○トゲデマル ようき ひらいしん
141-150-83-×-93-162 H.4 A.252 S.252
びりびりちくちく、ねこだまし、アンコール、ニードルガード@きあいのタスキ
○カプ・レヒレ ひかえめ ミストメイカー
175-×-136-146-158-114 H.236 B.4 C.140 D.60 S.68
だくりゅう、ムーンフォース、めいそう、まもる@マゴのみ
○ウインディ いじっぱり いかく
181-154-101-108-116-138 H.124 A.76 B.4 D.124 S.180
フレアドライブ、しんそく、じならし、バークアウト@とつげきチョッキ
○カミツルギ ようき ビーストブースト
137-213-152-×-69-177 H.20 A.92 B.4 D.140 S.252
リーフブレード、せいなるつるぎ、みがわり、みきり@クサZ
○ギガイアス ゆうかん すなおこし
191-192-153-×-111-27 H.244 A.156 B.20 D.84
いわなだれ、ストーンエッジ、のろい、まもる@イワZ
○ポリゴン2 れいせい ダウンロード
191-101-126-143-128-72 H.244 A.4 B.124 C.36 D.100
れいとうビーム、おんがえし、トリックルーム、じこさいせい@しんかのきせき
wi-fi大会「ジャパンチャンピオンシップス2017」の全日程で使用。
日程B,C,Eのレート合計が5044で28位。
【構築概要】
「ウインディ、カプ・レヒレ、カミツルギ」(通称AFK)という相性補完に優れた3匹を軸にした構築。
ポリゴン2を加えた並びで受け回しながら少しずつアドバンテージを稼ぐような戦術を基本としており、後手に回りがちなカプ・コケコに対しては避雷針のトゲデマルで圧力を掛けていきます。また、相手に素早いポケモンが多い場合にはギガイアスを加えてトリックルームを軸とした選出で戦うこともできます。
バトルロードグロリア2017で全国準優勝のDJさんの構築を参考に、自分が扱いやすいように調整をしました。
【構築経緯】
AFKの組み合わせが優秀なことは周知の事実です。この組み合わせに高耐久の素早さ操作要員を加えることで「受け回しをより強固にする」「中速気味な素早さを補えるようにする」のが個人的に好みです。1月末ごろに、追い風役としてバルジーナを採用した構築を使用しましたが、カプ・コケコに対してかなり後手に回ってしまう点が気になっていました。
しかし、バトルロードグロリア本戦でトゲデマル+カプ・レヒレの並びを見て興味を持ち、トゲデマル+AFKという形でカプ・コケコを強く牽制することを考えました。
DJさんの構築について、最初は「トゲデマル+AFK」に威張るフワライドとカビゴンを詰め込んだ形で試してみましたが、「AFKミラーで相手にギガイアスポリゴン2がいるとフワライドが足を引っ張るので選出しづらい」「トリックルームの可能性が見えただけでカビゴンの選出を考えなくてはいけない」の2点で扱いづらさを感じました。
AFKミラーを何度か経験するうちに、「AFK+ポリゴン2が強いと感じた」ことからポリゴン2を採用。優先度の低いトリックルームは追い風よりも後手に回りやすい動きになりますが、AFKの組み合わせに素早さ操作技は必須ではなく、受け回しの中で切り返しを可能にするための技なので、ポリゴン2でも同じ要件を満たすことはできます。
最後の1匹は天候やトリパを見据えてギガイアスを採用。トリックルームを使うポリゴン2単体では雨構築や純正トリパには切り返しが追いつかないので、それをサポートできるポケモンが欲しかったことが理由になります。ポリゴン2と組み合わせて能動的にトリックルームを使う選出ができるようになったのも強みです。
ということで、結局DJさんの構築と同じ6匹に落ち着きました。最も大きな違いはトゲデマルとカプ・レヒレの型です。
DJさんや勝海さんの構築ではカプ・レヒレを拘り眼鏡型で採用していましたが、まず守るが欲しいと思いました。というのも、AFKの組み合わせはそれぞれの相性補完に優れて受け回しやすい点が魅力的であるのに、守るを持っていないとそのサイクルを簡単に崩されてしまうからです。特に、カプ・レヒレの場合は素早さが高くないためZ技や手助けを絡めて一撃で倒されてしまうことも少なくないと思います。
カプ・レヒレに守るを採用したことで避雷針トゲデマルとセットで出す必要性が薄くなりました。そのため、トゲデマルの枠を変更することも考えましたが、「テッカグヤに打点がある」「ライチュウ+カプ・コケコとの対戦で選出できる」の2点を満たせるポケモンを他で見つけられなかったので、トゲデマルもそのまま採用。刺さっている場合にしか選出しないと思ったので苦手な相手との対面を考えた耐久振りや風船持ちではなく、攻撃的な型で採用することにしました。
【個別解説】
★トゲデマル
<持ち物:気合の襷>
行動保障用の持ち物。刺さってると感じた場合にしか選出しないため、選出や受け回しのしやすさを上げる風船や王者の印よりこちらを優先しました。
<技構成:びりびりちくちく、猫騙し、アンコール、ニードルガード>
何かと便利な猫騙し、避雷針を活かすために場に残ることが重要になるのでニードルガード、相手のカプ・レヒレやテッカグヤへの打点となるびりびりちくちく。最後の技は無難にアンコールを採用して、積み技を牽制できるようにします。
カプ・コケコ相手に選出したときに自身も脅威になれるよう毒突きを持たせることも考えましたが、トゲデマル自身が隙を見せやすいので、悠長な行動を封じるアンコールの有無で選出のしやすさが違うと思いました。また、めざめるパワー炎は火力が全然足りませんでした。
<実数値:141-150-83-x-93-162 H.4 A.252 S.252>
AS振り切り、耐久は気合の襷に任せます。
攻撃に振り切るとHP振りテッカグヤを半分以上削れる火力になるので侮れません。
★カプ・レヒレ
<持ち物:マゴの実>
火力がやや不足するカプ・レヒレの場持ち能力を上げることで行動回数を増やして、稼げるダメージを増やします。
瞑想で詰めていく展開を考えると食べ残しの方が相性は良さそうですが、瞑想はあくまで相手に隙があるときに火力を補うための技なので、集中攻撃への対抗やフィールド奪取のために交代で繰り出す動きを考えるとマゴの実が強力です。
因みに、マゴの実は勇敢オニシズクモの虫食いを想定しています。
<技構成:濁流、ムーンフォース、瞑想、守る>
攻撃技は範囲技の濁流と単体技のムーンフォース、型を変更した最も大きい理由であるため守るを採用。
最後の技には火力不足を補うために瞑想を採用。積極的に使う技ではないですが、トリックルーム構築をはじめカプ・レヒレが刺さっている相手に対して有利な状況をより強固にできます。また、バークアウトを打たれることも多いのでそれに対して弱くなることを避けられます。
濁流は命中率に不安がありますが、役割対象である炎タイプに対してはカミツルギの身代わりやポリゴン2の恩返しで余裕を持たせることで、はずれが致命的になる場面を少なくできるので、とりあえず削りを入れたい場面で打つ技として扱いやすかったです。
<実数値:175-×-136-146-158-114 H.236 B.4 C.140 D.60 S.68>
C179ウツロイドの命の珠ヘドロ爆弾耐え(15/16)。素早さはランク-1最速ウツロイド抜き、無振りカプ・テテフ抜かれ。ランク+1ムーンフォースでH187D125ガブリアス1発。
カプ・テテフからフィールドを奪うために素早さを無振り-1に設定しています(同様の考えのカプ・レヒレに先制できる115にすることも考えましたが、なぜかこれでミラーを先制できることが多かったのでそのまま)。
★ウインディ
<持ち物:突撃チョッキ>
火力・耐久・素早さの全てを両立させたかったことから耐久数値を高める突撃チョッキ。元々必要な攻撃技が4つあったので難なく採用することができました(「カプ・レヒレに守るを採用したい」とは逆の話になってしまいますが…)。
<技構成:フレアドライブ、神速、バークアウト、地均し>
テッカグヤへの打点となる炎技のフレアドライブ、構築で重たいウツロイドに対する打点となる地均し、味方の特殊耐久を補佐するバークアウト、削れたポケモンを仕留めるのに便利な神速、の4つです。
ワイルドボルトは避雷針に吸われてしまうので、カプ・レヒレに対してはバークアウトを打って被害を少なく留める方針をとることにしました。
<実数値:181-154-101-108-116-138 H.124 A.76 B.4 D.124 S.180>
A233カミツルギのZ聖なる剣耐え、A182ガブリアスの75%地震耐え(15/16)、C182カプ・テテフのフィールド込みZサイコキネシス耐え(15/16)、性格補正のないカプ・レヒレ抜き。残り攻撃。
守るがないので耐久を高めに設定して場持ちを良くすることを意識。75%地均し+フレアドライブで無振りカプ・コケコを倒したり、75%地均し+神速で無振りウツロイドを倒せる程度の火力はあります。攻撃が11nなので見栄えが良いですが、素早さに回して最速ドーブルを抜いておく方が良いかもしれません。
★カミツルギ
<持ち物:クサZ>
ガブリアスの地面技を無効化できるポケモンが1匹もいない上に、先制できるのもカミツルギのみなので、上から縛れるようにするためクサZを持たせます。また、威嚇が入った場合でもカプ・レヒレやギガイアスを一撃で倒すことができます。
<技構成:リーフブレード、聖なる剣、身代わり、見切り>
メインウエポンのリーフブレード、ミラーや鈍いカビゴンへの打点とする聖なる剣、大事に扱うための見切り、の3つは必須。
最後の技には身代わりを採用。カミツルギは炎技が苦手ですが、身代わりを盾に場に居座りながら隣で炎技持ちを削れば素早さで縛り返すことができます。他の高速ポケモンに比べると耐性が優秀なので、身代わりが壊されにくかったり集中攻撃で倒されることが少ない点でも優れています。また、見切りでは受けきれないホノオZを空かす手段にもなります。
スマートホーンの主な対象はカプ・テテフやウツロイドですが、これらに対してはクサZで代用できなくはないので、立ち回りの幅を大きく広げる身代わりを重要視しています。
<実数値:137-213-152-×-69-177 H.20 A.92 B.4 D.140 S.252>
素早さ最速、ZリーフブレードでH183B116ガブリアス1発(15/16)、C161カプ・コケコのフィールド込み命の珠10万ボルト耐え、身代わりがA172ベトベトンのランク-1叩き落とす耐え(15/16)、A182ガブリアスの炎の牙耐え(13/16)。
ミラーで一方的に不利にならない最速を確保した後、最低限の火力を確保して特殊耐久をなるべく高めた形になります。因みに、パメラさんの配分そのままです。
★ギガイアス
<持ち物:イワZ>
トリックルーム下での制圧力を考えてイワZ。カミツルギと両方出す場合はそれほど多くなく、どちらもZ技が必須というわけではないので、選んで立ち回れば良いと考えました。
<技構成:岩雪崩、ストーンエッジ、鈍い、守る>
範囲攻撃の岩雪崩と単体攻撃でイワZの火力を高めるストーンエッジは確定。日程A,Bでは残りを地震・ワイドガードで使いました。ジバコイルに打点を持つこと、範囲攻撃偏重の構築に当たっても対抗手段を持てるようにすること、など広範囲を見るための構成です。
しかし、ギガイアスの選出はポリゴン2とセットであることがほとんどであり、単体で選出したときに味方の補佐ができるワイドガードよりも、守る+トリックルームの選択肢を作る方が大事だと感じたので、日程Cではワイドガードを守るに変更しました。
また、日程Dでカビゴンに苦しめられることが多く、数の少ないジバコイルよりカビゴン対策を厚くする方が良いと考えたので、日程Eでは地震を鈍いに変更。これでカビゴンが腹太鼓でも鈍いでもギガイアスで相手にしやすくなっただけでなく、構築で重めなテッカグヤへの対抗手段も増やすことができました。
<実数値:191-192-153-×-112-27 H.244 A.156 B.20 D.92>
A182ガブリアスのランク-1のZ地震耐え(15/16)、C182カプ・テテフのフィールド込みZサイコキネシス耐え。ランク+1のZストーンエッジでH192B153ギガイアス1発。
こちらも最低限の火力を確保しつつなるべく耐久を高めることを意識。攻撃は岩雪崩でテッカグヤの身代わりを破壊するラインでもあるので、鈍い搭載前から配分は変わっていません。
★ポリゴン2
<持ち物:進化の輝石>
耐久を1.5倍上昇させる持ち物。耐久を活かして受け回しをするので他の持ち物にする余地もありません。
<技構成:冷凍ビーム、恩返し、トリックルーム、自己再生>
構築で重めなガブリアスの処理速度が大きく変わる冷凍ビーム、受け回しをする上で便利な回復技の自己再生、素早さ操作技のトリックルーム、の3つは確定。最後の技は恩返しを選択。トライアタックと比べるとダウンロードもあってカプ・テテフや瞑想カプ・レヒレに対してダメージが見込める点やカプ・レヒレとの並びで打たれやすいバークアウトに弱くならない点が優れます。
DJさんの構築ではカミツルギピンポイントのめざめるパワー炎が採用されていますが、カミツルギを苦手にするカプ・レヒレに守るを搭載していることから処理を急がなくても済むため、汎用性を重視した攻撃技を選びました。
<実数値:191-101-126-143-128-72 H.244 A.4 B.124 C.36 D.100>
A207フェローチェの飛び膝蹴り耐え(15/16)、C200カプ・テテフのフィールド込みサイコキネシス2発耐え、冷凍ビームでH184D106ガブリアス1発。
交代で繰り出す機会も多いので、火力は最低限として耐久を重視して配分しました。素早さは最速カプ・コケコからのエレキボールの威力が変わる68以上の値があれば良かったので、準備が楽だった値を採用しただけです。
【構築総評】
最も戦績が悪い日程でも勝率75%と大崩れがなかった点は良かったです。元々強い構築のアレンジは少なくとも自分には良い方向に働いたと思います。
特に重要だったのはカプ・レヒレの守るです。DJさんの構築が拘り眼鏡型で広く知れ渡っていることもあり、カプ・レヒレを集中して一気に倒すような立ち回りは多く見受けられ、そこで守るを使いながら地均しやバークアウトでサポートできるウインディとの相性の良さが光りました。また、カミツルギの身代わりも立ち回りの幅を大きく広げており、こちらの相性補完が優秀なことを逆手にとって攻め込んでくる相手に様子見できる回数が増やせるのが良かったです。
立ち回り幅を広げた半面、瞬発的な火力は落ちるので展開がどうしても後手に回りがちで、相手の強気な立ち回りや不確定要素に苦しめられることが多かったです。とはいえ、よほど致命的でない限りは立ち回りで取り返せることも多く、そういう試合で択(安定と思われる行動がない状況)を制することができずに負けることが多かったのは自分の実力不足でした。
【戦績】
日程A:16-4 R1646 (407位)
○○○○○○○○○○×○○○○×○×○× (11戦目がエラー)
日程B:16-4 R1660 (89位)
○○○○○○○○×○○○×○×○×○○○ (17戦目がエラー)
日程C:17-3 R1684 (29位)
○○○○○○○×○×○○×○○○○○○○
日程D:15-5 R1635 (137位)
○×○○××○○○○○○○○×○○○○×
日程E:15-1 R1700 (5位)
○○○○×○○○○○○○○○○○
【感想】
回線環境や準備不足で、wi-fi形式の公式大会に真面目に臨んだのはWCS2014以来2回目になります。6世代の頃に「勝つことに対する意欲が薄れている」と感じていて、7世代に入ってからは勝つことを意識して取り組んでいたので、それが一つ結果になった点は非常に良かったと思っています。
50位以内のボーダーは5040〜5050と予想して、E日程で5049に乗ったと判断して終了としました。あと1戦やるという選択もありましたが、1700に載せて巻き返しが期待できるだけで十分であり、足りなかった場合に反省すべきはそれまでの日程の戦績なので、判断としては間違っていないと思いました(そう思いたかっただけなのは否定できない)。なお、実際のレートは5044だったので、自分のレートを正しくメモすることは次の反省点にしたいと思います((
今回の予選形式は日程を5つに分ける初の試みでしたが、個人的にはやりやすかったです。対戦期間がより短期間になったことと1日の対戦数上限がなくなったことで、オンオフの切り替えがしやすくなり、自分の好きなペースで集中して取り組みやすかったです。対戦数が少ないことから一度の負けの比重が大きい点では厳しい戦いだと思いますが、それは参加者全員同じ条件ですし、そもそも厳しくない戦いはないですからね()
今年はバトルロードグロリアも全国大会の権利を獲得しながら本戦でふがいない結果となったので、公式大会ではそれを覆せるように頑張りたいと思います…!