第33回夜空杯参加レポート

11/27に開催された第33回夜空杯に参加しました。

 

夜空杯に参加するのは2019.6の第29回以来で、8世代でシングル66の対戦をするのは初めて。オフラインでの対戦会自体もちょうど1年ぶりでした。
結果は予選6-1で1位通過。準決勝に勝利して決勝戦で負けたため準優勝でした。

 

 

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★サンダー(静電気) 191-94-111-146-112-166 H.204 B.44 C.4 D.12 S.244
放電、暴風、蜻蛉帰り、羽休め@厚底ブーツ

 

★FCランドロス(威嚇) 196-166-154-×-101-113 H.252 A.4 B.236 D.4 S.12
地震、岩石封じ、蜻蛉帰り、ステルスロック@フィラの実

 

★ポリゴン2(トレース)  191-×-148-134-115-58 H.244 B.196 C.68
放電、冷凍ビーム、スピードスワップ、自己再生@進化の輝石

 

ヤドキングR(再生力) 199-×-101-166-138-57 H.228 B.4 C.164 D.60 S.52
サイコショック、ヘドロ爆弾、火炎放射、熱湯@突撃チョッキ

 

アーゴヨン(ビーストブースト) 173-×-94-170-95-171 H.196 B.4 C.60 D.12 S.236
流星群、ヘドロウェーブ、火炎放射、悪巧み@オボンの実

 

★ウーラオス(不可視の拳) 175-184-120-×-95-149 A.140 D.116 S.252
暗黒強打、インファイト、不意打ち、蜻蛉帰り@拘り鉢巻き

 

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【方針】
先述の通り8世代でシングル66をやるのは初めてなので、対戦で大きな要素であるダイマックスの使い方について考える必要がある。
シングル66の戦いは基本的には「序盤:サイクル、中盤:崩し、終盤:詰め(抜き)」という流れになる。この中盤の崩しを行う手段として7世代まで毒々を好んで使っていたが、8世代では誰でも毒々を覚えるわけではなくなってしまった。ということで、新たに崩し手段を考える必要があり、これをダイマックスで行おうと考えた。

 

シングル66は手持ちポケモンの数が多く、安易なダイマックスは受け回しや役割の薄いポケモンを犠牲にする形で対応されてしまうので、積み技を使うか役割破壊が重要だと考えた。役割破壊は環境を正しく理解していないと有効に活用できる場面に出会えないと思ったので、今回は積み技を使うことにした。
ということで、悪巧みアーゴヨンに着目。火力を引き上げて相手を倒しつつビーストブーストで素早さを上げることができるので、素早さで切り返す対策にも強い。そして、アーゴヨンが悪巧みを使いやすい対面を作り上げるために一撃ウーラオスを採用。単体での圧力が高くフェアリータイプへの交代を誘発できるので、自身でサイクルを破壊するか蜻蛉帰りでアーゴヨンの対面有利を作ることを狙った。
また、中盤にダイマックスするなら相手の終盤のダイマックスへの切り返し手段が必要で、今回はスピードスワップポリゴン2にそれを託すことにした。素早さを下げてダイマックスターンさえ凌げばアーゴヨン・ウーラオスのどちらかを温存することで対処できるケースが多いと考えた。

 

意識していた点は以上の通りだが、定員増加によって急遽参加を決めて構築を考え始めたのが前々日なこともあって、6匹のバランスの粗さは否めない。ただ、経験則からすると、こういう状況で目先の勝率を確保するためには基本戦術の押し付けとある程度の割り切りが重要だと思っているので、今回はこの形で臨むことにした。
(7匹目がいれば重たい水物理を相手にできるポケモンとしてカプレヒレアシレーヌドヒドイデ辺りを採用したかった)

 

【個別】

>サンダー
・サイクル要員+対面操作
厚底ブーツを持たせることでステルスロックのダメージを受けないのが大きい
・全体で地面タイプが重たくそれを呼び込むのでボルトチェンジではなく蜻蛉帰りを採用
・配分はウーラオスに先制するためHSベース
・素早さは最速-1だが、これはサンダー対面で後攻蜻蛉帰りを打つことを意識している

 

>FCランドロス
・物理への雑な受け出し+ステルスロック要員
・繰り出す回数を増やすため回復量の多いマゴの実
・ポリゴン2を疲弊させたくないので、出せる場面が多くなるよう物理耐久にほぼ特化
・火力が全くないので無難に蜻蛉帰りと起点回避の岩石封じを採用した
・「地震、空を飛ぶ、剣の舞、ステルスロック」とかも面白いが見送り

 

>ポリゴン2
・相手のダイマックスに対するストッパー
・スピードスワップで全抜きを阻止しつつ自己再生で時間を稼ぐ
・DMランドロスや対ヒードランを意識して特性はトレース
テッカグヤの起点にされたくなかったので最遅と相性は悪いが放電を採用
・特攻はHDテッカグヤの身代わりを放電でほぼ割れるラインを意識

 

>ヤドキングR
・特殊への雑な受け出し
・交代先に負担を掛けるため配分はHCベース
・再生力+突撃チョッキで十分な特殊耐久を確保できている
・熱湯の枠を地震に変えるとミラーとヒードランへの打点を1枠で確保できる
・ただ不一致低火力の地震は交代先への負担が皆無なので今回は見送り、ミラー意識のサイコショックを採用
・ミラーとドヒドイデを意識して少し素早さ振り
・ただ、このパーティでは素早さ58のスピードスワップポリゴン2を採用しているので、少なくとも59まで上げるのが正解だった
・HP199→201で再生力の回復量が1上がるが200以上だとステルスロックのダメージも1増えるので大差ない、物理耐久に明確な指標はなかったので少しHPを落として特防に振る方が同じ特殊耐久を維持しつつ努力値を多少節約して特攻や素早さに回せる(聞かれたので回答)

 

>アーゴヨン
・メインのダイマックス要員で相手の崩し役
・悪巧み前提での崩しを想定しているので動きを安定させるため耐久振り+オボンでの採用
・特攻を悪巧みとダイアシッドで引き上げるので、ビーストブーストで素早さが上がるよう調整
・フェアリーに繰り出したときに自然の怒りでオボンの実が発動しないので、HPは偶数にすべきだった(実戦では出会っていない)

 

>ウーラオス
・フェアリータイプがいない相手には暗黒強打での崩しの役割を担う
・フェアリータイプがいる相手には蜻蛉帰りからアーゴヨン展開を助ける
・終盤は不意打ちやポリゴン2のスピードスワップを活用してスイーパーも務める
・上記の目的+攻撃範囲でインファイトを採用したら技が埋まってしまった
・ADベースの配分で使いたかったが、素早さはマンムー意識の振り切り
・陽気と同程度の火力を確保して残り特防で無振りウーラオスを倒せる攻撃をちょうど耐えるラインで相手の誤認を狙った
・余談だが当日はキョダイマックス個体に変更するのを忘れていた(影響なし)

 

【対戦レポート】

 

〇1戦目 vs はあちゃん さん 負け
自分:アーゴヨン ウーラオス サンダー ヤドキングR FCランドロス ポリゴン2
相手:ゴチルゼル マッシブーン FCボルトロス シャワーズ エアームド アーゴヨン

ゴチルゼルがスカーフだったら嫌だな」と思いながら始めると先発で捕まってそのまま倒されてしまう。そこからサイクル戦になり、悪巧みボルトロスをトレースポリゴン2で流すことに成功するが、ゴチルゼルに捕まってトリックで冷凍ビームを固定された後にアーゴヨンの悪巧みの起点になってしまう。この時点でほぼ負けだったが、アーゴヨンを急所+凍結で無償で突破したことで、試合が続く。
相手のシャワーズには守るがなかったので願い事で回復を許さないようにしてサンダーのダイマックスから詰めていくものの、気が付くと持ち時間切れで負け。
シングル66を総合時間無制限でやろうとすると持ち時間10分のレギュレーションになることを知らず、長いターン数の中で着々と持ち時間を減らしていたようでした。これを最初に経験できたので、以降はなるべく即決を目指して戦います。

 

〇2戦目 vs ユウキさん 勝ち
自分:アーゴヨン FCランドロス サンダー ウーラオス ヤドキングR ポリゴン2
相手:FCランドロス ヤドキングR テッカグヤ ピクシー ウーラオス ドヒドイデ 

相手のウーラオスは悪。お互いに交代から始まってヤドキングを中心としたサイクル戦になる。ウーラオスの蜻蛉帰りからピクシーの前に上手くアーゴヨンを繰り出して悪巧みからのダイマックスでテッカグヤを突破。相手はこちらのヤドキングランドロスの剣の舞を合わせてダイマックスを狙ってきたが、これをスピードスワップポリゴン2で上手く凌いで再びサイクル戦へ。
ピクシーの癒しの願いでステルスロック圏内に入っていたウーラオスが満タンになって復活したが、逆にこちらのウーラオスの障壁もなくなったので、試合が動く。サンダーの静電気とポリゴン2のスピードスワップのどちらかを決めればウーラオスの同速を回避できる状態で、静電気の麻痺を引けたので同速にならずに勝ち。
1試合目の反省を経て選択時間をかなり短くしたものの、最後は残り10秒での勝利でした。ユウキさんにしては終盤攻め急いできたと思ったら、ユウキさんも持ち時間がなく勝負を仕掛けるしかなかったとのこと(決着時は残り1秒だったらしい)。即決を続けてもサイクルが続くとこうなるのは手厳しい。。

〇3戦目 vs クロノ さん 勝ち
自分:ウーラオス ヤドキング ポリゴン2 アーゴヨン FCランドロス サンダー
相手:カバルドン エルフーン ウオノラゴン ヤドキングR ドリュウズ サンダー 

暗黒強打を打つと半分削れてステルスロック。次の暗黒強打をエルフーンに受けられるもののこれも半分削る。ヤドキングとポリゴン2で宿り木の種をやり過ごしていると、追い風で捨てられて死に出しウオノラゴン。これを悪戯心スピードスワップ+自己再生で凌ぐ。アーゴヨンを死に出しして悪巧みを積むも満タンのヤドキングを突破できるかあやしく一度交代。
相手はドリュウズダイマックスを切ってきたので、これをランドロスの威嚇で誤魔化す。ダイマックスが切れた後にアーゴヨンvsドリュウズ対面で強気にダイマックスすると相手はランドロス交代読みで地面技を押していなかったので、ドリュウズを突破。あとはヤドキングとサンダーなので、こちらもヤドキングを駆使して勝ち。

〇4戦目 vs わあちゃん さん 勝ち
自分:FCランドロス ヤドキングR ウーラオス アーゴヨン ポリゴン2 サンダー
相手:ピクシー ドリュウズ シャワーズ テラキオン ガブリアス サンダー

お互いにステルスロックを撒きあう。蜻蛉帰りとバトンタッチでヤドキングドリュウズ対面になるが、一度居座って熱湯を打つと高速スピンだったので致命傷を受けなかった上に熱湯で火傷を引く。
その後サイクルをして、蜻蛉帰りでピクシーの前にアーゴヨンを合わせて悪巧み。シャワーズの守るに合わせてヘドロウェーブを打ってからダイマックスでシャワーズを突破。死に出しピクシーに対してダイバーンを選んで交代先のドリュウズを突破。死に出しガブリアスにダイドラグーンを選んでピクシーに受けられるものの、ピクシーをヘドロウェーブで突破してガブリアスも流星群で倒す。相手の残りはテラキオンとサンダーで、テラキオンの処理だけ少し面倒でしたが、相手が降参を選んで勝ち。

 

〇5戦目 vs めーぜん さん 勝ち
自分:ヤドキングR ポリゴン2 FCランドロス ウーラオス サンダー アーゴヨン
相手:フェローチェ ライコウ バイウールー ウツロイド ラティアス カプ・ブルル

サイコショックを選ぶと蜻蛉帰りからライコウ。守るを挟んでバイウールーで受けに来たところにヘドロ爆弾が直撃して半分削る。次のヘドロ爆弾に合わせてウツロイド交代、サイコショックに合わせてラティアス交代、としてラティアスが瞑想を積んできたところでポリゴン2に交代。スピードスワップを入れた上で放電で麻痺を引く。
そのままポリゴン2vsフェローチェの対面になりインファイトをケアしてダイマックスをしたところ、蜻蛉帰りだったので裏目ライコウに簡単にダイマックスを凌がれた後に瞑想を使われてダイマックスで1匹失うも、ヤドキングは健在。上手くサイクルを回して勝ち。
相手が序盤で持ち時間を多く使っていたので、それを頼って勝つのが一番安全にも見えましたが、終盤で即決され続けるとあまり時間は減らず、最終的には普通に試合が決着するところまでいったので、早いうちに頼るのは良くないと思いました。

 

〇6戦目 vs 椛 さん 勝ち
自分:ウーラオス サンダー FCランドロス アーゴヨン ヤドキングR ポリゴン2
相手:カプ・ブルル バンギラス ドヒドイデ アーマーガア ラティアス サンダー

ウーラオスで蜻蛉帰りを打つと宿り木、サンダーで蜻蛉帰りを打つとバンギラス交代、ウーラオスで蜻蛉帰りを打つとドヒドイデ交代、という形でアーゴヨンvsドヒドイデを作って悪巧みを選ぶと相手はアーマーガアに交代。不自然な出し方に首を傾げつつ火炎放射を選ぶと弱点保険ダイマックスだったのでアーゴヨンが返り討ち。死に出しサンダーで処理しにいくも、放電を僅かに耐えられてしまい・・・と思いきや麻痺したので一発もらっただけで止めることに成功する。
お互いエース級のポケモンを失った上でサイクルが続くが、相手の瞑想ラティアスヤドキングのヘドロ爆弾による毒とダイアシッド3回で自己再生を許さずに突破。バンギラスに強い物理打点がなさそうだったので、サンダー+ヤドキングのサイクルがハマり、相手サンダーの暴風のPPが切れたところで降参をもらって勝ち。

〇7戦目 vs ちゃらほい さん 勝ち
自分:ウーラオス ランドロス サンダー ヤドキングR アーゴヨン ポリゴン2
相手:ウオノラゴン カバルドン ラッキー サンダー ミミッキュ ウーラオス

相手のウーラオスは悪。ウオノラゴンが非常にきついので割り切り。少なくとも拘りスカーフではないだろうと願って突っ込むと相手も拘り鉢巻きでお互いにステルスロック圏内まで削れる。2ターン目にカバルドンに交代されるもオボン込みの怠けるでウーラオスが砂ダメージで死ぬまで耐えられるので、こちらもランドロスに交代。お互いにステルスロックを撒いて初手のポケモンが実質機能不全になる。
ただ、こちらはそうなるとラッキーの突破手段が見えずに厳しく、電磁波をもらいながら悪巧みアーゴヨンで無理やり崩すことを考える。ということで、悪巧みに対してラッキーが後出しされて、もう一度悪巧みを使うと電磁波を避ける。ラッキーの残りHPは6~7割でダイドラグーンでの処理が確実でないと思い、ヘドロウェーブを選ぶとこれが急所に当たった上にラッキーがそのまま倒れる。こうなるとアーゴヨンの無双が止まらず、ミミッキュダイマックスで凌いで、そのまま何匹か倒したところで降参をもらって勝ち。

 

〇準決勝 vs ジョセフ さん 勝ち
自分:アーゴヨン ヤドキングR ウーラオス ポリゴン2 FCランドロス サンダー
相手:ラティオス カプ・レヒレ ヤドキングR ガブリアス ウーラオス エースバーン

お互い交代から始まるがラティオスが先に動くことが割れてしまう。ヤドキングvsヤドキングの対面になり、しばらくしてガブリアスを出されたところにポリゴン2を合わせると逆鱗で半分近く削れる。そして、次の逆鱗を急所に貰ってしまいポリゴン2が倒れる。死に出しランドロスステルスロックを撒いて、混乱に乗じて蜻蛉帰りからアーゴヨンを繰り出す。
ヤドキングvsヤドキングの対面を幾度と繰り返しながら交代先に合わせて適度な技を選んで残数を減らしていき、最後はミストフィールドが切れたカプレヒレに悪巧みアーゴヨンを合わせることを狙いましたが、ダイフェアリーでアーゴヨンが倒されるかと思いきや何とか耐える。再度フィールドを展開されてしまうものの、ヘドロウェーブでカプレヒレを倒して、死に出しヤドキングサイコキネシスに合わせてウーラオスを繰り出してヤドキングを倒して、最後はヤドキングラティオスを倒して勝ち。
持ち時間を意識した即決をしていますが、ミスが非常に多く目立った試合でした。ガブリアスがポリゴン2の逆鱗で半分削れているのに拘りスカーフの可能性を疑ったり、カプレヒレに使われた光の壁を忘れていたり、アーゴヨンがカプレヒレを倒すタイミングでなぜかダイマックスしてヘドロウェーブより威力の低いダイアシッドを打ったり。噛み合いも良くて何とか勝てたものの反省は多いです。

 

〇決勝 vs ユウキ さん 負け
自分:サンダー ヤドキングR FCランドロス アーゴヨン ウーラオス ポリゴン2 
相手:テッカグヤ ヤドキングR ピクシー ウーラオス FCランドロス ドヒドイデ

予選からの再戦。初手の対面が違うかもしれないが、相手のヤドキングランドロスを出してステルスロックを早いうちに展開。相手もステルスロックを撒きにピクシーを合わせてきたのでアーゴヨンを繰り出すが、ヤドキングが打っていた未来予知を失念していてアーゴヨンが文字通り出落ち。
完全に不利モードになるが、ここからヤドキングで相手の交代先に的確に攻撃技を打ち続けたり、『相手ランドロスにこちらがポリゴン2を出す…読み相手ウーラオス交代』に合わせてサンダーを合わせるなど、相手の優位状況での心理を探りながら的確に読みを当て続ける。終盤、ドヒドイデを突破できずに持ち時間で負けるルートを避けるためヤドキングダイマックスさせてドヒドイデを処理。相手もヤドキングダイマックスからダイアースでヤドキングの処理を試みるもギリギリ耐えて、再生力サイクルが続く。ただ、最後はこちらの持ち時間が尽きてしまい負け。
敗因は未来予知を失念してアーゴヨンを失ってしまったこと。相手ヤドキングが疲弊したタイミングに合わせてダイマックスを使えていれば有利に試合を運べていたでしょう。また、アーゴヨンを失った直後の死に出しで持ち時間を大きく使ってしまったので、そこでのプラン形成を素早く行えていれば終盤もう少し戦えた可能性があります。