「竜王戦2024挑戦者決定戦」使用パーティ~コライドン+泥掛け瞑想クレセリア~

1/19~1/21にかけて開催されたインターネット大会「ポケモン竜王戦2024挑戦者決定戦」に参加しました。

 

結果は奮わず28-17で最終1630程度。
パーティの納得度合からすると妥当な結果です。ただ、2023年12月以前の仲間大会では75%程度の勝率を出せていて、それを踏まえるともう少しくらいは勝てると見込んでいたので、仲間大会の結果をそこまでアテにしてはいけないという学びになりました。

 

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〇ガチグマR(はがね) ひかえめ しんがん
195-×-141-198-117-73 H.52 B.4 C.196 D.252 S.4
ブラッドムーン、ハイパーボイス、だいちのちから、しんくうは@きあいのタスキ

 

クレセリア(じめん) ずぶとい ふゆう
227-×-167-98-147-107 H.252 B.172 C.20 D.52 S.12
アシストパワー、どろかけ、めいそう、つきのひかり@たべのこし

 

〇コライドン(ほのお) いじっぱり ひひいろのこどう
207-179-136-×-137-163 H.252 A.60 B.4 D.132 S.60
ドレインパンチげきりんニトロチャージつるぎのまい@ラムのみ

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【構築概要】
伝説枠にコライドンを選択した対面構築。
初手ガチグマRで相手に大きく削りを入れて盤面を崩してから、コライドンかクレセリアの刺さっている積みアタッカーを通して戦います。
ガチグマR+クレセリアの並びから相手がトリックルームを連想して、こちらのプランニングを見誤る効果も副次的にあります。

 

【構築経緯】

まず、パーティに必須なコライドンかミライドンかの選択です。
両方のアプローチを考えて強いと思った方を使おうと思っていて、個人的にはミライドンの方が強い構築を組める可能性があると感じていたのですが、そちらでも納得度合の高いパーティに行き着くことができず、結果的にコライドンを使うことになりました。

 

コライドンは攻撃性能に優れたポケモンです。
特性・緋緋色の鼓動によってタイプ一致技2種に加えて炎技まで強く使うことができます。また、剣の舞・ビルドアップと攻撃を上げる積み技を使える上に、スケイルショット・ニトロチャージと素早さを上げる攻撃手段まで揃っています。そのため、目の前の相手を起点にして後続のポケモンまで貫いていく対面的な動きが得意です。
ただ、相手も当然コライドン対策は用意しています。汎用性とその対策をコライドン単体で両立するのは難しく、コライドン対策の対策は別のポケモンで担うことになります。対面的な動きの中では、コライドン対策の対策を担うポケモンは、相手の残るポケモンにまで対応できる性能が求められます。

 

そこで着目したのが瞑想クレセリアです。
先述の通り、コライドンが倒しきれなったポケモン+α(この仮想敵にはコライドン・ミライドンも含む)を倒す必要があるため、火力や素早さを高めての殴り合いで対応範囲を広く取るのは難しそうです。その点、高耐久+瞑想は相手が疲弊した段階でぶつければ突破手段を持つポケモンは限られていると感じました。
また、泥掛けという技に着目しました。炎テラスが多いコライドン・ミライドンの弱点を突ける技となっているので処理速度が速く、耐久戦術が苦手な急所・挑発・アンコールなどに対しても命中率を下げることで負けにくくなります。


最後にこれらの積みポケモンを活かすための先発ポケモンを決めます。
対面的な動きが求められると初手のコライドン・ミライドンにある程度対応できる必要があるため、気合の襷を持たせてある程度打ち合いもできるポケモンが候補になります。
ハバタクカミ・オーロンゲと試してからガチグマRに辿り着きました。クレセリアを地面テラスで使う関係でドオー・グライオンの対処が難しく、ガチグマは先発での打ち合い性能をある程度持ちながらそれらの構築に強く出れると考えました。
ただ、最終的にはコライドンもラムの実で採用するほど毒持ちに対しては厚めに見ていることもあるので、汎用性も考えてオーロンゲを採用しておいた方が良かったかもしれません。

 

【個別解説】

★ガチグマR

<持ち物:気合の襷>
初手でコライドン・ミライドンと対面したときの行動保障として気合の襷。
蜻蛉帰りで逃げられる行動にはテラスタルを温存したいため、テラスタルせずに動けることを意識しました。
<テラスタイプ:鋼>
毒状態の回避とミライドンの電気以外の技を耐えることを意識して鋼を選択。
クレセリアが苦手なドオー・グライオンを崩す、初手ミライドン+TOD狙いの受け回し相手にHP不利を取らせないなど、特定の相手に使うことを想定しています。

<技構成:ブラッドムーン、ハイパーボイス、大地の力、真空波>
タイプ一致で高威力のブラッドムーン、先制技の真空波はほぼ確定。残りはグライオンを意識したハイパーボイスとキラフロルを意識した大地の力としました。
あくび・ボディプレス・カウンターなどは刺さる場面もありましたが、相手の動きによっては失敗に終わるケースも多かったので不採用。ヘビーボンバーはハバタクカミを一撃にできる点が魅力でしたが、攻撃に努力値を振る必要があったので採用を渋りました。

<実数値:195-×-141-198-117-73 H.52 B.4 C.196 D.252 S.4>
素早さは最遅イダイトウ-1。C187ハバタクカミのムーンフォース2発耐え(約87%)、鋼テラス時にC187ミライドンのフィールド拘り眼鏡流星群1.5発耐え(約71%)。残り特攻。
気合の襷を持たせているので基本的には特攻重視。振り切ってもブラッドムーン+真空波でハバタクカミを倒すことができなかったので行動保障を持たせるために特殊耐久に寄せた配分にしました。

 

クレセリア

<持ち物:食べ残し>
泥掛けを採用したので相性が非常に良い永続回復の食べ残し。
アッキの実は発動が一度きりなので、何度か交代を挟むような展開で活きづらいことも採用しづらい要素になりました。

<テラスタイプ:地面>
ミライドンに押し負けないこと、泥掛けを強く使うこと、を意識して地面を選択。
毒にするとグライオン・ドオーなどの処理が楽になりますが、それらはガチグマにテラスタルを使って対処しようと思いました。

<技構成:アシストパワー、泥掛け、瞑想、月の光>
瞑想型で採用することにしたので、瞑想・月の光は確定。メインウエポンは積みさえすれば高威力で使えるアシストパワー。最後の技にはサブウエポンが欲しく、泥掛けを採用しました。
泥掛けは既に記載した通りで、地面テラスで火力を上げることでコライドン・ミライドンの処理速度を早める技になり、耐久をする上で厄介な急所・挑発などに強いです。交代先にも一貫しやすい技となるので、相手が疲弊した状態からの詰め性能を高くできます。

<実数値:227-×-167-98-147-107 H.252 B.172 C.20 D.52 S.12>
A187コライドンの晴れ逆鱗を食べ残し込み2発耐え。C187ミライドンのフィールド拘り眼鏡竜の波動を通常時・ランク+1時で受けて食べ残し込みで2発耐え(255/256)。ランク+1テラス泥掛けでH175-D121コライドン2発(234/256)。残り素早さ。

 

★コライドン

<持ち物:ラムの実>
カバルドンのあくび・ドヒドイデの毒を対策するためのラムの実。
これらのポケモンは普通には積みを展開させてくれないため、コライドン側で崩す必要があると感じたので、それを実現できる持ち物にしました。
<テラスタイプ:炎>
ニトロチャージの火力を上げながら氷・フェアリーなどの弱点を消せるなど攻防に優秀な炎を選択。
最メジャーですが、敢えて違うテラスタルを選ぶ理由もありませんでした。

<技構成:ドレインパンチ、逆鱗、ニトロチャージ、剣の舞>
素早さを上げるニトロチャージ、メインウエポンになるドレインパンチ、ラムの実と併せてカバルドンドヒドイデを突破するための剣の舞。最後の技はランク+2でコライドンを一撃にできる逆鱗を選択。
コライドン単体としてはスケイルショット型やビルドアップ型が強いと考えていましたが、先述の通り受けの一部をコライドンで返り討ちにする目的でこの構成になりました。ドレインパンチで回復できるので剣の舞を積極的に選びやすくはなっています。

<実数値:207-179-136-×-137-163 H.252 A.60 B.4 D.132 S.60>

最速ミミッキュ抜き。A205コライドンの晴れ命の珠インファイト耐え(15/16)。C200キラフロルのマジカルシャイン耐え(14/16)。残り攻撃。
剣の舞を積極的に積んでドレインパンチで粘り強く戦う型にしたので耐久を重視。特殊方面は保険の意味合いが強いですが、攻撃や防御をより伸ばす配分ももっと検討すべきでした。

 

【構築総評】

使っていて楽しいパーティではありましたが、冒頭でも書いた通り納得感はそれほどありません。
特にガチグマRの採用です。これによって確かにグライオン系統への安定感は上がりましたが、代わりにコライドンへの安定感を失うことになりました。仲間大会の中ではどうにかなっていましたが、フレアドライブがなかったり強化アイテムではなかったりと巡り合わせによるものもあったので、本番大会がそこに祈願するような形になったのが良くないと思います。
また、この構築を保険に持っておいてミライドンの構築を考えるアプローチをしていましたが、その中でもコライドンの型はもう少し深掘りできた可能性があると思います。例えば、ガチグマをの採用で相手コライドンの素早さ起点になりやすくなっていますが、こちらのコライドンをオボン+ビルドアップ型で採用すれば打ち合いを制する型にできました。また、スケイルショット+アイアンヘッドの型なら汎用性と苦手への対策をある程度担えるので、他のポケモンを採用するなど選択肢が広がったと思います。

 

【おまけ1:採用を検討していたオーロンゲ】

〇オーロンゲ(地) いじっぱり いたずらごころ
181-166-104-×-96-104 H.84 A.92 B.148 D.4 S.188
ウルクラッシュ、じだんだ、でんじは、すてゼリフきあいのタスキ

・A200マンムー地震++氷の礫耐え(255/256)
・C205ミライドンのフィールドボルトチェンジ+砂ダメージ耐え(15/16)
・麻痺したテツノツツミ抜き
・残り攻撃

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気合の襷を盾に先発のポケモンと打ち合う。悪戯心なので電磁波を入れて退場するか捨て台詞で起点にするかを選ぶことができる。特に後発のクレセリア・コライドンとも回復手段を持っているので、交代で繰り出してダメージを受けることがそれほど気にならない。先発キラフロルの対策として地団駄を採用しているが、不意打ちを採用できるとハバタクカミなどにも強い。
ガチグマに比べて、ハバタクカミやコライドンに電磁波を入れながら味方コライドンに繋げられるので、コライドンのテンプレ系統に対する勝率は安定しやすい。

 

【おまけ2:大会終了後のコライドン改善案】

〇コライドン(炎) いじっぱり ひひいろのこどう
202-202-136-×-121-163 H.212 A.228 B.4 D.4 S.60
けたぐり、げきりんニトロチャージ、ビルドアップ@オボンのみ

・A187コライドンの晴れけたぐりを通常時とBランク+1時でオボン込み2発耐え
・最速ミミッキュ抜き
・ランク+1の晴れけたぐりでH207-B136コライドン1発(13/16)
・最速ミミッキュ抜き
・HP偶数(カタストロフィ意識)
・地球投げ4発耐え

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強化アイテムのないコライドンに対して、ビルドアップから入ることでタイマンを制する型。単純にオボンの実の汎用性は高く、ドレインパンチ採用時にやりたかった「積み技を使う際に削れてしまっても打ち合える」状態を維持しやすい。
ドヒドイデ突破のために逆鱗を採用しているが、ラムの実も剣の舞も採用していない状態ではそれは叶わないので、諦めてフレアドライブアイアンヘッド・やけっぱちなどを採用するとより汎用性は高まるか。