カロスダブル見せ合いあり64パーティ案〜シンプルビーム積み暗示〜

ドーブル 大爆発、ダークホール、この指止まれ、ニードルガード@気合いの襷
ジュペッタ 叩き落とす、鬼火、挑発、呪い@ジュペッタナイト
タブンネlv.48 シンプルビーム、癒しの波動、トリックルーム、守る@メンタルハーブ
ヌオー 熱湯、蓄える、影分身、自己再生@オボンの実
ランクルス サイコキネシス、溶ける、瞑想、自己再生@防塵ゴーグル
クレッフィ ドレインキッス、瞑想、身代わり、自己暗示@食べ残し


タブンネのシンプルビームを活用して耐久を上げる積み技を使い自己暗示まで繋ぐパーティ。カロスダブルで使用できるポケモンにはラッキーやピクシーといった単体性能が高くて小さくなるを覚えるポケモンがおらずにトップメタのメガガルーラが攻撃を上げる技を使えることから回避・耐久系の積み技が全体的に軽視されている傾向があるように思えて、制限時間の関係でレーティングモードで使えなくてもオフ会などの対戦では使用できそうなので一度くらいは考えてみたいと思いました。



まず、XYではメガシンカの登場によって攻撃的なポケモンが増加しており、既に書いているようにラッキーやピクシーのようなスペックの高い積み技要員もいないことから普通に小さくなるを使うだけでは厄介がられても押し切られてしまいます。そのためシンプルビームを活用して耐久を上げる積み技を使いながら積み速度を上げるのが良さそうです。
シンプルビームを覚えるポケモンを調べてみると、エネコロロゴルダックマッスグマカラマネロドーブルタブンネとなっており、全体的にファイアローブレイブバードで簡単に縛られるポケモンが多いことが分かります。
カラマネロは自身の特性も天邪鬼であることから馬鹿力で攻撃と防御を上げることができるので、まず嘘泣きでカラマネロを強化してから本命の積みポケモンを後発から繰り出してカラマネロでシンプルビームを当てることでどちらかの積み要員が強化を続けて倒れてしまったところに最後の1匹を繰り出してどちらかに自己暗示を使うようなパーティを考えましたが、嘘泣き1回程度ではカラマネロの特殊耐久が足りない、後発から繰り出した積み要員のための素早さ操作手段を割く余裕がない、などの理由から没になりました。ということから素早さ操作手段であるトリックルームを技スペースに入れられて耐久もある程度高いタブンネを軸にシンプルビームの積みを行うことにします。


次に考えたのは積み要員ですが、積み技はコスモパワー・蓄える・鈍い度忘れ・鉄壁瞑想などという組み合わせで探しましたが、チリーン・メガフシギバナペロリームなどファイアローメガクチートから大きなダメージを受けてしまうポケモンが多く積みが安定しないように思えます。また、蓄えるを使えるポケモンに関してはそこそこ良さそうなのがいるものの、相手がグロウパンチなどの積み技を使用してくるポケモンや急所率を考えるとどうしても押し切られやすくなってしまいます。そこで蓄えるを覚えるポケモンには影分身を両立させて攻撃を回避することで対策を行うことにしました。しかし、蓄えると影分身を覚えて安定した回復技を持たせるとなると最後の1枠で攻撃を行わなければならず、蓄えるを覚えるポケモンの中でも耐久が高そうなカバルドンマルノームは攻撃範囲を広くとれないのでここで却下。最後に残ったのは特性以外で無効化されることのない水技を覚えることができて熱湯の追加効果で火傷を狙って攻撃速度を上げることができるヌオーになりました。
ヌオーは草技が4倍弱点であるためトリックルーム下ではモロバレルナットレイに非常に弱く、今度はこれらに安定する積み要員を探さなくてはいけません。そこで採用したのはランクルスです。ランクルスは溶ける瞑想自己再生を覚えることができるので積み要員としてはそこそこ優秀、攻撃技が一つしか入らないもののタイプ一致で弱点を突けるモロバレルの処理速度が速くなるのが良いところです。こちらから攻撃を仕掛けるパーティではないので、積み終わっても相手の4匹が生き残っていることは多く、タブンネの癒しの波動やクレッフィの自己暗示をモロバレルの怒りの粉で吸い寄せられ続けてしまうと不利になってしまうので、モロバレルを素早く処理できる点はかなり評価できます。


ヌオーやランクルスが1匹積んだ程度では勝てないのでやはり自己暗示要員は必要です。自己暗示要員もファイアローにすぐに縛られないことが求められましたが、クレッフィが自己暗示を使えることに気が付いたのでクレッフィを採用しました。クレッフィはメインウエポンのフェアリー技がヌケニン以外に無効化されることがなく、ドレインキッスによる回復手段が確保できるので事故防止の身代わりを採用するスペースができること、悪戯心の素早さで自己暗示ができるので積み要員を並べていれば攻撃を受ける前に能力変化をコピーできること、溶ける瞑想に合わせた特殊主体のポケモンであること(優秀な自己暗示要員を探すとおおよそ特殊主体のポケモンであるため、仮に積み要員を鈍い度忘れとして自己暗示をしても攻め速度が上がらないという問題があった)、などと自己暗示するのに適正な素質があると感じました。


ここまででタブンネトリックルームからヌオーかランクルスを出して最後にクレッフィで自己暗示することが決まったので、先発でタブンネのサポートをできるポケモンを探したいです。
まず最初に思いついたのは猫騙しが使えて悪戯心の素早さから鬼火をばら撒くことができるヤミラミ。しかし、ヤミラミに脱出ボタンを持たせても相手が攻撃してくれないと交代することができないことと猫騙しや挑発を打ちたいタイミングで脱出すると困ること(特にタブンネ猫騙しを受けてしまうトリックルーム要員なので早々と脱出してしまうとかなりまずい)などが気になります。そこで自主退場技を持ちつつモロバレルメガガルーラに強いポケモンを探した結果、メガジュペッタに行き着きました。ジュペッタは特性が不眠なのでドーブルにも強く、メガシンカすることで悪戯心になり鬼火や挑発をばら撒いて味方のサポートができます。また、置き土産という自主退場技を覚えれば後発の積みポケモンとの相性も良かったのですが習得はできず。
6匹目にはドーブルを採用して先発に出てくるポケモンを制限させつつタブンネのサポートができるようにします。
残念ながら滅びの唄や吠えるに対する対策は全くできておりません。


ドーブルジュペッタトリックルームのサポート要員。
ドーブル猫騙しを両方守るでやり過ごしてからこの指止まれを使ってトリックルームをサポートしつつ、トリックルームのターンを無駄にしないように退場します。退場技はこの指止まれも該当しますが、挑発を受けやすいポケモンばかりなのでスムーズに退場するために無効にされても問題のない大爆発を選びました。
ジュペッタモロバレルやガルーラ絡みで先手で鬼火や挑発を打つことでタブンネのサポートをしていきます。元の特性が不眠なのでドーブルガルーラに対して肝っ玉猫騙しがどちらに飛んでくるか分からなくても眠らされることがないのは良い点でしょうか、しかし、初手の猫騙し+ダークホールを不眠で防いでも次にメガシンカしたターンは悪戯心挑発が打てないのがなんとも言えません。叩き落とすは強化アイテムを撃ち落したり火力重視で。置き土産を覚えると思っていたのですが「おどろかす」と見間違えていただけだったので、「猫騙し、鬼火、挑発、守る@脱出ボタン」のヤミラミを採用する方が良いかもしれません。
レパルダスニャオニクスも考えましたが、挑発を打っている間にグロウパンチの起点にならないところがゴーストタイプの良いところだったのであまりよろしくない感じがします。


タブンネトリックルーム要員。猫騙しが効かずに高火力を発揮するギルガルドメガゲンガーシャドーボールが抜群にならないところが優秀で耐久もそこそこ高めです(レベルが50ならメガガルーラアームハンマー耐えやサザンドラの拘り眼鏡流星群耐えの調整がしっかりできる)。放置されないためと隣が連続して積み技を使うためには癒しの波動が必要で補助技だけで4つ埋まってしまいました。コンボの始動役なのでメンタルハーブを持たせたいですが、素早さ種族値が50とあまり遅くはなくて、トリックルーム下でメガクチートに先手をとって積むためには素早さを47に設定しなければならずレベルを下げなくてはいけないのが懸念でしょうか。モロバレルを見ても強気に動ける黒い鉄球もアリだとは思いますが、挑発がタブンネに通った瞬間ほぼ建て直しができなくなります。


ヌオーとランクルスは積み要員。
ヌオーは蓄えるで防御特防御を上げて要塞化しつつ影分身で急所を対策します。火力を増強するものがないので、特性以外で無効にされない熱湯を何度も打って火傷の追加効果によるダメージ稼ぎを狙います。積む前にファイアローの先制攻撃で半分程度ダメージを受けるので一度きりの発動ですがリカバリーのためにオボンの実を持たせます。
ランクルスは特性が防塵なのでモロバレルに強いように見えますがシンプルビームで特性を変えるので防塵ゴーグルを持たせています。元々の種族値はそこまで悪くないので防御が一気に4段階上がればメガガルーラの恩返しを受けても3割ほどしか削られません。特攻も悪くないので少ない瞑想の回数で火力を出せて攻撃に転じやすいのは良さそうです。


クレッフィは自己暗示要員。
特にメインの積みポケモンであるヌオーがせっかく回避率まで上げているのに火力を上げることができないため、積み技を覚えた自己暗示要員を採用したく保険を掛けるために身代わりも欲しく回復手段も別に欲しいという要望をすべて満たしています。ドレインキッスの威力が低いのが問題で特攻に努力値を回したいところですが、耐久に努力値を振らないと防御4段階上昇をコピーしても身代わりがA182ガブリアスの75%地震を耐えなかったりするので努力値配分は難しいです。


実際に考えてみるとやはり厳しいものがあります。特に、対戦環境で使用率が高いメガガルーラメガクチートファイアローなどに強くない点が手痛く、スペックの高いポケモンを使うとこのような相手を自然と対策できていることが多いのが良いということを改めて確認できます。
今となってはコンセプトが1つのジャンルとして確立していますが、そもそもこのようなジャンルの構築はスペックが高いポケモンでバランス良くまとめられたパーティの穴を突いて勝つ目的が強いので、意識されずに対策されてしまうと使う理由をあまり見出せません。


この類のパーティを使ったことがある方なら分かると思いますが、回避率を6段階上げても攻撃は案外普通に当たります。なのでシンプルビームで回避率だけ上げる使い方はあまり強くない上にシンプルビームを使うポケモンを選出するという制約条件がパーティの幅を狭めるため、シンプルビームは回避率以外の能力ランクも上昇させる使い方が良いです。
また、自己暗示に関しても同じことが言えて、回避率だけ自己暗示しても火力の高いポケモンでない限りは試行回数を稼がれてあっさり当てられ続けて倒れてしまいますし、火力があって耐久が低いポケモンだと自己暗示を使った瞬間に倒されることも往々にしてあるので、あまり信用できません。
ハマったら強いのは当たり前なので、ハマらなかったときにどうできるかを考えたポケモンを選出できるように構築に採用をするのが賢明に思えます。