3/4〜3/6にかけて開催されていたwi-fi大会「カントークラシック」のキャラランク。
「大会が始まる前のランクより終わった後の方が意味がありそう」という考え方が少し疑問だったので、意味のあるものになるか確認する意味で作成してみようと思ったのがきっかけになります。
大会が始まる前のランクは机上で考察不足な部分が入る余地が多いことから、終わった後の方がそういった部分が洗練されたものに仕上がるので意味があるということでしょう。キャラランク作成の目的の大半は自分の思考整理だと思っているので、終わったルールの思考を整理しておくことがいつか振り返るときに大事になるということでしょうか(と言いながら後半は考察不足で誤魔化していますが・・・)。
S…(環境の中心的存在となれるスペックの持ち主)
カビゴン、ゲンガー
A+…(環境を担えるスペックの持ち主、安定感が高い)
ヤドラン、カイリュー、サンダース
A…(環境を担えるスペックの持ち主、多少不安定)
ニドキング、ピクシー、カイリキー、フーディン、スターミー
B…(環境の一部となりえるだけのスペックの持ち主)
フシギバナ、ニドクイン、モルフォン、レアコイル、ナッシー
サイドン、ラッキー、ラプラス、プテラ、サンダー
フリーザー
C…(単体としてのスペックは高いが専用の構築が必要)
カメックス、キュウコン、ダグトリオ、ドククラゲ、ゴローニャ
パルシェン、マタドガス、アズマオウ、ギャラドス、メタモン
シャワーズ、オムスター、カブトプス
D…(単体としての能力はあるが構築の難易度が高そう)
リザードン、バタフリー、ラッタ、ライチュウ、サンドパン
プクリン、ペルシアン、ウツボット、ギャロップ、ベトベトン
マルマイン、バリヤード、カイロス、ファイヤー
E…(その他考察不足)
ピジョット、スピアー、オニドリル、アーボック、ゴルバット
ラフレシア、パラセクト、ゴルダック、オコリザル、ウインディ
ニョロボン、ドードリオ、カモネギ、ジュゴン、イワーク
スリーパー、キングラー、ガラガラ、サワムラー、エビワラー
ベロリンガ、モンジャラ、シードラ、ストライク、ルージュラ
エレブー、ブーバー、ケンタロス、ブースター、ポリゴン
S,A+,Aランクについては個別を続きから。
○カビゴン(Sランク)
S+ランク(「採用しない理由がない」)に置いてもいいと思えるこのルールの代表的なポケモン。弱点が格闘だけであり耐久数値が高いので打たれ強く、攻撃も高めなのでタイマンで勝てる相手が非常に多い。
努力値配分によって対応できる範囲が大きく変わることもさながら、技のレパートリーも豊富であり型が限定されないところも強みだと言える。特に、このルールでは「安易な小さくなるの手軽な対策になり、追加効果が強力なのしかかり」「高速アタッカーを逃さずに狩る追い打ち」「高耐久ポケモンを崩す地割れ」「バトンタッチや積みの対策となる吹き飛ばし」と想定されるポケモンに対して自然に対抗手段を持つことができる。これに加えて、鈍い・蓄えるなどの積み技まで備わっているので完璧に対策をするのは難しい。
弱点は素早さが遅いことであり、上から地道にダメージを重ねれば倒すことができる。そのため、カビゴンとしては回復手段となる眠るを持たせたいが、眠るを持つと素眠りで隙を見せるかそれを防ぐために寝言を搭載して技スペース(対応範囲)を狭くするかになり、その裁量が難しい。
○ゲンガー(Sランク)
優秀な耐性を生かして場に繰り出しやすい高速アタッカー。特攻と素早さが高いだけでなく、補助技も豊富であるため、相手を切り崩す手段が攻撃一辺倒にならない点とカビゴンに弱くない点で評価が高い。
このルールには悪タイプのポケモンが存在しないので、タイプ一致のシャドーボールを半減できるのはノーマルタイプのみと通りが良く、シャドーボールを無効で受けられたとしてもゲンガー自身もノーマル技に耐性があるのでその相手から即死させられることは少ない。そこで鬼火や催眠術などの状態異常を絡めながら攻めていける点が強力。特に鬼火は長期戦になりやすいシングル66において大きな定数ダメージになり、ゲンガー自身が追い打ちで狩られることを避けたり不意打ちを避けつつそれ以外の技を打たれても安定する手になる。
弱点はエスパータイプでフーディンやスターミーには上から一撃で倒されてしまうが、エスパー自身もゴーストタイプが弱点であるためゲンガーに交代で繰り出すことはできない。因みに、このルールで最も強力な先制技であろうカイリューの神速を無効化できる点も優れている。
○ヤドラン(A+ランク)
高い物理耐久が特徴的なポケモン。耐久ポケモンの割には、エスパータイプなので自身の攻撃が相手に一貫しやすく、補助技も優秀なので安易な受け出しを許さないところで評価が高い。
その強さを支えているのは特性の再生力で、これにより交代で繰り出して消耗しても回復技を選ぶ行為をしないで済む。その際に打つ技としても、「タイプ一致で火傷で後続に負担を掛けられる熱湯」「半減されづらいエスパー技」「対面の相手にも交代先にも一貫しやすい電磁波やあくびといった状態異常」などが挙げられて、安全に受けるのは難しい。物理耐久が高いので特殊攻撃で突破を図りたいが、瞑想を持てば特殊ポケモンとも打ち合いができる。
どこかで「ヤドランは再生力で回復するからステルスロックが効果を発揮しにくい」という話を聞いたことがあるが、ステルスロックがないと交代を繰り返して消耗したヤドランを回復させる動きをさせやすくなってしまうので、一概にそうは言い切れない。
○カイリュー(A+ランク)
このルールで最も種族値の高いポケモンで唯一のドラゴンタイプ。ドラゴン技に耐性のあるポケモンはフェアリー3種と鋼1種しか存在しないので非常に通りが良い。高速アタッカーの対処が難しいこのルールで、最も強力な先制技持ちという点で評価が高い。
ドラゴン技と神速さえあればある程度打ち合って戦うことができるが、その他では竜の舞と羽休めが目を引く。竜の舞は一度使うことができればこのルール最速のマルマインまで抜き去ることができて、通りの良いドラゴン技でより一貫をとることができる。羽休めはカイリューの優秀な種族値を活かしてサイクルに参加させる動きがしやすくなる。
ステルスロックでHPが1/4削れてしまうとはいえ、弱点を突かれない限りは一撃では倒れないので動きやすい方だと言える。ドラゴン技の効かないピクシーに対してもアイアンヘッドの追加効果次第では突破も見込めるので決してどうにもならないわけではなく、対処の難しいポケモン。
○サンダース(A+ランク)
このルールで2番目に素早さの高い高速アタッカー。一貫性をとりやすい電気タイプの攻撃技をメインに、受けづらい高速アタッカーの更に一歩上をいく点で評価が高い。電気タイプなので高速の弱点である麻痺状態にもならない。
相手を一撃で倒す火力があるわけではないのでタイマンなら打ち勝てるポケモンも多いが、自らはダメージを負わずに相手を削る動きができるボルトチェンジが強力。地面タイプのポケモンを採用していないと、ボルトチェンジで不利対面を作られながらいつの間にかサンダースが一貫している状況になることは多々ある。また、癒しの鈴や願い事など味方のサポートに繋がる補助技を使うことができ、高い素早さから行動保証を得られるのでその仕事に確実性がある点でも評価できる。
蟻地獄のダグトリオに捕まってしまう恐れはあるが、バトンタッチを採用していれば対面から逃げることができるし、場合によってはめざめるパワーで返り討ちにできる。サンダースに安定して交代で出せるのはサンダース自身である。
○ニドキング(Aランク)
ステルスロックのダメージが少なく電磁波や毒々を無効化できる優秀な耐性と攻撃の受けづらさが魅力なポケモン。物理特殊との型が読みづらい・先制技の不意打ちを覚える・一撃必殺が使える・ステルスロックを覚える、と技のレパートリーも豊富。
主流の型として考えられるのはステルスロックを挿しつつ特殊技をメインに相手に負担を掛ける型。特性の力ずくで威力が1.3倍される攻撃が多く、タイプ一致のヘドロウェーブ大地の力がその恩恵を受ける特殊型の方が火力が出やすい。冷凍ビーム・大文字・シャドーボールなどその他のウエポンも力ずくの効果を適用するものが多い。
中速のポケモンが極端に少ないルールなので、CSに振り切るかHCベースの配分がメジャーだと思われる。ニドクインに比べて耐久は高くないが、蓄積ダメージが重なると耐久の差は誤差の範囲と言っても過言ではなく、耐性を活かして出せる回数はあまり変わらなさそうなことから相手に負担を掛けられるニドキングの方が評価は高い。
○ピクシー(Aランク)
数少ないフェアリータイプの中で最も性能の高いポケモン。持ち物がなく瞬発的な火力を出しづらいこのルールで積み技の効果を無視して一方的に積み技を使える特性の天然が強力。一方で味方をサポートする技も豊富にあり別の特性であるマジックガードも蓄積ダメージの多いシングル66ではかなり有用な特性。
天然積みピクシーを主軸にする場合は無対策の相手には勝てるものの、このルールの中でトップクラスに評価の高いカビゴンに「小さくなる→のしかかり」「コスモパワー→地割れ」「身代わり→吹き飛ばし」と対抗手段を自然に持たれやすいので相性が良くない。相手を疲弊させて終盤に瞑想を使ってそのまま薙ぎ倒していく扱い方が強そう。
アロマセラピーや電磁波など補助技を使う役としても強力だが、フェアリータイプにありがちな「タイマンによる打ち合いは強いものの交代から繰り出す余裕はそれほどない」傾向にある。ステルスロックも覚えるが相手の積み技のストッパーと位置付けるなら序盤に繰り出して疲弊するわけにはいかないので、うまく使えないことも多い。呼びこむ相手が毒タイプを中心に受けづらいポケモンばかりなので、何も考えずに採用しても強いわけではないという意味でこのランク。
○カイリキー(Aランク)
このルールで最も評価の高いカビゴンに対して強い格闘タイプの中で最も性能の高いポケモン。覚える攻撃技も多いので、一部のポケモンでしか安定して受けられないところが強力。
特性のノーガードを利用した爆裂パンチの一貫性が強力で、相手を混乱させてしまえばこちらが受ける負担を少なくできたり無理やりそのまま突破することも不可能ではない。ただ、耐久ポケモンを崩すために一撃必殺が飛び交うルールなのでリスクも高く、特にカビゴン対策として採用されるカイリキーが地割れカビゴンに後出しできないようでは困りそうなので個人的には根性推し。根性であれば相手の毒菱を利用することができたり、寝言を持たせた場合に催眠対策として機能しやすい。
耐性があるわけではないのでカビゴンに直接交代で繰り出せるわけではなく、高い物理耐久と再生力を持つヤドランの突破が困難。とはいえ、ヤドランがいないと受けるのが困難であり、ノーガードの場合は混乱からヤドランを押し切れる可能性まで秘めていることから評価は高め。
○フーディン(Aランク)
このルールを代表する高速アタッカー。特攻と素早さが高く、無効化されないエスパータイプの技で相手のHPを削りきる動きが単純ながら強力。特性のマジックガードは火傷やステルスロックなどの蓄積ダメージを受け付けないので低耐久のフーディンの耐久を支える意味で強力。
メインウエポンはラッキーを突破できるサイコショックが有力で、エスパータイプへの打点としてシャドーボールを持たせればすべての相手を等倍以上で攻撃できるので、終盤まで温存して削れた相手を一掃していく動きが強い。残る技スペースには身代わり・アンコール・瞑想などを採用すれば突破力を上げる動きができる。
削った相手を倒す能力は高いものの、他の高速アタッカーと違って攻撃することでしか相手を崩せないので相手が万全の状態にあるときは不利になりがちであり、耐性の少なさから交代で繰り出す動きがしづらいことや麻痺した瞬間に機能しなくなる点でこの位置。
○スターミー(Aランク)
このルールを代表する高速アタッカーの1匹。特攻がそこそこ高く、無効化されないエスパータイプの技を軸に攻める動きが強力。交代に対しても効果が適用されるアナライズも、高速アタッカーの弱点である麻痺に強い自然回復もどちらも強い特性である。
フーディンに比べると火力は一回り劣るものの、攻撃技の種類が豊富で弱点を突いて攻撃できる面では攻撃範囲は広いと言える。また、中速相手にはエスパー技一本でもそこそこ戦えるので、ラッキーやカビゴンで受けに来たところをコスモパワーなどで起点にする動きもできる。高速スピンでステルスロックの駆除ができるポケモンとしても、ステルスロックを無効にするゲンガーに対して強いのがポイント。
型がや技構成が判別しづらく、受けに出したいポケモンの数値が万全な状態でないと受けるのが難しい点からこの位置に置いているが、使う側に回ると数値も技も足りなく感じる意味ではランクを1つ落としてもいいのかもしれない。