2014年夏ドラマの感想です。
当初は「信長のシェフ2」「昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜」も観る予定でいたのですが、録画を貯めてしまいどうしても観たいわけではなかったので今回は観ないことにしました。
なので、観ていたのは次の1作品だけになってしまいました。
「金田一少年の事件簿N(neo)」
>「金田一少年の事件簿N(neo)」
原作は漫画の「金田一少年の事件簿」シリーズで既に何度もドラマ化されていますが、今回は山田涼介と川口春奈の主演で実写化をしました。原作を所持しているわけではなく、金田一シリーズは好きな作品でありながら読んだのも7年くらい前になるので、どんな事件があってどんなトリックが使われていたかを全く覚えていませんでした。なので、読み返したいなと思っていたときにちょうどドラマをやるようだったので、観ることにしました。
初回2時間スペシャルの9話構成で事件としては合計して6つ。原作で読んだことがあるのはそのうち2つで、最終回にもあたる薔薇十字館の事件はちょうど放送の数日前に読んだものなので原作との違いを楽しむことができました。全体を通して感じたのは大きく3点でした。
まず1つはCMに入る前の演出。CM前に容疑者候補の一覧が出て、被害者が出る度にDEADの印がつけられていくのですが、フィクションのミステリーとはいえ人が死んでいるのに描写が軽いような気がしました。連続殺人が起こり犯人が関係者の中にいてトリックなどを予想して楽しむのがフィクションミステリーの醍醐味ではありますが、個人的には「フィクションだから人はこんなにも簡単に死んでしまう」印象が植えつけられて、ミステリー以外の作品も含めて作中で登場人物が死ぬことを重く思えないという麻痺した感覚が身に付いているような気がしました。
2点目はトリックに関して。金田一シリーズは犯人がなにかしらのトリックを用いて殺害を行うよりも殺害を行ってなにかしらのトリックを用いることで自分のアリバイを確保するというイメージが強くあって、少しリアリティのある現実的なトリックなところが面白かったのですが、今回観ていると大掛かりなトリックで殺害を行うパターンも見受けられました。最近読んだリターンズでもそういう傾向があったのですが、7年近く前に読んだときの印象に偏りがあるだけなのかがちょっと気になりました。
3点目は演出について。漫画だとヒントになるコマは小さく何気なく描かれていることが多いですが、テレビ放映となるとその1シーンを映さないわけにはいかないので少し不自然な場面が多く見られた気がします。
漫画を読んでいるときと違って推理する時間がない(録画していたので一時停止はできますが)ので、ヒントを散りばめてそれを拾うところから考えさせるというよりはヒントにフォーカスを当てる描写をしてそれを元に考えさせるような描写が目立ちました。特に、薔薇十字館は直前に読んでいてどこにヒントがあったのかも知っていたため「このフォーカスの仕方はヒントとして大きすぎないかな?」と思ったりもしました。しかし、それは原作を知っていたからそう思うことで読んでいなかったらヒントからトリックと犯人を導けなかったような気がします。原作を読んでいてもヒントは見つけられるのにそれをトリックに結び付けられないのが悔しく、その一歩を詰められるかが僅かな差ながら大きな差のように感じますね。
そういえば、せっかく雪影というHNのお友達がいるのに、雪影村殺人事件だけ録画し損ねて見逃してしまったのが少し悔しいです((