見せ合いあり64構築〜エルフゲンガー+ゼルネオーガ〜


エルフーン おくびょう いたずらごころ
136-×-133-101-96-184 H.4 B.220 C.28 D.4 S.252
くさむすび、おいかぜ、アンコール、まもる@きあいのタスキ


○ゲンガー おくびょう ふゆう
151-×-81-157-105-178 H.124 B.4 C.52 D.76 S.252
(151-×-101-197-125-200)
ヘドロばくだん、かなしばり、みがわり、まもる@ゲンガナイト


○ゼルネアス おくびょう フェアリーオーラ
207-×-118-174-118-166 H.44 B.28 C.180 S.252
ムーンフォースマジカルシャイン、ジオコントロール、まもる@パワフルハーブ


カイオーガ ひかえめ あめふらし
189-×-125-209-161-126 H.108 B.116 C.156 D.4 S.124
(189-×-125-242-181-126)
しおふき、れいとうビーム、じこあんじ、まもる@あいいろのたま


グラードン おくびょう ひでり
175-153-160-152-111-156 C.252 D.4 S.252
(175-180-180-202-111-156)
ふんか、だいちのちから、がんせきふうじ、まもる@べにいろのたま


トゲキッス おだやか てんのめぐみ
191-×-127-141-165-107 H.244 B.92 C.4 D.116 S.52
エアスラッシュ、でんじは、このゆびとまれ、まもる@メンタルハーブ


※ゼルネアスは非理想個体


10/25開催の伝説厨オフのルールがジーエスルール準拠(伝説ポケモンはパーティに4匹までで選出が2匹)なら使用する予定だった構築。
8/23開催の第7回Daydreamオフのサブイベントで行われていた同ルールのトーナメントでこの構築の原案を使用。4連勝で決勝戦まで進みましたが、最後に負けて準優勝という戦績でした。



メガゲンガーを使う」ことがテーマ。
ORAS発売以降の伝説厨オフではボーマンダレックウザ・ガルーラ・クチートと毎回メガシンカの違う構築を使っていたため、まだ使っていないメガシンカに手をつけてみようということで、今回はメガゲンガーに着手。
メガゲンガーは伝説戦でも強力なポケモンで、6世代伝説戦を象徴する存在であるゼルネアスに対して強い点とORAS環境の大きな要素であるゲンシカイキポケモンによる天候の奪い合いに対して影踏みで制限を掛けられる点が光ります。


メガゲンガーは他のメガシンカに比べると攻撃性能は低く、より火力の高い伝説ポケモンと殴り合うのは無謀なので、補助技を絡める形で伝説ポケモンと戦いたいです。ということで、2匹目にはエルフーンを採用。メガゲンガーの影踏みを活かしてアンコール+金縛りのコンボを中心に相手の行動を封じていきます。
とはいえ、エルフーンメガゲンガーも耐久が低い割にはそれぞれ単体にしか干渉できず、選択を的確に当て続けなければならないとなるとシビアな話です。そのため、行動を封じたことを活かせるようなポケモンを採用したいと思い、3匹目にはゼルネアスを採用。アンコールや金縛りでゼルネアスへの打点を封じておくことで安全にジオコントロールを使って攻めることができます。
4匹目にはカイオーガを採用。ゲンガーやゼルネアスが苦手となるグラードンに対して強いところが評価できます。ゼルネアスが積み技で展開していくのに対してカイオーガは瞬発的に火力を出していける点でも相性が良いです。
これで基本選出の4匹が決まりました。5匹目にはゼルネアスカイオーガの並びで相手にするのが厳しいグラードン+鋼の並びや対カイオーガを考えてグラードンを採用。6匹目にはエルフーンゲンガーが展開できない相手への戦い方を考えて、攻撃を無理やり引き寄せる形で起点を作れるトゲキッスとしました。


>エルフーン
ゲンガーと相性の良いポケモンとして採用。悪戯心から繰り出すアンコールのおかげで相手の展開戦術に対して強く、こちらが展開をする盤面を作りやすくなります。耐久が不安定で行動回数を保証させるために持ち物は気合いの襷。
技構成はメガゲンガーの金縛りと相性が良く相手の自由な技選択を制御できるアンコール、エルフーンが倒される際に後続の伝説ポケモンに繋ぎやすい場面を作るための追い風、アンコールや金縛りのターンを調整するための守る、の3つが確定。Daydreamオフのときは最後の技を嘘泣きとしていて、これはゼルネアスでグラードンクチートを突破できるようになったりと実際に便利な場面もあったのですが、それより「不意に挑発を打たれると交代せざるを得ない(後発はHP管理が重要な伝説なのであまり交代したくない)」「気合いの襷を持ったポケモンの処理ができない(伝説ポケモンがすべて中速気味なので高速ポケモンによわい)」という点が気になったので、最後は攻撃技でグラードンカイオーガへのダメージが見込める草結びとしました。この枠は挑発も採用しておきたくて選択が難しいです。
努力値配分は、まず素早さを最速に設定。耐久は気合いの襷に頼っていますが、特性が親子愛のメガガルーラにはそれが通用しないのでA177メガガルーラの恩返しを耐えるように防御中心に配分。残りは僅かながら特攻に配分して少しでも与えられるダメージを多くします。


>ゲンガー
構築のテーマでもあるメガシンカポケモン。特性の影踏みで相手の交代を封じながら戦います。持ち物はゲンガナイト。
技構成はゼルネアスへの高い打点となるヘドロ爆弾、エルフーンのアンコールと相性が良い金縛りは相手の高打点技を封じて生き残るのにも役立ちます。残りは影踏みのゲンガーが場に安定して居座るための守るとそれをさらに助ける身代わりを選択。守る+身代わりと選ぶことで場持ちがしやすく影踏みで相手を拘束できる時間が増えます。また、先述しているようにエルフーン+メガゲンガーの組み合わせは耐久も低く立ち回りがシビアになりそうですが、身代わりを残すことができればその不安定さも多少はケアできるでしょう。
努力値はまず素早さを最速。ゴースト技がないので相手のメガゲンガーに強くありませんが、クロバットミュウツーと同速になるので大事だと思いました。要望としては「ファイアローの攻撃を一応耐える可能性を持たせておきたい」「ヘドロ爆弾でゼルネアスに良いダメージを与えたい」「相手の拘りスカーフに弱くならないようにしたい」ということで、A146ファイアローの命の珠ブレイブバード耐え、ヘドロ爆弾+エルフーンの草結び(草結びはジオコントロールを積まれた後の想定)でゼルネアス1発ずつ、C183ゼルネアスの+2ランクの75%マジカルシャインほぼ2発耐えとしました(C222Wキュレムの流星群が14/16耐えになる)


>ゼルネアス
6世代の伝説戦を象徴するようなポケモンエルフーンメガゲンガーで起点を作りジオコントロールを使うことで相手を制圧していきます。持ち物はジオコントロールを使うためにパワフルハーブ。
技構成はジオコントロール型の基本となる4つ。タイプ一致で威力の高いムーンフォース、便利な範囲攻撃のマジカルシャイン、積み技ジオコントロール、ゼルネアスを大事に扱うための守る、です。
努力値配分はXY時代から変わっておりませんがORASでも必要なラインを満たしています。素早さが最速、A232メガレックウザの命の珠ガリョウテンセイ耐え、C222グラードンの晴れ75%噴火耐え、残り特攻で+2ムーンフォースでH201D118ゼルネアスが1発、です


>カイオーガ
ゼルネアスで苦手となるゲンシグラードン対策として採用。先述しているようにゼルネアスはジオコントロールを使ってからでないと攻撃性能が高くないのに対してカイオーガは瞬発的に火力を出せる点で展開速度の相性も悪くないです。持ち物はゲンシカイキするために藍色の珠。
技は瞬発的に火力を出せる中で安定感があって強力な範囲攻撃のしおふき、晴れ状態でグラードンに対する打点になる冷凍ビーム、大事に扱うための守る、で3つ決定。最後の1つは電気技を採用するとカイオーガに対して強くなれるのですが、どうしてもカイオーガピンポイントな採用になってしまうことが気になります。また、カイオーガに対してグラードンが後出しされることが予想されますが、それに対してこちらは交代で天候を取り返すような立ち回りが取りづらいパーティなので後出しされるグラードンへの対策が必要になります。そこでカイオーガの最後の技には自己暗示を採用。グラードンを後出しされるターンにゼルネアスに自己暗示をして能力を上げることによって冷凍ビームでも打ち合いができるようにします。自己暗示をする際にHPが削られる可能性があるので水技がしおふきのみなのは不安要素もありますが、水タイプの優秀な耐性から冷凍ビームを打っているだけでも強力ですし、削れたHPが半分程度なら自己暗示による能力上昇でしおふきの火力はHP満タンのときと同程度になると考えるとそこまで気になりません。
努力値配分は追い風や自己暗示を前提に素早さを拘りスカーフパルキア抜きに設定。A232メガレックウザの命の珠ガリョウテンセイを上2つの乱数以外で耐えるように配分して残りを特攻に配分しました。C222グラードンの大地の力を耐えるような特殊耐久に厚めのゲンシグラードンもゼルネアスの+2ランク75%マジカルシャイン+カイオーガの+2ランク冷凍ビームで半分程度の確率で倒せます。努力値を振り切っても乱数の分が少し良くなる程度なので、数値の限界的な上昇率を考えると他に努力値を回して別の要望を叶える方が良いです。また、耐久が厚いゲンシグラードンに関しては攻撃能力がやや控えめになっているはずなので、倒せなくて問題になることはそう多くはないと判断しました。


>グラードン
カイオーガゼルネアスで攻めあぐねるゲンシグラードン+鋼の並びなどに対抗するために採用。持ち物はゲンシカイキするために紅色の玉。
ゼルネアス+グラードンという形で相手のグラードン入りに出していくことも多いのでゲンシグラードンに強い特殊型で採用。技はグラードンや鋼タイプへの役割遂行技となる大地の力、自身も強力な勝ち筋になれる範囲攻撃の噴火、大事に扱うための守る、で3つ決定。最後の技は岩石封じとしました。これは構築全体がファイアローに弱いことから処理手段をしっかり持っておきたかったのが理由になります。この枠には竜の波動を入れてボーマンダレックウザに打点を持たせることもありますが、岩石封じで素早さを下げればゼルネアスで縛ることができるようになるので悪い選択ではなさそうです。
努力値配分は特攻と素早さに振り切り、特防の4振りでC183ゼルネアスの+2草結び耐え。特攻に性格補正を掛けないとやや火力不足な面はありますが、素早さを上げたグラードンにも五分で勝てるように最速に設定しています。大地の力はH157D132メガクチートを一撃で倒す程度、岩石封じはH180B91ファイアローを一撃で倒す程度のの火力です。


>トゲキッス
エルフーンメガゲンガーによる展開がしづらいときに繰り出すポケモン。この指止まれで技を引き寄せることによって味方の伝説ポケモンを動かしやすくしていきます。エルフーンが悪戯心のポケモンで最速ながら相手の悪戯心のポケモンに強い型ではなく、妨害補助技主体のポケモントゲキッスで戦うことが多くなるため持ち物はその対策になるメンタルハーブ。
技は攻撃技のエアスラッシュ、採用理由であるこの指止まれ、エルフーンゲンガーで出していない場合はゼルネアスが重たくなりがちなのでゼルネアス対策となる電磁波、で3つ決定。最後の技は並びを作り直すのに便利な守るを無難に採用しましたが、ここに追い風を採用しても良いかもしれません。
努力値配分はこの指止まれ役として耐久を中心に配分。C183ゼルネアスの+2ムーンフォース耐え、A232メガレックウザの珠ガリョウテンセイ耐え、を確保して残りを素早さに配分しています。


以下の点がDaydreamオフ使用時と異なる点です(飛び入りで参加したので流用が多い)


一応、以下がDaydremaオフのトーナメントの簡単な対戦レポートです。


○1回戦 vs CP47 さん 勝ち 2-0
自分:エルフーン ゲンガー ゼルネアス カイオーガ
相手:ミミロップ デオキシス クレセリア グラードン (ドーブル ゼルネアス)

よく参加している伝説厨オフのルールを前提にしていたため、そのルールに存在しないデオキシスを見て焦る。とはいえ、ドーブル対策がないのでメガゲンガーでロックしながらどうにかするしかないのでエルフーンゲンガーで選出。デオキシスの神速でゼルネアスが生き残れる感じがあまりなかったので自己暗示するカイオーガを選出。
試合はデオキシスメガゲンガーサイコブーストで倒してもらいながらメガミミロップ猫騙しをアンコールしてゼルネアスの起点を作り、嘘泣きムーンフォースクレセリアトリックルームを許さず。ゼルネアスが神速圏内に入るもののカイオーガで自己暗示を決めて冷凍ビームでグラードンを倒す。メガミミロップ猫騙しを打たざるを得ませんでしたが死に出しになったエルフーンで再びアンコールを合わせて勝ち。
メガゲンガーを先制して処理できる、ランク-2のサイコブーストでゼルネアスを4割削る、神速で悪戯心の起点にならない・・・などデオキシスの強さを垣間見ることができました。因みに、Daydreamオフのルールでもデオキシスは禁止だったそうです()


○2回戦 vs こーた さん 勝ち 勝ち 2-1
自分:エルフーン ゲンガー カイオーガ ゼルネアス
相手:レパルダス レックウザ クレセリア カイオーガ (ゼルネアス FCランドロス)

エルフーン守るゲンガーメガシンカ身代わりから入り、レパルダス猫騙しをアンコールしてメガレックウザガリョウテンセイを金縛り、嘘泣きヘドロ爆弾でメガレックウザを倒す。クレセリアを死に出しされますが、挑発がなくトリックルームを止める立ち回りはできません。ここでトリックルームを決められるとレパルダスのアンコールが次のターンに解けてトリックルーム状態で悪戯心の素早さ関係が逆転してしまうので、エルフーンカイオーガに交代。クレセリアトリックルームではなくメガゲンガーを処理してきましたが、エルフーンを死に出しして再度レパルダス猫騙しをアンコール。クレセリアトリックルームを選ばれますが、その際にクレセリアに雨しおふきが入り、アンコール警戒で交代したところでカイオーガにも雨しおふきで大きなダメージが入り、相手カイオーガの根源の波動をアンコールしたまま嘘泣きを入れたところで相手が降参。


○3回戦 vs あみけ さん 勝ち 2-0
自分:トゲキッス カイオーガ エルフーン ゼルネアス
相手:ゲンガー エルフーン FCランドロス カイオーガ (ゼルネアス クレセリア)

エルフーンゲンガーミラー。相手に天候を雨から変える術がないので、この指+範囲攻撃で処理する方向に。
エアスラ+しおふきでスタートすると、メガゲンガー守るからエルフーンが追い風で脱出ボタンを使いランドロスが登場。突撃チョッキではなさそうだったので拘り鉢巻大爆発警戒で両守るすると本当に大爆発で誰にもダメージにならずランドロスだけ倒れる。電磁波でカイオーガを麻痺させて根源の波動を受けながらしおふきでメガゲンガーを削るも相手カイオーガに対する打点に欠けてメガゲンガーにも電磁波を入れていない厳しい状況になり、エアスラッシュで麻痺怯みを狙いそれとなく削ったところで2匹が退場。ゼルネアスエルフーンを繰り出して追い風からジオコントロールを決めることに成功して勝ち。
トゲキッスに電磁波を入れていたのが活きました。メガゲンガーにも電磁波が入れば良かったのですが、身代わりを合わせられると面倒なのでなかなか打てませんでした。ゲンガーにゴースト技がないのでメガゲンガー相手に選出できませんでしたが、攻撃技のないエルフーンを後発に残してもあまり良いことがなさそうです。エルフーンゲンガー展開できないときに相手のゼルネアスに大きく隙を見せてしまうので、そこは課題。


○準決勝 vs B さん 勝ち 1-0
自分:エルフーン ゲンガー グラードン ゼルネアス
相手:ヤミラミ グラードン ゼルネアス ガルーラ (カイオーガ ボーマンダ)

重力+断崖の剣を決められて先送り+断崖の剣でメガゲンガーが倒される。何を思ったのか「先送りをアンコールしたら次から先送りされない」と挑発と効果を勘違いをしたらしくアンコールを選び、素直に先送り+断崖の剣をされてグラードンが削られてしまう。仕方なくグラードン2連守るからゼルネアスがジオコントロールを決めて、嘘泣きを入れていたゲンシグラードンを倒しながら大地の力でヤミラミを処理。後発ガルーラゼルネアスに猫騙し+ジオコントロールを決められるも相手のプレイングミス祈願でとった行動が功を奏して、ゼルネアスの同速にも勝利して勝ち。
挑発がなくエルフーンではヤミラミを止めることができないので、トゲキッスのこの指止まれで対処するのが正解でした。


○決勝戦 vs はるちん さん 負け 0-2
自分:エルフーン ゲンガー グラードン ゼルネアス
相手:レパルダス ゼルネアス グラードン クチート (モロバレル カイオーガ)

初手出し勝ったので追い風+ヘドロ爆弾から入り、交代先のゲンシグラードンを削る。電磁波を打たれたメガゲンガーを2ターン目に切ってゲンシグラードンを繰り出して噴火の圧力を掛けるもエルフーンレパルダスに挑発をされてしまう。追い風が切れるターンにゲンシグラードンの処理に成功しますが、グラードンに嘘泣きを入れられた状態で相手のゼルネアスを迎える。ゼルネアスにゲンシグラードンが削られてしまうとメガクチートを処理できるポケモンがいなくなってしまうので、ゲンシグラードンエルフーンに交代したところピンポイントでグラードン方向に挑発を打たれながらジオコントロールを決められてしまい負け。
プレイングの見直しを行っていたときに「メガクチートをジオコントロールゼルネアス+嘘泣きで突破する」という発想がなかったので、どの立ち回りが正しいかはともかく反省。


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構築で気になるのは以下の3点です。

  • エルフーンが挑発も嘘泣きも採用していないのでトゲキッスに弱め
  • 伝説枠の3匹すべてがゼルネアスに有利ではない
  • 不利な状況で相手のカイオーガに対する立て直しが難しい

やりたいことを押し付けるような構築なので対処が無理というわけではないのですが、トゲキッスの枠は「ブレイブバードファストガード、追い風、守る@命の珠」のファイアローを採用してゼルネアスを対策できるようにしたり、グラードンもゼルネアス対策のできる型として採用する方が構築としては安定感が出るのかもしれません。
とはいえ、ひとまずはそれなりに納得感の持てる構築を作ることができたので、それに関しては良かったです。