ナックラー1on1仲間大会使用パーティ~一手ソラビ型~

6/29に開催されていた仲間大会「しんそくナックラー杯」に参加しました。


ルールはナックラーのみ使用可能なシングル11。進化の輝石とダイマックスは禁止で手持ちも1匹のみです。
16-4のレート1653で最終順位は2位でした。優勝できなかったのは残念ですが、それなりの戦績を残せたことは考察が間違っていなかったことの確認という意味で一つ納得です。


ナックラー れいせい ありじごく
128-121-96-99-66-27 H.60 A.4 B.244 C.196 D.4
ソーラービームギガドレイン、フェイント、まもる@パワフルハーブ


【構築概要】
ソーラービームで相手を1発で沈めることを狙うナックラーを採用した構築。
ナックラーの耐久の低さから素早く試合が決まる展開になりやすいですが、少し耐久調整をした型が多いと予想してそれを一撃で倒すことを狙いました。


【構築経緯】

種族 H A B C D S
ナックラー 45 100 45 45 45 10

タイプ:じめん
特性:かいりきバサミ/ありじごく/ちからずく


まずはナックラーの基本的な性能を抑えていきます。
非常に覚えやすい種族値をしていますが、特筆すべきはやはり攻撃の高さでしょう。他の種族値に比べてずば抜けて高く、タイプ一致技の地震が命中・威力とも安定している上に互いに等倍で攻撃を通すことができるので、基本的にはただただ殴り合う展開が予想されます。
特性については、適用される技があれば基本的には力ずくになるでしょうか。少なくともルール上交代が発生しないため蟻地獄を選ぶ理由はなく、攻撃を下げる技も存在しないので怪力バサミがメリットを享受できる場面もありません。ただ、特性を力ずくにすると地均し・岩石封じ・マッドショットなど素早さを下げる技の追加効果が発生しないので、それらの技を使う場合は他の特性を選ぶことになるでしょう。
技の中で最も目を引くのは、物理の最大打点となる地震と先制技の電光石火・フェイントでしょうか。他には素早さ操作となる地均し・岩石封じ・マッドショット、地面技の次に火力を出せて力ずくの恩恵を受けるのしかかり、特殊技ながら弱点を突けるソーラービームギガドレイン、など。運要素の大きい技として地割れ・メロメロ・泥掛け・身代わりあたりも候補にはなるでしょう。


次に環境について考えていきます。
まずダメージ計算をしてみると無振りナックラーは攻撃振りナックラー地震を耐えることができません。そのため火力と素早さを高めて地震+先制技で打ち合いを制する型は最初に思い浮かべやすいと考えました。ただ、この型で打ち合うと同速を制した方が勝つ不毛な戦いになるため、耐久を厚くするなどして2発で勝負を決めることを前提にした型が想定されると考えました。ただ、それらの型には絶対的な行動保障があるわけではないので、強化アイテムを持たせて1発で勝負を決める型の登場も予想されます。因みに、1発で勝負を決める型は気合の襷持ちには必ず攻撃を耐えられてしまうので相性的には不利です。


これらを踏まえて、環境に存在する型はおおよそ次の3種類に大別できると考えました。
(k1)…地震+先制技で素早く勝負を決める型
(k2)…地震+先制技を耐えて二手で勝負を決める型
(k3)…強化アイテムで一手で勝負を決める型
ここから「考察のスタート地点はk1が多いと予想されること」「k2のタイプの選択肢が豊富であること」を理由にk2タイプが最も多く存在すると予想して、それに強いk3タイプが勝ちやすいと予想しました。また、k2で地震を耐えるタイプとして風船の選択肢があったので、k3の要請を叶える際に物理型では一撃で倒すのが難しく特殊型の方が望ましいと思いました。そして、HP振り程度のナックラーを一撃で倒せる特殊技は拘り眼鏡ギガドレインソーラービームしかありません。
拘り眼鏡は回復量が増えて打ち合いが強くなるのがメリットですが、一手で勝負を決めるのであれば回復量が恩恵になる場面は少なく、火力自体もソーラービームの方が優れているので素直にソーラービームを選択することにしました。ソーラービームを活用する場合はパワフルハーブを持たせることになりますが、技を選び直せるので配分を工夫すれば気合の襷にも勝てる可能性があると思ったのも理由にあります。


最終的に配分を調整した上で勝てない相手はおよそ下記程度で、上記の環境想定からは数が少ないと見込んだので勝率は確保できると考えました。
・攻撃補正のあるAS襷ナックラー
・特攻補正のある命の珠ギガドレイン
・A140以上の命の珠地震ナックラー
・C83以上の拘り眼鏡ギガドレイン
・H138-D66以上の特殊耐久+回復木の実
・弱点保険、突撃チョッキなど特殊型を見越した上で採用された型
・「初手守る+二手目ソーラービーム」を対策した行動(身代わり守る砂嵐など)
・命中する地割れ


【個別解説】
ナックラー
<持ち物:パワフルハーブ>
今回のコンセプトであるソーラービームを1ターンで使うために必須。
<技構成:ソーラービームギガドレイン、フェイント、守る>
メインウエポンのソーラービーム、気合の襷やHP振りで耐えられた相手を仕留める先制技のフェイント。また、ソーラービームを警戒した初手守るを対策するためにこちらも守るを採用。最後の技はソーラービームで倒せなかった場合に最も取りこぼしを少なくできそうなギガドレインを採用しました。
基本的に初手から殴り合う展開になるので、フェイントや身代わりを選ばれることは少なく守るは選びやすいです。逆に言えば、ソーラービームを警戒した守る自体も十分に考えられるので、こちらも守るに守るを合わせる形で対抗できるようにしました。最後に勝ち筋となる技として地割れもありますが、ソーラービームで倒せない場合は身代わりや耐久調整が主だと思ったので、ギガドレインで追撃する方が勝てる見込みがあると考えました。
<実数値:128-121-96-99-66-27 H.60 A.4 B.244 C.196 D.4>
C97ナックラーの命の珠ギガドレイン耐え(15/16耐え)。A152ナックラー地震+フェイント耐え(255/256)。ソーラービームでH138-D66(C106命の珠ギガドレイン耐え)ナックラーを1発。
特攻に振り切ってもHP振りは75%の乱数でしか倒せず、勝てる相手を広げるために耐久にも配分したいので、k2タイプで想定されそうな命の珠を意識した耐久調整を崩せる程度に配分(これでHP振りは50%で倒せる)。素早さは少し低めに設定することで、お互いが守るを選んだ際に相手の守るを成功させることを狙っています。最遅は意図せずミラーが発生しそうなので避けました。


【構築総評】
最大対戦回数は25試合で全消化できませんでしたが、16-4で再戦を除けば9-2とそこそこの勝率を出すことができました。
初戦から6試合連続で風船持ちにマッチングするなど、考察段階のk2タイプが最も多かったのでソーラービームで相手を1発で倒して終わる試合運びができたことは非常に良かったです。一方で気合の襷を持って打ち合ってくる型には一度しか当たらず、ソーラービームを耐えられて負ける試合が2つあったので、k1タイプを切る判断が正しかったように思います。実際に優勝者はレートが1700を超えており、拘り眼鏡でギガドレインを打つk1タイプを切った型だったので、優勝するのに足りなかったのはその取捨選択だと思いました。
とはいえ、シングル11における「竦み関係になりやすく環境に一番多い型を正しく予想する」ことがあまり上手ではなく、最近では自身の考察力不足を感じる場面も多々あったので、想定通りに上手くできた意味では一つ良い経験ができたと思います。


【負けた試合】
・9戦目。ソーラービームを赤ゲージで耐えられてオボンで回復してフェイント圏外、地震2発で負け。唯一、初手守るから入ってきました。
・10戦目。ソーラービームを赤ゲージで耐えられて返しの拘り眼鏡ギガドレインで負け。
・16戦目。10戦目の方と再戦、同じく負け(穏やかHCだったらしいので確定耐え)。
・19戦目。8戦目の方と再戦、ソーラービームを打つ前に地割れを当てられて負け。