8thGS構築~イベルタル+ソルガレオ グッドスタッフ~

○レジエレキ おくびょう トランジスタ
155-×-70-152-71-277 C.252 D.4 S.252
10まんボルト、エレキネット、リフレクター、まもる@きあいのタスキ

 

○FCランドロス ようき いかく
190-165-110-×-107-157 H.204 D.52 S.252
じしん、そらをとぶいわなだれ、まもる@ラムのみ

 

イベルタル おくびょう ダークオーラ
226-135-116-154-123-166 H.196 B.4 C.20 D.36 S.252
バークアウト、イカサマ、デスウイング、ふいうち@とつげきチョッキ

 

ソルガレオ いじっぱり メタルプロテクト
212-207-127-×-110-149 A.252 D.4 S.252
メテオドライブ、じしん、いわなだれ、まもる@いのちのたま

 

ガオガエン しんちょう いかく
200-136-127-×-128-91 H.236 A.4 B.132 D.52 S.84
フレアドライブねこだましすてゼリフ、まもる@オボンのみ

 

○ゴリランダー いじっぱり グラスメイカ
207-160-111-×-121-106 H.252 A.4 B.4 D.244 S.4
グラススライダー、ウッドハンマーねこだまし、まもる@きせきのタネ

 

2/6にかしわさん主催で開催された第3回KSWカップで使用。
予選を3-0で通過、決勝2-0で優勝しました。

 

 

【構築概要】
伝説枠にイベルタルソルガレオを採用したスタンダードなパーティ。
イベルタルのバークアウトや威嚇を中心に盤面を整えて、ダイマックスを通していくのが基本的な戦い方になります。基本的にはソルガレオダイマックスさせることが多いですが、状況や相手への刺さり具合によってはランドロスイベルタルのダイジェットで終盤の素早さ優位を取って戦います。

【構築経緯】
8thGSの中でも使いやすい伝説だと感じたイベルタルから構築をスタート。
イベルタルの強さと言えば、悪技の一貫性の高さとダイアークの追加効果を活かした攻撃的な使い方もありますが、今回はバークアウトに着目。バークアウトは相手の火力を削いで盤面を整える動きとして使われることが多いですが、イベルタルの場合は特性のダークオーラも相まってダメージを与える技として使えるのが強みです。
その展開速度を上回るゼルネアスが環境の中心にいることが多く苦しい立ち位置でしたが、8世代はザシアンの参入でゼルネアスが相対的に数を減らして群雄割拠であるため、その強みを活かしやすいと感じました。

イベルタルでの盤面作りがしづらい相手はフェアリータイプをはじめ鋼タイプで見ることができるので、もう1匹の伝説枠には鋼タイプを採用することにしました。
候補はザシアン・ソルガレオネクロズマでしたが、ザシアンを採用すると相手のザシアンを解決できないこともあって候補からはずしました。ネクロズマは竜の舞を覚えることから盤面を作った後の動きとして相性が良く感じたものの、相手の展開に引っ張られてダイマックスせざるを得ない場面があり、そこで威嚇などを上手く使われて火力を削がれてしまうところが課題でした。
その点ソルガレオは爆発的な火力こそないものの、特性のメタルプロテクトにより相手から能力を下げられることがないので、安定した攻撃を続けられるところが魅力的でした。ということで、2匹目の伝説ポケモンとしてソルガレオを選びました。

 

3匹目にはガオガエンを採用。威嚇・猫騙し・捨て台詞により盤面を整える能力は高く、バークアウトや悪タイプとしての打点をイベルタルに任せることができるので技や配分にも少し余裕が生まれてより使いやすいはずです。
4匹目にはゴリランダーを採用。イベルタルのバークアウトで火力を削ぐ動きが間に合わないカイオーガに対して強い点が好ましく、猫騙しを使える点や終盤に残った相手を先制技で仕留める動きが単純に強力だと思いました。
残る5,6匹目ですがパーティの素早さを補佐する動きと晴れパーティに対する動きを取り入れたいと思い、レジエレキとランドロスを採用しました。レジエレキは高い素早さから打つエレキネットが強力で、これによってイベルタルソルガレオが相手より早く動ける状況を作りやすいです。ランドロスリザードンに先制できる化身フォルムも候補でしたが、ゼクロムツンデツンデを相手にする際に威嚇役がガオガエンだけで心もとない心配もあったので、霊獣フォルムで採用しました。

 

【個別解説】

★レジエレキ

<持ち物:気合の襷>
耐久が全くないので行動保障を持たせるための気合の襷。
このパーティではエレキネットを中心にした盤面作りを期待しているので、レジエレキに火力を求める方向にはなりませんでした。

<技構成:10万ボルト、エレキネット、リフレクター、守る>
メインウエポンの10万ボルト、素早さ操作として強力なエレキネット、猫騙し+何かから身を守るなど大事に扱うための守る。最後の1枠に攻撃技を入れてもレジエレキの攻撃範囲を伸ばせるわけではないので味方をサポートする技としてリフレクターを採用しました。
その他候補は光の壁・怪電波・電磁波などでしょうか。特殊攻撃に強くするのは基本的にイベルタルのバークアウトで事足りるので、物理方面を強くできるリフレクターが一番使いやすいと感じました。

<実数値:155-×-70-152-71-277 C.252 D.4 S.252>
素早さ最速のCS振り切り。残りは単体でのダウンロード対策で特防振り。
耐久は気合の襷に任せて振り切り。性格補正を特攻に掛けても無振りカイオーガを10万ボルトで倒せるわけではなく、無振りザシアンを10万ボルト2発で倒すラインは確保できているので、意識外のポケモンに足元を掬われないよう最速にしました。
強いて言えば、レジエレキのエレキネット+ザシアンの巨獣斬を耐えるような調整はミラーでの動きやすさが変わるので検討しても良いかもしれないです。

 

★FCランドロス

<持ち物:ラムの実>
対晴れパーティで眠り粉や炎技の火傷をケアするためラムの実。
ダイマックスしたい割には火力に努力値を全く割いておらず威嚇に弱くなっているため、白いハーブを採用しても良かったかもしれません。

<技構成:地震、空を飛ぶ、岩雪崩、守る>
ダイジェット媒体となりフシギバナを強襲できる空を飛ぶ、対リザードンで打点を持つための岩雪崩、タイプ一致でザシアンへの打点にもなる地震、最後の技は無難に守るを採用。
ダイマックスする動きを考えると剣の舞を採用しても良かったのですが、ツンデツンデを含むトリパに繰り出す動きを考えてしっかり時間稼ぎをできる守るを優先しました。

<実数値:189-165-110-×-107-157 H.204 D.52 S.252>
素早さ最速。C161リザードンのサンパワー命の珠晴れDM熱風耐え(15/16)。
汎用性を考えるとダイジェット1回でザシアンを抜けるよう性格補正は素早さに欲しく、ホウオウなどを考えて最速。耐久に努力値を割くことでリザードン対策として成立しているように見えますが、威力140以上の炎技に対応できていないところは見直しの余地があります。

 

イベルタル

<持ち物:突撃チョッキ>
必要な攻撃技が4つあり守るを入れるスペースを取れなかったことからせめてもの耐久を確保すべく突撃チョッキで採用。
対電気で消極的な動きをしたくないのでソクノの実も候補でしたが、伝説ポケモンと打ち合うことを考えると守るなしでは少し耐久が足りないと感じたので不採用にしました。

<技構成:バークアウト、イカサマ、デスウイング、不意打ち>
コンセプトのバークアウト、物理相手に起点にならず弱点保険ギミックなどの対策としても便利なイカサマ。ここまでが盤面を整えるイベルタルとしては必須だと思っていて、残る2枠には不意打ちとデスウイングを採用しました。
不意打ちは終盤に打ち漏らした相手を刈り取ることで中速気味なパーティを補うことを意識。デスウイングイベルタルのミラーやガオガエンモロバレルに対する削りを目的としていますが、稀にダイマックスする際にダイジェットとして使うことができる点も強力です。
次点はコントロールの安定感を上げるための守る。デスウイングを打ちたい相手に周りで強くできるなら入れ替えて使いたい気持ちはあります。

<実数値:226-135-116-154-123-166 H.196 B.4 C.20 D.36 S.252>
素早さ最速。リフレクター込みでA222ザシアンのランク+1じゃれつく耐え(15/16)。75%バークアウト+命の珠反動ダメージでH175-D120バドレックス1発。C183ゼルネアスのDMムーンフォース耐え(14/16)。
地均し+弱点保険ソルガレオを上から処理できる能力を活かすため素早さは最速。盤面に居座り続ける動きが強いので、残りは耐久に割きました。

 

ソルガレオ

<持ち物:命の珠>
ソルガレオに足りていない火力を底上げするために命の珠。
耐性が多いので反動ダメージが多少入る程度で有利不利が変わる相手は少なく相性は良いです。また、弱点保険を警戒して干渉を避ける立ち回りをされた場合に、高火力で意表を突きつつダイマックス技で耐久を上げることで手がつけられなくなる状態ができやすい側面もあります。

<技構成:メテオドライブ地震、岩雪崩、守る>
タイプ一致ので威力命中とも安定のメテオドライブ、鋼を半減する炎・鋼への打点となりダイアースで特殊耐久を確保するための地震、大事に扱うための守る。最後の1枠は岩雪崩を採用しました。
岩雪崩は主にダイロックとして使うことを意識していますが、ガオガエンのシュカの実や交代をケアしつつ一撃で倒せることや天候を奪取する手段として活用できるなど優れています。

<実数値:212-207-127-×110-149 A.252 D.4 S.252>
AS振り切り。残った努力値は特防に4振り。
H155-B91ボルトロスをDM岩雪崩+天候ダメージで倒せることに魅力を感じて攻撃に性格補正を掛けています。素早さに性格補正がなくてもエレキネットやダイジェットを絡めてバドレックスを抜ける絶妙なラインを確保できています。

 

ガオガエン

<持ち物:オボンの実>
交代を繰り返して攻撃を被弾する機会が多いため、場持ち能力を上げるためのオボンの実。
イベルタルのバークアウトと2枚の威嚇体制で即死するケースはほとんどないはずなので、半減木の実を持たせることは特にしませんでした。

<技構成:フレアドライブ猫騙し、捨て台詞、守る>
盤面作りとして強力な猫騙しと捨て台詞、ザシアンやモロバレルに対する打点となるフレアドライブ。最後の1枠には守るを採用しました。
強めの攻撃で4割程度削れた後にダイマックス技で突破してくるケースを想定して、オボンの実と守るで耐え凌ぐことを考えて守るを採用。ただ、遅い試合展開をする割には状態異常に対する耐性が乏しいため挑発を採用するのが正解だった気がします。

<実数値:200-136-127-×-128-91 H.236 A.4 B.132 D.52 S.84>
素早さは最速モロバレル抜き。A202グラードンのランク-1DM断崖の剣耐え、A222ザシアンの巨獣斬+聖なる剣耐え(255/256)。C167フシギバナの命の珠DM大地の力耐え。
全体的にモロバレルが重たいので最低限それを抜ける素早さ設定。サイクルを回す上で様々な攻撃を受けるので残りはバランス良く振り分けました。

 

★ゴリランダー

<持ち物:奇跡の種>
耐久に努力値を振りながらカイオーガを一発で倒す火力を確保するため奇跡の種。
必要なラインを満たすには1.2倍アイテムか突撃チョッキしかなく、突撃チョッキはイベルタルに譲ったこともあって候補になりませんでした。

<技構成:グラススライダー、ウッドハンマー猫騙し、守る>
グラスメイカーと相性が良く先制技になるグラススライダー、盤面作りに便利な猫騙しとゴリランダーを盤面に残すための守る。最後の1枠は最も火力が出るウッドハンマーを採用しました。
カイオーガの処理とそれを遂行するまでの生存を考えてグラススライダーと守るがあれば、残りの技は比較的自由だと感じています。ウッドハンマーの枠はガオガエンに申し訳程度の打点となる10万馬力、盤面に残って強くない場面で打つ蜻蛉帰り、終盤の詰めを強固にする剣の舞なども候補でしたが、どれも一長一短だと思いました。

<実数値:207-160-111-×-121-106 H.252 A.4 B.4 D.244 S.4>
C177トルネロスの暴風耐え(13/16)、C202カイオーガのDM冷凍ビーム+天候ダメージ1回耐え。フィールドグラススライダーでH175-B111DMカイオーガグラスフィールド回復1回込みで2発。
カイオーガへの役割遂行を考えると火力と耐久が自然と決まり、どちらも必要なラインをギリギリ叶えることができました。素早さはフィールドの奪い合いを考えて遅くする選択肢もありますが、ガオガエン猫騙しの打ち合いで勝てることの方が大きいと思い特に下げることはしませんでした。

 

【構築総評】
タイプ的にも相性補完が取れてバランスの良い6匹でまとめられたと思います。威嚇やバークアウトに加えて猫騙しや守るも多く採用しているので、相手のダイマックスや素早さ操作を凌ぎやすい点が良かったです。また、それができない場合も能力を下げられることがないソルガレオで耐久を上げながら無理やり打ち合うことである程度対応ができました。相手に応じて戦うパーティは選出が難しくなりがちですが、多くの場合はイベルタルソルガレオのどちらかは相手に刺さっていることので、選出時に軸を決めやすい部分も良かったでしょうか。
弱い部分としてはスローペースな試合展開を上回る超火力でしょうか。晴れリザードンやレジエレキのダイマックスはイベルタルで火力を削ぐ動きが間に合わず、特にレジエレキに関してはダイマックスするかどうかの見極めがしづらいため苦戦します。また、遅い試合展開に状態異常が刺さるのは言わずもがなで、モロバレルやあくびブラッキーなどは素早く処理するのも難しいため、挑発はどこかに仕込んだ方が良いと感じました。

 

【感謝】
ぎんなんさん:ソルガレオ+イベルタルの第一人者(?)としてソルガレオを命の珠で使うと強いと教えてくれた