エルテラ22ダブル使用パーティ~Z甘えるエルフーン+耐久振りスカーフテラキオン~

6/21~6/30に開催されたサイマルさん主催の「エルテラ22ダブル大会」に参加しました。


ルールはお互いにエルフーンテラキオンを1匹ずつ選出して戦うダブルバトルポケムーバーで連れてきた過去作のポケモンも使用できます。
11人で総当たりを行って、結果は6-4の5位でした。個体ミスなどもあり戦績はそれほど奮いませんでしたが、考察はしっかりできたと思うので以降の(?)変則ルールに繋げていきたいです。


~パーティ~
エルフーンテラキオン


エルフーン おくびょう いたずらごころ
161-×-106-98-101-184 H.204 B.4 C.4 D.44 S.252
くさむすび、めざめるパワー(毒)、くさぶえ、あまえる@フェアリーZ


テラキオン わんぱく せいぎのこころ
195-152-155-×-111-130 H.228 A.20 B.244 D.4 S.12
インファイト、どくつき、アイアンヘッド、じならし@こだわりスカーフ



【構築概要】
エルフーンの甘えると耐久振りのスカーフテラキオンで2匹に行動保証を持たせたパーティ。
初手は「エルフーンテラキオンにZ甘える、テラキオンエルフーンアイアンヘッド」と動き、普通に打ち合うと多くの場合はお互いに2匹残り、甘えるで相手のテラキオンを弱体化させた分有利になります。素早さ操作を絡める戦術にはあまり強くないですが、優先度の高い草笛で望みを繋ぎます。


【構築経緯】

種族 H A B C D S タイプ 特性
エルフーン 60 67 85 77 75 115 くさ/フェアリー いたずらごころ/すりぬけ/ようりょくそ
テラキオン 91 129 90 72 90 108 いわ/かくとう せいぎのこころ

これが使えるポケモンの情報です。
まず目につくのはテラキオンの打ち合い性能の不安定さです。エルフーンに対しては素早さで負けている上にタイプ一致で弱点を突かれてしまい、テラキオンのミラーもタイプ一致の格闘技を打ち合うだけの勝負になりやすいです。
その不安定さを隣の素早さ操作技で補えるのがダブルバトルの特徴で、エルフーンは追い風・トリックルーム・綿胞子と多様な素早さ操作技を使えるのですが、テラキオンの毒突きやエルフーンのめざめるパワー毒を考慮するとエルフーンで悠々と素早さ操作を行うほどの余裕はありません。
また、エルフーンは挑発やアンコールなど補助技が多彩であったりテラキオンに聖なる剣があることから耐久勝負に持ち込む戦術は取りづらく、戦術は大きく下記の3パターンに分かれると考えました。


(a)素早さ操作は絡めず打ち合い
(b)エルフーンで素早さ操作
(c)テラキオンで素早さ操作
…この区分の中でも「スカーフを持たせるかどうか」「素早さ操作時に隣が守るかどうか」など細かい選択肢はありますが、ここでは割愛。ということで、この3つの方針で考察を進めました。


1.ヒコウZエルフーン+地均しテラキオン
エルフーンが守るを使ってテラキオンで地均し。2ターン目にアンコール警戒でZ技を飛ばしてエルフーンを処理しつつ、テラキオンテラキオンを倒すというもの。
ルールの第一印象として「打ち合うならエルフーン集中が安定(少なくともテラキオンに集中はしづらい)」と考えていたので、これが最も刺さるのではと最初に考えました。2ターン目のテラキオンに余裕があればファストガードで草笛などによる抵抗も遮断できます。例によって、ぽんさんと最初に作ったパーティを見せあったところ、お互い地均しテラキオンだったので、もう一歩先の考察が必要と考えました。
補足ですが、「エルフーン集中が安定」はお互いに打ち合いになったときに、2匹のうちどちらかを失ってしまっても相手の残りがテラキオンである方が五分以上で戦える可能性が高いため、エルフーンから倒すのが合理的という考えから来ています。


2.Z甘えるエルフーン+スカーフテラキオン
エルフーンが甘えるを使ってテラキオンを弱体化させながらテラキオンエルフーンを削り、2匹残った状態から打ち合いを制するというもの。因みに、Z甘えるの効果は「防御を1段階上げる」で攻撃下降と合わせてエルフーンテラキオンの毒突きを2発耐えるようになります。
打ち合いを有利にする拘りスカーフについて考察したときにテラキオンの方が適性があると気付いたのですが、2匹に一貫するアイアンヘッドではどちらも倒し切れないためエルフーンが場に残ることが重要だと考えました。とはいえ、エルフーンで同時に攻撃を仕掛けても同速勝負を回避できず、悠長に守るを使うとテラキオンを倒されて負けなので、甘えるでテラキオンを弱らせる考えに至りました。スカーフテラキオンのケアもできるため、自分のテラキオンを耐久振りにできる(素早さに振らずに済む)点も嬉しいです。


3.トリックルームエルフーン+ヨプテラキオン
テラキオンの毒突きでエルフーンを削りながらエルフーントリックルームで素早さ関係を有利にして戦うというもの。
先述の通り「エルフーン集中になりやすそう」と考えていたので当初は前向きではなかったのですが、自分が一番最初に考えた地均し戦術には滅法強いため、可能性は十分あると考えました。トリックルームを決めてから相手を倒すために2匹生き残ることが重要なので、エルフーンには毒半減のビアーの実、テラキオンにはヨプの実を持たせることで生半可な集中攻撃なら耐えるようにします。一見アンコールに弱く見えますが、初手の毒突きでの削りに成功すれば悪戯心+自然の力で先制してエルフーンを落とせるので脅威になりませんし、一応ファストガードでそれをかいくぐることもできます。


・・・とここまで考えると地均しやトリックルームの対策のために「草結び+インファイトのような形でテラキオンをガッツリ集中するのが安定」という気持ちにもなりましたが、それは普通の打ち合いになったときに特に有利を取れる要素がなく、堂々巡りな状態になりました。
おそらく最も多い戦い方は素早さ操作を絡めないものだと思ったのですが、エルフーンテラキオンのどちらが集中されるパターンが多いか決めることができず。素早さ操作をする戦術はそこで集中攻撃で落とされると取り返しができないのに対して、甘えるを絡めた打ち合いは集中攻撃にある程度耐性があり、素早さ操作に対してもアイアンヘッドの怯みや草笛などで誤魔化せる余地があったので、一番負けにくいという理由で2番目の構成を選択しました。


【個別解説】

エルフーン
<持ち物:フェアリーZ>
集中攻撃をなるべく耐えるコンセプトですが、後述の通り素早さは最速にするので耐久を補うためにフェアリーZ。すり替えやアンコールに対して強いところも評価できます。
<技構成:草結び、めざめるパワー毒、草笛、甘える>
コンセプトである甘える、エルフーンテラキオンへのそれぞれの最大打点となるめざめるパワー毒と草結び。残る技はトリックルームや地均しをされた際にもチャンスを残せるよう草笛を採用しました。
エルフーンがビアーの実を持っている場合はムーンフォースの方が火力に期待できますが、ビアーの実を持つということは耐久に努力値を振ることが予想されて、こちらが特攻に努力値を振らない関係でムーンフォースでも倒し切れないことが多いと思ったので不採用。また、万が一耐久型エルフーンを引いたときにもめざめるパワーの方が役立ちます。
<実数値:161-×-106-98-101-184 H.204 B.4 C.4 D.44 S.252>
素早さ最速。Bランク+1状態でA181テラキオンのランク-2毒突き2発耐え(247/256)。C129エルフーンムーンフォース耐え(248/256)、C129エルフーンの達人の帯めざめるパワー毒耐え(13/16)。
1ターン目の攻撃を凌いでから有利に戦えるよう素早さは最速。火力に振らなくてもテラキオンアイアンヘッドと合わせて並のエルテラなら倒すことができるので、残りは耐久振り。毒突きを打たれやすいので毒ダメージを考えるとHPが16n+1になるよりは16n-1になる方が好ましいのですが、防御を大幅に上げないと被ダメージが変わらないため耐えることを優先しました。


テラキオン
<持ち物:拘りスカーフ>
打ち合いを有利にする「先にエルフーンを倒す」を実現させるために素早さ関係を逆転させる拘りスカーフ。
<技構成:インファイト、毒突き、アイアンヘッド、地均し>
エルフーンテラキオンの両方に抜群でダメージを稼げるアイアンヘッド
基本的にこの技以外は打たないのでエルフーンからすり替えをされた場合に打つ可能性がありそうな技としてテラキオンエルフーンへの最大打点となるインファイトと毒突き、スカーフを失ったときに素早さを補えるかもしれない地均し。
<実数値:195-152-155-×-111-130 H.228 A.20 B.244 D.4 S.12>
A181テラキオンインファイト耐え。A181テラキオンのランク-2インファイト+C129エルフーンの75%マジカルシャイン耐え。アイアンヘッドでH167-B111テラキオン2発。残り素早さ。
初手でエルフーンが集中攻撃されて倒されてしまっても、テラキオンインファイトを甘える込みで2回耐えるのでエルフーンを処理してからでもタイマンに勝てます。
・・・のはずだったのですが、地均し用に用意してた慎重個体をずっと使っていたことに最後に気付きました。それによって落とした試合が1つ、逆に勝った試合が1つ、なので一長一短でしょうか。


【総評】
6-4でうち2回が不確定要素による負け、個体ミスがあったのは残念でしたが、ある程度納得できる結果にはなりました。勝ち試合に目を向けると、2匹を耐久振りにしているおかげで集中攻撃を耐える場面も多く、同様に拘りスカーフを持つテラキオンに対しては甘えるで有利を取ることができたので、そこは想定通りで良かったです。
優勝者は全勝で、そのパーティは自分でも一番最初に考えた地均しテラキオンでした。実際エルフーンで素早さ操作をするパーティには一度も遭遇せず、エルフーンに集中攻撃を仕掛けてくる対戦相手も多かったので、結果的にはそれが正解だったようです。とはいえ、そこでの構築の選択自体は誤ったものの、有力な構成の選択肢を残すための考察はちゃんとできていたように思うので、以降の変則ルールでも考察アプローチまでは行いつつ、選択の判断力を高めていけるようにしていきたいです。


【対戦レポート】

○1戦目 vs conR さん 勝ち 2-0
自分:エルフーン テラキオン
相手:エルフーン テラキオン
Z甘えるを決めると相手も甘える。2ターン目にアンコールなどを嫌ってかファストガードを打ってきましたが、めざめるパワー毒を打っていたので無償でエルフーンを突破する。そのままアイアンヘッド草結びでテラキオンを倒して勝ち。


○2戦目 vs サイマル さん 負け 0-1
自分:エルフーン テラキオン
相手:エルフーン テラキオン
Z甘えるとアイアンヘッドは決まりましたが、マジカルシャインを打たれた後にテラキオンの毒突き急所でエルフーンが倒されてしまう。相手テラキオンインファイトを1発は耐えるのでアイアンヘッドで怯ませれば勝機はありましたが、怯まなかったので負け。


○3戦目 vs うめq さん 負け 0-2
自分:エルフーン テラキオン
相手:エルフーン テラキオン
Z甘えるを使った後に自然の力でエルフーンが凍結。それでも初手のアイアンヘッドエルフーンを削っていたので勝機はあったのですが、相手テラキオンのスカーフアイアンヘッドテラキオンが怯んでしまったため負け。


○4戦目 vs がれきん さん 勝ち 2-0
自分:エルフーン テラキオン
相手:エルフーン テラキオン
Z甘えるとアイアンヘッドが決まって、相手はマジカルシャインインファイトだったので2匹とも攻撃を耐える。次の自然の力でテラキオンが凍るも一瞬で溶けたので問題なく勝ち。


○5戦目 vs reel さん 勝ち
自分:エルフーン テラキオン
相手:エルフーン テラキオン
バトルビデオが残っておらず・・・とりあえず勝ちました()


○6戦目 vs めも さん 負け 0-2
自分:エルフーン テラキオン
相手:エルフーン テラキオン
守る+地均しで入られる。予定通りエルフーンに草笛を使うもファストガードで防がれてしまい、フェアリーZで地均しの蓄積が入ったテラキオンを倒されてしまい、ファストガード+アンコールからエルフーンもほぼ行動ができずに負け。


○7戦目 vs 菊湯 さん 勝ち 1-0
自分:エルフーン テラキオン
相手:エルフーン テラキオン
Z甘えるを決めるも手助けムーンフォースを打たれてテラキオンが何とか攻撃を耐えてからアイアンヘッド。スカーフムーンフォーステラキオンを倒される間に2回毒突きを打たれるので、そこで毒をもらうかが勝負でしたが無事に毒を引かず草結び2発でテラキオンを倒して勝ち。
慎重個体だったことが唯一活きた試合でした。


○8戦目 vs ふき さん 負け 0-2
自分:エルフーン テラキオン
相手:エルフーン テラキオン
Z甘えるを決めるもZ暴風+毒突きでエルフーンを倒されてしまう。テラキオンエルフーンを処理したのでアイアンヘッドで怯ませればテラキオンのタイマンに勝てる場面で、当然怯むはずなく負け。
腕白個体に差し替えていれば怯み関係なくタイマンできたので残念。。


○9戦目 vs seem さん 勝ち 1-0
自分:エルフーン テラキオン
相手:エルフーン テラキオン
Z甘えるを決めると相手は電光石火+めざ毒でエルフーンが何とか耐える。エルフーンが自然の力で倒されてこちらもエルフーンアイアンヘッドで処理。テラキオンアイアンヘッドで怯ませれば勝てると思ったところで、相手が襷でなく急所に当たったため勝ち。
個体を腕白に差し替えてればもう少し安全に戦えたのですが。。


○10戦目 vs 鈴木 さん 勝ち 2-0
自分:エルフーン テラキオン
相手:エルフーン テラキオン
Z甘えるを決めると相手は自然の力+スカーフアイアンヘッド。2匹が攻撃を耐えて甘えるが入ったのでそのまま殴り勝ち。