wi-fi大会「International challenge November」使用パーティ〜トルネオーガ+ゼルネアス〜

カイオーガ おくびょう あめふらし
175-×-112-201-160-156 B.12 C.244 S.252
しおふき、ねっとう、かみなり、れいとうビームこだわりスカーフ


○ゼルネアス おくびょう フェアリーオーラ
205-×-116-176-122-166 H.28 B.4 C.196 D.28 S.252
ムーンフォースマジカルシャイン、ジオコントロール、まもる@パワフルハーブ


トルネロス おだやか いたずらごころ
181-×-91-147-144-136 H.212 B.4 C.12 D.244 S.36
エアスラッシュ、ちょうはつ、おいかぜ、まもる@メンタルハーブ


カミツルギ ようき ビーストブースト
137-201-151-×-81-177 H.20 D.236 S.252
リーフブレード、スマートホーン、せいなるつるぎ、はたきおとす@とつげきチョッキ


ガオガエン しんちょう いかく
201-135-110-90-147-90 H.244 D.200 S.76
フレアドライブ、バークアウト、とんぼがえり、ねこだまし@イトケのみ


モロバレル なまいき さいせいりょく
220-×-103-105-133-31 H.244 B.100 D.164
くさむすびクリアスモッグ、キノコのほうし、いかりのこな@ウタンのみ


シーズン12のWCSレートで1804(暫定20位程度)。
wi-fi大会「International Challenge January」で32-10で最終1747。



【構築概要】
伝説ポケモンの中でもトップクラスの制圧能力を持つカイオーガとゼルネアスを組み込んだ構築。
基本的にはゼルネアスのジオコントロールを通して勝つプランをメインに置きつつ、ゼルネアスを立てづらいと感じた場合はカイオーガカミツルギを通すことを狙っていきます。


【構築経緯】
構築のスタートはゼルネアス。やはりジオコントロールの性能が凶悪で、他のポケモンと比較しても明らかにパワーが違います。オンライン予選で戦うパーティを考えるにあたって「ゼルネアスに淘汰されて環境に少ないポケモンに対してゼルネアスがいなくて苦戦する」ような取りこぼしをなくすことが重要だと思ったので、ゼルネアスを採用しながら数の多いポケモンの対策をしていくことが対応範囲の広いパーティ作りに繋がると考えました。
ゼルネアスのサポートとして採用したのはガオガエンモロバレルの2匹。ガオガエンは威嚇と猫騙しでゼルネアスの起点作りとして優秀、モロバレルは怒りの粉で草タイプ以外の攻撃技を引き寄せつつクリアスモッグでゼルネアスのミラーを対策することができます。


もう1匹の伝説枠ですが、「ゼルネアスが苦手な鋼タイプにある程度打点がある」「一般枠で対処が重そうなガオガエンに打点がある」ことを重視した結果、グラードンカイオーガを採用するのが良いと考えました。カイオーガが頻出であることを考えるとグラードンで天候を奪う手段を設けるのはゼルネアスで積む展開を作りやすい点が嬉しいですが、グラードンを採用した場合にホウオウやエンテイのような素早さの高い炎タイプの処理が難しくなることが気になり、構築をうまくまとめられませんでした。ということで、伝説枠にはカイオーガを採用することにしました。
このままでは相手のカイオーガが非常に重たいため、トルネロスカミツルギを採用しました。トルネロスは悪戯心による追い風の発動が安定しており、相手の追い風に対しても挑発で動きを止めてから一方的に展開することができます。カミツルギの枠は上からカイオーガを強打できるポケモンが欲しかったのですが、単純にカミツルギの性能が高く、ゼルネアスともカイオーガとも相性が良かったことから採用しました。


ということで、よくある6匹に落ち着きました。レートで軽く使ってみてから型や配分を練り直して、その後はあまり苦労せず1800までは乗せることができたので、INCにはこれで臨むことに決定しました。


【個別解説】


カイオーガ
<持ち物:拘りスカーフ>
瞬発的に火力を出すことができるため先制して動ける機会を増やすために拘りスカーフ。
もう1匹の伝説であるゼルネアスが展開からでないと火力を出せず、素早いポケモンに対して後手に回ってしまうので、カイオーガはそれに臆することがないようにしたいと思いました。
<技構成:しおふき、熱湯、雷、冷凍ビーム>
メインウエポンのしおふき、ワイドガード対策となり命中が安定している熱湯、ミラーでの打点となる雷、草タイプやドラゴンタイプを狙う冷凍ビームの4つで技枠を埋めました。
よく採用される根源の波動ですが、範囲技は基本的にしおふきで事足りることが多く終盤の確実性を考えると命中100の熱湯で詰める方が良いです。ということで、打つ場面は不利状況で且つ何度か攻撃を当て続けることで打開できるシーンに限定されると思っており、冷凍ビームと比較して拾える試合の数を考えたときに優先度が落ちたので不採用にしました。冷凍ビームは削れた草タイプを自身で倒すことで身を守れたり、グラードンカミツルギに天候に関わらず一貫して打てるところを評価しています。
<実数値:175-×-112-201-160-156 B.12 C.244 S.252>
素早さ最速。A222グラードンの拘り鉢巻き75%断崖の剣耐え(15/16)。残り特攻。
ミラーが頻発する可能性を考えて素早さは最速。グラードンに交代で繰り出せる最低限の耐久を確保して残りを特攻に振り切っています。ゼルネアスのランク+2ムーンフォースを耐えるかどうかもありましたが、火力を落として相手を倒せない方が問題なので耐久に振る余裕はないと思いました。


★ゼルネアス
<持ち物:パワフルハーブ>
ジオコントロールを有効に使うためにパワフルハーブ。
<技構成:ムーンフォースマジカルシャイン、ジオコントロール、守る>
積み技のジオコントロール。強い単体攻撃のムーンフォース、強い範囲攻撃のマジカルシャイン、大事に扱うための守る。
モロバレルのキノコの胞子やクリアスモッグを防げる身代わりも候補でしたが、だいたいその隣にはアタッカーがいる状況で、攻撃で身代わりを割られてからキノコの胞子が通ってしまうので有効に使える場面が少ないと思いました。また、単体と範囲で強い攻撃があることがゼルネアスの魅力なので、汎用性を考えて基本的な構成に落ち着きました。
<実数値:205-×-116-176-122-166 H.28 B.4 C.196 D.28 S.252>
素早さ最速。C222カイオーガの雨75%しおふき耐え。残り特攻でムーンフォースでH205-D122ゼルネアス2発。
積みエースとして考えると耐久に大きく配分しても良さそうですが、カイオーガを通すためにゼルネアスは積まずに攻撃する場面も多いと思ったので、カプテテフやソルガレオに先制できる最速。雨しおふきは受けないように立ち回りますが、天候を変える手段もないので受けても行動できるよう耐久に少し配分しました。


トルネロス
<持ち物:メンタルハーブ>
メンタルハーブ・防塵ゴーグル・鋭い嘴の3つが候補で、前2つが保険的な意味合いであるのに対して鋭い嘴が最も汎用性があります。努力値を耐久振りにしたことで火力も足りていなかったので第一候補でしたが、モロバレルにウタンの実を持たせることになりミラーで選出できない場面がありそうだったので、トルネロスミラーで一方的に負けないようメンタルハーブを持たせることにしました。
挑発で展開を封じて追い風で盤面を整えた後はどちらかと言うと場に残らない方が良いので、回復木の実を持たせるなどはしませんでした。
<技構成:エアスラッシュ、追い風、挑発、守る>
採用理由である追い風、相手の展開阻止ができる挑発、草タイプへの打点となる飛行の攻撃技としてエアスラッシュ。最後の技は守るを採用しました。盤面を整える前に倒されたり2回目の追い風を狙う場面などでしっかり場に残る必要があったので有用な技だと思います。
暴風を採用しなかった理由ですが、カイオーガが出ていない場面でトルネロスが攻撃技する場面がそれなりに多かったのが理由で、気合の襷持ちや草タイプを着実に削った方がプランニングがしやすいと思いました。「追い風役」「草タイプへの役割遂行」の両方をこなせるほどスペックが高いとは思えなかったので、追い風に役割を寄せつつ草タイプに強め程度のポケモンとして扱うことにしました。
<実数値:181-×-91-147-144-136 H.212 B.4 C.12 D.244 S.36>
A81ルンパッパのランク-1猫騙し+C222カイオーガの雨75%しおふき耐え(239/256)。素早さは最速ルンパッパ抜き+1。残り特攻。
ルンパッパカイオーガの初手に対して隣が守れないことが多く攻撃を被弾しながらどちらかの行動を通す動きが求められるため、しおふきを耐えるように耐久振り。残る努力値は少なかったので追い風下でルンパッパを先制して強打できるよう素早さに回しつつ、残りを特攻に回しました。


カミツルギ
<持ち物:突撃チョッキ>
拘りスカーフカイオーガの攻撃を一度は耐えられるよう特殊耐久を高める突撃チョッキ。
気合の襷でも同じ要望は叶えられますが、ディアルガパルキアと打ち合う際に特殊耐久の高さが重要になるため、この持ち物を選びました。
<技構成:リーフブレード、スマートホーン、聖なる剣、叩き落とす>
カイオーガへの打点となるリーフブレードカミツルギミラーでの打点となる聖なる剣、ルナアーラソルガレオに対して打点となる叩き落とす。最後の技は単純に数が多いゼルネアスへの打点を意識してスマートホーンを採用しました。
ゼルネアスカイオーガで重くなりがちなドクロッグモロバレルへの打点となるサイコカッターの採用も迷いましたが、どの技も使用頻度が高くスマートホーンで打点を確保できているとも言えるため不採用にしました。
<実数値:137-201-151-×-81-177 H.20 D.236 S.252>
素早さ最速。A136ガオガエンの雨フレアドライブ耐え(15/16)。残り特防でC201ゼルネアスの+2ムーンフォース耐え(14/16)。
ミラーが頻発するので最速を切ることはできませんでした。特殊耐久を少し落として無振りルナアーラをランク+1叩き落とすで1発で倒せるA206程度まで振っても良かったかもしれませんが、特殊耐久を落とすことに不安が残るのでこのままで良かったと思います。


ガオガエン
<持ち物:イトケの実>
カイオーガの前でも一度は行動できるように水技を半減するイトケの実。
そもそもカイオーガの前で動かすにしても「強化アイテムを持っていない」「こちらのHPが十分に残っている」という2つの条件の元でないと生き残れないのですが、パーティに水技を受けられるポケモンがあまりいないので、ガオガエンのHPと引き換えに蜻蛉帰りから対面を作り直すシーンがあると感じて持たせました。
<技構成:フレアドライブ、バークアウト、蜻蛉帰り、猫騙し>
素早さ操作に対する時間稼ぎやジオコントロールと相性の良い猫騙し、ガオガエンのHPを犠牲に後続のポケモンを万全の状態で繰り出すための蜻蛉帰り。残る2つが比較的自由ですが、フレアドライブとバークアウトを採用。フレアドライブは草タイプを意識したメインウエポンで終盤にカプテテフなどとタイマンになっても負けないよう物理技を選びました。バークアウトはルナアーラやカプテテフといった威嚇で緩和できないサイコショックポケモンに対して使うことでゼルネアスが動きやすい状況を作るために採用しました。
叩き落とすは便利な技ですが必須とは感じなかったので優先度を見て不採用(防塵ゴーグルを叩き落とす動きはカミツルギでも一応できる)。ゼルネアスを厚く見るための吠えるは検討しましたが、ガオガエンが場に残った状態でカミツルギカイオーガを迎えてしまう点で使いづらさを感じていたので不採用にしました。
<実数値:201-135-110-90-147-90 H.244 D.188 S.76>
追い風で最速カミツルギ抜き、最遅ルナアーラ-1。C189ルナアーラの拘り眼鏡気合玉耐え(14/16)。
カミツルギが構築で重いため攻撃に参加できるように素早さ振り。同時にガオガエンミラーで先制して猫騙しを打てる前提で立ち回りを考えやすくなります。イトケの実のおかげでしおふきは耐えるので火力を重視して連携で倒せる相手を増やす案もありましたが、ルナアーラの前で即死されると困ると思ったので即死を免れるよう特殊耐久に厚く配分しました。


モロバレル
<持ち物:ウタンの実>
カプテテフを見てもしっかり選出できるようにエスパー半減のウタンの実。
当初はバコウの実を持たせてミラーでも選出できるようにすることを考えていましたが、数が多いであろうカプテテフがいるだけでモロバレルを出しづらく感じるようでは選出の幅が狭まると感じたので汎用性を重視しました。
<技構成:草結び、クリアスモッグ、キノコの胞子、怒りの粉>
ゼルネアス対策のクリアスモッグ、汎用性の高いキノコの胞子、味方を補佐するための怒りの粉、まではすぐに決まりました、最後の技は悩んだ末に草結びを採用、カイオーガを強襲できるポケモンカミツルギしかいない(ゼルネアスとカイオーガは積み技や拘りの条件付き)ことが気になり、眠らせてもこちらから打点がないと打ち負けてしまうので採用しました。
もう一つ頭を悩ませていた候補はめざめるパワー炎で、ミラーでカミツルギに打点があることが重要だと考えていたのですが、ミラーでモロバレルを出さないことも多くなりそうだったので不採用としました。守るは技スペースがあれば欲しかったですが、他の技の優先度が高く採用できませんでした。
ジオコントロールを先に積んだ方が有利なことが多いゼルネアスミラーを戦う上で、クリアスモッグがあると必ずしも先に積む必要がなく、吠えるなど相手の対策をケアしてから積む動きができるので、個人的にクリアスモッグの評価が高かったです。
<実数値:220-×-103-105-133-31 H.244 B.100 D.164>
A222グラードンの晴れ炎のパンチ耐え、C229ネクロズマのフィールドフォトンゲイザーをウタン込み耐え(15/16)。C222カイオーガの雨75%しおふき+C156ルンパッパの命の珠冷凍ビーム耐え。
ゼルネアスやカイオーガの前で動くので特殊耐久寄りの配分。ゼルネアスの+2ムーンフォース2発耐えは乱数ですが、自由に積ませてから交代で投げる動きが少し悠長なのでそういう場面にあまり遭遇しないだろうと思いました。


【総評】
納得感を持って臨めるように考えたつもりなので大会中に改善点が見つかるというのは特にありませんでした。カイオーガゼルネアスカミツルギの中からどのポケモンを通すか考えてトルネロスガオガエンでサポートをしていくのが基本的な選出方針になるのですが、安定して勝利するのが難しく感じました。
まず、負け試合の半分はトリックルームを絡めてくるパーティでした。トリックルームに対してはトルネロスの挑発が有効に見えますが、トルネロストリックルーム要員に打点がないので普通に打ち合ってトルネロスを落とされた後にトリックルームを決められてしまいます。そのためトルネロスは選出せずにトリックルームされる前提で戦うのですが、こちらには守るを持っているポケモンが少なくターンを稼ぐのが難しく、何とか読み合いに持ち込むものの噛み合わないで負けるということが多かったです。次に多かったのが選出じゃんけん。伝説ポケモンのパワーが高いので相手の選出パターンを網羅して対応するのが難しく、可能性の低いものを切る決め打ちで選出せざるを得ないことも多かったのですが、見事にそれがはずれて取り返せない試合もいくつかありました。
残りは運が悪かったり普通に負けたりでしたが、運以外の部分は構築や自身の経験値の問題なので次のルールではしっかり用意して臨めるようにしたいと思います。



【INCの思い出】
カイオーガガオガエンvsエアームドカイオーガ、どちらに猫騙しを打つか(エアームドに打った)
アマージョ隠れ特性にスイートベールがあることを知らずモロバレルで誤魔化せずに負けた。あまり初見殺しされたことないので感動。
・私がQRで公開したレシラムグラードンとほぼ同じメンバーのパーティに2回あたった(レートでは一度も当たらなかった)、ちゃんとどっちも勝った
ソルガレオに対してはしおふきではなく熱湯を選んで勝っていたのに、あまりワイドガードを打たれなかったことから欲張ってしおふき選んだ試合でワイガされて負けた()
・ゼルネアスカイオーガミラーでは一度も負けなかった(運が良かったのもあるけど)
・一番高かったときは1775程度だったが、アマージョのフェイントを失念して負けた()
・初めて最終日に全消化目指す取り組みをしたが、終盤は上記のようなミスも目立つので自分にはあまり向きでないかもしれない。。