第2回ヒストリアカップ使用パーティ

12/4開催の第2回ヒストリアカップに参加してきました。
ルールはバーチャルコンソールソフトを利用したニンテンドウカップ'97準拠。図鑑No.1〜149のポケモンが使用可能、レベルは50〜55の範囲で設定できて、選出する3匹の合計レベルが155以下に収まるようにしなければなりません。


結果は3-3の1未消化で予選落ちと奮わないものになりました。
勝ち試合も勝った気がしないものが多く、あまり楽しむことはできませんでした。リベンジしたい悔しさもありつつ、育成がストレスになりやすいことから乗り気とも言えない中途半端な状態ですが、そのいつかが来たときに困らないように、書き残しておくことにしました。


〜パーティ〜
55サンダース、55ラプラス、55ダグトリオ、50ケンタロス、50マルマイン、50ルージュラ


○サンダース Lv.55
187-127-119-199-172 (15-15-13-15-11)
10まんボルトかげぶんしん、みがわり、ねむる


ラプラス Lv.55
254-149-140-122-160 (11-15-12-15-15)
ふぶき、10まんボルトかげぶんしん、ねむる


ダグトリオ Lv.55
154-144-104-188-128 (15-15-9-15-11)
じしん、いわなだれ、じわれ、かげぶんしん


ケンタロス Lv.50
180-151-140-161-118 (14-15-9-15-12)
のしかかり、はかいこうせん、ふぶき、かげぶんしん


マルマイン Lv.50
161-95-118-191-130 (10-9-12-15-14)
10まんボルト、だいばくはつ、でんじは、かげぶんしん


ルージュラ Lv.50
170-101-80-146-145 (14-15-9-15-14)
ふぶき、サイコキネシス、あくまのキッス、かげぶんしん



【構築概要】
サンダース・ラプラスダグトリオのLv.55エース3匹を採用した構築。どれも少し癖のあるポケモンですが、ケンタロスマルマインルージュラと汎用性の高いLv.50ポケモンを補完に用意することで柔軟に対応していきます。
このルールは運要素が占めるウエイトがかなり大きいので、「なるべく吹雪を安定行動にさせないこと」「影分身を積極的に採用していくこと」を意識しました。気が付いたら6匹全員が影分身を覚えています((


【構築経緯】
まずはこのルールの特徴の一つであるレベル編成について考えなくてはなりません。今回は「55+50+50」を基本路線として方針を立てていくことにしましたが、その理由は大きく3つあり、「純粋にLv.55のポケモンは強い」「結局ミラーを避けられない場所が存在する」「選出方針を明確に立てやすくなる」というものです。


1匹目のLv.55のエースとしてまずラプラスを採用。このルールは「吹雪の凍結」「素早さ依存の急所率」「影分身の回避率」など運要素のウエイトが非常に大きく、急所率・回避率は相手の問題であるものの凍結は避けることができます。特に、満を持して投入するLv.55のポケモンが事故で機能しなくなることを極力避けるために氷タイプのラプラスを選択しました。55ルージュラはこのルールで最も強い55ケンタロスに弱いことが気になり、55フリーザーはサイドンダグトリオに交代で繰り出しづらいことから不採用となっています。
ラプラスが得意でないポケモン筆頭のルージュラ対策としてケンタロスラプラスの素早さをサポートする電磁波要員としてマルマインを採用。ケンタロスはどのレベルで使っても強く、「高Lvケンタロス単騎」より「低Lvケンタロス+高Lv」の方が構築として強い駒が増える(事故のリカバリーが利く)と考えていたので、すんなり採用することができました。


2匹目のLv.55エースとしては素早さが高いポケモンを採用したかったので、サンダースを採用。フーディンも選択肢に挙がりましたが、「50マルマインに先制して電磁波を打たれてしまうこと」「眠るより自己再生を採用したくて麻痺が回復できない点」が気になり、不採用としました。また、サンダースを選出する場合はラプラスを選出できず吹雪に対して隙を見せることになるので、もう1匹の氷ポケモンとしてルージュラを採用することにしました。


最後のポケモンですが、これでも全体的にルージュラに薄いと思っていたので少なくとも隙を見せるポケモンは採用したくありません(ここでフーディン併用の選択肢が消える)。ラプラスが高Lv電気に弱いことから地面タイプを採用したいですが、地面タイプはルージュラに隙を見せやすいことが気になったので、ルージュラに先制できる唯一の地面タイプであるダグトリオを採用することにしました。ダグトリオは一撃技を持つことで悠長な戦術の牽制もできますし、キュウコン・ゲンガーなど対策手薄だった部分の穴埋めもできているように感じたので、ひとまずこれで臨むことにしました。


【個別解説】


>Lv.55ラプラス
<技構成>
吹雪:タイプ一致、メインウエポン。ダメージを与えて自然に凍結を狙う。
10万ボルト:ルージュラ以外の氷タイプに打点を持つために採用。
影分身:だいたいの攻撃を2発以上耐えるため、打ち合いを有利にしやすい。
眠る:ラプラスミラーや毒々フリーザーに不利にならないために採用。
<備考>
凍らないLv.55エース。素早さは遅めですが、51サンダースの10万ボルトを2発耐えるなど高い耐久力が武器です。追加効果が強力な吹雪をタイプ一致で使えるので、自然な形で不確定要素を押し付けることができ、そこで凍結を引くことができれば有利展開に持ち込みやすくなります。
歌うは相手ルージュラへの交代際に当てれば強力ですが、ラプラスの後にLv.55ケンタロスのような後続まで負担を掛けられるエースが控えているならともかく、今回はラプラス自身がエースであるため不採用。また、ルージュラへの打点としてのしかかりや捨て身タックルを採用する案もありましたが、素早さの関係で交代際に2回当てなくてはならないので扱いづらいと思い採用しませんでした。


>Lv.55サンダース
<技構成>
10万ボルト:タイプ一致、威力命中安定。
影分身:味方のサポートから全抜きを目指すため採用。
身代わり:攻撃技の追加効果対策、影分身と相性が良い
眠る:不毛な電気ミラーで一方的に不利にならないための回復技。
<備考>
足の遅いラプラスでは不利な場合に選出する2匹目のLv.55エース。めざめるパワーはないので地面タイプでピタリと止まってしまいますが、53マルマイン未満の素早さのポケモンには先制することができるので、一貫しやすい電気技と素早さ種族値依存の急所率を活かして相手を大きく削っていきます。
最後の技の候補は電磁波・すなかけも候補でしたが、サンダースの全抜き性能を考えると身代わりがある方が良さそうだと思っていました。ところが、麻痺になった後に眠るを使っても素早さ1/4の効果が残ったままなことを知らなかったので、そこまで考えると高速移動を採用しておきたかったです(PP48でミラーでも強いがハートのウロコはない・・・)。
因みに、身代わりは影分身との相性の良さを買って採用しましたが、他の理由として「電磁波を採用しないことでサンダースミラーで優位に立つ(HP満タン麻痺状態で眠るが成功すると勘違いしていた)」「身代わりで自らHPを減らすことで眠るを成功させられる回数を増やせる」もありました。


>Lv.55ダグトリオ
<技構成>
地震:タイプ一致、電気への役割遂行、地面技は意外と一貫性がある。
岩雪崩:飛行タイプへの打点、これがなくて選出を渋ることを避けるため採用。
地割れ:電気タイプとの対面から交代先に最も圧力を掛けられる技。
影分身:電気タイプを起点に使える。高い素早さから使うことでチャンスを残しやすい。
<備考>
3匹目のLv.55エース。電気が苦手なラプラス、地面が苦手なサンダース、両方の苦手に強い補完役として重宝します。結局一度も選出しなかったのですが、結果だけ見ると選出したら有利に戦えていたであろう試合が多かったです。
他に欲しかった技は毒々ですが、交代際に毒を盛るより地震を打つ方が急所率や地面耐性持ちの種族数込みで負担を掛けられると思ったので、他の技を優先して不採用としました。そもそも毒々でないと倒せない相手はダグトリオの苦手なポケモンばかりで、ダグトリオの位置づけはあくまで補完であるため、それを無理してダグトリオで倒す必要は薄いと思いました(既に地割れに賭ける選択肢もある)。


>Lv.50ケンタロス
<技構成>
のしかかり:タイプ一致、威力命中安定、追加効果の麻痺3割が嬉しい。
破壊光線:タイプ一致、少し削れた相手を射程に入れることができるので強い。
吹雪:岩タイプへの打点、追加効果が強力なので受け出しできるポケモンを限定させられる。
影分身:低Lvながら攻撃範囲的に全抜きも狙えて、破壊光線圏内の相手との対面での安定行動(?)になる。
<備考>
Lv.55エースを補完するLv.50ポケモンその1。破壊光線には「相手が倒れた場合には反動がない」仕様があり、高い素早さからタイプ一致で破壊光線を使えるノーマルタイプは強いです。また、物理耐久の高いポケモンに対しては吹雪の試行回数を稼いで凍結を狙えるので、安全に受けられるポケモンが少ないです。今回は「相手ルージュラ対策の意味合いが強いこと」「ケンタロスミラーはレベルに関わらず先に吹雪で凍らせた方が勝ち(素早さ以外の能力値が響かない)」であることから、Lv.50で採用しています。
地震マルマインやサンダースを1発にできず、のしかかり+破壊光線で間に合うので、ほぼゲンガー専用となります。ゲンガーの対処も楽ではないですが、ダグトリオを採用したことで圧力はかかると思い汎用性を見て不採用にしました。


>Lv.50マルマイン
<技構成>
10万ボルト:メインウエポン、火力は物足りないが急所率込みで期待できる。
大爆発:起点を回避しつつ後続の起点へと繋ぐため。
電磁波:採用理由、相手の高速ポケモンに撒いて後続を有利に動かしたい。
影分身:最後は結局大爆発するので、麻痺を撒いた後に延命を狙って微弱なアドバンテージを稼げるようにするため。
<備考>
Lv.55エースを補完するLv.50ポケモンその2。50ラプラスを10万ボルト2発で倒せないなど電気タイプとしては心許ないですが、Lv.50で採用してもLv.55フーディンにさえ先制できる素早さが魅力的で、相手エースに電磁波を撒くことで打ち合いを有利に進めることができる点が強力です。
フーディンやスターミーで影分身+自己再生をするのであれば攻撃しなくてもダメージを与えられる毒々も良さそうですが、今回はそういうポケモンを採用していないので不採用。電気技を雷にする案もありましたが、攻撃圏内に入れる動きと急所率を考えると10万ボルトの方が良さそうだと判断しました。


>Lv.50ルージュラ<技構成>
吹雪:タイプ一致、氷タイプ以外との打ち合いで有利に使える攻撃技。
サイコキネシス:タイプ一致、高耐久氷への役割遂行のため必須。
悪魔のキッス:命中75、信用できないが低速に圧力を掛けるためには搭載したい。
影分身:吹雪や悪魔のキッスとの相性が良い。積極的な採用ではない。<備考>
Lv.55エースを補完するLv.50ポケモンその3。Lv.50でも55サンダースの10万ボルトを2発耐えることができるなど特殊相手との打ち合いに強く、自身より遅い相手は悪魔のキッスで眠らせて対応することができます。ケンタロスに強くないですが、エースに据えた55ラプラスで対応していくことができそうなので、補完ながら自身も勝ち筋としては強いです。
技構成はテンプレートですが、命中率の問題からルージュラをあまり信用していなかったので、選出して活躍しそうな場面でしっかり出せるように無難な技構成をしておく方が必要なときに出しやすいと思いました。


【反省】
良かったところは、「凍結が一度しかなかったこと」です。唯一凍った場面は、選出3匹ミラーの同速に負けて不利状況でのミラーなので避けることはできませんでしたが、その他の場面では吹雪を打たせることも少なく精神的には余裕を持って戦えました。
総括して感覚的な一言を残すと「図々しさが足りなかった」というところでしょうか。「事故を極力防ぐこと」を念頭に置いたことでこのようになりましたが、そもそも受け身な姿勢からの着想が失敗だったと思います。
押しつけの強いトリプルエース構築ではあるものの、うち2匹は得手不得手がはっきりしていて、こちらは強気な選出をしないため選出を読まれやすく、有利に戦えている感覚が全くありませんでした。また、立ち回りの面でも図々しさの足りなさは感じました。例えば、エースポケモンで電磁波を貰いながら影分身を積む行動は、私にとっては痺れて動けない確率と回避率からいくと積極的にやりたくない行動でしたが、相手の行動を見ていると「麻痺したことで凍りにも眠りにも毒にもならない!」と言わんばかりのものがありました。
加えて一部の仕様を直前や当日まで把握していなかったこともあります。例えば、麻痺したポケモンが眠るで回復した後の素早さ、現行の世代では麻痺が治るので元通りですが、初代では麻痺が回復しても素早さ1/4の効果は残ったままです。また、麻痺でHP満タン時の眠るにが失敗することを知りませんでした(これは現行の世代でも同じ仕様なので、単純に20年思い違いをしていただけ)。PP合戦は眠るを持てばこれで有利と思っていたので大きな誤算でした。
フーディンの対策が甘いことを分かっていながらも対ルージュラに重きを置いて無視した結果、7人中4人がフーディンを使用しているブロックになってしまった巡り合わせにも恵まれませんでしたが、疑問を抱き始めていた構築に手を入れなかったので仕方がないとも言えます。サンムーン発売を見据えて用意は早めに終わらせていたものの、新規育成に多量の時間を要することから変更に踏み切らなかったところに根本の原因はありそうです。