-109-173-×-147-34 H.252 B.172 D.84>
A255グラードンの断崖の剣を上2つの乱数以外耐え、C232カイオーガの雨75%しおふきを上2つの乱数以外耐え。
浮遊とオッカでグラードンの攻撃に耐性は持たせていますが、重力に対応するために物理耐久を厚くしました。カイオーガ入りにはディアルガを選出、ゼルネアスはクロバットの黒い霧による保険をかけているため特殊耐久は最低限あれば良いという判断です。
【構築総評】
追い風やトリックルームなど素早さ操作の選択肢を増やしたことで、非常にパワーの高いグラードンを活かして戦うことができました。もう1匹の伝説枠であるディアルガもグラードンを活かす役として機能したと思います。
構築の悪い部分としては、素早さ操作ありきの動きが中心になってしまうことなのですが、これは構築コンセプトがそういうものなので仕方がないでしょうか。根本を覆すとディアルガのスペック不足に起因すると思います。また、同じように多彩な素早さ操作技を絡めて戦うカイオーガグラードン構築に対する相性は良くないです。
以前にホウホウを軸にした構築を組んだときにも感じましたが、こちらが安定的な立ち回りをしているところに強気な行動をされて不確定要素で不利なものを引いてしまうとそれを取り返せるだけの力がないところがディアルガ構築の難しさでもあると感じました。