プラチナ準拠シングル63パーティ案〜ユキトド偽装ガブマンダ〜


ユキノオー ひかえめ ゆきふらし
175-×-96-135-137-94 H.76 B.4 C.68 D.252 S.108
ふぶき、くさむすびやどりぎのタネ、まもる@きあいのタスキ


トドゼルガ おくびょう アイスボディ
193-×-114-129-118-128 H.60 B.28 C.108 D.60 S.252
なみのり、どくどく、アンコール、みがわり@たべのこし


○FCロトム ずぶとい ふゆう
157-×-166-127-128-113 H.252 B.188 C.12 D.4 S.52
10まんボルトシャドーボール、ふぶき、でんじは@オボンのみ


ボーマンダ ひかえめ いかく
171-×-102-176-101-152 H.4 B.12 C.236 D.4 S.252
りゅうせいぐんりゅうのはどうだいもんじハイドロポンプ@こだわりメガネ


メタグロス いじっぱり クリアボディ
183-187-151-×-128-94 H.220 A.116 B.4 D.140 S.28
バレットパンチ、じしん、れいとうパンチ、だいばくはつ@オッカのみ


ガブリアス いじっぱり すながくれ
183-200-116-×-105-154 A.252 B.4 S.252
げきりん、じしん、ストーンエッジかみくだくこだわりスカーフ


プラチナ準拠シングルバトル。
Lv.50まで。FCロトムあり。ラティアスラティオスヒードランクレセリア禁止。



プラチナ時代に猛威を奮ったユキトドの組み合わせ・・・に対して相手の選出が歪んだところを突いて勝つ構築。いわゆる偽装構築に似た部分がありますが、こちらも普通に戦うだけでは相手のユキトドに弱いのでトドゼルガはユキトド対策として選出することにしました。


まず、ユキトドと呼ばれるユキノオートドゼルガの組み合わせについておさらいします。
ユキノオーの特性の雪降らしを利用してトドゼルガが特性のアイスボディを発動。食べ残しを持たせることで1ターンに最大HPの1/8回復することができるようになるので、身代わり+守ると選択すると身代わりで消耗したHPをすべて回復することができます。この間に相手には霰ダメージが入っているので、トドゼルガが身代わりと守るを連打しているだけで相手は勝手に倒れるという戦術です。
ユキトドの強みとしては「身代わり+守るを崩す汎用的な手段が少なく単純に勝てる相手が多い」「身代わり+守るの連打なので勝てる相手に対しては事故なく安定して勝てる」「苦手な相手に対しても運が良ければ勝てる(絶対零度の存在)」ところで、当時は特性による天候発動の効果は永続であり、天候を霰から変える特性を持つポケモンカバルドン系統しかおらず、汎用性を保ちながら対策を施すのは非常に難しかったように思います。


そんな中で当時の環境は「ユキトド構築の安定感が高すぎて、1匹使ってでも専用の対策ポケモンを用意すべき」という方向に進んでいたように思います。私の記憶している限りでは「みがまもフリーザー・マニューラ(霰ダメージを無効化してプレッシャーでPPを切らせる)」「砂嵐メタグロス」といった戦術が見受けられるほどで、そういった環境では疑心暗鬼になってユキトド選出がしづらいです。
ならば逆に、見せ合いでユキトド選出を意識させて相手にピンポイントな対策ポケモンを選出させて、汎用性が低い相手選出にユキトド以外のポケモンで戦う方が勝ちやすいと思いました。第5世代で主流となったいわゆる偽装構築の一種で、これを一つ前の世代に還元した構築を組めないかというのが今回の構築の経緯です。


ユキトドに加えて、ユキトドが誘う格闘タイプに強いボーマンダメタグロス対策としてFCロトム、電気の一貫性を止められるガブリアスとドラゴンタイプ対策のメタグロスという形で6匹が決定しました。


>ユキノオー
ユキトドを偽装するための存在でありながら構築で厳しい水・電気タイプ対策としても機能するポケモン。持ち物は気合いの襷。交代で積極的に繰り出すなら相性が悪いように思えますが、立ち回りの中で対面したドラゴンタイプと打ち合って勝てますし、宿り木の種を持たせたことで有利対面ならHPの回復も見込めそうです。
技構成はタイプ一致で幅広い相手に対してダメージを稼げる吹雪、水タイプ対策としてミロカロスに高いダメージが見込める草結び、有利対面を作ったときに交代先まで一貫しやすい宿り木の種、トリックや拘りアイテムの様子見ができたり霰ダメージを稼げる守る、の4つで技を埋めました。地震があればゴウカザルと打ち合うことができますが、ユキノオーの気合いの襷は警戒すべきアイテムであり別のポケモンで気合いの襷を削ってからゴウカザルユキノオーに対面させる立ち回りをとることが多いと思ったので、地震の優先度はやや落ちます。対メタグロスロトムで安定して受けることができて交代際なら宿り木の種+守るでHPを3/8削ることができるので十分そうです。
努力値配分は「C152スターミーの命の珠サイコキネシス2発耐え」「最速ソーナンス抜き」「草結び+霰ダメージ2回でH135D105スターミーを1発」を意識した結果、特防寄りに配分することになりました。当然ミロカロスは草結びで2発でヤチェガブリアスも吹雪+霰ダメージで倒せます。


>トドゼルガ
ユキトドを偽装するための存在ですが、構築コンセプト通りにユキトド以外で殴り合いをすると相手のユキトドが鬼門になります。そのため、トドゼルガには相手のトドゼルガ対策の役を担ってもらうことにしました。食べ残しを持ったトドゼルガと戦うため、こちらも食べ残しを持たせます。
トドゼルガ対策として選出をしたいので技を固定してPPを切らしやすくするアンコール・絶対零度を避けるための身代わり・ダメージソースとなる毒々は必須。最後の技はトドゼルガの身代わりを素早く破壊できる技として汎用性を重視して波乗りを採用しました。ユキノオーで受けられても毒々さえ入れば身代わり連打で勝つことができます。
トドゼルガ対策としての採用なので相手のトドゼルガに先手をとるために素早さは最速に設定。残りを耐久に振っても身代わりが波乗りを耐えることはできなかったので、HPを16+1に調整してから耐久と特攻に按分しました。配分意図としては、A182ガブリアスの拘り鉢巻逆鱗耐え、C177サンダーの10万ボルト耐え、H187D110メタグロスを波乗りで3発です。


>FCロトム
構築で重たい鋼タイプ・メタグロスを受けるために採用。コメットパンチ半減・地震大爆発無効と耐性が優秀です。持ち物は後出しできる回数や打ち合える範囲を広げるために耐久を伸ばすオボンの実。
技はメタグロスに等倍でダメージを稼げる10万ボルト、ドラゴンタイプに隙を見せないために氷技を持たせますが相手のドラゴンは氷技かドラゴン技で一撃で倒すことが多い構築なので連携を意識しためざめるパワー氷ではなく当たれば一撃となる吹雪を採用。ロトムミラーを考慮してシャドーボールを持たせて、最後の技は汎用性が高い電磁波としました。
努力値配分はオボンの実込みでA200ガブリアスの逆鱗を2発耐え。残りを素早さに振って性格補正を掛けていないユキノオー抜きとして、更に残りを特攻に回してH135D106スターミーを10万ボルトで下4つの乱数以外で1発にできるようにしました。メタグロスに強いとはいえ、物理耐久に厚く振ってオボンの実を持たせないと拘り鉢巻コメットパンチを3発耐えられません。


>ボーマンダ
ユキトドが呼び込む格闘ポケモン対策として採用。物理特殊共に強力なポケモンですが、逆鱗を主軸にする物理型より特殊型にした方が相手の格闘タイプを突破しつつ後続に負担を掛けやすいと思いました。持ち物はロトムを一撃で倒すこととボーマンダを見て選出されるソーナンスを突破することを意識して拘り眼鏡。
技はロトムを1発で倒すことのできる流星群、タイプ一致で安定感の高い竜の波動、特殊耐久に厚く振ったメタグロスを高乱数で倒せる大文字、カバルドン対策のハイドロポンプとしました。
努力値はA194ヘラクロスの拘り鉢巻ストーンエッジを威嚇込みで耐えるように耐久に按分しつつもほぼ特攻と素早さに振り切っています。特攻に性格補正をかけたことでH157D133までのFCロトムは一撃、流星群1.5発でH288D88ソーナンスをオボン込みでほぼ突破することができるので交代からの対策を許しません。


>メタグロス
ユキトドの組み合わせに対して水タイプが選出されることは少ないですが、構築で苦手な水・電気タイプと戦えるポケモンとして採用。相手のドラゴンタイプの牽制をする重要な役割にもなります。ゴウカザルを無理やり対処してほしいので、持ち物はオッカの実。
ゴウカザル対策の地震マニューラ対策のバレットパンチは必須。サンダーと打ち合いをしたりドラゴンタイプを処理するために冷凍パンチを採用して、最後には水タイプをはじめ多くのポケモンを1:1交換に持っていくことができる大爆発を選びましたが、ロトムを呼び込みやすい型になっているのが困りますね。
努力値配分はまず攻撃に配分して地震でH153B92ゴウカザルを1発。次にHPに配分してA200ガブリアス地震耐え、素早さを最速ソーナンス抜きとして残りを特殊耐久に振ってC120ミロカロスの波乗りを3発耐えるようにしています。


>ガブリアス
電気タイプ対策として採用。ユキトドに対しては高耐久のポケモンが基本的に出しづらくなっているため、中速・高速のポケモンガブリアスで一掃する流れを作っていきたいです。ライコウゴウカザルに交代で出した後にタイマンで勝てるように持ち物は拘りスカーフ。
技はタイプ一致で威力の高い逆鱗と地震が確定。ストーンエッジはサンダー・ギャラドスなどの対策として採用、噛み砕くは逆鱗を打ちたくない場面での対FCロトムを意識しての採用です。
努力値は攻撃と素早さに振り切りました。竜の舞ギャラドスボーマンダに先手を取りたいですが、ボーマンダは性格補正を掛ける余裕がないケースが多いのでガブリアスも素早さに補正は掛けず逆鱗で倒せる範囲を広げることを狙います。


見通しが甘い部分は多々あると思いますが、相手に「ユキトド対策+ユキトド取り巻き対策」と選出をさせて取り巻き対策ポケモンを疲弊させることで勝つ戦略を狙えそうな形にはできたような気がします。
5世代に存在する組み合わせ偽装系構築の選出が3匹固定でパワーを出せる選出となっていることに倣って、当初は光の壁メタグロス・悪巧みゴウカザル・珠竜舞アクアテールギャラドスなども考えていましたが、メタグロス・FCロトムソーナンスの壁がかなり大きく組み込むのは非常に難しいように感じてこのようになりました。


それを考えると5世代ではウルガモスというポケモンが大きく環境を動かしたことが実感できますね。。。