2023年春にワールドベースボールクラシックが開催されます。
今年はメジャーリーグではダルビッシュ有・大谷翔平の目覚ましい活躍があり、国内では村上宗隆が三冠王になるなど日本代表にとって明るい話題が多いですが、チームとして考えたときに野手は選ぶ人の野球観によって結構違ってくるように思いました。
・・・ので、自分ならどう選ぶかを勝手に考えてみました。
WBCに登録できる選手は28人となっていて、13人を投手に使う想定で15人の野手を選びました。ただし、大谷翔平は投手登録の1人として考えています。
なお、選手が大会に参加できないケースは考えていないです(あくまで野球観の違いを楽しむための企画なので)。
【捕手】
中村悠平(東京ヤクルトスワローズ)
甲斐拓也(福岡ソフトバンクホークス)
坂倉将吾(広島東洋カープ)
【内野手】
坂本勇人(読売巨人ジャイアンツ)
村上宗隆(東京ヤクルトスワローズ)
源田壮亮(埼玉西武ライオンズ)
宮崎敏郎(横浜DeNAベイスターズ)
牧秀悟(横浜DeNAベイスターズ)
山田哲人(東京ヤクルトスワローズ)
【外野手】
鈴木誠也(シカゴ・カブス)
吉田正尚(オリックスバファローズ)
塩見泰隆(東京ヤクルトスワローズ)
近本光司(阪神タイガース)
佐野恵太(横浜DeNAベイスターズ)
柳田悠岐(福岡ソフトバンクホークス)
【選手の選定】
野手はポジションごとに確実にNo.1と言える選手が少ないように感じました。昨年の東京五輪を中心にこれまで日本代表を支えてきたものの直近の2022年成績が少し奮わない選手や、逆にここ数年でブレイクの兆しを見せているものの国際大会の経験はない選手…と比較したときに経験と実績のどちらに重きを置くかで選び方が変わりそうです。
個人的にポジションNo.1と思えるのはショートの坂本勇人とライトの鈴木誠也のみだったので、まずこの2人を1試合フル出場するメンバーとして選びました。また、キャッチャーはヤクルトの中村悠平・ソフトバンクの甲斐拓也・広島の坂倉将吾を選ぶことにします。キャッチャーで上位打線に置きたいほど打撃が優れている選手はおらず、下位打線に置くことを考えると守備重視で他ポジションとは独立して選ぶことができます。攻守の総合力を見た中村、東京五輪での経験と守備を買った甲斐、その2人の保険で代打や内野起用もできる坂倉、という選び方です。
打線を考えるときに、ヤクルトの村上宗隆・エンゼルスの大谷翔平・オリックスの吉田正尚、の3人が打撃では他の選手とは群を抜いていると感じたので、この3人を上位打線に置きたいと思いました。この3人の守備位置ですが、村上はサード・大谷は指名打者・吉田はレフトとなるので、センターに守備範囲の広い選手を起用できれば守備面は許容できるラインでしょう。。
そのセンターですが、守備範囲を重視した上で打撃も悪くない選手となると、ヤクルトの塩見泰隆・阪神の近本光司・中日の岡林勇希らが候補になるでしょうか。チームとしては試合終盤に吉田正尚の守備固めができる選手も欲しいので、ここでは2人選ぶことにして数年単位で実績がある塩見と近本をチョイスします。
一旦、ここまでを整理します。
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捕手:中村、甲斐、坂倉
内野手:坂本、村上
外野手:鈴木、吉田、塩見、近本
指名打者:大谷
(大谷を除く15人選出に対して9人決定)
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あと6人に対して、二塁手・一塁手・内野複数守備・村上の保険・吉田の保険は欲しいです。
内野を複数ポジションこなせるバックアップとして西武の源田壮亮を選びたいです。坂本が年齢を重ねてきているので、ショートの守備では源田の方が優れているようにも感じますが、打撃を加味するとまだ坂本に軍配が上がるでしょうか。また、そういった事情や現時点で二塁手の選定にも決定打がないことを考えると、最低限守りはスペシャルにこなせる源田を控えに置いておけるのはチームとして大きそうです。
次に村上の保険としてDeNAの宮崎敏郎を選びました。もし村上が出場できなくなった場合に、現時点では源田をサードとして起用はできるものの攻撃力がガタ落ちしてしまいます。なので、打撃能力がある三塁手はもう1人欲しいと思いました。
また、吉田の保険としてこちらもDeNAの佐野恵太を選びました。打率の良い外野手は他には日本ハムの近藤健介・松本剛や中日の大島洋平がいますが、一塁手の選定に決め手がない中で佐野はファーストも守れる点で融通が利きやすそうです。
ここまで後回しにしていた二塁手は、DeNAの牧とヤクルトの山田が筆頭でしょうか。牧は2021年の新人王で2022年もDeNAの4番打者として成績を残しています。山田は東京五輪でも1番打者として大会MVPを獲得するなどチームを牽引していますが、2022年シーズンの成績が期待値からするとそれを大きく下回るものになっています。実績と経験どちらを選ぶかになるのですが、現状セカンドを守れるのが源田しかいないことを考えると2人選んで好調な方を使う方針が良いと思いました。
これで残りは1人です。ファーストの選手を決めていないですが、村上・山田・佐野が一応守ることはできるので、必ずしも一塁手から選ぶ必要もなさそうです。
色々とあるのですが、最終的には外野手の柳田悠岐を選びました。打力を重視する方向で打順を組むケースができたときに、守備力をそこまで落とさずに実現できるポジションがセンターしか空いておらず、そこに柳田を組み込む余地があると感じたからです。
【打順例】
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1.大谷(指)
2.坂本(遊)
3.吉田(左)
4.村上(三)
5.鈴木(右)
6.佐野(一)
7.塩見(中)
8.中村(捕)
9.牧(二)
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4番村上からスタート。1番打者は重要だと考えていますが、出塁率・スピード・インパクトを考えたときに本調子の山田以外に適任が見当たらなかったので、とりあえず大谷を1番に据えることにしました。吉田をどこに置くかで、他にも同等の選手がいるなら6番に置きたいですが、そうではないのでもう少し上位に絡む位置に置きたいです。選球眼や出塁率を考えると村上と前後するなら前の方が良いと考えたので3番にしました。
村上の直後となる5番は昨年まで日本代表で4番を打っていた鈴木誠也。センターの守備範囲に期待している塩見or近本は7番。特に7番から始まったときに1番大谷が4番にあたるようなイメージでパワーが落ちていく分スピードで得点能力を補いたいという考えです。
残るポジションはキャッチャー・ファースト・セカンド・ショート。長打が一番少ないキャッチャーの中村を下位打線の繋ぎと見て8番に。一番小技が利くのが坂本だったので2番に(2番最強論は他にも優れた人がいるときにやるべきでそうでないときに消去法で繋ぎや小技が選択されるという考え)。6番はポイントゲッターとなるので打率が高い佐野、最後に牧を9番に入れました。
【ちょっと悩んだけど選ばなかった選手】
〇周東佑京(ソフトバンクホークス)
…過去の日本代表でも代走を中心に素晴らしい走塁技術を披露していますが、代走専門の選手を置けるほどチームに余裕はない印象です(複数守備こなすことはできますが高いレベルというわけでもないと思うので)。
〇森友哉(西武ライオンズ)
…強打が売りですが、相対的には上位打線にくる感じではなさそうで。下位打線に置くなら総合力か守備特化だと思ったので、中村・甲斐を優先しました。
〇山川穂高(西武ライオンズ)
…日本に数少ない魅力的なホームランバッター。打率が高くないことが気掛かりで、打てなかったときに守備や走塁で貢献できる感じでもないので、枠がもう1つあればという感じでした。
〇浅村栄人(東北楽天イーグルス)
…過去の日本代表でもポイントゲッターとして活躍していますが、2022年の打率はイマイチ。それは山田哲人と同じなのでどちらを選ぶかというところですが、もう一人のセカンドの牧がそれほどスピードがないことから、スピード感で山田哲人を選びました。
〇近藤健介(日本ハムファイターズ)
…佐野と近藤のどちらを選ぶかは好みな気がします、日本代表の実績はありますが佐野の複数ポジションと直近3年連続3割20本を推しただけです。
〇松本剛(日本ハムファイターズ)
…今年の成績だけ見るととても優秀なのですが、実は優れたシーンの抜粋しか見たことがなく普段を一度も見たことがないので選べませんでした(この企画やるにあたってそれでいいのかはさておき
〇吉川尚輝(読売巨人ジャイアンツ)
…スピードのあるセカンドということで魅力的でしたが、
〇秋山省吾(広島東洋カープ)
…バッティングは良いですが、ポジションがセンターになる中で少し不安を感じました。数年前なら1番秋山で起用したかったです。
〇岡林勇希(中日ドラゴンズ)
…先述の通りセンターの守備と非凡な打撃を買いましたが、塩見と近本を優先しました。
〇大島洋平(中日ドラゴンズ)
…バッティングはとても良いですが、ポジションがセンターになる中で少し不安を感じました。
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各選手にどういう印象を抱いているかもありますが、どういう野球がしたいかの価値観が見えるもので、個人で選ぶ分には言ってしまえば好みだと思います。
こういう企画を通じて他の方々の野球観に触れることができたらいいなと思いつつ、来年実際に誰が選ばれてどんな野球を見せてくれるのかを楽しみにしたいと思います・・・!