「バチェラー・ジャパン」シーズン2の感想

「バチェラー・ジャパン」シーズン2を観たので感想。


バチェラーは「海外発祥、1人のハイスペック男性を多人数の女性が奪い合う恋愛リアリティ番組」です。
(参考:「バチェラー・ジャパン」シーズン1の感想)


ネタバレを含むため感想は続きから。



○番組形式の変化
シーズン1は「本編50分」+「今田耕司とゲストによる振り返りトーク20分」という構成でしたが、シーズン2は本編とトーク合わせて50分というテラスハウスを意識(←2回くらいしか観たことない人並の印象)したような形式でした。
個人的には本編50分が特別長いと感じることがなかったので、見やすくなったとは思いませんでした。寧ろ、各女性のアプローチなど所作を見たい気持ちがあったので、本編そのものの尺が減ったことで重要な人物・場面にスポットを当てにいく演出をせざるを得ず、後の展開が予想しやすくなったように思いました。
ただ、そうやって本編を削ってまで入れたトークに関してはシーズン2の方が良かったです。そもそもシーズン1は毎回違うゲストと今田耕司が語り合う形式だったのですが、ゲストがその回を観た感想しか喋れないため薄い内容にしかなりませんでした。それに対して、シーズン2は今田耕司に加えて藤森慎吾と指原莉乃の固定メンバーでトークをする形式なので、それまでの内容を踏まえた上での話を繰り広げることができます。また、藤森・指原ともトークに毒を持ち込めるキャラクターなので、前期に比べると深みのあるトーク内容になっていたと思います。


○バチェラーの印象
大雑把な表現だと「シーズン1のバチェラーは男が憧れる男、シーズン2のバチェラーは女が好きな男」という印象です。
今回のバチェラーの第一印象はあまり良くありませんでした。若くして有名IT企業の幹部を務めており、外見的にも顎髭を蓄えるなど少しオラオラなのかチャラついたような感じです。シーズン1の記事でも書いた通り、私の思う「カッコいい」の要素が「爽やか、クール、ストイック」で初代バチェラーはそれを見事に兼ね備えていましたが、そういう印象とはかけ離れています。ただ、毎シーズンでバチェラーが似たようなタイプでは物語として全く面白くないため、シーズン1とは違った感じが伺えるのではないかと楽しみでもありました。
実際観始めてみると、思っていたより落ち着いた佇まいで程良くフレンドリーな感じであり、バチェラーという簡単には手が届かない存在であるはずなのに友達かのような妙に親近感を覚える振る舞いで、悪い印象はすぐになくなりました。また、最初のデートをいきなりツーショットで誘うなど始めから平等性がなかったり終盤は女性と別れる度に涙を流すなど人間味もあって、この過程を見届けたいという思いが湧きました。こういう風に書くと、シーズン1のバチェラーは完璧で面白みがないようにも聞こえますが、彼は初代バチェラーとしてその存在を印象付けるための役割を全うする重責を担っていたようにも感じます。
因みに、今回こういう第一印象になったのはAmazon Primeのサムネイルが悪いと思います((


○女性陣の印象
シーズン1の女性陣の人数は25人でしたが、今回は20人。正直な第一印象は「丸顔が多い」でした((
本編の前にバチェラーファンの芸能人がシーズン2の予想をする特別番組があったのですが、そこでの女性陣のインタビューを見ると「シーズン1より癖が強いひとが多い」と思いました。本編でのバチェラーと初対面の挨拶シーンで自分をアピールするための持ちネタを仕込んでくる女性が多く、シーズン1の鶴愛佳からみんな学習(?)してきているみたいですね。
個人的に印象に残ったのは野田あず沙と倉田茉美。野田あず沙は私が普段の生活で会う女性に雰囲気が似ていることへの親近感、挨拶シーンで「特技は人の良いところを見つけること」(曖昧)と言っていて、私が好きなアナウンサー大橋未歩の特技がまさにこれであったので、そういう共通点から思い入れが湧きやすかったです。倉田茉美は丸顔が多いメンバーの中で系統の違う顔立ちをしていて、性格もサバサバして言いたいことをちゃんと言えるタイプ…その割にはガツガツ前に出るわけでもなく、スマートでカッコいい印象を受けました。
途中で野田あず沙が変貌(?)したこと、イラストレーターとしてのクリエイティブが素敵だったこと、から倉田茉美を一番の推しキャラとして観ていました。こうやっていわゆる推しメンバーを作りながら観るのは楽しみの一つだと思いますが、先述のように本編とトーク合わせて50分という形式になってしまったため、当落線上にすらいない女性は編集の都合でほとんど出てこなかったのは少しかわいそうでした。。


○バチェラーの選択
先述の通り、シーズン1に比べて尺が短いためか物語の中盤までは演出で誰が脱落するのか予想できてしまうことが多かったです。特に最初の20人から15人に絞り込む段階で脱落した5人は挨拶シーンすらカットされていたと思うので、認識できていないメンバーがいなくなっただけで「いきなり決断をしなければならない過酷さ」のインパクトが薄かったです。
事前特番の中で「バチェラーはこの企画のために今年の有給休暇を全て使い果たした」と言われていましたが、それだけ真剣に結婚相手を探しに来ている姿勢は伝わってきました。特に、岡田茉里乃と安藤きらりは可愛い系(?)でバチェラーにとっても好印象だったと思うのですが、2人とも年齢がまだ若いだけに将来に対する考え方のスピード感の違いなどから中盤で脱落となります。また、福良真莉果が終盤まで残るのは意外でした。彼女は初回で強烈なキャラを見せつけましたが、以降なかなかデートに呼ばれることはなく、それでもバチェラーのことを裏でしっかり気遣っていたようなので、そういうところを評価していたのかなと思いました(今田耕司からは「お母さんやん!」と評されていましたが)。
最後の2人は「恋人なら小口那奈子、結婚なら倉田茉美」というシーズン1同様の構図。バチェラーは「追いかけたいタイプ」と自称していたので小口那奈子の方が有力なようにも見えましたが、「私はバチェラーを追いかけてる」と自称していた倉田茉美が選ばれました。倉田茉美はイラストレーターとして何度か絵や絵本をバチェラーに作りましたが、そのクリエイティブの中には「見る者が想像する領域」が必ず含まれていました。バチェラーの「追いかけたいタイプ」は「未知や謎に包まれた部分への好奇心」から来るものだと感じていて、倉田茉美のクリエイティブは追いかけたくなる要素を持っていたと思ったので、その意味では選択に意外性はありませんでした。


○全体的な感想
運命をテーマにしたデートで、エースのカードを引き当てて自ら運命を手繰り寄せた倉田茉美が最後の1人に選ばれるという劇的な展開で幕を閉じました。番組なのでヤラセとも言われかねないですが、好感度が高くなったバチェラーと最初に推していた女性が結ばれるハッピーエンドを見届けたようで、シーズン1同様に私としては良い気分でした。また、シーズン1という参考材料があるおかげなのか、女性は自身を印象付けるためのキャラクターを強く出すことやアプローチを工夫することをしていたので、前回よりもレベルが高く感じた部分も楽しく観れた部分だと思います。
最後にシーズン3に向けて参加者を募集するような呼びかけもありましたが、バチェラーがまたこれまでと異なるタイプだったら楽しめるのではないかと期待はしています。


○小ネタ
・レッドカーペットでの挨拶、なんかバチェラーと女性陣の距離が遠いように感じた
・「私2番目にお話いいですか?」という野田あず沙、「後で」という曖昧な表現より明確で良いと思った
・岡田茉里乃のドリブルしながらの登場。バスケ好きバチェラーからすると嬉しいものなんですかね(あまり分からなかった)
・岡田茉里乃を悪役に仕立てたい指原莉乃トーク
・最初のカクテルパーティを終えて初めてのデートがいきなりツーショットなのは意外だったので面白い
・しかもサプライズで1日中一緒ってすごい、でも汗かいたバスケユニはあんまり嬉しくないと思うの。。
・「運命」をテーマにしたデート、運命を信じるかどうかはさておき、バチェラーのこういう遊び心は好き
・2回目のカクテルパーティで他の女性と会話中のバチェラーのドリンクに気を遣う野田あず沙が素敵だった
・でも、直後のデートでサプライズローズをもらって豹変・・・これはこれでバラエティーとしてはとても面白い((
・バチェラーが尽くしてもらうタイプをあまり好きでないと最初から明言しているので、尽くすタイプの岩永幸子は応募からもう間違いだったのでは。。
・桃田奈々なんで生きてるのか謎、更に言えば本人が選んでもらう自信があるのがまた謎
若尾綾香がバチェラーの実家を訪れるときになぜあの衣装を選んだのかすごく気になる
・最後の選択で「恋人ならA、結婚ならB」となったとき、シーズン1のバチェラーは恋人を選ぶと感じたのに、シーズン2では結婚を選ぶと感じた不思議
・というか、今回は最後の舞台が海外なんですね、シーズン1の始まった場所に戻るのは結構良かった
・とりあえず、倉田茉美さんが素敵で結婚するならこういう人がいいと思った(バチェラーと結婚したから無理)
・…とか書いてたら9月末に2人が別れたというニュースが() なかなか難しいんですかね。。