2011年のプロ野球クライマックスシリーズが始まります

プロ野球は今日からクライマックスシリーズです。


ヤクルトの石川雅規が中日の優勝マジック1の時点で「CSもあるので、残りも精一杯やる」というコメントをしているのを見ました。確かに、この時点でヤクルトはCS進出が決定しています。石川が先発した試合の直後であったので石川がシーズンの試合に登板することはもうないと思います。そういう意味では石川がやるべきなのはCSに向けて調整することなのでこのコメントは当然のように思えます。しかし、中日のマジックが1ということはまだヤクルトにも優勝の可能性が残っています。CSがなければ、石川にできるのはヤクルトが勝ち中日が負けることを祈ることしかできません。なぜならこの状況で価値のあるものが優勝だからです。しかし、石川がCSに向けた準備をするということは優勝に対する価値がやや希薄になっているということなのかと思います。祈っているだけで結果が変わるとは言えないので調整を行うことは大事ですが、せめて優勝チームが確定してからそういう言葉を聞きたかったです。


そんなわけでシーズンの優勝の価値が昔に比べて薄くなっています。
特に私としてはいつの間にか決まっていた感覚なのですが、CSでシーズン2位チームと3位チームが戦うのをファーストステージと言い、その勝ち上がりチームとシーズン1位のチームが戦うのをファイナルシリーズというようです。なぜファイナルなのかがよく分かりません。CSシリーズのファイナルという意味だとはまあ分かりますが、CSは日本シリーズに進出するチームを決めるために存在すると思っていたので“ファイナル”の位置づけは日本シリーズに来るものだと思っていました。ですが、“ファイナル”がCSの決勝に来るということは、日本シリーズとは独立したものであって日本シリーズ進出チームを決めるためにCSがあるのではなくて、CSで勝ったチームが日本シリーズに行けるくらいの意味合いに感じます。


あとこれもいつの間にかですが、CSのファイナルステージは先に4勝した方が勝ちになりますよね。1勝のアドバンテージがあるとは言えど4勝という数字は日本シリーズと変わらないところが日本シリーズの価値も下げています。
因みに、交流戦の導入でセ・パが戦いあうという意味では日本シリーズで今までに見れない対戦を見れるというのを実現させてしまうため日本シリーズの価値が下がったように見えますが、日本シリーズはそのシーズンでリーグを制覇したチームの対決という部分に価値があるのでその点ではあまり感じません。本当に強いチーム同士の対戦となれば日本シリーズはそれでいいのです。


ただ、ルールが存在する以上勝ったチームが偉いのだから、CSに賛成反対の云々は特にありません。勝ったチームが偉いという考え方からはダルビッシュが無理に1試合登板して勝ち星でリーグ最多の田中将大に並ぶ可能性を捨ててCSの試合に備えて準備したというのは非常に評価できます。