トリプルバトルの初手の配置

トリプルバトルの初期配置について。
運ゲーと言われることが多いですが、そうは思わないので。



まず、トリプルバトルは6匹のポケモンを見せ合って場に出す3匹を選出するルールです。選出の際にそのポケモンが何番目かが振り当てられて自分から見て左側に1番目のポケモンが来てそのまま順番に右側へ並びます。なので、自分が1匹目に選出したポケモンの正面にはダブルなら相手の2匹目、トリプルなら相手の3匹目のポケモンが並びます。ダブルバトルの場合は初手で出すということが決まっていれば1匹目と2匹目の順番はどちらでも変わりはないのですが、トリプルバトルの場合は1匹目と3匹目のポケモンが相手の3匹目と1匹目のポケモンに特性や技などを届かせることができません。しかし、相手の配置が分かるのは初手でお互いのポケモンを出し合ったときであり、その時点で1匹目と3匹目が入れ違ってるだけで戦況が大きく変わる(有利不利がつきやすい)ことも非常に多いです。このため、トリプルバトルは同じポケモンを選出しても配置が違うだけで試合が変わる運ゲーというように考える人が多いようです。


さて、これはあくまで自分の中での定義なのですが、運と巡り合わせという言葉を分けて使っています。
・巡り合わせ→結果が不確定で予測することが困難ではあるものの不可能ではないもの
・運→結果が不確定で予測することも不可能なもの


この定義でいくと、コインを投げて表か裏かの判断は打ち上げた高さや角度・強さなどで予測することができるので巡り合わせ、運というのはそれこそ「シュレーディンガーの猫」で言われる1/2の確率というようなもの(間違えて使ってたらごめんなさい)になります。ポケモン的に言うと、トリプルバトルの初期配置はこの巡り合わせにあたり、運は流星群やハイドロポンプが当たるか当たらないか急所を引くかどうかということでしょう。
トリプルバトルの初期配置が巡り合わせに属するということは予測が困難でも当てることも不可能ではないということです。


例えばランダムマッチには選出に制限時間があります。初手で出す3匹さえ決めれば残りの順番は関係がないのですが、初手で出す2匹が決まっていて残り1匹誰を出すかを考えている場合。ギリギリまで考えていると選出時間内に6匹の選択が間に合わず自動的に選出を決定させられてしまいます。なので、初手で出す2匹(この2匹が端のポケモンと真ん中のポケモンであれば)の選出だけ済ませておいて残り1匹を決める方が制限時間ギリギリまで思考することができます。これを考えているトレーナーがどれほどいるかは分かりませんが。


相手に対して選出パターンが決まっている場合にも予測は不可能ではないです。例えばエルフーンシャンデラテラキオントゲキッスドーブルカポエラーというパーティを使っているトレーナーがトリックルームパーティに対してはエルフーンドーブルトゲキッスという選出をするという風に決めている場合。相手のポケモンを見てトリックルームパーティだと判断したらエルフーンドーブルトゲキッスで決まりなのでそのままの順番で選出する可能性は高いです。因みに、これは実際に経験したことで、ある人の生放送を見ていたときに同じようなトリックルームパーティに対しても順番も変えずにそのまま選出をしていました。初見では分かりにくいですが、予測することに可能性があります(初手で出てくる3匹が予想できるなら相手の6匹の順番から選びやすい順に選んでいる可能性も高いです)。


最後は、少し細かい技選択場面での話です。昔と違ってアンコールを受けた状態で「たたかう」を選択すると自動的に技が決められてしまう仕様ではなくなりましたが、アンコール+金縛りを受けたり拘りアイテム持ちでPPが切れた場合は「たたかう」を選択したらそのまま悪あがきが発動します。特に、最後に技を選択する3匹目のポケモンがこのような状態になったときで何も考えずにとりあえず「たたかう」ボタンで技画面を開こうとするとそのまま相手の選択待ちになってしまいます。このミスを少なくするために悪あがきを発動するのも珍しくないポケモンは3匹目に置くよりは1匹目に置いた方がよさそうです。


このように相手の選出する順番の意図を考えたら1匹目と3匹目の配置が読めることもあるので運ゲーだとは思っていません。もっとも、その配置を予測するのは難しいでしょうが。ただ、真ん中のポケモンが決まっている場合の配置は4通りありますが、結果的には2通りなのである意味対戦中にも起こりうるような二択ゲーとも言うことができます。対戦中の二択は相手の行動を予測して選ぶのでどちらの結果になっても運が絡んだとは言わないのにトリプルの初期配置には運が絡むというのは不思議な話だと思います。


まあ、巡り合わせと運を別のものと考えてるのは私だけだと思いますので、一般的に運ゲーだと言われても仕方がないことですね。ただ、相手の選出を予測しようという試みもせずに二択で不利になったのを「運が悪かった」で処理してしまうのはよくないような気がします。