wi-fi大会「トリック・オア・トリート」使用パーティ〜追い風クロバット+ウルガモスWロトム〜

10/23〜25にかけて開催されていたwi-fi大会「トリック・オア・トリート」に参加しました。


1日目:12-3(エラー負け1)
2日目:9-6
3日目:10-5(エラー負け2)


というわけで、31-14で最終レートは1717の136位でした。
「特殊ルールのwi-fi大会は普通にやれば勝率8割は越える」つもりでいたので、結果としては残念なものになりましたが、原因は自分の怠惰でありそれを選んだのも私自身なので、ある意味妥当な結果と言えるでしょう。


〜パーティ〜
クロバットワルビアルウルガモス、Wロトムサザンドラギルガルド


クロバット ようき せいしんりょく
166-135-102-×-101-200 H.44 A.196 B.12 D.4 S.252
ブレイブバード、おいかぜ、ちょうはつ、ファストガードきあいのタスキ


ワルビアル ようき いかく
171-160-102-×-98-158 H.4 A.180 B.12 D.60 S.252
はたきおとす、じしん、がんせきふうじ、けたぐり@とつげきチョッキ


ウルガモス おくびょう ほのおのからだ
163-×-92-178-126-167 H.20 B.52 C.180 D.4 S.252
ねっぷう、むしのさざめきちょうのまい、まもる@ヨロギのみ


○Wロトム ひかえめ ふゆう
157-×-128-157-135-113 H.252 B.4 C.140 D.60 S.52
10まんボルトハイドロポンプ、じこあんじ、まもる@たべのこし


サザンドラ おくびょう ふゆう
175-113-112-168-111-165 H.60 B.12 C.180 D.4 S.252
りゅうせいぐんあくのはどうもろはのずつき、まもる@タンガのみ


ギルガルド しんちょう バトルスイッチ
167-85-171-×-204-84 H.252 A.116 B.4 D.108 S.28
(167-185-71-×-94-84)
シャドークロー、かげうち、いわなだれ、キングシールド@じゃくてんほけん



蝶の舞を使うウルガモスを軸とした構築。ロトムには自己暗示を採用して終盤の詰めをより強力なものにできるようにしています。ウルガモスが強いルールなのでクロバットで相手のウルガモスを牽制しつつ追い風で有利な盤面を作る戦いを中心にしており、その隣では威嚇・叩き落とすが優秀なワルビアルウルガモスの起点を作りつつダメージを与えていきます。残りの2匹であるサザンドラギルガルドは相性補完で採用した形となっています。


構築の経緯としては、
1.水・岩タイプが少なく悪タイプの多い環境で、蝶の舞を使うウルガモスが強い
2.ウルガモスの苦手な飛行・岩・水タイプに強いWロトム、草タイプにはウルガモスが強い
3.ウルガモスミラーに強いクロバット、豊富な補助技でウルガモスの起点作りにも向き
4.岩・フェアリー・ドラゴン・ノーマル…などへの耐性と先制技を採用できる点を評価してギルガルド
5.水・電気・炎タイプへの耐性を評価してサザンドラ
6.物理耐久を向上させる威嚇が優秀でサザンドラに強いグランブル
という具合で直感的な相性補完でスムーズに6匹を決めてから個々に調整を加えることにしました。


まず、グランブルの代わりにワルビアルを採用することにしました。これは構築の素早さ操作技は電磁波より追い風を主軸にしたいと考えていたので、素早さの遅いグランブルは噛み合いが悪かったこと。Wロトムに対して攻撃してダメージを与えることしかできない割に鬼火の可能性やじゃれつくの命中率を考えると不安が残ること、の2点が理由になります。ワルビアルに変更したことによってロトムに対しては叩き落とすで持ち物をドロップさせて仕事量を減らすことができ、追い風の弱点である電磁波に強いポケモンが増えました。実際に対戦したグランブルは遅い上に耐久数値も高いわけではないので蓄積ダメージを重ねて対処することで全く困らなかったので、少なくともこの構築に採用しなくて正解でした。


>クロバット
<持ち物:気合いの襷>
反動ダメージのあるブレイブバードとの相性は良くないですが、ロトムマニューラの拘りスカーフの奇襲を避けて追い風を発動する役割を考えて必要です。悪戯心ポケモンへの対処もクロバットファストガード+隣の行動で処理となるので場に残ることも大事になります。
<技構成:ブレイブバード、挑発、追い風、ファストガード>
ウルガモスへの役割を遂行するためのブレイブバード、構築コンセプトでもある追い風、残る2つはウルガモスを妨害する悪戯心や先制技への耐性をつけるファストガード、追い風の弱点である電磁波などを封じるための挑発としました。怒りの前歯は「ロトムへの打点」「ブレイブバード反動で倒れたくないときの攻撃技」「威嚇や火傷を受けても腐らない」という点で優れますが、他の技の方が優先度が高いと思い不採用にしました。挑発でロトムの電磁波を防いだ場面もありましたが、「ブレイブバードの反動で倒れると隣に攻撃が集中してしまう状況で挑発を打つくらいなら削って後続の圏内に入れたい」場面は多かったので怒りの前歯を採用しても良かったかもしれません。
<実数値:166-135-102-×-101-200 H.44 A.196 B.12 D.4 S.252>
「持ち物が気合いの襷なのである程度耐久を任せられる」「怒りの前歯不採用による打点不足を補う」ということでASベース。素早さはミラーも考えて最速に設定して、攻撃面はH167B111サザンドラブレイブバードで確定2発、残りは耐久に按分して、B95マニューラへのブレイブバードの反動ダメージ+A172マニューラの命の珠氷の礫を耐えるように配分しました。


>ワルビアル
<持ち物:突撃チョッキ>
威嚇と叩き落とすで相手の妨害をしつつ追い風状態でダメージを稼ぐことが役割になるので、苦手な相手の前の攻撃を耐えることが重要になります。ワルビアルはそこそこ弱点も多いので半減の実では対応できず、気合いの襷は構築の要になるクロバットに優先しているため、突撃チョッキを持たせます。
<技構成:叩き落とす、地震、岩石封じ、けたぐり>
ロトムを中心に強い打点となる叩き落とす、ウルガモス対策の岩技、サザンドラへの打点となるけたぐり。この3つがあればほとんどの相手には打点が持てるようになります。持ち物は突撃チョッキなので最後の技は攻撃技を採用することにして、削りとして便利な範囲攻撃である地震を採用。岩技はウルガモスクロバットを狙って打つことから岩石封じを採用して蝶の舞や追い風ミラーに有利に立てるようにします。
<実数値:171-160-102-×-98-158 H.4 A.180 B.12 D.60 S.252>
まずは最低限の耐久を確保するために耐久振り。物理方面は威嚇でA172マニューラの命の珠氷柱落とし耐え。特殊方面はC172Wロトムハイドロポンプ耐えとして叩き落とすを使えば確実に攻撃を耐えるようになります。残りを素早さと攻撃に配分しますが、性格補正を掛けていないサザンドラウルガモスを抜くために素早さに補正を掛けてそのまま最速にして残りを攻撃に配分することに。攻撃に性格補正を掛けないとHP振りブルンゲルが叩き落とすで中乱数なので攻撃に補正を掛けるべきだったかもしれません。


>ウルガモス
<持ち物:ヨロギの実>
対応範囲の広いポケモンとして構築の軸に置いているので、不意の4倍弱点で試合プランが崩されることを避けるために岩技を半減するヨロギの実。電磁波対策としてラムの実を持たせたい気持ちもありますが、電磁波は挑発やファストガードで対策が不可能ではなく、相手によっては麻痺を撒かれても火力と耐久が上がったポケモンとして仕事ができるかもしれません。
<技構成:熱風、虫のさざめき、蝶の舞、守る>
蝶の舞ウルガモスを採用するところから始まっているので、ほぼ技構成は確定。サザンドラをはじめとした悪タイプへの打点になる虫のさざめき、蝶の舞、大事に扱うための守る、は必須。最後は同じくタイプ一致の炎技を採用するところで火炎放射と熱風のどちらを選ぶかという問題になりますが、ダメージ効率を考えて熱風を選択しました。火炎放射でギルガルドを倒すためには特攻に振りきる必要があり、しっかり耐久を確保したいという思いと噛み合わなかったことが大きいです。
<実数値:163-×-92-178-126-167 H.20 B.52 C.180 D.4 S.252>
まずサザンドラに確実に先手をとることと相手のウルガモスに一方的に不利にならないことを意識して素早さを最速。75%熱風でH167D170ギルガルドを2発、虫のさざめきでH167D110サザンドラを1発、という最低限の火力に抑えて残りを耐久に配分してA112サザンドラの諸刃の頭突き・A142クロバットの威嚇込みブレイブバード・A183カブトプスの雨アクアジェット等を耐えるように配分しました。


>Wロトム
<持ち物:食べ残し>
技構成と努力値配分を決定してから持ち物を考えたのですが、耐久数値をカバーできる持ち物が良いと思い、食べ残しかオボンの実を候補に挙げました。オボンの実であれば怒りの前歯+C194サザンドラの拘り眼鏡悪の波動まで耐えることができますが、C194サザンドラの悪の波動でオボンの実が発動しないまま2発で倒される可能性があったので、食べ残しを持たせることにしました。ロトムに高い打点を持つポケモンが分かりやすいルールなので蓄積ダメージで倒されるのを防ぐためにも良さそうです。
<技構成:10万ボルト、ハイドロポンプ、自己暗示、守る>
タイプ一致で通りの良い10万ボルトは必須。ワルビアルやガラガラへの打点を確保するためにハイドロポンプもやむをえず採用。実数値の項でも特攻に配分しないと支障をきたすと書いてますが、特攻に配分したロトムを使いたく、それでいて強い型を考える必要がありました。そこで目に留まったのが自己暗示であり、蝶の舞を使ったウルガモスロトムが並ぶことは稀ではないことからコンボは決まりやすく、ウルガモスが電磁波に弱いためロトムなら電磁波で素早さを奪われない点も魅力的でした。ということで、自己暗示を採用して最後の技はロトムを大事に扱う守るとしました。エレキネット・シグナルビーム・横取りは技と配分と相談した結果噛み合わないと判断しました。
<実数値:157-×-128-157-135-113 H.252 B.4 C.140 D.60 S.52>
当初はサザンドラと対面しても臆せず動けるように特殊耐久に厚くするつもりでしたが、10万ボルトでマニューラを2発で倒せないなど支障をきたすように感じていました。突撃チョッキを持たせれば解決できるのですがワルビアルに優先していたため、耐久を諦めて特攻を重視して配分することに。10万ボルトでマニューラ2発をはじめ、H161D100クロバットを1発で倒せるようになりました。追い風を考えるなら素早さも引き上げたいですが、+1状態で最速ウルガモス抜き・追い風で最速スカーフシャンデラ抜き。残りを特殊耐久に配分してC194サザンドラの命の珠流星群を12/16で耐えるようにして、打ち分けできるサザンドラの前では一度動けるようにすることにしました。素早さも耐久も最低限の数値になってしまうところが少し心許ないですね。


>サザンドラ
<持ち物:タンガの実>
パーティの素早さを補うために拘りスカーフを持たせるのが良さそう・・・に見えますが、ウルガモスに隙を見せやすいこのルールでは選出を渋る場面が多いように感じます。サザンドラを選出したい場面は相手が天候を絡めてくるときやカラマネロ入りでワルビアルが選出しづらいときだったので、そうすると守るが欲しかったことから半減の実を持たせて選出しやすさを上げることに。候補はけたぐりを意識したヨプの実か取り巻きにいるであろうウルガモスペンドラーを意識したタンガの実ですが、けたぐりは一応耐えることができるのでタンガの実を持たせることにしました。
<技構成:流星群、悪の波動、諸刃の頭突き、守る>
ゴーストタイプに弱点が突けるタイプ一致の悪の波動を必須として、残りは耐久の低いポケモンを倒すための流星群、対策したい相手にサザンドラをしっかり当てられるように立ち回りの幅を広げる守る、ウルガモスに隙を見せずに済む諸刃の頭突きで4つ技を埋めました。ウルガモス対策としては電磁波も考えられますが、ラムの実持ちだった場合はあまり意味をなしません。因みに、サザンドラも自己暗示は覚えますが、こちらは補完のポケモンなので採用はしませんでした。
<実数値:175-112-112-168-111-165 H.60 B.12 C.180 D.4 S.252>
ワルビアルに先手をとるために素早さは最速。火力は悪の波動でH135D110シャンデラが1発、H157D128ロトムが悪の波動+流星群でオボンの実を発動せずに1発という最低ライン。残りを耐久に配分してA172マニューラの氷柱落とし耐え、C182ゲンガーの75%マジカルシャイン耐え、となっています。


>ギルガルド
<持ち物:弱点保険>
グランブルの代わりにワルビアルを採用したことでウルガモスに強くないポケモンが増えてしまったのでギルガルドの型をウルガモスに強くすることが目的。ゴースト技や悪技を受ける機会も多く発動率の高い持ち物だと思いましたし、炎技を耐えることができればヨロギの実でも倒すことができるようになります。
<技構成:シャドークロー、かげうち、いわなだれ、キングシールド>
とにかくウルガモスに隙を見せたくなかったので岩雪崩を採用することは決定。また、立ち回りの幅を広げるキングシールドは必須。構築に先制技を用意しておきたかったので影打ちを採用しますが、これで残る技スペースは1つとなりましたが、ブルンゲルロトムに対して等でアイアンヘッドや聖なる剣よりは打つ機会が多そうなシャドークローを採用しました。悪タイプに打点を持てないのがやや使いづらい形となってしまったのは仕方がないでしょうか。
<実数値:167-85-171-×-204-84 H.252 A.116 B.4 D.108 S.28 >
実数値はシールドフォルムのもの。まず特殊耐久をC187ウルガモスの+1火炎放射耐えに設定して万が一蝶の舞を使われても戦えるようにします。物理耐久は最低限のラインとしてA172マニューラの命の珠叩き落とす耐え。素早さも最低限の値である追い風で最速ウルガモス抜きに設定して、残りを攻撃に配分したところ75%岩雪崩で想定していたウルガモスを倒すことができる攻撃のラインを満たしていたのでそれで確定としました。


基本選出はクロバットワルビアル+ウルガモスロトムオンバーンバクオングトリックルームが絡んでいる場合はギルガルドを選出して、カラマネロがいて初手からワルビアルを出しづらい場合の悪打点や天候を利用してきそうなパーティにはサザンドラを選出する形でした。追い風の弱点であるトリパに関しては「猫騙し+トリックルームにはファストガード+叩き落とす」「怒りの粉+トリックルームにはブレイブバード+地震」とすることで有利に戦えました。
苦戦を強いられたのは警戒心の薄い(?)カラマネロで嘘泣きや甘えるを合わせたコンボをいきなり無理やり決める相手には当たらなかったのが幸いでした。それ以外だと、マニューラウルガモスロトム・・・という汎用性の高いポケモンに関しては型で差をつけることをしておらず常に五分程度の戦いになるので厳しかったです。


さて、反省に移ります。
負けた試合の要因に関してですが、最終的に喫した14敗のうちエラー負けが3つ、不確定要素が大きく絡んだ試合が7つ、うまくやられた試合が2つ、よく覚えていない試合が2つ、という内訳でした。

  • 純粋な考察不足

構築を組んだ経緯に「直感的な相性補完でスムーズに6匹を決めて」と書きましたが、これは「対戦はしたいけど考察にはあまり時間を割きたくない…」という思いから来ているもので、要するに怠惰です。プールが少ないこともありサクッと大枠が決まって相性補完がそこそこ綺麗にできていたことから納得感を持ってしまったので、それ以降はあまり考えることをしませんでした。
相性補完を綺麗にしただけあってトリックルームや雨乞いなどのコンセプトを持ったパーティに対しては負けませんでしたが、負け試合のほとんどは4,5匹被りの対戦であったこともあり、逆に言えば考えれば誰でも思いつくような相性補完だったということであります。

  • 不確定要素の多さ

特に響いたのは攻撃技の命中率の低さ。私は自分が運が良い方の人間だと思っているのですが、その中でも運は悪かった方な気がします。とはいえ、その根本の原因は構築にあります。
まず1つは対ウルガモスウルガモスに明確に強いクロバットを採用しているものの、その他のポケモンウルガモスに対して遅れをとりがちなポケモンです。それらをウルガモスと打ち合えるような型に設定はしているものの技の命中率は100ではないため、一度のはずれがかなり致命的なものになりました。
もう1つはそもそもの構築方針です。「追い風を使ってダメージレースで有利に立ちつつ、ウルガモスが蝶の舞を使うことで息切れを防ぐ」ことを考えていますが、初手の対面が不利だった場合にはウルガモスを展開するまでに先発のポケモンを切らざるを得ません。すると、残数で不利な状況からウルガモスで巻き返しを図る展開になるので、やはりここでも技のはずれが致命的になってしまいます。
また、不確定要素が多いことは予め自覚していたので、大会中はなるべく命中100以外の技を避けられるように立ち回りを考えていたのですが、どうしても「当てさえすれば勝てる」試合より窮屈な立ち回りになります。そうなったときに、予想していなかった構成や変な不確定要素を引いたりして負けることもいくつかあったので、安全のために慎重になることが却って本末転倒な結果を招くことを体感しました。

  • 連敗時のモチベーション

負けた直後の試合で「もうこれでいいや」と投げやりな感じでプレイングを進めたりなぜ負けたかよく覚えていない試合があったり…要するに集中力に欠けていたと思います。特に、それは上で挙げたような不確定要素による運の悪さから来ているものが多く、甘さの残る構築を使いながら勝つにはある程度運が良くないといけないと分かった状態で対戦をしていたので、ちゃんとした構築を使って不運で負けたときよりも割り切るのが難しかったです。
wi-fi大会で大きく連敗した記憶があまりなかったので個人的に印象に残りました。


まとめると、「考察不足で構築が甘く、窮屈な立ち回りや不安定な技の使用を強いられた結果思っていたより勝てず、対戦のモチベーションにも影響してしまった」という負の連鎖を辿ったことが今回うまく勝てなかった理由になり、根本の原因は構築にあります。


「燃えよ!ドラゴンタイプ」「サークル・オブ・レジェンド」「戦う!ピカチュウ大会チュウ」は命中率にも安定感がある構築を組めたことがそこそこの結果に繋がっていたと思うので、その大切さをあらためて実感できる大会となりました。
本当に勝つための構築としてはイマイチですが、運が良ければ勝てる構築としてはそれなりのまとまりになったと思います。「短い考察時間で本当に勝つための構築を組めていない」という課題こそありますが、過度に悲観せずに次に進みたいと思います。