○ドーブル ようき テクニシャン
130-70-55-×-68-139 A.236 D.20 S.252
だいばくはつ、ねこだまし、ダークホール、みきり@きあいのタスキ
○ギラティナ いじっぱり プレッシャー
225-167-140-×-141-142 A.252 D.4 S.252
シャドーダイブ、ドラゴンクロー、おいかぜ、みがわり@パワフルハーブ
○カイオーガ ひかえめ あめふらし
176-×-111-222-161-141 H.4 B.4 C.252 D.4 S.244
しおふき、ハイドロポンプ、かみなり、まもる@いのちのたま
○メタグロス いじっぱり クリアボディ
187-180-150-×-134-84 H.252 A.68 D.188
コメットパンチ、バレットパンチ、アームハンマー、だいばくはつ@ラムのみ
11/20の明治大学の学園祭・生明祭の大会で使用して優勝しました。
【構築概要】
ギラティナの追い風で上からの制圧を仕掛けていく構築。先発には追い風をサポートできて制圧力もあるドーブルを配置。後発には追い風状態から圧倒的な制圧力を誇るカイオーガ、相性補完のメタグロスを採用しています。
元々は2013/7/13開催の第2回とりおふ!のチーム戦用に考えていた構築で、チーム戦のルールからジーエスルールが消えてお蔵入りになっていたものを今回引っ張り出してきました。
【構築経緯】
強化アイテムを持ったカイオーガのしおふきは非常に強力です。そして、それを叶える戦術としては、この指止まれを使うトゲキッスとの組み合わせが有名です。しかし、この組み合わせは大爆発に弱いところが気になっていて、カイオーガに守るを持たせて素早さ操作技から入るのであれば火力のあるポケモンと並べた方が強そうだと思い、瞬発的な素早さ操作技である追い風を利用して攻撃的な並びを目指すことにしました。
追い風役としては伝説枠のギラティナを選択。ギラティナはゴーストタイプなので猫騙しで妨害されることがなく、高い耐久力のおかげで2回目の追い風を狙うこともできそうです。特に、4世代対戦の追い風の発動ターンは3ターン(使用ターンを含む)と短く、一度の追い風で勝負を決めるのは難しいため、2回目の追い風を見据えて戦う必要があります。
ギラティナの追い風をサポートするポケモンとしてドーブルを選択。ドーブルは技のレパートリーが豊富なのでサポートとして優秀なだけでなく、タイプ一致の大爆発が使えるポケモンでもあり、ギラティナとの相性に優れます。
最後の1匹にはメタグロスを採用。ギラティナと縦の相性補完に優れており、トリックルームパーティやカイオーガ対策で使われるユキノオー・バンギラスに強く出ることができます。メタグロスも大爆発を使えるのでギラティナとは横の相性も悪くないです。
【個別解説】
★ドーブル
<持ち物:気合の襷>
行動保障用の持ち物。大爆発の火力のために努力値を攻撃に割くので耐久は全く信用できません。
<技構成:大爆発、猫騙し、ダークホール、見切り>
ギラティナの追い風をサポートする猫騙し、相手2匹を眠らせる強力なダークホール、タイプ一致の攻撃技として大爆発、この3つは確定。ドーブルの攻撃は低いですが、大爆発はタイプ一致なこともありシングルダメージなら無振りカイオーガを倒すことができます。
最後の技は見切りを採用。特にルンパッパ+カイオーガの組み合わせは初手でドーブルを自然な動きで倒せる上に、カイオーガにも耐性のある組み合わせなので、この組み合わせにはドーブルを生存させて戦う必要があります。また、トリックルームを相手にした場合も猫騙しと見切りで時間を稼いでダークホールなどで誤魔化したいことがあるので重宝するでしょう。
<実数値:130-70-55-×-68-139 A.236 D.20 S.252>
素早さ最速。C206ミュウツーの75%吹雪+霰ダメージ耐え。シングルダメージ大爆発でH175B111カイオーガ1発。
追い風でルンパッパに先制したいことから素早さに振って、ミラーを意識して最速。残りは猫騙しと大爆発の火力のためにほぼすべて攻撃に振りました。ユキノオーミュウツーの組み合わせにはダークホールから入ることにしているのでミュウツーがラムだった場合にドーブルが生き残る可能性を作るために耐久に少しだけ配分しました。
★ギラティナ
<持ち物:パワフルハーブ>
シャドーダイブを一度だけ1ターンで打つための持ち物。大きなダメージを与えつつ守るを打ち破ることで、追い風の少ないターンの間に味方の行動をしっかり通していきます。
<技構成:シャドーダイブ、ドラゴンクロー、追い風、身代わり>
コンセプトである追い風、タイプ一致で守るを打ち破る効果があるシャドーダイブの2つは確定。シャドーダイブが癖のある技なので、タイプ一致で安定した攻撃が見込めるドラゴンクローも採用。逆鱗は強力ですが、小回りが利かなくなるので不採用。
最後の技は身代わりとしました。隣のポケモンで相手を一掃できる場面で使うことで、2回目の追い風起動を狙えるようにして失速するのを防ぎます。
<実数値:225-167-140-×-141-142 A.252 D.4 S.252>
AS振り切り。D4振りでC202パルキアの白玉亜空切断を上2つの乱数以外耐え。
シャドーダイブで守るを打ち破ってからドーブルの大爆発を決めたいので素早さを味方のドーブルより素早くすることは決まります。ギラティナは場に繰り出したときに特性のプレッシャーによってディアルガやギラティナとの素早さ関係を判別することができるのも相性が良いです。
C202カイオーガの拘り眼鏡雨75%しおふき急所を耐えるように配分することも考えましたが、パルキア・トゲキッスへのダメージで支障が出そうだったので急所は諦めました。
★カイオーガ
<持ち物:命の珠>
水技の火力を底上げしたいので強化アイテムを持たせます。追い風が切れた後の立ち回りを考えると守るは欲しいので拘り眼鏡は却下。雫プレートと命の珠の選択肢になりますが、雷2発でパルキアを倒せる可能性がある命の珠を選択。また、雷で無振りカイオーガを中乱数1発にできます。
<技構成:しおふき、ハイドロポンプ、雷、守る>
最も強い水技のしおふき、ミラーを意識した雷、大事に扱うための守る、の3つは確定。最後の技はHPが減ったときの水技として威力が高いハイドロポンプを採用しました。
<実数値:176-×-111-222-161-141 H.4 B.4 C.252 D.4 S.244>
特攻を最大にして、最速ドーブル抜き味方のギラティナ-1。C158ユキノオーの草結び+命の珠反動ダメージ耐え。
ギラティナのシャドーダイブの後に攻撃したり相手の1匹を倒してシングルダメージにすることを考えて、ギラティナより遅く素早さを設定しました。性格を控えめにしたことで、シャドーダイブ+雷でH185B121D141パルキアを倒すことができます。
★メタグロス
<持ち物:ラムの実>
対ドーブルはドーブルを猫騙しで止めながらメタグロスを出す動きで対応したいので、ダークホール対策となるラムの実。
<技構成:コメットパンチ、バレットパンチ、アームハンマー、大爆発>
カイオーガギラティナの並びで重たいディアルガに打点のあるアームハンマー、ドクロッグやクレセリアに打点を持つコメットパンチ、一発逆転のある大爆発、の3つを採用。大爆発はギラティナとの相性も良く、終盤に失速しかけても勝ち筋を残すことができます。
最後の技にはバレットパンチを選択。先述の通り、カイオーガの雷でカイオーガを確定で倒せないのでそれを処理する際に使います。また、素早さを落としているためユキノオーに先制できず、カイオーガへのに攻撃を通してしまうので、それを避けるためにも先制技は必要と考えました。
ギラティナとの相性を考えて大爆発の優先度を高く見積もっていましたが、メタグロスが場に出る状況は「こちらがラスト2匹」「役割対象の相手がいる」ことがほとんどであり、終盤詰めのポケモンとしても扱えたので大爆発より守るを優先して採用する方が良かったかもしれません。
<実数値:187-180-150-×-134-84 H.252 A.68 D.188>
C222カイオーガの雨75%しおふき耐え、A173ドクロッグのけたぐり2発耐え。
素早さは最遅ディアルガに先制しつつ追い風でパルキアに先制できる値に設定。アームハンマー2回で黒い鉄球カイオーガより遅くなるためには素早さ83以下である必要がありますが、パルキアもそこそこきつい相手なので追い風で先制できる方を重視しました。
【構築総評】
そもそも2013年2月の第11回伝説厨オフの決勝戦でふぉんでゅさんに使われて完敗しており、構築を考えるきっかけとなったのもその対戦でした。また、その後も2014年10月の大正義オフのサイドイベントで優勝されるなど構築の強さはお墨付きです。
大会では苦手なユキノオーミュウツーの組み合わせと2回当たり苦戦を強いられましたが、それ以外の試合はドーブルの大爆発からカイオーガで制圧する一方的な展開を押し付けることができたので良かったです。
構築では特にドーブルが強く、「ダークホールの圧力から交代されにくい」「シャドーダイブで守るを打ち破れる」などの理由から大爆発が決まりやすいです。そして、初手に多いルンパッパをドーブルで処理してしまえば、カイオーガの一貫性が高まるように、常に火力を押し付けて試合を優勢に運びやすい点が使いやすく良い点だと思います。
【余談】
生明祭の決勝戦の対戦ログです。
○マツピヨ さん 勝ち 2-0
自分:ドーブル ギラティナ カイオーガ メタグロス
相手:クレセリア カイオーガ ディアルガ カビゴン
(1ターン目)
・クレセリアの手助け
・カイオーガのしおふき ドーブル気合いの襷、ギラティナ5割
・ギラティナのシャドーダイブ カイオーガ 3割
・ドーブルの大爆発 カイオーガ瀕死 クレセリア3割
・瀕死ドーブル⇒カイオーガ
・瀕死カイオーガ⇒ディアルガ
(2ターン目)
・クレセリアの守る
・ギラティナのドラゴンクロー 急所5割 ディアルガオボン発動
・カイオーガのしおふき クレセリア守り ディアルガ2割
・ディアルガのトリックルーム
(3ターン目)
・ギラティナ⇒メタグロス
・カイオーガの守る
・ディアルガの竜の波動 メタグロス 7割
・クレセリアのサイコキネシス カイオーガ守り
(4ターン目)
・クレセリアの守る
・メタグロスのアームハンマー ディアルガ瀕死
・カイオーガのしおふき クレセリア守り
・瀕死ディアルガ⇒カビゴン
(5ターン目)
・クレセリアの手助け
・カビゴンの地震 カイオーガ7割 メタグロス1割 カビゴン命の珠
・メタグロスのコメットパンチ クレセリア瀕死
・カイオーガのしおふき カビゴン5割
(6ターン目)
・カイオーガの守る
・カビゴンの地震 メタグロス瀕死
歪んだ時空が元に戻った
・瀕死メタグロス⇒ギラティナ
(7ターン目)
・ギラティナの身代わり
・カイオーガの雷 カビゴン瀕死
・ワイルドは勝負に勝った
[ひとこと]
・クレセリアカイオーガは守る+トリルも考えられるが、後発ディアルガまで考えると後々トリルはほぼ決められてしまうので、シャドーダイブの守る貫通でカイオーガを倒すことを優先
・5ターン目のカイオーガのしおふきはクレセリアに雷を選ぶつもりだったがミス、カビゴンの地震でメタグロスが倒れてもクレセリアを倒してしまえばカビゴン1匹になるので問題なく勝てた
・ギラティナの身代わりはカビゴンの命の珠75%地震では壊れない