『十三機兵防衛圏』の感想(崩壊編)

2022.4.14にSwitch版で発売された『十三機兵防衛圏』をプレイしたので感想。
この作品は「追想編・崩壊編・究明編」の3つで構成されていますが、一応全てが100%になった状態で、この記事では崩壊編(シミュレーションバトル)について書きます。
追想編(アドベンチャー)に関するネタバレはこの記事には含まれていません。そちらはまた別の機会で書くと思います。

 

〇おおまかな感想
〇各世代の機兵について
〇手こずったマップ
〇困ったこと・分かりづらかったこと

 

 

〇おおまかな感想
バトルスタイルは『ストロング』(難易度:高)で最後までプレイしましたが、終わってみると結構おもしろかったです。
序盤のうちはメタチップ数の関係で試せるカスタマイズにも限度があるため比較的単調にしか戦えず、一方で進めている追想編の先が気になることもあって「追想編を進めるための義務」で仕方なくやらされている感覚が強かったです。
ただ中盤になってくると、各キャラクターにも愛着が湧く頃合いなのでカスタマイズで兵装を強化すること自体も楽しく、戦闘の勝手も分かってきているので相手に合わせて一番戦えそうな布陣や戦略を考える部分でも楽しむことができました。
私自身『ファイアーエムブレム』シリーズ(FE)が好きなので、シミュレーションバトルが元々好みだったこともあると思いますが、FEと比べるとクラス(世代)間でのバランスがしっかりしていて、一定数しか連続出撃できないことも相まって13人を満遍なく育てながらそれぞれをバトルで活躍させることができるのは良かったです(FEシリーズはキャラクターごとに作品の中で特定の武器や戦術が圧倒的に強くなりやすかったり各キャラクターの成長率で優劣がはっきりつくことが多い)。

 

〇各世代の機兵に関して

■キャラクターごとの強さ所感
---最終的な役割の重要度による評価---
S…鷹宮、如月
A+…関ヶ原、東雲、鞍部
A…緒方、比治山、冬坂、南、三浦
B…郷登、薬師寺
C…網口
(※兵装カスタマイズが難なくできる終盤時点での評価)

 

■第一世代型機兵(近接格闘型)

攻撃範囲は狭いものの1回あたりのダメージを大きく取れるのが特徴で、特に大型怪獣を倒すことに長けている。
基本性能は『ラッシュ』と『デモリッシュブレード』だけで完結していると言っても過言ではない。特に『ラッシュ』はEP消費0なのに最も火力が出る技でその上WTも短いと初期装備とは思えない性能だった。ただ、どちらも地上にいる敵が対象で空中の敵に対応できないため『E.M.P.アトラクター』系を装備しておきたい。残る兵装は固有のパッシブスキルや『リミッター解除』などで基本性能を強化すると良さそう。『リミッター解除』は一見リスキーに見えるものの、味方やターミナル機能でシールドを付与するとノーリスクで火力に特化できるのでボス級の大型怪獣の処理などに重宝した。
キャラクターとしては関ヶ原が最も使いやすかった。パイロットスキルが発動するケースが多かったり『強制冷却装置』で行動回数を増やせる分ダメージが稼ぎやすいという印象。緒方は『ハイパーコンデンサー』での『デモリッシュブレード』強化のおかげで大型怪獣をまとめて一撃にできることが多いのでマップによって重宝した。比治山は『E.M.P.サラウンディング』があるので緒方より使いやすい面はありつつ、関ヶ原に勝っているところは少ないように感じた。『対空デモリッシュブレード』は『E.M.P.サラウンディング』+『ラッシュ』でも十分に感じて、全体的に素早い移動+シールドで戦うことが多かったので『チョバム装甲』+『ディフェンスモード』を試すこともなかった。

 

■第二世代型機兵(万能型)

近接・遠距離と両方の攻撃手段を持ち、支援機体を召喚するサポート的な動きもできる万能型。
最初のエリアではとにかく『セントリーガン』を設置して持続的に味方を援護する動きが多かったが、敵の数がより増えた中盤は『多連装ロケット砲』が便利に使えることが多く、グラディエーターなど耐久が高い相手も増えた終盤は『プラズマアーク溶断機』で大型を一撃で倒す役割を担う……と万能型の名にふさわしく登場する相手に合わせて動きを変えることが多かった。他にも『ガーディアン』は緊急回避や攻撃範囲への誘引で便利だった(破壊されたときにダメージを与える『ガーディアン・アベンジャー』で使っていたが、あまり効果を実感できなかったのでEP消費が少ない『ガーディアン』でも良いかもしれない)。
キャラクターは最終戦までは東雲が一番使いやすかった印象。移動も含めてやらせたいことが多い第二世代型にとって『ハイパーコンデンサー』によって一手で『セントリーガン』を2機設置できる点が良い。鞍部はEPの低さが目立っていたが、Lv.25以上になって常時発動するパイロットスキルが身についてからで使いやすさが上がった。冬坂は味方を回復させる『リペアエミッター』があるのでチームとして絶妙に火力が足りない中盤では重宝した。この2人についてはそれぞれ固有兵装であり強力な『腕部ピアッシングキャノン』『拡方連装ロケット砲』の存在をクリア後まで知らなかったので、『セントリーガン』を置かなくても十分火力を発揮できるようになっている最終戦付近では実は東雲の評価が一番低くなる可能性はありそう。
また、鞍部・東雲のみが使える『対地貫通ロケット砲』が強力らしいが、一度も使わなかった・・・(

 

■第三世代型機兵(長距離型)

第三世代は遠距離攻撃の特化型。移動速度の遅さと近距離戦闘はネックであるものの、長い射程で広範囲の敵を攻撃できるので、基本的にはターミナル付近に居座り大型怪獣を取り囲む敵を倒す役割を担うことが多い。
序盤はEP消費が激しい割に火力も十分ではなく扱いづらく感じることが多かったが、レベルが上がってきてからは強力な兵装を積極的に使用できるようになるので、評価がガラッと変わった。特に重宝したのは『長距離ミサイル』『ミサイルレイン』の2つで、無数に現れるワーカー・ハンターの処理が格段と楽になった。空中にいる相手を撃墜する『E.M.P.スタナー』は特徴的な兵装ではあるが、ロックオン範囲がキャラクターを中心に決まる仕様で、ターミナル付近で戦いながら遠方の相手をまとめて適用圏内に入れるのが難しかったので、あまり使わなかった。
基も使いやすかったキャラクターは如月。固有兵装の『超長距離ミサイル』が遠方で手が届きにくいツインテールを一撃にできる(『長距離ミサイル』だと2回攻撃する必要がある)点で非常に強力だった。三浦は『主砲メガレールガン』が強みの一つだが、自分がレールガン系の武器を全く使わなかったので評価が難しい。『超大型ミサイル』が名前の通り一撃必殺的に強力で、それを使える点では南を上回っているとも言えるか。南はその『超大型ミサイル』がないのが難点ではあるが、固有の『高精度マシンキャノン』がアーマー貫通でWT3.3秒と性能が高く、『強制冷却装置』も相まってトータルで試行回数を稼げるのが強みなので、マップによって使い分けていた。

 

■第四世代型機兵(飛行支援型)

唯一飛行移動が可能な機兵。縦横無尽に素早く動ける点を活かして味方のサポートをする運用が中心となる。
他の世代に比べて相手を撃墜する能力が低いことから序盤は使いづらいと感じることが多かったものの、『インターセプター』の強化が射出量アップと知ってから使いやすさが上がった(この時点でWAVE3でしたが)。『マルチロックミサイル』は序盤重宝する場面はあったものの基本的に火力不足で終盤は使いづらく、『フレアトーピード』は効果が実感しづらいこともあり、最終的に『インターセプター』+『シールドマトリクス』+防御(EP回復)でターミナル付近から全く動かず、飛行兵の強みである移動を全く活かしていない運用が多かった。
その中で鷹宮だけは攻撃性能が格段に高く非常に使いやすかった。固有兵装の『クアッドレッグスパイク』が『レッグスパイク』のほぼ上位互換になっており、アーマー貫通やパイロットスキルも相まってグラディエーターさえ一撃で倒してしまう破壊力がある。『チョバム装甲』による打たれ強さも含めて近距離戦闘が得意なこともあって、第四世代の移動の強みを最も活かせていたと言える。郷登・薬師寺は『ハイパーコンデンサー』によって『インターセプター』の射出量を増やすことができるがEP消費が激しいので、薬師寺は『強制冷却装置』で支援を回す使い方をしていた。郷登は固有兵装の『テレポートフィールド』が強そうではあったものの最終的に必要になる場面はなかった。そして、網口だけは強みが分からず。。攻撃的なパッシブスキルは持つがそこまで強い攻撃技がなく、サポート支援的な動きをするなら郷登や薬師寺で十分と感じた。

 

〇手こずったマップ

■エリア1-8
ワーカーが大量発生するマップ。ここまでカスタマイズを一切行っていなかったので、数を処理できる兵装が全くなかったこともあって一度失敗。兵装の追加・強化をしたら難なくクリアできました。

 

■エリア3-2
様々な地上怪獣が異常出現するマップ。特にこれまでほぼ出現しなかったグラディエーターが数体出現するのが大きな違いで、この処理に手数を割きながら無数に出現するワーカーやアーマー装備ジモラを相手にする必要があります。
ここで第四世代の『インターセプター』が強化すると一気に性能が上がる兵装であることを教えてもらい、クリア済みマップで何度か戦闘を経てレベルアップした後になんとかクリア。
『超長距離ミサイル』でツインテールを早々一撃で仕留める、『インターセプター』でアーマー持ちに削りを入れて倒しやすくする、『ミサイルレイン』でワーカーを処理する、『シールドマトリクス』を付与しながら『プラズマアーク溶断機』でグラディエーターを速やかに倒す…など一番戦い方を意識したマップかもしれません。

 

■エリア3-10
ハイクアッドEX・アプソスEXが登場するボスマップ。ハイクアッドEXを倒すことでクリアできるマップではあるもののアーマー装備な上に耐久が非常に高いこと、その周りにハンターが無限増援(たぶん)で現れること、から難易度が高く感じました。
1回目は敵を全員倒してハイクアッドEXに集中しようとするものの無限増援に苦戦して失敗。無限増援に苦戦するならそれらを無視してハイクアッドEXだけ早々倒すクリアを目指すものの、ここで5回ほど失敗。ここでは第二世代をハイクアッドEX付近に送り込む戦略を取っていたものの、EP消費の大きい『プラズマアーク溶断機』ではダメージレースを有利に進められず。
アプソスEXによってハイクアッドEXのHPが回復しているように見えたことからも、まずアプソスEX2体を撃破する必要性を感じて、第一世代を2体させる戦術に切り替えた。『リミッター解除』+『デモリッシュブレード』を中心とした第一世代2体戦術に切り替えた。これが功を奏してようやく成功しました。ターミナル機能の『シールド展開』は効果が10秒と長いので、『リミッター解除』しながら『デモリッシュブレード』を2回安全な状態で打てるのが強かったです。
因みに、このマップで困ったことは「なぜかキャラクターの移動が封じられる」「広範囲ミサイルを1体の相手に誘引されてしまう」の2つがあったのですが、どういう敵がこれを発生させているのか実は分かっていないままです(

■最終エリア
直前のエリアで失敗を多く重ねたことから「1回目は失敗前提で挑んでクリアするためのプランを立てよう」という目的で挑んだ(…鞍部くんたちの世界的には1回も失敗は許されないのでアレですけど)。
時間経過が表示されないのでターミナル機能を温存しながら恐る恐る戦っていたら、使用回数を1回残した状態であっさりクリア(評価はDでしたが)。如月が大活躍で、出現した怪獣も多い分倒せばEP回復も凄まじいのでEP満タン付近を常に保ちながら『超長距離ミサイル』『ミサイルレイン』を打ち続けられた点が一発成功の要因でしょう。なお、「相手を倒すとEPを回復できる」仕様に初めて気付いたのはこの場面でしたた(

 

〇困ったこと・分かりづらかったこと
・メタチップでの機能強化(兵装カスタム・機兵強化・ターミナル機能)の上限値が分からず、どの程度つぎ込んで良いかの判断がしづらい
・メタチップでの機能強化に確認画面がなく不可逆であること(「この変更を適用しますか?」という画面があれば上限値の確認などもできるが、ないのでやはり色々試しづらい)
・ターミナル機能の強化をする画面への遷移が分かりづらい(人に教えてもらうまで気付かなかった)
・ターミナル機能を使う際に[決定]ボタンを押すと確認なく実行される(プラズマで攻撃するときは確認(攻撃対象の選択)を挟んでから実行されるが、プラズマの攻撃対象はフィールドにいる敵全員なので確認を挟む必要がなく、なぜこれだけ2回選択の実装なのかが気になる)