WCS2017ルール構築叩き台10選

WCS2017ルールの構築叩き台。


過去ルールをやる度に「あのとき結構やってたのに覚えてないな…」と思うことに気付いたので、記憶のあるうちに資料として残しておいた方が良いと思いました。
将来振り返ったときにどういう構築があったか網羅的に思い出すことが目的なので、強いと思った構築10選ではなくジャンル10選というニュアンスが適切なものになります。


【No.1 カプコケコウインディガブリアス
【No.2 カプレヒレウインディカミツルギ
【No.3 カプブルルウインディウツロイド
【No.4 カプテテフ+シード追い風】
【No.5 太鼓暗示トリパ】
【No.6 ペリゴル雨】
【No.7 ギガルガン砂】
【No.8 自然の力Zエルフーン
【No.9 地均しボーマンダ+弱点保険メタグロス
【No.10 イーブイZバトン】



【No.1 カプコケコウインディガブリアス

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
カプ・コケコ 10万ボルト マジカルシャイン ボルトチェンジ 守る デンキZ
ガブリアス ドラゴンクロー 地震 毒突き 岩雪崩 拘りスカーフ
ウインディ フレアドライブ インファイト 神速 バークアウト 突撃チョッキ
テッカグヤ ヘビーボンバー 火炎放射 宿り木の種 守る 食べ残し
キュウコンR 吹雪 フリーズドライ 凍える風 守る 気合の襷
カビゴン 恩返し 10万馬力 鈍い リサイクル フィラの実

【説明】
カプコケコを採用したスタンダードパーティ。巷ではGACTと略されることが多かった(Garchomp+Arcanine+Celesteela+Tapu Koko…と順にガブリアスウインディテッカグヤ・カプコケコの英名から)。
カプコケコとガブリアスという高圧的な並びから残数有利を確保して耐性が優秀なテッカグヤで詰めるのが基本的な勝ちパターン。残りの2匹にはトリックルームと天候パーティの対策ポケモンが採用されることが多く、ギガイアスポリゴン2やハリテヤマカプレヒレのような組み合わせが見られることが多い。
【解説】
カプコケコはタイプ一致のデンキZを持たせた型での採用。自身のフィールドの恩恵を受ける上に高い素早さから放つことができるので縛れる範囲が広くて強力であり、相手が耐久調整をしている場合も先に動くガブリアスの攻撃でそれを崩すことが可能。耐性が優秀なポケモンを後ろに置くことが多いのでボルトチェンジで展開を握りながら終盤に削れた相手をデンキZで縛る動きも強力。
ガブリアステッカグヤ詰めを目指す上でタイプ相性補完の優秀さが目立つポケモンテッカグヤが苦手なカプコケコに対して守る+交代から縛り返す立ち回りを意識して拘りスカーフでの採用。種族値が高いのでやや過剰な火力や素早さを削って耐久に努力値を振れば本来なら1発で倒される攻撃を耐えることもできる。
ウインディは特性の威嚇を活かしてサイクルを潤滑にする役割。ポリゴン2をデンキZと合わせて倒せることや処理速度が遅いカビゴンを意識してインファイトを採用した攻撃的な型にしているため、耐久を突撃チョッキで補っている。取り巻きによっては回復木の実を持たせて毒々や手助けを持たせてサイクルのサポートに特化することも多い。
テッカグヤはこのパーティのメインの勝ち筋となるポケモン。苦手な電気・炎タイプをガブリアスで排除した後に宿り木の種を使って仁王立ちを目指す。火炎放射は火傷の追加効果込みでミラーやカビゴンを意識。努力値配分はやや難しく、対カプテテフの安定感を考えると特殊耐久を重視したい気持ちもあるが、耐性を活かしてガブリアスを2発で素早く倒せるようになる攻撃的な配分も強い。
残る2匹をキュウコンカビゴンとしたが、それぞれ天候とトリパの対策。キュウコンは主に対雨パーティを意識しているが、カプコケコと並べて地面タイプを牽制しながらデンキZを通せる並びを形成できる点で優秀。カビゴンテッカグヤ同様に詰め筋としても優秀で、カプコケコのボルトチェンジの安定した交代先と使える上に鈍いを使えばガブリアス地震にもある程度巻き込める性能を持っている。
今回はガブリアスに拘りスカーフを持たせた型を紹介したが、ジメンZを持たせたパーティも多い。その場合、カプコケコは拘り眼鏡を持っていたりフリーフォールでガブリアスの剣の舞をサポートする動きをとることが多い。


【No.2 カプレヒレウインディカミツルギ

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
トゲデマル びりびりちくちく 猫騙 アンコール ニードルガード 気合の襷
カプ・レヒレ 濁流 熱湯 ムーンフォース マジカルシャイン 拘り眼鏡
ウインディ フレアドライブ 神速 地均し 守る フィラの実
カミツルギ リーフブレード 聖なる剣 身代わり 見切り クサZ
ギガイアス 岩雪崩 ストーンエッジ 鈍い 守る イワZ
ポリゴン2 冷凍ビーム 恩返し トリックルーム 自己再生 進化の輝石

【説明】
カプレヒレを採用したスタンダードパーティ。巷ではAFKと略されることが多かった(Arcanine+Tapu Fini+Kartana…と順にウインディ・カプレヒレカミツルギの英名から)。
ポケモンの原点(?)とも言える(?)炎・水・草のタイプの優秀な相性補完に素早さ操作技を組み込んで安定したサイクル戦を行うことができる。DJさんが3月のバトルロードグロリアで準優勝したことから、トゲデマルを採用したこの6匹の組み合わせはDJパという名で世に広まり、ジャパンカップ予選でも大流行する組み合わせとなった。
【解説】
トゲデマルは特性の避雷針を活かしてAFKがあまり得意でないカプコケコを牽制するためのポケモン。持ち物は無難に気合の襷として猫騙しを活用したサイクルに貢献できるようにしているが、AFKに足りない地面耐性を補うために風船を持たせたり王者の印を投げつけることで味方の行動回数を稼ぐような型も存在する。
カプレヒレは足りない火力を補うために拘り眼鏡型での採用。カプレヒレで削ってカミツルギで仕留める動きが多く、交代先との相性補完が優秀なので技を拘ることへのリスクがそれほど大きくない。瞑想を採用する場合もあり、その場合はウインディカプレヒレの先発から「トゲデマルをちらつかせつつウインディをポリゴン2に交代して瞑想、次に守る+トリックルーム」という動きが強力。
ウインディはこのパーティでも威嚇でサイクルの潤滑を担う役割。AFKの中で最も高圧的なカミツルギを意識してフレアドライブと神速、ウツロイドを意識した地均し。カプレヒレが瞑想型の場合はバークアウトもかなり強い。
カミツルギもタイプ相性を活かしてサイクルの一端を担いつつ、素早さと特性を生かして削った相手を仕留める役割を持つ。剣の舞とカクトウZを持たせることで交代で出てくるウインディを返り討ちにする型も存在していたが、個人的にはガブリアスが重いことを解消できるクサZ推奨。苦手なウインディを大きく削る技がカプレヒレの濁流という命中に不安のある技なので、場に居座りつつそのリスクに対する保険となる身代わりが強力だと感じている。
ポリゴン2とギガイアスは対トリックルームからの展開要員。ポリゴン2は自身も耐久が高く回復技持ちなのででAFKのサイクルに参加しつつ中速の素早さを補える点で相性が良い(その際カプレヒレのおかげで毒々が効かないのも嬉しい)。パーティで地面に耐性のあるポケモンがいないのでガブリアスを狙い撃つ冷凍ビームはほぼ必須だが、サブの攻撃技はめざめるパワー(炎or地面)など比較的自由。ギガイアスは対天候及びトリパ兼トリックルーム下でのアタッカー。鈍い+Zストーンエッジがポリゴン2を一撃で葬れるほどの火力を持つので汎用性が高い。
AFK+ポリゴン2の組み合わせ自体は優秀であり、トゲデマルの枠にカプコケコを採用したり、ギガイアスの枠にカビゴンベトベトンバンバドロトリトドンを採用した形も存在する。


【No.3 カプブルルウインディウツロイド

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
ウツロイド パワージェム ヘドロ爆弾 トリックルーム 守る 気合の襷
ウインディ フレアドライブ 鬼火 地均し 守る フィラの実
カプ・ブルル ウッドハンマー めざめるパワー炎 剣の舞 守る クサZ
メタグロス 思念の頭突き バレットパンチ アームハンマー 守る 弱点保険
オニシズクモ アクアブレイク 虫食い 身代わり 守る 神秘の滴
ポリゴン2 10万ボルト 冷凍ビーム トリックルーム 自己再生 進化の輝石

【説明】
カプブルルを採用したスタンダードパーティ。巷ではNBAと略されることが多かった(Nihilego+Tapu Bulu+Arcanine(順にウツロイド・カプブルル・ウインディの英名から)。
先述のAFKに対して強く全国大会で猛威を奮った組み合わせであり、その特徴としてはカプブルルがカミツルギに打点を持てる型になっていることが多い。ここでは全国ベスト8のてるるんさんのパーティを基に紹介する。
【解説】
ウツロイドは多くのパーティに採用されるカプ系+ウインディの並びに強いポケモン。高い素早さを活かして戦う場合もあるが、このパーティではカプブルルとの組み合わせの強さを活かすためにトリックルームを搭載。HPが高いので防御に努力値を大きく割くと比較的安定したトリックルーム要員として扱うことができる。それでも不意の事故を避けるために気合の襷を持たせているが、ポリゴン2と使い分けができる意味ではより性能を高める半分回復木の実も優秀。
ウインディはこのパーティでも特性威嚇を活かしてサイクルを回すのに重要なポケモン。特にウツロイドが苦手となる鋼タイプのポケモンを睨める点で相性が良い。ウツロイドが物理耐久に厚いので鬼火はその強さをより一層引き立てるのに便利。地均しはトリックルームに依存しない素早さ操作手段だが、このパーティにおいてはメタグロスの弱点保険を発動させるトリガーとしても機能する。
カプブルルは特性のグラスメイカーで地震・地均しの威力を下げることでウインディウツロイドの地面弱点をカバーする役割。相性的にはカプ系の多くに有利ながらも素早さ的に後手に回りやすいところをウツロイドトリックルームで補うという優れた関係になっている。この3匹の組み合わせでカミツルギに対応できるポケモンウインディだけだとまずいので、めざめるパワー炎を搭載。剣の舞の枠は比較的自由だが、ランク+1フィールド補正込みのZウッドハンマーでHP振りウインディすら一撃で倒す火力になるので、不利状況を打開できる技としては便利。
メタグロスはパーティの耐性を補えるアタッカーとしての採用だが、特にウツロイドで有利には戦いにくいカプテテフやミラーで非常に強い点が嬉しい。グラスフィールドで地面弱点を補えることから弱点保険を持たせており、ウインディの地均しを受けてもクリアボディで素早さが下がらないので素早さ操作と火力強化を同時に行えるギミックとして強力。
この4匹ではガブリアス+テッカグヤの組み合わせがやや厳しいのでオニシズクモとポリゴン2のトリックルーム展開でそれを対策する。オニシズクモはZ技も強力だが、1.2倍強化アイテムで無振りカプコケコや威嚇込みでHP振りウインディを一撃で倒せるのが強い。ポリゴン2はウツロイドが厳しい対ガブリアスを意識しているので冷凍ビームは必須。対テッカグヤの意味では10万ボルトも採用優先度が高い。
一見すると素早さの遅いポケモンが多くトリックルームへの依存度が高いようにも見えるが、耐久が高く相性補完に優れた組み合わせになっていることからトリックルームなしでもある程度戦うことができて、2匹のトリックルーム要員を使い分けることで選出が窮屈になることも少ない。


【No.4 カプテテフ+シード追い風】

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
カプ・テテフ サイコショック ムーンフォース 瞑想 守る ウイの実
ウインディ フレアドライブ 地均し 手助け 守る バンジの実
デンジュモク 10万ボルト マジカルシャイン 蛍火 守る マゴの実
ガブリアス 地震 岩雪崩 身代わり 守る ジメンZ
キュウコンR 凍える風 金縛り オーロラベール 吠える 光の粘土
バルジーナ イカサマ 挑発 追い風 羽休め サイコシード

【説明】
カプテテフのサイコメイカーを利用したサイコシードバルジーナを採用した追い風パーティ。
追い風要員の多くが飛行タイプであり環境のトップに存在するカプコケコに相性が悪いのだが、カプテテフのサイコフィールドでエレキフィールドを書き換えつつサイコシードで特防を上げることでカプコケコの攻撃を耐えながら追い風を発動できる。参考として扱うのは世界準優勝のパーティだが、サイコシードを持たせたバルジーナはメインコンセプトではなく補完の役割である。
【解説】
構築のコンセプトは「キュウコンオーロラベールから積み技を使えるポケモンを立てて、圧力を掛けている間に更に別の積み技を使う」いわゆる積みリレー。そのためキュウコンは光の粘土を持ち、オーロラベールを使った後のサポートと起点回避を目的として凍える風・金縛り・吠えると変化技を取り揃えている。
カプテテフは瞑想型。物理耐久に厚く配分することでガブリアスのZ地震などを耐えることができる。元々弱点と耐性が少ないことから交代を繰り返して戦うよりも打ち合いを中心に戦うのが向きのポケモンであるため、壁技や積み技との相性は良い。
ガブリアスはZ技を持たせた構築のメインアタッカー。地面技の一貫しやすいルールで環境のトップに存在するポケモンが壁技の恩恵を受けて積み技を使うのだから弱いわけがない。バルジーナ以外と並ぶ場合は地震での巻き込みが発生してしまうため、そういう状況でダメージレースを優位に進めやすい岩雪崩をサブウエポンに採用している。
デンジュモクは特攻が一気に3段階上がる蛍火を使うアタッカーで、相手を倒せばビーストブーストでさらに火力を高められる。カプテテフに繰り出されるカプレヒレテッカグヤガブリアスに繰り出される飛行タイプをそれぞれ起点にできるので相性が良い。サブウエポンがマジカルシャインなのはガブリアスに有効なことと特攻が3,4段階上がるとタイプ不一致でも十分強力な範囲攻撃として扱えるため。避雷針のガラガラやトゲデマルには有効でないが、めざめるパワーを用意するよりも取り巻きと合わせてマジカルシャインで押し切る方が良い。
ウインディバルジーナは補完要員。カプテテフやガブリアスで崩しづらいカプブルル対策、またデンジュモクを出せない場合にテッカグヤを倒す手段としてウインディは重宝する。ただし、先述の通り交代を重ねて有利状況を作るようなパーティではないので、選出機会はそう多くない。バルジーナは追い風による素早さサポート。採用している積み技が全て火力を上げる技を使わないので、素早さを逆転させる要素は必要になる。バルジーナ自身に攻撃性能はないものの挑発を持つことで相手の切り返しを封じたり、羽休めにより複数回追い風を使ったり終盤の詰めもこなせるのが強力。防塵で霰ダメージを受けないのも地味ながら優秀。
カプテテフ+シード追い風の組み合わせとしては他にはフワライドが有名。フワライドは軽業で素早さも上がるので安定感はあるものの素のスペックが低くセットでないと出しづらいのに対して、バルジーナは単体でも選出しやすいのがポイント。また、今回のコンセプトとは異なるが、カプテテフとガブリアスを採用した追い風パーティはテッカグヤが重くなりがちで、電気タイプとしてカプコケコを同時に採用したりジバコイルクワガノンなども採用されるケースがある。


【No.5 太鼓暗示トリパ】

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
カプ・コケコ ボルトチェンジ 挑発 リフレクター 光の壁 光の粘土
ウインディ フレアドライブ 神速 鬼火 守る ホノオZ
カプ・レヒレ 濁流 ムーンフォース めざめるパワー炎 守る フェアリーZ
カミツルギ リーフブレード スマートホーン 聖なる剣 燕返し 突撃チョッキ
カビゴン 恩返し 腹太鼓 リサイクル 守る フィラの実
ポリゴン2 恩返し 自己暗示 トリックルーム 自己再生 進化の輝石

【説明】
カプコケコの壁技サポートからトリックルーム下でカビゴンが腹太鼓、更にポリゴン2も自己暗示をすることで高耐久高火力の並びを誕生させて全抜きを目指すパーティ。
タイプ相性の良いAFKの組み合わせとなっているが、カプレヒレカミツルギは対雨パーティなどカプコケコが壁技を使えない相手に対して選出する補完。2月の北陸オフでRさんが使用して以来広まり、勝ちパターンまで明確な手順が存在するため試合数の多いジャパンカップ予選でも猛威を奮った。
【解説】
カプコケコは壁技を使う役割。攻撃的な型が多いことから読まれにくく、高い素早さも相まって安定感が高い。また、相手の展開を封じる挑発の存在も優秀。ボルトチェンジトリックルーム下で最後に交代できることが多くなるので壁技を使い終えて安全に後続に繋ぎたい場合に便利。
ウインディはカプコケコがガブリアスの拘りスカーフ地震を耐えるために威嚇を撒くのが主な役割。鬼火は後続の積みサポートの側面もあるが、ノーマル技を無効化するゴーストタイプに対してカビゴンやポリゴン2が回復技連打で勝てるようにする定数ダメージとしても優秀。基本選出となる太鼓暗示ではZ技を使わないため、ノーマル技を半減する鋼タイプを手早く削れるホノオZでの採用。全体的に苦手なウツロイドが苦手の対処手段としてアイアンテールを媒体としたハガネZで採用する場合もある。
ポリゴン2やカビゴンはコンセプトから技が全て確定。壁技があることで腹太鼓を積みやすいだけでなく、再生回復技での立て直しがしやすくなっている。カビゴンの守るは自己暗示を安全に決めるために使う技だが、2匹ともゴーストタイプに手が出ないと立ち回りが歪む可能性があるため噛み砕くの採用も一考の余地がある。
カプレヒレカミツルギは対雨パーティを意識した補完要員。雨パーティのエースとなるポケモンゴルダックなのでZムーンフォースで一撃にすることを意識してフェアリーZでの採用。カミツルギの余りやすい技スペースの最後に入った燕返しマッシブーンへのささやかな抵抗となっている。
初見でこのギミックを見抜くことは難しく完成度の高いパーティになっているが、認知が広まった後の環境では猫騙しを持つペルシアンRなどを採用して相手を阻害しながら展開を取り入れるなどの工夫が必要そうだ(ペルシアンを採用して壁技を採用しない形だとミミッキュトリックルーム兼自己暗示要員として採用することは多い)。


【No.6 ペリゴル雨】

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
ペリッパー 熱湯 暴風 追い風 守る 気合の襷
ゴルダック ハイドロポンプ 熱湯 アンコール 守る ミズZ
カプ・コケコ 10万ボルト マジカルシャイン エレキボール 守る 命の珠
ガブリアス ドラゴンクロー 地震 岩雪崩 火炎放射 拘りスカーフ
メタグロス コメットパンチ バレットパンチ 思念の頭突き アームハンマー 突撃チョッキ
アマージョ トロピカルキック 飛び膝蹴り フェイント 守る カクトウZ

【説明】
ペリッパーの雨降らしを活かしてすいすいから強力なミズZを叩き込むゴルダックを組み合わせた雨パーティ。
ゴルダックは圧力自体は高いものの複合タイプを持たないこともあって攻撃範囲が広くない部分が弱点となるので、雨に依存しない選出パターンを求められることが多い。その中で、雨パーティに強いポケモンの多くに刺さっているガブリアスを軸とした裏選出を持ち、全国大会で日本一にも輝いたバルドルさんのパーティを基に紹介。
【解説】
ペリッパーは雨降らし要員だが水技を半減する草タイプに有効な暴風を覚える点が優秀。追い風は一見すると素早さが過剰なようにも思えるが「雨パーティに対する切り返し手段である相手の追い風…を対策するための追い風」と考えると強力。実際、ゴルダック以外に雨の恩恵を受けるポケモンがいるわけではないので、味方全員への恩恵は大きい。
ゴルダックは雨降らしの恩恵を受けるエースの1匹。通常のダブルバトルだと複合タイプを持ち攻撃範囲が広がるルンパッパやキングドラが採用されることが多いが、このルールではゴルダックが一番まともなスペックを持っている。雨の恩恵を受けるZハイドロポンプが強力なのは明白で、仮に守るを使われたり上手く展開を許したとしてもアンコールによってそれを封じることができる器用さも併せ持つ。
ガブリアスは裏選出のエース。最メジャーな威嚇要員であるウインディを雨の選出誘導で先発から退けつつ、カプコケコやギガイアスなどを雨対策で選出されるポケモンを睨める。ゴルダックに冷凍ビームを採用していないことからドラゴンタイプへの打点となるドラゴンクロー、雨が苦手とするカミツルギへの打点となる火炎放射、などで素早さを活かした詰めも担うことができる。
ガブリアスと共に選出するのがアマージョ。草タイプなので地震にある程度巻き込めるのがまず優秀で、高圧的な並びを猫騙し+何かの組み合わせで切り返す立ち回りに対して特性の女王の威厳で対策できて、地震の弱点であるワイドガードをフェイントで打ち破ったり水Zを受けるために選出されるカプレヒレやポリゴン2に打点があるなど相性抜群。雨と同時選出が少ないことから飛び膝蹴りを強化できるカクトウZを自然と持つことができる。
メタグロスはどちらの選出とも相性が良い補完要員。攻撃的な先発の交代先として優秀な耐久と耐性を持ち合わせており、主に対トリックルームパーティで見ることの多いギガイアスカビゴンなどに強く出ることができる。また、先発のポケモンが削った相手を先制技のバレットパンチで縛れる点で通常の選出での相性も良い。
最後のカプコケコは水技に耐性のある水・ドラゴンタイプに打点があるポケモン。ミラーをゴルダックガブリアスで見ることができるので性格を控えめにしてスタンダードなパーティよりも強く使えるのがポイント。雨パーティなら雷も選択肢に入るが、雨選出しない場合も見越すと10万ボルトを優先したい。また、雷を積極的に使いたい高耐久ポケモンは素早さが遅いことが多いのでエレキボールの方が高い威力を出せる場合も多くなる。


【No.7 ギガルガン砂】

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
ギガイアス 岩雪崩 ヘビーボンバー ワイドガード 守る オボンの実
ルガルガン 岩雪崩 ストーンエッジ アクセルロック 炎の牙 拘り鉢巻き
カプ・コケコ 10万ボルト マジカルシャイン めざめるパワー炎 フリーフォール 突撃チョッキ
カミツルギ リーフブレード 聖なる剣 剣の舞 見切り カクトウZ
ガブリアス 地震 岩雪崩 剣の舞 守る ジメンZ
ギャラドス アクアテール 氷の牙 火炎放射 竜の舞 神秘の滴

【説明】
砂起こしのギガイアスと砂かきのルガルガンを採用したいわゆる砂パーティ。
ルガルガンの攻撃範囲が狭く苦手な相手を打破しづらいこともあってあまり目立たない組み合わせだったが、岩雪崩による削りから後続のスイーパーで処理する立ち回りの組み立てやすさと有利な確率を押し付けられる点から立ち回りを作業化しやすいパーティとして注目が集まった。一見あやしく見えるものの、シャロンさんがジャパンカップ予選を通過したり、喰い断さんが全国大会でベスト4になるなど実績が残っている。
【解説】
ギガイアスは砂起こし要員。素早さの遅い岩雪崩は強くないように思えるが、コンセプト上素早さの高いポケモンが多くトリックルームが苦手となるので、トリックルームを凌ぐ手段として重宝する。確率勝負に目が眩むと先制の爪を持たせたい気持ちもあるが、ガブリアス地震を2発耐えるようになるなど絶妙に生き延びて行動回数を増やせるオボンの実。ヘビーボンバーはカプ・ブルルを意識、次点はめざめるパワー炎か。
ルガルガンはメインの削り要員。特性威嚇を持つポケモンのほとんどが岩弱点であるため攻撃を下げられてもダメージレースとしては不利になりにくい。また、砂かきに頼らずとも素早さが高いのがポイントで中速+追い風による切り返しを許さない。耐久に大きく配分すればガブリアスやカプレヒレの攻撃も耐えるため、「耐久配分+拘り鉢巻き」か「諦めて気合の襷を持つ」のが有力。気合の襷の場合は挑発を打てる点が強い(がむしゃらはUSMからの教え技なので存在しない)。
終盤の主なスイーパーとしてはカプコケコとカミツルギを採用。先発2匹で苦手となる水タイプや鋼タイプに打点があり、特にカミツルギのビーストブーストは先発の削り性能との相性が良い。苦手なウインディテッカグヤを突破するためにカミツルギにはカクトウZ、対雨パーティなどの側面からカプコケコには突撃チョッキを持たせてカミツルギミラーを有利にするためにめざめるパワー炎を採用している。
ガブリアスはここまでで対処が難しいメタグロスを主に見た上での採用。特性を砂隠れにすることでより確率的な勝負を仕掛けることができる。ギャラドスは先発の岩タイプ2匹の交代先として優れるタイプを併せ持つ。ただ、交代を繰り返して徐々にアドバンテージを取る戦い方ができるパーティではないので、竜の舞を持たせるなど攻撃範囲を広く取った型を採用になることが多い。アクアテールを採用しているのは神秘の滴+竜の舞でカプコケコを1発にする火力を確保するため、命の珠なら滝登りでも間に合う。また、地面耐性があるスイーパーとしては神速が強いカイリューが採用されることもある。
相性補完が薄く苦手な構築はとことん苦手になるものの「相性が五分以上の構築には運要素を絡めて戦いをより有利にできて不利な相手にも運次第で突破を狙える」意味では理論上は優れた構築と言える。


【No.8 Z自然の力エルフーン

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
カプ・コケコ 10万ボルト マジカルシャイン 放電 守る 命の珠
エルフーン 自然の力 追い風 甘える 守る ノーマルZ
カプ・レヒレ 濁流 ムーンフォース マジカルシャイン 冷凍ビーム 拘り眼鏡
ワルビアル 地震 噛み砕く 挑発 守る ジメンZ
ガラガラR シャドーボーン フレアドライブ 瓦割り 守る 太い骨
テッカグヤ ヘビーボンバー 火炎放射 宿り木の種 守る 食べ残し

【説明】
エルフーンのZ自然の力が悪戯心の優先度で攻撃できる性質から、フィールドを利用して強力な一撃を叩き込むことを狙うパーティ。
自然の力は場の状態によってどの技に変化するか決まるが、自身のカプコケコなどでフィールドを書き換えることによって狙った技を繰り出すことができる。今回はバルドルさんが世界一になった構築を基に紹介。元々は2月頃にマッスルさんや勝海さんが使用して話題になったが、フィールド変化を主軸にするとどうしても偏った構成になる上に知られていると奇襲も仕掛けづらい点が弱みになる。その点、バルドルさんのパーティはワルビアルテッカグヤを軸としたサイクルをメインとしつつ、相性補完でカバーできない高圧的な相手をより高圧的なエルフーンでカバーするというコンセプトになっている。
【解説】
カプコケコはフィールド書き換え要員。また、エルフーンを軸とした選出をする場合はカプレヒレエルフーンで削った相手を終盤に仕留めるスイーパーの役割も務める。放電は相手の避雷針+水タイプの組み合わせを崩すのに優れており、自分のパーティに電気無効のポケモンが2匹いることから積極的に使っていけるのがポイント。
エルフーンはフィールドとZ技を活かした高速ポケモンの対策。雨パーティのゴルダックフェローチェ・拘りスカーフガブリアスなど受けに回るのが難しいポケモンの行動を許さず倒すことができる。また、サイクル戦で勝負しづらい相手としては積み技を使うポケモンもおり、それに対して甘えるで弱体化させる動きも強力(特殊方面のメジャーな積み技はせいぜいカプレヒレの瞑想と挑発やアンコールで防げないイーブイZくらい)。自然の力は悪戯心を活かした優先度の高い技なので、攻撃技になっても悪タイプのポケモンに無効化されたり、挑発を受けると悪あがきしか打てなくなることには注意が必要。
カプレヒレもまたフィールド書き換え要員であり、優秀な耐性を活かしてワルビアルテッカグヤとのサイクルを担う。高くない火力を補うために拘り眼鏡を持たせているが、相性補完が優れた組み合わせであるため守るがないことによる隙の大きさが目立ちにくく、寧ろダメージレースを優位に進めやすくなる。冷凍ビームはワルビアルのジメンZと合わせて多くのカプブルルを倒しきることができる。
ワルビアルテッカグヤ・ガラガラが優秀なタイプ相性を活かしてサイクル戦を担うポケモン。耐性が優秀なテッカグヤを中核として苦手な電気・炎タイプをワルビアルで睨み、それでもなお後手に回ってしまうカプコケコに対して避雷針のガラガラできっちりと対策をしている。威嚇のポケモンのと言えばウインディが採用されることも多いが、ワルビアルの場合はジメンZでウインディを素早く処理できる点も優秀。ガラガラはサイクルのために耐久を厚くしながら太い骨によって高い火力を確保できる。フレアドライブは強力なものの反動ダメージで自らサイクルできる数を減らすことになるため積極的には使いたくない技であり、シャドーボーンでダメージを与えられないゴースト悪に有効な瓦割りを採用している。


【No.9 地均しボーマンダ+弱点保険メタグロス

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
カプ・コケコ 10万ボルト マジカルシャイン ボルトチェンジ 守る デンキZ
ウツロイド パワージェム ヘドロ爆弾 トリックルーム 守る ウイの実
ボーマンダ 流星群 火炎放射 ドラゴンテール 地均し 突撃チョッキ
メタグロス 思念の頭突き バレットパンチ アームハンマー 守る 弱点保険
マッシブーン 馬鹿力 冷凍パンチ 毒突き 守る カクトウZ
トリトドン 熱湯 クリアスモッグ 毒々 自己再生 オボンの実

【説明】
地均しボーマンダ+弱点保険メタグロスで素早さ操作と火力強化を同時に行えるタイプ相性補完の優れた組み合わせを軸にしたパーティ。
ボーマンダは攻撃性能もサポート性能も高くないことから使用率が低かったが、このルールの攻撃的なポケモンの多くが地面タイプに弱いことから地面を無効化できる威嚇要員として環境終盤に着目される。今回参考として扱うのは世界ベスト4になったSNOWさんのパーティ。地面弱点のポケモン3匹をボーマンダで補いつつ、そのポケモンが最大限攻撃性能を発揮できるようにしてボーマンダの火力不足を補っている。
【解説】
カプコケコは序盤のデンキZの圧力を見せながらボルトチェンジによる盤面作りと終盤のスイーパーとしての役割。天敵であるガブリアスに対してボーマンダが強く出ることができるので、より性能を発揮することができる。
ウツロイドは物理耐久に厚く配分したトリックルーム要員。火力は控えめだが場持ちが良く、元々の素早さが高いので地均しの恩恵を受けやすい点で純粋にアタッカーとしても運用ができる。
ボーマンダは突撃チョッキでの採用。環境にガブリアスを意識した氷技やフェアリータイプが多いので行動保証をつける目的が強く、追い風などの優秀な補助技もないので比較的相性は良い。威嚇を掛けた後は地均しで素早さ操作を行うか。ドラゴンテールはお手軽な積み技対策だが、ウインディへの削りを意識してハイドロポンプを持たせる場合もある(ウツロイドではなくポリゴン2を採用する場合はウインディへの遂行速度が遅くなるので特に欲しい)。
メタグロスはこの構築の主軸のポケモンボーマンダの地均しで能動的に弱点保険を発動させることができて、クリアボディのおかげで威嚇によって火力を削がれることがないのも優秀。特にバレットパンチの縛り範囲がぐっと広がるのが強力で先制技圏内に入れることを意識した立ち回りプランを立てやすい。
マッシブーンボーマンダでしか対応できていない地面耐性を補うポケモンウツロイドトリックルームと合わせて運用することが多くなるが、苦手なウインディやカプ系に対してウツロイドが強いことから相性が良い。また、ウインディを採用していないパーティなのでカクトウZを用いた対テッカグヤの役割も担わせることが多くなる。
トリトドンは主に雨対策、パーティで水技が一貫しやすいことから。また、耐性自体は優秀なポケモンなので刺さっている試合ではトリトドンによる詰めを狙う戦略も立てることができる。SMでは教え技が解禁されていないため大地の力は習得できないのが残念なところ。
素早さ操作がボーマンダの地均しに依存すると後手に回りやすいため、パーティ内にトリックルームを両立させるケースは多い。ガブリアスを意識してポリゴン2を採用する場合もあるが、その場合はアタッカーとしてオニシズクモを採用することもある。



【No.10 イーブイZバトン】

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
ドーブル 挑発 この指止まれ 追い風 ニードルガード 気合の襷
イーブイ 捨て身タックル とっておき バトンタッチ 見切り イーブイ
エーフィ アシストパワー シャドーボール マジカルシャイン 見切り ウイの実
ワルビアル つけあがる 地震 挑発 守る オボンの実
カプ・レヒレ 濁流 ムーンフォース 自己暗示 瞑想 マゴの実
ピッピ この指止まれ 癒しの波動 手助け 守る 進化の輝石

【説明】
イーブイの専用Z技ナインエボルブーストを活用したパーティ。後発のエースにバトンタッチで能力ランクを引継ぎ全抜きを狙うのが基本。
ナインエボルブーストは攻撃・防御・特攻・特防・素早さの5つの能力ランクが全て2段階上昇する技なので、単純にバトンタッチが決まるとアシストパワーやつけあがるの威力は220になり、ほとんどの相手を一撃で倒せるようになる。ギミックの始点になるイーブイ自身の数値が低いことから高い安定感を得るのが難しいため、ドーブルやピッピを採用するなどサポートを万全につけている。
【解説】
ドーブルイーブイの積み技をサポートする役。基本的にはこの指止まれで攻撃技を引き寄せたいが、イーブイの耐久数値が低すぎてどうしても守り切れない場合がある。そこで追い風を搭載して、先手でZ技を使って耐久を上げられるようにして攻撃を耐えることを狙う。また、ドーブルと言えばキノコの胞子がメジャーだが、イーブイ構築の対策筆頭に黒い霧カプレヒレが存在するため、それを防ぐために挑発を採用している。
イーブイはギミックの始点となるポケモン。とっておきをイーブイZで使うことでナインエボルブーストを使うことができる。基本的にはバトンタッチさえ繋げれば良いので自由な技枠が1つあるが、今回は無振りカプテテフ(拘りスカーフ挑発を想定)を一撃で倒せる捨て身タックルを選んだ。バトンタッチを終えて後発に残った際には電光石火や手助けがあると便利ではある。
エーフィとワルビアルはバトンタッチを受けて全抜きを目指すエースポケモン。エーフィは特性マジックミラーのおかげで吠えるや宿り木の種による対策が利かない点が優秀。カミツルギの聖なる剣を半減で受けられるのも地味ながら嬉しい。アシストパワーの威力のおかげで攻め切れる場面は多いので、HP管理を木の実に任せて攻撃範囲を広く取っている。ワルビアルは威嚇で火力を削がれやすい分攻撃性能は劣るものの、ドーブルを早々に失った場合の挑発要員としてサポートに切り替えられる。特性は耐久を底上げできる威嚇がメジャーだが、役割を終えたイーブイを自ら撃墜して火力を上げられる自信過剰も一考の余地はある。
カプレヒレは攻撃役が足りない場合にそれを補う役割。バトンタッチを受けたポケモンに対して自己暗示を使う形で能力変化を引き継ぐのが基本になる。エーフィもワルビアルも悪タイプのポケモンがさほど得意でないので、それに打点のあるフェアリー技持ちでフィールドのコントロールができるカプレヒレやカプテテフが採用されることが多く、カプテテフを採用してドーブルでキノコの胞子を振り撒くパターンも存在する。
ピッピは2枚目のサポート要員として採用。ドーブルが早々に倒れてしまうケースは往々にしてあるため、イーブイのバトンタッチと成功後のエースポケモンを守るポケモンは重要。
イーブイとは逸れてしまうが、ドーブルを組み合わせて能力ランクを上げギミックとしては水手裏剣+水固め弱点保険シロデスナも存在する。こちらはシロデスナ自身が地面タイプなのでカプコケコウインディ辺りに強めで度忘れを積むことで自己暗示役も攻守に高い能力を持って戦えるようになる。


・・・・・・・・


【紹介しきれなかった組み合わせ】
○晴れパーティ
日照りコータス葉緑素ドレディアの組み合わせが主。コータスを活かすためにヤレユータンやポリゴン2などトリックルーム要員を採用することが多く、ドレディアがZリーフストームガブリアスを一撃で倒せることやお先にどうぞを持つことから試合中盤でトリックルームに切り替える動きとの相性が良い。また、眠り粉を対策するカプコケコやカプテテフに対して、カプテテフを交代で繰り出しながら眠り粉を振り撒く戦い方も主流。特に拘り眼鏡サイコショックでHP振りウインディを一撃で倒されるケースがあるので、初手で有利な盤面を作っても侮れない。


○霰パーティ
雪降らしバイバニラと雪かきサンドパンの組み合わせが主。大きくは2パターンに分かれており、ジメンZや拘りスカーフを用いて高速から攻撃を仕掛けてくるかサンドパンオーロラベールからバイバニラが拘り眼鏡などで猛攻を仕掛けてくるか。いずれにしても霰ダメージと範囲攻撃で削りを入れた後に後発にスイーパーを置く戦い方が基本になる。


ドーブルポリゴンZ
ポリゴンZの強い展開である「トリックルーム」「Zテクスチャー」をドーブルでサポートするパーティ。トリックルームの場合はZ破壊光線と破壊光線で短期決戦に持ち込むためにドーブルハリテヤマにフェイントを持たせることが多い。Zテクスチャーは全抜きを目指すことが多いので電気・エスパーのような一貫の取りやすいタイプになることが多い。ドーブルではなくプテラなどを採用してる場合はトリックルームの線を切れそうだが、拘りスカーフ破壊光線orフリーフォール+Zテクスチャーの可能性を考えるとまた対処法が違って厄介。


○波乗りトリパ
波乗りでダメージを与えつつ呼び水トリトドンを強化するトリックルームパーティ。トリトドンは環境の中心に存在するポケモンの多くと打ち合える耐性を持っているが、特殊地面技に強力なものがないため攻撃範囲が狭い。それを解決するために波乗りで特攻を上げながら水技を重ねての制圧を狙う。波乗り役はカプレヒレオニシズクモヨワシなど選択肢は豊富だが、トリックルームを兼ねられるヤドキングも有力(隣に毒Zフェローチェを置いてカプコケコカミツルギなどを縛りつつ気合の襷+マイペースで安定感を確保できる)。カミツルギが天敵となるので、めざめるパワーなどどこかに炎技が仕込んである可能性は高い。