最遅ドリュウズについて考察

キングドラルンパッパドリュウズ、みんな特性が複数あります。
素早さの上がるすいすいや砂かきの特性を選んでで上から殴ってくることがほとんどですが、敢えて別の特性を選んでトリックルームを利用してから攻めることもできます。特に、素早さに振っていた努力値を耐久に回すことができるようになります。
その中でもキングドラやルンパッパは天候を維持しないと火力を維持できませんが、ドリュウズは火力が天候に依存しないので単体でも運用することができます。というわけで「すなのちから」ドリュウズ



ドサイドンというポケモンがいます。攻撃種族値が140で最遅の素早さが40です。攻撃技には地面タイプのドリルライナーと岩タイプの岩雪崩がありどちらもタイプ一致です。また、浮いているエスパータイプへの攻撃手段として威力120のメガホーンを覚えることができます。


さて、ドリュウズですが攻撃種族値は135で最遅の素早さは83(素早さ下降の持ち物込みで41)です。攻撃技には地面タイプのドリルライナーがタイプ一致で砂の力補正がかかるものには岩雪崩もあります。また、浮いているエスパータイプへの攻撃手段として威力80のシザークロスがあります。


ドリュウズの素早さはトリックルーム下でもやや速いので素早さ下降アイテムを持たせたいです。しかし、普通に使うと持ち物のないドサイドンにパワーと素早さ(遅さ)で負けています。したがって、ドリュウズを選ぶことにまず理由が必要になってきます。ドサイドンとの違いで考えられるのは
1.ドリュウズは速いイメージがある
2.ドリュウズは岩タイプでなく鋼タイプの複合である


まず、前者。冒頭でも書いたようにドリュウズは砂かきを利用して上から攻撃してくるのが一般的です。したがって、選出をする段階での相手の想定を崩す動きをすることができます。実際にはドリュウズに強いポケモン選出されることは特性が砂かきの時と違いがありませんが、ドリュウズの取り巻きを対処するために選出したポケモントリックルームによって行動することができなかったり、ドリュウズが耐久に努力値を回すことで想定していた攻撃で倒しきれないことが出てくると思います。
因みに、ここではダブルバトルで想定していますが、トリプルバトルではバンギラス+クレセリア+ドリュウズと選出した場合に相手はドリュウズを止めることに力を注ぐことが多いのでクレセリアトリックルームを決めやすく、ドリュウズは守るでうまくかわしたりすることもできます。


続いて後者。これは岩雪崩がタイプ一致でないというデメリットも抱えていますが、鋼タイプは岩タイプに比べて半減する技が変わってきます。格闘と地面の弱点は変わらず炎の弱点は増えましたが、水技は4倍から2倍に、草と氷が等倍に、エスパー・虫・ゴースト・ドラゴン・悪・鋼が半減となっています。ドサイドンに比べてトリックルームパーティに選出されやすいユキノオーランクルスモロバレルサザンドラブルンゲルなどに耐性を上げています。前者の項ではトリックルームパーティの読みにくさから選出するべきポケモンにミスを誘えるのが魅力でしたが、こちらではトリックルームパーティに選出されやすいポケモンドサイドンと比べて戦いやすいとしています。
前者の項はカバルドンバンギラスを同時に入れたパーティでのメリットでしたが、後者の項はドリュウズを単騎でトリックルーム下のアタッカーとして採用する際のメリットということになります。


砂トリパだと(バンギラス+)トリル要員+ドリュウズで4匹の選出を窮屈にしてしまいますが、単騎でいけるドリュウズは草や氷に弱くない地面タイプをトリックルームパーティに組み込みたいという要請に応えることができます。「すなのちから」(相手の選出によっては素早さが上がってしまうのを防ぐ非「すなかき」)ドリュウズの採用理由としてはこれが1番大きいのではないでしょうか。


では、実際に配分を考えます。
砂かきでよく使われている耐久無振りのドリュウズは、タイプ一致の弱点攻撃はほぼ耐えない、タイプ不一致の高火力弱点攻撃もほぼ耐えない、という耐久なので攻撃の値を落とさずに耐久に努力値を注ぎ込むとこれらの攻撃を1発耐えることができるようになります。


ドリュウズ ゆうかん すなのちから
201-204-89-×-94-83 H.124 A.244 B.68 D.68 余り4
ドリルライナー、いわなだれ、なげつける、まもる@くろいてっきゅう
・C178ボーマンダの大文字耐え(最大乱数以外)
・C190シャンデラの75%熱風耐え
・A182ガブリアスの75%地震耐え(最大乱数以外)
・A205メタグロスアームハンマー耐え(0.98〜1.00の乱数以外)
・地球投げ(ナイトヘッド)4発耐え
・手助け+ドリルライナーでH187B151メタグロス1発(最大乱数以外)
・ドリルライナーでH167B112シャンデラ確定1発
・黒い鉄球+投げつけるでH180B111ラティアス確定1発


火力をほぼ落とさないで耐久に振るとこんな感じになると思います。ボーマンダの大文字とガブリアス地震の2つに照準を合わせた結果なのでダメージの乱数の変動によっては違う配分を考える方が別の仮想敵への乱数はよくなる部分もあると思います。耐久型ラティアスが黒い鉄球投げつけるで倒せるのはいいところでおおよそA204バンギラスの噛み砕く+砂ダメージと同じ火力になります。ガブリアスの75%地震を耐えるので攻撃が抑えられたローブシンドレインパンチも耐えることはできますし、A165ギャラドスの滝登りやA142ビリジオンの聖なる剣も耐えるようになります。欲を言えば、もう少し特殊耐久が欲しく無振りのロトムハイドロポンプを耐えてほしかったです。


余談ですが、攻撃を205にして防御を下げるとガブリアス地震のダメージの変動が非常に大きいので


ドリュウズ ゆうかん すなのちから
189-205-94-×-100-83 H.28 A.252 B.108 D.116


・・・とするのがよさそうです。攻撃が204でも205でもB151メタグロスへのダメージは変動なく、威嚇が1〜2回入った状態での攻撃力はどちらでも変わらないので攻撃の値を1下げました。
こうやって仮想敵を探していると、H=B+Dが効率的な配分に近い値であっても、最適な配分であるとは限らないと感じます。