ランクマッチ・シーズン10使用構築~雨偽装ガマゲロゲ軸サイクル~

ランクマッチ・シーズン10で使用した構築です。
このシーズンはランクマッチを200戦やることを目標にしていて、112-88と冴えない戦績でしたが、なんとかノルマを果たすことはできました。
200試合ほとんど構成を変えずに戦い続けたので、それを記録として残しておきたいと思いました。

 

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ニョロトノ おだやか あめふらし
197-×-106-121-150-95 H.252 B.84 C.4 D.132 S.36
うずしお、アンコール、ほろびのうた、ねむる@カゴのみ

 

ガマゲロゲ ひかえめ すいすい
181-×-95-150-95-126 H.4 C.252 S.252
ハイドロポンプ、だいちのちから、ヘドロばくだん、あまごい@いのちのたま

 

○パッチラゴン ようき はりきり
166-152-110-×-91-139 H.4 A.252 S.252
でんげきくちばし、ドラゴンクロー、つばめがえし、けたぐり@とつげきチョッキ

 

ニンフィア れいせい フェアリースキン
171-90-112-178-151-72 H.4 A.36 B.212 C.252 D.4
ハイパーボイス、マジカルフレイム、でんこうせっか、あくび@きあいのタスキ

 

○Hロトム おくびょう ふゆう
126-×-128-156-128-151 H.4 B.4 C.244 D.4 S.252
ボルトチェンジ、オーバーヒート、おにび、トリック@こだわりスカーフ

ナットレイ わんぱく てつのトゲ
181-128-184-×-137-42 H.252 A.108 B.132 D.4 S.12
アイアンヘッド、ボディプレス、やどりぎのタネ、まもる@たべのこし

 

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【構築概要】
ガマゲロゲを軸にした構築。相性補完に優れたロトムナットレイを組み合わせたサイクルで風穴を開けて、ダイマックスガマゲロゲでそれを貫いていく戦いを基本とします。
ガマゲロゲにとって相性の良いニョロトノも採用していますが、このポケモンはシンボル的な意味合いが強く、ガマゲロゲとセットでの選出はおろか、ほとんどの試合で選出しません。

 

【構築経緯】
ニョロトノを採用する」がテーマ。
ニョロトノの使い方としては、特性雨降らしを活かして味方の特性すいすいのポケモンを活躍させるものが多いですが、8世代ではニョロトノに頼らずともエースのポケモンがダイストリームを使うことで自ら雨を降らせる手段を持ちやすくなりました。また、ダメージを与えながら素早さを引き上げるダイジェットに対して雨を降らせてから繋ぐまでの間の隙が大きいこと、そもそもダイマックスというシステムで簡単に耐性を得られること、などから雨降らし+すいすいの展開ギミックは2匹の枠を割いてまで行うものではなくなったように感じます。
別の使い方としては、ニョロトノですいすいポケモンの障害を排除するような戦い方もありますが、それはあまり望めませんでした。ということで、ニョロトノとすいすいポケモンを採用した雨パーティを装いつつ別のポケモンを通す戦い方をするのが良いと感じました。

 

ということで、ニョロトノの次に採用したポケモンはパッチラゴンです。水技に耐性を持つ水タイプに強く、草タイプに対してもダイジェットで起点にしていくことができます。ドラゴンタイプとの打ち合いは五分ですが、先にダイジェットさえ積めれば有利になれます。運要素こそ絡みますが、ダイマックスせずとも火力を引き出せるので崩し役としても機能しそうです。
また、すいすいのポケモンとしてはガマゲロゲを採用しました。ガマゲロゲ自体は環境にマッチしていて、猛威を奮うことが予想されるパッチラゴンに強く、パッチラゴンを意識して選出される地面タイプにも強く出れます。先述のようにダイストリームを使えば自らすいすいを発動させることも可能なので、ニョロトノと組み合わせずとも採用する価値はあると考えました。

 

ここまでで「ガマゲロゲで釣った水タイプをパッチラゴンで倒す」「パッチラゴンで釣った地面タイプをガマゲロゲで倒す」という相互補完はできているものの、選出してダイマックスを選べるのは1匹だけなので相手の選出を見極める必要があります。そのためには不利対面になった場合の退き先が欲しいので、その役割を求めてナットレイを採用しました。ガマゲロゲが苦手な水・草タイプ、パッチラゴンが苦手な地面タイプにある程度繰り出していくことができます。
また、先発で選出する適性が高いポケモンがパーティに不在だったので、Hロトムに着目しました。特にガマゲロゲナットレイとのタイプ相性補完が優れるので、序盤に相手の様子を伺う最低限のサイクルを回す能力がありそうです。
ただ、ウーラオスサザンドラといったポケモンの攻撃の一貫は防げておらず、これらの相手に後手に回りたくないので、最後の1匹は相手の対面性能が高いポケモンと無理やり打ち合うためのニンフィアを採用しました。

 

少し受け寄りの構築がきつめなので、特に役割のなかったニョロトノに滅びの歌で耐久ポケモンを崩す役割を与える形で6匹を決定しました。

 

【個別解説】

 

ニョロトノ

<持ち物:カゴの実>
眠るとの相性が良いカゴの実。
受け寄りの構築は状態以上を絡めて戦うことが多く、事故なく滅び展開に持ち込む意味ではラムの実の方が有効だったかもしれません。

<技構成:渦潮、アンコール、滅びの歌、眠る>
先述の通り耐久ポケモンを倒すことに役割を絞っているので、渦潮と滅びの歌を採用。ラッキーに対して「交代、渦潮、滅びの歌」とする間に地球投げを3発もらって盤面に残れなくなるのを避けるため回復技となる眠る。最後の技は無難に守るを採用していましたが、ラッキーやハピナスが身代わりを使うと渦潮のバインド状態が解除されてしまうので、それを少しでも防ぐためにアンコールを採用しました。
受け寄りの構築を崩す目的なら意表を突ける腹太鼓型も候補でしたが、天然ヌオーを突破できないことがネックとなったので採用しませんでした。

<実数値:197-×-106-121-150-95 H.252 B.84 C.4 D.132 S.36>
C127ハピナスのトライアタック+DMトライアタック2発耐え。H171-B209エアームドを意識した素早さ振り。残り防御。
ラッキーやハピナスを相手に滅びの歌を決めたいので特殊耐久を厚めに配分しました。

 

ガマゲロゲ

<持ち物:命の珠>
メインウエポンの火力を増強するのに最も相性の良い命の珠。
4倍弱点の不安定さを拭うためにリンドの実を持たせるのも候補でしたが、パッチラゴンやウーラオスをしっかり倒せるという理由で火力を増強したいと思いました。

<技構成:ハイドロポンプ、大地の力、ヘドロ爆弾、雨乞い>
ダイストリームの媒体として最も威力の高いハイドロポンプ。パッチラゴンへの打点となる大地の力。草タイプへの打点としつつダイアシッドとして火力の引き上げに使えるヘドロ爆弾。最後の技はダイマックス技の中でも強力だと思っているダイウォールの媒体となる技として雨乞いを採用しました。火力と素早さを上げる積み技のような感覚で、ニンフィアのあくびから繋いだり、別のポケモンダイマックスさせた後でガマゲロゲが単体でも機能することから選出のしやすさに繋がると考えました。
水タイプへの打点と言えば草結びも存在しますが、主な仮想敵であるダイソウゲンで倒せない場面も多く、ダイマックスに弱い技であることもあって不採用。ダイウォール媒体の次点は毒々で、ハピナスの特性で天の恵みが多いようならガマゲロゲでも受け寄りの構築を破壊できる見込みができることが評価できます。

<実数値:181-×-95-150-95-126 H.4 C.252 S.252>
CS振り切り。残りは命の珠反動10回で倒れることを避けるためにHPに。
ダイマックスしたパッチラゴンをダイアースで一撃にするために性格補正は特攻にかける必要がありました。素早さもウーラオスサザンドラの拘りスカーフを意識すると高めに設定したく、残りを耐久に回しても恩恵を受けにくいことから素直に振り切りました。

 

★パッチラゴン

<持ち物:突撃チョッキ>
火力と素早さを維持しながらダイマックス時にサザンドラの流星群を耐えたい要望を叶えるために突撃チョッキ。
鬼火ゲンガーやモロバレルを気にせずにダイマックスを選択できるラムの実も候補でしたが、ダイマックスせずに電撃嘴を打つ場面で攻撃がはずれた場合の保険としても機能する点が評価できます。

<技構成:電撃嘴、ドラゴンクロー、燕返し、けたぐり>
メインウエポンとなる電撃嘴、ダイドラグーン媒体となる技としてドラゴンクロー、ダイジェット媒体となる技として燕返し。最後の技は威嚇での誤魔化しに強いダイナックル媒体となり、サイドンドサイドンに交代読みを狙うことでひよらず選出できるようにするためのけたぐり。
けたぐりの枠は当初はカウンター回避とギルガルドの身代わりの安定的な破壊を目的に火炎放射を使ったりもしました。ドラゴン技ですが、明らかに地面タイプに交代される対面でダイマックスを切らずに負荷を掛けたいことがあったので小回りの利くドラゴンクローを選んでいました。ただ、多くの場合はけたぐりでそれを十分こなせるので、火炎放射を不採用にした時点で逆鱗に変更すべきでした。

<実数値:166-152-110-×-90-139 H.4 A.252 S.252>
素早さ最速のAS振り切り。
突撃チョッキ持ちですが、主目的のスカーフサザンドラに止められることを防ぐのは無振りでも可能なので、攻撃面の性能を落とさないようAS振り。ミラーを意識すると素早さの最速は切れませんでしたが、攻撃に性格補正をかけない場合DMドラゴンクローでは無振りDMパッチラゴンを確定で倒せないので、ますます逆鱗を採用したいです。

 

ニンフィア

<持ち物:気合の襷>
初手の打ち合い性能を高めるために行動保障をつけられる気合の襷。
当初はパッチラゴンと初手で対面してしまった際に物理耐久に特化しても攻撃を耐えられないことからの保険としての採用でしたが、ポリゴンZやウオノラゴンなどとも戦える意味で機能しました。

<技構成:ハイパーボイス、マジカルフレイム、電光石火、あくび>
メインウエポンとなるハイパーボイスヒヒダルマや気合の襷ウーラオスなど削り切れなかったポケモンを仕留めるための電光石火。構築で重めなナットレイに退かずに済むようにするためのマジカルフレイム。最後の技は最低限の起点回避の意味であくびを採用しました。
最後まで試さないままでしたが、あくびの枠はつぶらな瞳も候補でした。初手のタイマンで気合の襷まで削られてHP1の状態を2匹目の起点にされてしまうケースがあり、優先度のあるつぶらな瞳ならそこで干渉することができます。逆に初手ダイマックスが見える場合はあくびから入ると気合の襷を盾に2ターン稼ぎつつ相手を眠らせることもできるので、一長一短です。

<実数値:171-90-112-178-151-72 H.4 A.36 B.212 C.252 S.4>
ハイパーボイス+電光石火+命の珠ダメージ2回でH166-B110-D90パッチラゴン1発ずつ。A211ドサイドンのDMロックブラスト+砂ダメージ耐え。
素早さに性格の下降補正を掛けていることで多発する同族ミラーで不利になりますが、攻撃を下げないことでハイパーボイス+電光石火で無振りヒヒダルマにタイマンで勝てるようになります。

 

★Hロトム

<持ち物:拘りスカーフ>
サイクルを中心とした選出をする上で足の遅さが気になっていたので、それを補うために拘りスカーフ。
ロトムの場合はトリックも習得するので、相手の受け寄りのポケモンの展開を防ぐ意味でも重宝します。

<技構成:ボルトチェンジ、オーバーヒート、鬼火、トリック>
初手で繰り出されたポケモンの気合の襷を削りながらサイクルを回すためのボルトチェンジ、構築で苦手なナットレイへの打点となるオーバーヒート、受け寄りのポケモンを崩すのに便利なトリック、相手のダイジェットに対して無理やりストッパーとなるための鬼火。
リザードンに有利にも関わらずボルトチェンジを打つと交代先に負荷がかかってしまうため、10万ボルトのような通常の電気技まで採用できると良かったです。

<実数値:126-×-128-156-128-151 H.4 B.4 C.244 D.4 S.252>
素早さ最速。ボルトチェンジ+鉄のトゲでH175-D81水ウーラオスを1発(15/16)。
初手で迎える水タイプのウーラオスの処理が難しかったので、それを楽にできるように火力を引き上げました。パッチラゴンやホルードがラムの実を持っていた場合に鬼火を2回打てるように耐久に配分したい気持ちもあるのですが、幸いラムの実の所持率は高くなかったので目を瞑りました。

 

ナットレイ

<持ち物:食べ残し>
宿り木の種+守ると相性の良い食べ残し。
不意の炎技への保険としてオッカの実も欲しいですが、草タイプの攻撃技を採用していないので、水タイプに交代から有利に戦うためには、宿り木の種だけでは回復が間に合わないと判断したことが理由です。

<技構成:アイアンヘッド、ボディプレス、宿り木の種、守る>
耐性を活かして有利な相手にトータルで最もダメージを稼ぎやすい宿り木の種、宿り木の種と相性が良くダイマックスを凌ぐのに便利な守る。相手のナットレイに一方的に不利になるのを避けるためのボディプレス。最後の技は鋼技のアイアンヘッドを採用、眠り粉を振りまくポケモンに打点を持つこととダイスチルでの防御アップを利用してボディプレスを強化することを意識しています。
水タイプの多くはアシレーヌマリルリだったので、ウーラオスを除けば草技がなくて困る場面自体は少なかったです。アシレーヌの身代わりを安定して壊すことを目的にしたアイアンヘッドでしたが、バタフリーやゲンガーへのダメージを考えるとジャイロボールでも良かったかもしれません(一応ジャイロボール不採用で素早さを上げていることで炎技のない鈍いカビゴンに有利に戦えたり、アイアンヘッドのおかげでモロバレルに負担を掛けられるので一長一短)。

<実数値:181-128-184-×-137-42 H.252 A.108 B.132 D.4 S.12>
アイアンヘッドでH177-B136アシレーヌの身代わり破壊(15/16)。残りはHPを中心に物理耐久を底上げ。
地面タイプに対するクッションとして繰り出すことを想定して物理耐久を中心に配分。ミラーを想定して素早さは少しだけ振りました。

 

【構築総評】

戦績に現れている通り構築への納得感はありませんが、サイクルを回しながら相手を少しずつ崩していく戦い方が好きなので、200戦こなすことを目標にする意味では自分にとっては適性のある構築だったかもしれません。
一番多い選出はHロトム+ナットレイ+ガマゲロゲで、相性補完を活かした交代で状況を維持しながら鬼火や宿り木の種の定数ダメージ負荷を掛ける動きが楽しかったです。基本的には削りを入れてからガマゲロゲダイマックス展開に持ち込みますが、相手の選出によってはナットレイのダイスチルで防御を上げて詰める動きをします。サイクルが回らないときはニンフィアを先発に置いて対面的な動きを目指すことをしていました。
構築の課題はかなり多く、まずそもそもニョロトノが200戦やって5回も選出しないような置き物状態であること。これは今回ルールとして定めていたので仕方がないです。また、サイクルが難しい場合に対面的な動きをするとしていますが、こちらは全体的に素早さが遅く、気合の襷を持たせているニンフィアも1匹目との打ち合いを勝った後2匹目の起点になりやすいので、気合の襷を上手く活用できているとは言えません。ダイマックスなしで安定して火力を出せるポケモンもいないので、対面の動きを強いられるときは不利なことが多かったです。
他には、サイクル戦術の根幹を担うガマゲロゲナットレイが4倍弱点持ちというのもイマイチです。ガマゲロゲでの崩しを期待してのダイマックスが不意の草技で崩されたり、序盤からナットレイダイマックスさせていれば勝てたものを炎技に脅えて消極的な行動を辿る間に不慮の事故で崩されてしまうケースは多かったです。
最終日までは勝率6割を維持できていましたが、最後に大きく負け越してしまったのは自分の実力のなさが問題なので、この経験を次に活かしたいです。

 

【余談:覚えてる限りのガマゲロゲ草技即死集】
アシレーヌエナジーボールを採用した突撃チョッキが多いことに気付くまで何度もやられました(
サーナイトドサイドンを意識?(
・マルヤクデ:最速パワーウィップは聞いてない(
・ダイオウドウ:寧ろガマゲロゲの攻撃を耐えてるのがえらい
・ピクシー:キュウコンやオーロンゲの後に出てきても天然積みじゃなかった(
ガマゲロゲ:仕方なし
ヘラクロス:確かにアシレーヌマリルリに他に打点がないですね・・・。
・ゲンガー:気合の襷でエナジーボール持ちは贅沢な技の使い方