wi-fi大会「Let's Goピカチュウ・Let's Goイーブイ」使用パーティ〜耐久輝石ピカチュウ〜

8/3〜8/5にかけて開催されていたwi-fi大会「Let's Goピカチュウイーブイ・Let's Goイーブイ」に参加しました。


1日目:7-3
2日目:7-3
3日目:8-2

ということで22-8の最終レート1703で71位でした。
レート1750以上を目標にしていたので残念な結果になりましたが、勝率7割でレート1700台にギリギリ乗せたのは及第点と言えるでしょうか。


ピカチュウ ずぶとい せいでんき
137-×-97-×-70-119 H.212 B.228 S.68
ちきゅうなげ、どくどく、あまえる、ねむる@しんかのきせき




【構築詳細】
物理耐久を大きく引き上げた進化の輝石ピカチュウを選択。
甘えるで決定力を削いで崩されない状態を作ることでタイマンに勝つことを狙います。特殊技に関しては潔く諦めました。


【構築経緯】

種族 HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早さ
ピカチュウ 35 55 40 50 50 90
イーブイ 55 55 50 45 65 55

使用可能ポケモンは上記2匹でパーティに入れられるのはどちらか1匹。大きな特徴は「ピカチュウの方が素早さが高い」「イーブイにはイーブイZという強力な積み技がある」という2点です。
この2つの関係からピカチュウイーブイのZ技を許さないように電気玉やZ気合パンチを持って一撃で倒すことを狙いに行きます。ということでピカチュウ有利に見えますが、イーブイ側も進化の輝石を持てばピカチュウの攻撃を耐えて反撃で勝つことができます。ただ、その輝石イーブイはZ技イーブイに能力ランクで圧倒的な差をつけられるので不利です。
ということで、大きくは「カクトウZピカチュウ>Zイーブイ>輝石イーブイ>カクトウZピカチュウ>……」という形で三竦みの関係が発生しています。その他にも神速ピカチュウ・特殊ピカチュウ・カウンターピカチュウ・スカーフイーブイ…などが存在していて、それぞれに相性の有利不利があります。


まず最初に考えたのはカクトウZピカチュウ。叩き落とすやくすぐるを持たせることで輝石イーブイにもタイマンで勝てる可能性があります。しかし、本来有利であるはずのZイーブイがこちらのZ技に対して守るを合わせられた場合は勝てる見込みがかなり薄くなります。全体的にやや有利な読み合いを仕掛けていると思いますが、相手の選択に勝敗が依存するのが好みでなかったので、こちらは断念しました。
次に考えたのはZイーブイ。ところが、これはHBに特化してもピカチュウのZ気合パンチが乱数1発であるため、カクトウZを引く度にまず高乱数を引かないことを祈る勝負になります。先述の通り、ピカチュウ側の方が読み合いとしてはやや有利なため使用率も高くなると考えており、電気玉も想定してHB特化に近い型にするとミラーを有利に戦うことができません。そのため、Zイーブイを自分で使うのは断念しました。
その次に考えたのは輝石イーブイ。カクトウZなどで強打してくるピカチュウに勝てるのが強みなので、ABピカチュウまで想定して耐久と火力を確保・・・するとイーブイZに対抗できるような技スペースがありません。また、イーブイミラーでの打ち合いもそのせいで不利になってしまいます。


その他にもいくつかの構成を考えていたのですが、ほとんどの相手に「安定して勝てる」型は存在しないため、少なからず対策を諦めるべき相手が存在すると感じました。
ということで、どのポケモンの対策を諦めるか考えていたのですが、ピカチュウイーブイも物理技を主力にすることが多いように感じました。そもそもピカチュウイーブイ両者の種族値が「攻撃>特攻」「防御<特防」であることから物理技メインで考え始めるのが自然です。ピカチュウに関しては先述の通りイーブイを一撃で倒したいのですが、電気玉ボルテッカーやカクトウZでギリギリなので特殊技で特防の高いイーブイを倒すのは分が悪いです。また、イーブイに関してはHBイーブイとの打ち合いなら特殊技が活きる可能性はありますが、特攻に努力値を割かないと活かしづらいと感じました。
以上のように、どちらかと言うと物理技主体の環境になると感じたので、特殊技を諦めて物理型にほぼ勝てる型が存在するかどうかを考えました。


そして、行き着いたのが今回使用したHB輝石ピカチュウです。
これまで攻撃技で崩そうとする発想で考えていましたが、相手から崩されることがなければ負けることはありません。時間はかかるものの、受けきれる状況を作ってPPや持ち時間で勝負する方が「安定して勝つ」意味では有効だと考えたので、耐久ポケモンを考えることにしました。
素眠りによる耐久をするにあたって輝石イーブイの方が特殊耐久が高いですが、元より特殊型に関しては諦めることにしており、「地球投げによる定数ダメージ」「静電気による事故狙い」「イーブイに確実に先制できる」点で耐久型の割には相手に試行回数を与えづらいピカチュウの方が優秀だと感じたので、ピカチュウで受けきることを考えました。


【個別解説】

ピカチュウ
<持ち物:進化の輝石>
相手の物理技を受けきれる状況を作りやすくするために物理耐久を向上させる持ち物。
Z甘えるで防御ランクを1段階上げる手段もありましたが、配分を考えたときにHBベースの耐久が必要で素早さにあまり振ることができなかったので、相手のピカチュウから先制の一撃を受ける前に防御が高い状態にしておきたくて進化の輝石を選びました。
フェアリーZの良いところは叩き落とすの影響を受けない点と1ターン目に甘えるを使ってもアンコールされない点です。
<技構成:地球投げ、毒々、甘える、眠る>
物理攻撃を受けきるため相手の攻撃を下げる甘える、安定して受けきるために回復技の眠る、素眠りの間でも相手にダメージを与えられる毒々。最後は攻撃技として地球投げを採用。身代わりを破壊するため攻撃技は必要で、火力面に努力値を割かないピカチュウでも一定のダメージが稼げる点が強力だと考えました。
概ね不満はないのですが、相手のイーブイ接触して麻痺することが多かったので毒々を打つ場面はあまり多くなかったです。眠るミラーのPP勝負を考えると、相手の眠るを不発に終わらせるためにダメージを与えない技を採用しても良かったかもしれません。採用するなら積まない特殊イーブイにチャンスが作れる充電かPP30が優秀な光の壁でしょうか。
<実数値:137-×-97-×-70-119 H.212 B.228 S.68>
A117適応力イーブイのランク-2とっておき3発耐え(約94%)。残り素早さで最速イーブイ+2。
イーブイZを積んで麻痺したイーブイを抜くために最速イーブイ抜きは必須。本当はミラーを意識して素早さ121程度に設定したり特殊方面も少し可能性残せるようにしたかったのですが、物理耐久が思っていたよりギリギリだったため諦めました。


【立ち回り】

★対ピカチュウ
初手甘える。Z穴を掘る・アンコール持ち・特殊技持ち、には勝てない。
・カクトウZ→A117でも半分程度のダメージなのでその後甘えるが入ればだいたい勝てる
・叩き落とす→ダメージは半分弱、輝石を失うものの甘えるが入るので受かる状態になる
・穴を掘る→ダメージを受けた後に甘えるが入れば次の恩返しをほぼ耐えるので素眠りで受かる。相手の二手目以降の攻撃技に叩き落とすがあると負け濃厚
・神速→ダメージは4割程度なので甘えるで勝てる
・カウンター→毒々で勝ち
・身代わり起死回生→1ターン目に残された身代わりを破壊する間に受ける攻撃+HP1起死回生は耐えない、なので早く察してPP勝負に持ち込みたいが気合パンチは受からないので負け(普通にありそう)
・耐久型→毒々盛って眠る、地球投げが相手のHP振りピカチュウを3発で倒せる、最悪は持ち時間とPPで勝負


★対イーブイ
初手甘える。特殊技持ち・とぎすます持ちには勝てない。あくび+物理型イーブイZは眠りターンと静電気の運次第。
・スカーフ→甘えるが入れば捨て身を3発耐えるので素眠りに持ち込み、反動と合わせて地球投げで倒す
イーブイZ→「積み+とっておき」とするまでに2回甘えるが入るので素眠りでの受けが間に合う、とっておきのPPと静電気による麻痺を考えると不利ではない
・ノーマルZ→甘えるで攻撃を耐えるので勝てる
・毒願い事→毒々で勝ち
・毒眠る→持ち時間勝負、相手が静電気で麻痺するとPPを消費しなくて困るが運次第では地球投げで突破できる
・襷じたばた→甘える毒々で勝ち


【大会での負け試合】

  • 1試合目。猫騙し+瓦割りとされて勝てると思ったら3ターン目に突然めざめるパワーを打たれて負け。
  • 2試合目。あくび持ち物理イーブイZ。相手が4枠目に甘えるを採用していたので最長眠り以外で勝てたが最長眠りで負け。
  • 4試合目。積まないハイパーボイスイーブイだったので負け。
  • 12試合目。あくび持ち物理イーブイZ。こちらも4枠目に電光石火を採用していたので最長眠り以外で勝てましたが最長眠りで負け。
  • 16試合目。特殊イーブイZだったので負け。
  • 17試合目。ピカチュウに甘える入れたら波乗り打たれて何もできず負け。めざパですらないのが笑えるポイント()
  • 24試合目。特殊イーブイZだったので負け。
  • 27試合目。特殊イーブイZだったので負け。


【構築総評】
ピカチュウ9戦、イーブイと21戦という内訳でした。
負けた8試合のうち6試合が対策を諦めた特殊型で残り2つがあくび+物理イーブイZでした。事前に勝ちを想定していた型にはしっかり勝てたという意味では良かったと思います。何度か眠る持ちイーブイと持ち時間の早押し勝負になりましたが、静電気の麻痺で何度か試行回数は稼げるので持ち時間を使い切る試合は結局ありませんでした。
悪かった点としては環境を想定する能力の低さでしょうか。まずピカチュウイーブイの使用率について、半々かピカチュウの方が少し多くなる程度と予想していたのですが、いざ対戦してみるとイーブイの方が圧倒的に多かったです。しかも、対戦するイーブイは負け筋となりやすいイーブイZが多く、当たり運の問題こそあるものの誤算でした。ただ、「リスクは高いが決まれば強い構成」「他への強さばかり求めてミラーを軽視した構成」を好むプレイヤーが一定数いることは他のルールでも経験していることだったので、このルールでもそういうプレイヤーがいることを考慮して考察すべきでした。
勝敗が相手の立ち回りに依存するのが嫌だったので勝てる相手に安定して勝てる型を選択しましたが、勝てる確率が0%の相手がいる構築というのは望ましくなく、多少相手依存になってでも様々な型に満遍なく勝率を望めるような型を選ぶ方が良かったのかもしれません。


【感謝】
ぎんなんさん:あまり落ち着いて考察する時間を取れなかった私に色々教えてくれました


【余談】
ある程度考えていた型をいくつか紹介。人からアイディアを貰ったものもあります。


ピカチュウ いじっぱり せいでんき
111-116-85-×-71-118 H.4 A.244 B.196 D.4 S.60
きあいパンチ、はたきおとす、ねこだまし、まもる@カクトウZ
・Z気合パンチでH162-B112イーブイ1発(13/16)
・A107ピカチュウのZきあいパンチ耐え(15/16)
・最速イーブイ抜き
<メモ>
最初に考えた誰でも思いつくABカクトウZ。相手ピカチュウ猫騙しを守ってアンコールをZ技で回避しながら気合パンチで倒すことを狙う。イーブイに対しては猫騙しから入って守るの所持やダメージ量から型を見極めて輝石を叩き落とすかカクトウZを選択する。
ただ、物理耐久が不十分なので攻撃高めのイーブイの攻撃で倒れてしまうため輝石を叩き落としても勝てない場合があります。叩き落とすではなくくすぐるであれば攻撃を耐えながらカクトウZ圏内に持ち込めますが、相手に攻撃を耐えられた場合に気合パンチでしか攻撃できず倒し切れない難点があります。
因みに、最初はイーブイの捨て身タックルを耐えるようにしていましたが、Z気合パンチでHBイーブイを倒せなくなるので本末転倒です。




イーブイ ずぶとい てきおうりょく
152-×-111-74-87-72 H.172 B.236 C.68 D.12 S.12
ハイパーボイス、あくび、とぎすます、まもる@ノーマルZ
・A107ピカチュウの電気玉ボルテッカー耐え(15/16)
・C112ピカチュウの電気玉10万ボルト耐え(15/16)
・A94ピカチュウのZ気合パンチ耐え(A94はイーブイの捨て身タックル耐え調整)
ハイパーボイス+Zハイパーボイス急所でH162-D86輝石イーブイ1発ずつ(乱数)
<メモ>
イーブイで積みイーブイに殴り勝つ手段がないかと模索する中で見つけたとぎすます(次ターン確定急所)を使った型。一撃で倒すためにノーマルZを持たせて安全に攻撃を当てるためにあくびを持たせて採用します。
とはいえ、攻撃を削ったピカチュウにしか勝てません。また、イーブイミラーもあくびの打ち合いが面倒ですし、ほとんどのあくび持ちが採用する守るによってとぎすますの効果を防がれてしまうため、あまり上手に勝てる気がしませんでした。




ピカチュウ ずぶとい ひらいしん
123-×-100-89-71-112 H.100 B.244 C.148 D.4 S.12
10まんボルトでんじほう、めざめるパワー(地)、まもる@でんきだま
・A117イーブイの捨て身タックル耐え(14/16)
・A117ピカチュウ猫騙し+Z気合いパンチ耐え(255/256)
・電磁砲+10万ボルトでH162-D86進化の輝石イーブイを1発ずつ
・めざめるパワーでD71ピカチュウにmin114ダメージ(無振りなら1発)
<メモ>
ピカチュウイーブイを倒すために物理技・物理耐久重視の配分に寄っていたので、特殊技・物理耐久重視の配分ならミラーを有利に戦えるのではないかと考えた特殊型。めざめるパワー地面ならカウンターにも引っかからないという副産物付きです。
ただ、特殊ピカチュウがマイナーなのはイーブイを倒しきれないからであり、どうにかならないかという話をする中で提案されたのが電磁砲。イーブイに対して初手から打つことで「無振りスカーフ→1発(耐えても麻痺するので先制できる)」「HB輝石→電磁砲+10万で1発ずつ」「イーブイZ→積まれても麻痺させて次の10万で倒せる」と勝率5割ながら相手の型に関わらず一手目の選択が安定するところが魅力でした。エレキフィールドも採用したかったのです遺伝技のため電磁砲と両立できず、穴を掘るピカチュウ対策の守るとなりました。
ピカチュウイーブイ当たる確率が半々と仮定したときに、おおよそのミラーを有利に戦えてイーブイは5割で勝てると考えると勝率は7割程度に落ち着く見込みで悪くないと思いました(てきとー



イーブイ わんぱく てきおうりょく
161-84-104-×-85-75 H.244 A.68 B.196
おんがえし、どくどく、まもる、ねがいごと@しんかのきせき
・恩返しでH111-B60ピカチュウ1発(15/16)
・恩返しでH125-B101ピカチュウ2発
・A94ピカチュウ猫騙し+Z気合パンチ+瓦割り耐え(最高164ダメージ)
・A117適応力イーブイの捨て身タックル2発耐え(255/256)
C78までのイーブイの威力220アシストパワーを願い事込み2発耐え
<メモ>
輝石イーブイがあくびを打ち合う構図を抜け出すために毒を撒くことを考えました。イーブイZ相手にも攻撃を75%圏内に抑えられれば「毒々+守る+願い事+守る+恩返し」として毒ダメージと合わせて打ち勝つことができます。
イーブイミラーにそこそこ強くピカチュウにもある程度勝てる型ですが、ピカチュウはABベースのカクトウZが最も多いと思っていたので対ピカチュウ性能を信用できなかったこと、イーブイZの配分が人によって様々な気がして本当に勝てるか分からなかったので使うのを断念しました。