○ギャラドス しんちょう いかく
185-154-100-×-150-125 H.116 A.68 B.4 D.132 S.188
パワーウィップ、とびはねる、りゅうのまい、みがわり@ソクノのみ
〇ラプラス ひかえめ ちょすい
207-94-101-143-130-103 H.12 B.4 C.196 D.116 S.180
フリーズドライ、10まんボルト、つのドリル、ほろびのうた@こだわりスカーフ
○ランターン おだやか ちくでん
209-×-90-104-136-94 H.68 B.108 C.60 D.220 S.52
ほうでん、ドわすれ、みがわり、まもる@たべのこし
○マリルリ いじっぱり ちからもち
193-111-102-×-106-79 H.140 A.244 B.12 D.44 S.68
じゃれつく、アクアジェット、じならし、ミストフィールド@じゃくてんほけん
○サメハダー いじっぱり かそく
145-188-62-×-60-147 A.244 B.12 S.252
かみくだく、インファイト、サイコファング、ちょうはつ@きあいのタスキ
〇Wロトム おくびょう ふゆう
127-×-128-155-128-151 H.12 B.4 C.236 D.4 S.252
10まんボルト、ハイパーボイス、あくのはどう、わるだくみ@リンドのみ
7/16~18に開催されたインターネット大会「ウォーターパラダイス」で使用。
29-14(回線エラー負け2)で最終1715の138位でした。
【構築概要】
Wロトムとスカーフラプラスを軸にした対面構築。
見せ合い画面で同じような組み合わせのポケモンが並びがちで、相手の型や戦術の予測ができず選出の使い分けがしづらいため、「最も注目されるであろうギャラドスに強い」「ダイマックスに依存しない」の条件を満たすポケモンを基本選出に据えることを意識しました。
【構築経緯】
同じタイプのポケモンしか使用できないため、相手の攻撃を安全に交代で受ける戦い方は難しく、タイマンを1匹以上ずつ制して最後に勝ち切る対面構築が強いと考えました。
中でもギャラドスはダイジェットによって素早さを上げながら特性の自信過剰で火力を上げられるので対面的な動きと相性が良く、草技を筆頭に攻撃範囲も広いので強力なポケモンの1匹です。ただ、その強さはダイマックスに依存しており、先にダイマックスを切る動きは選択肢を狭めてしまい、ただでさえ交代の選択肢が取りづらい対面構築では弱みになると思いました。とはいえ、対策筆頭なポケモンであることは間違いありません。
ということで、性能がダイマックスに依存せずギャラドスに隙を見せないロトムとラプラスに着目しました。どちらもタイプ一致の攻撃技で相手の弱点を突ける点が優秀です。ロトムはこのルールでは素早さが高い方なので、直前ポケモンが倒し損ねたポケモンを倒して対面のリセットをしやすく、ラプラスも同じ動きができるよう拘りスカーフを持たせることで、攻撃を1発耐えて2発で倒す動きの実現を目指します。
ロトム・ラプラスに加えて基本選出の最後の1匹を決めたいですが、2匹の起点回避能力は高くないため、最後の1匹にはそれを重視したいです。最善の1匹を模索して紆余曲折はありましたが、サメハダーとマリルリの2匹を採用して使い分けることにしました。
サメハダーは特性が加速なので、素早さ負けしている相手や岩石封じのような素早さ操作に対しても気合の襷を盾にすることで2回行動することができます。また、挑発で展開を封じたり壁技を見てからサイコファングで対応できる点で一定の起点回避能力があります。
マリルリは攻撃力が高く先制技を併せ持つ点で打ち合い性能は高めです。目立った起点回避技はないものの、甘えるやミストフィールドを使えば積み技やあくびに好き勝手にはされないので、最低限の能力はあると考えました。
これで基本選出は固まりましたが、主軸のロトム・ラプラスが素早さ重視な上に特殊に偏っているため、受け寄りの組み合わせやトリックルームが厳しいと感じました。これを解決するために身代わり竜の舞ギャラドスを採用。また、ギャラドスを選出する上で対ロトムは避けて通れないため、電気無効ポケモンの中で一番性能がまともだと感じていたランターンを採用することにしました。
実際には見せ合い段階での相手のパーティは似たような構成になることが多いので、型や戦術を予想することは難しいですが、ロトムラプラスで厳しめなダイマックスルンパッパをギャラドスで抑制したり、マリルリがロトムと対面した際に選出していないランターンでダイサンダーを牽制することはできそうなので、そういう意味でも採用する価値はあると考えました。
【個別解説】
★ギャラドス
<持ち物:ソクノの実>
崩してほしいポケモンにランターンが含まれているため、無理やり行動保障を作るためにソクノの実。
<技構成:飛び跳ねる、パワーウィップ、竜の舞、身代わり>
受け寄りの構築相手を起点にしていきたいので、竜の舞と身代わりを確定。最も一貫性のある技としてパワーウィップを採用して、最後はギャラドスとしての強さを持たせるために飛び跳ねるを採用しました。
ドヒドイデ相手には黒い霧を無視すればランク+2パワーウィップでもそれなりにダメージが出たので、技スペースの問題もあって地震は不採用。攻撃技の命中に不安がありますが選出機会は多くないはずなので妥協しました。
<実数値:185-154-100-×-150-125 H.116 A.68 B.4 D.132 S.188>
A189カブトプスの岩雪崩耐え。C150ラプラスのフリーズドライ耐え(15/16)。C157ロトムのDM10万ボルトをソクノ込み耐え。素早さは最速ラプラス抜きで残り攻撃。
攻撃を耐えるためにダイマックスを切らざるを得ない状況が多いと立ち回りの選択肢が狭まると感じたので、そうならないよう耐久振り。火力はランク+1でA177命の珠と同程度なので全抜き性能にはあまり期待できません。
★ラプラス
<持ち物:拘りスカーフ>
一貫性の高いフリーズドライで1発耐えて2発で倒す動きを実現するために拘りスカーフ。
<技構成:フリーズドライ、10万ボルト、角ドリル、滅びの唄>
攻撃技はフリーズドライと10万ボルト。この2つで攻撃範囲は完成しているので、ダイマックス時に活用できる技としてダイアタック媒体・ダイウォール媒体の技を採用したいです。
ノーマル技は破壊光線も候補でしたが、ラプラスより速い相手には物理技でもフリーズドライ圏内に押し込めそうだったので、非ダイマックス時に使える角ドリルを選択。ダイウォール媒体は他に寝言・眠る程度しか選択肢がなかったので、オクタンや度忘れランターンを対策できる可能性がある滅びの唄を選択しました。
ただ、角ドリルの枠は氷の礫を採用した方が良かったです。こちらの構築にステルスロックを覚えるポケモンがいないため、後発に気合の襷+殻を破るアタッカーを温存されることが多く、氷の礫があればストッパーになりえました。
<実数値:207-94-101-143-130-103 H.12 B.4 C.196 D.116 S.180>
性格補正のないマリルリ抜き。A194ギャラドスのパワーウィップ耐え。C156ルンパッパのリーフストーム耐え(15/16)。残り特攻。
素早さに振り切ると最速スターミーまで先制できますが、1発耐えて2発で倒す動きを目指しているので特殊耐久に配分。ロトムのダイマックスに対しても2ターン消費させることができます。
★ランターン
<持ち物:食べ残し>
度忘れ身代わり守るで崩されずに戦うことを目指すため、永続回復できる食べ残し。
<技構成:放電、度忘れ、身代わり、守る>
火力を上げる手段がないので、耐久しつつちまちま攻撃して相手を倒す型を目指して、度忘れと身代わりを採用。長期戦になるので麻痺の追加効果が強力だと感じたので、メインウエポンは放電。最後の技は、身代わりを2回の攻撃で割られてHPの減りが早いことを解決するために守るを採用しました。
守る枠はアクアリングも候補でしたが、ダイマックス技やトリックの様子見などにも使える汎用性で守るを優先。電気無効ポケモンに手が出ない構成になりましたが、渦潮・マジカルシャイン・輪唱程度の攻撃技しかなく、状況は大きく改善しないと思ったので、選出機会も多くはならないことから割り切りました。
<実数値:209-×-90-104-136-94 H.68 B.110 C.60 D.220 S.52>
特防ランク+2でC150ラプラスのフリーズドライを身代わりが耐える(15/16)。A177ギャラドスのパワーウィップ耐え(15/16)。A83ドヒドイデの毒突きを身代わりが耐える(15/16)。放電でH171-D121ギャラドス1発(10/16)。残り素早さで最速アバゴーラ抜き。
身代わりを残すために特殊耐久重視の配分。放電の追加効果を意識した素早さやダイマックスで無理やり物理を相手にすることも考えて、残りは按分しました。
★マリルリ
<持ち物:弱点保険>
ダイマックスのないロトムやラプラスを返しの一撃で倒しきれるように弱点保険。
それ以外だと対ドククラゲくらいでしか発動しないですが、他はじゃれつく+アクアジェットで1匹持っていけるケースが多いので発動機会が限定的でも問題ないです。
<技構成:じゃれつく、アクアジェット、地均し、ミストフィールド>
メインウエポンのじゃれつく、気合の襷持ちやイバンの実の発動を咎めるためのアクアジェット、タイプ的に相性が悪いドククラゲを弱点保険と合わせて返り討ちにするための地均し。最後の技はあくび展開や初手ドヒドイデに余裕を持たせるためにミストフィールドを採用しました。
あまりダイマックスを切る想定ではなかったので、飛び跳ねるなどは不採用。緊急ダイウォールとして使える変化技としてはギャラドスの竜の舞の起点にならない甘えるも候補でした。
<実数値:193-111-102-×-106-79 H.140 A.244 B.12 D.44 S.68>
A177ギャラドスの命の珠ダイジェット耐え(15/16)。C172ロトムの10万ボルト耐え(14/16)。地均しで最速ジーランス抜き、ラプラス抜かれ。残り攻撃(H207-B110ラグラージをじゃれつくで2発程度)。
ロトム・ラプラスを意識した耐久と素早さの設定。ダイサンダーは耐えられませんが、初手で対面するケースが多く、草食マリルリ+蓄電ランターンの受け寄りにも見えるおかげか幸い初手からダイサンダーを打たれることはありませんでした。
★サメハダー
<持ち物:気合の襷>
あまりにも耐久が心許ないので一度の行動保障を作る気合の襷。
<技構成:噛み砕く、インファイト、サイコファング、挑発>
メインウエポンの噛み砕く、ラプラスに有効なインファイト、壁スターミーを見てから自然に対策できるサイコファング、起点回避のための挑発。挑発は緊急時のダイウォールとしても活用できます。
サメハダーと言えば道連れも有名ですが、連続で成功しない以上択になりやすいため不採用。毒突きまで採用できるとマリルリを見ても選出できるのですが、ピンポイントなので採用優先度を下げました。
<実数値:145-188-62-×-60-147 A.244 B.12 S.252>
素早さ振り切り。噛み砕くでH171-B100ギャラドス2発(255/256)。噛み砕く+インファイトでH175-B150ジーランス1発ずつ(251/256)。A161パルシェンのロックブラスト耐え。
ギャラドスに2回の竜の舞を許さないようASベースでの配分。対パルシェンは氷の礫があると普通に倒されてしまうものの、火力に影響が出なかったので耐える確率を上げるために振りました。
★Wロトム
<持ち物:リンドの実>
唯一の弱点である草タイプの攻撃を弱体化させるリンドの実。
これを持たせることで、対ギャラドスを比較的安全にこなせます。
<技構成:10万ボルト、ハイパーボイス、悪の波動、悪巧み>
メインウエポンは威力と命中が高い10万ボルト。電気技と電気無効に通る技さえあれば良いので、残りはダイマックス時の性能を意識してハイパーボイス・悪巧み・悪の波動を選択。
ダイアタック(+ダイウォール)+ダイサンダーと動けばダイジェットを積んだギャラドスの猛攻も食い止めることができるので、ノーマル技の攻撃技と変化技は必須でした。ノーマル技はあくびを回避できる騒ぐもありましたが、行動選択ができなくなるデメリットが大きかったので不採用。身代わりやエレキネットを採用するか悩みましたが、ランターンや壁下のラプラスを押し切るために悪の波動を優先しました。
<実数値:127-×-128-155-128-151 H.12 B.4 C.236 D.4 S.252>
素早さ最速。DM10万ボルトでH205-D116ラプラス1発(12/16)。ランク+2の10万ボルトでH126-D128ロトム1発。C177ギャラドスのランク+1DMパワーウィップ+ステルスロックをリンド込み耐え。C150ラプラスのフリーズドライ+ステルスロック耐え(15/16)。
ギャラドスに隙を見せたくないので素早さ振り。マリルリなど高火力ダイマックス技で一撃で倒れる耐久は気になりますが、ミラーなども考えると火力もあまり削れませんでした。
【総評】
1750越えを目標にしつつ最低限1700は越えたかったので、ギリギリですが一番低いラインの目標は達成できました。
最速ロトム+スカーフラプラスの組み合わせは事前の仲間大会でも累計49-14と比較的安定した勝率を出せていました。そのときは選出する3匹しか育成していなかったのですが、最終的には6匹に選出する場面とそれに応じた型を割り振って形になったこと自体には納得感はあります。
ただ、このコンセプトはいわば叩き台として考えた構築であり、それ以上に考察を詰めていくことができなかったのが良くなかったです。使用率の高いギャラドス・ロトム・ラプラスに意識は向けられてるものの、気合の襷+殻を破るやダイマックス運用のマリルリ・ウオノラゴンなどへの負けが目立ちます。また、サメハダーとの併用にかまけて命中率に目を瞑ったマリルリですが、行動が後手になるので追加効果にも弱く、タイマンを3回やるコンセプトなのに不確定要素で負けに直結しやすいのも気になります(これらの要素で負け試合の7割を占めている)。
スカーフラプラス自体が柔軟性のある動きができず「今のコンセプトではぼちぼち勝てるが負けるときはあっさり負ける」という感覚はあったものの、仲間大会で中途半端に悪くはない戦績を残していたことから、新しい着想に踏み切ることができませんでした。しかし、自分の感覚がズレてはいなかったのも事実なので、そこは前向きに考えてまた別の取り組みに活かしていきたいです。
【余談:採用されなかったポケモン】
★ルンパッパ:「リーフストーム/ギガドレイン/凍える風/叩き落とす@突撃チョッキ」
叩き落とすで初手のラプラスやジーランスなどを安定して倒せるが、ギャラドス・ドククラゲ・マリルリと苦手も多いため採用しなかった。突撃チョッキなのはフリーズドライ+氷の礫を耐えるため。
★ガマゲロゲ:「パワーウィップ/岩石封じ/毒々/身代わり@食べ残し」
電気無効ポケモンは身代わりロトムに干渉できないと弱いと思っていたので、ランターンとガマゲロゲしか評価していなかった。選出するなら受けを崩してほしいが、ギャラドスに隙を見せないために岩石封じを採用するとドヒドイデに手が出ないのが気になった。あとパワーウィップの命中が低い。
★ドククラゲ:「ヘドロ爆弾/ギガドレイン/叩き落とす/溶ける@弱点保険」
クリアボディ・叩き落とす・ギガドレインがどれもえらい。先発ギャラドスに対して溶けるから入って間に合う配分にできなかったので採用に踏み切れなかった。
★カジリガメ:「諸刃の頭突き/岩石封じ/メガホーン/カウンター@気合の襷」
地面タイプ以外には初手何か仕事をしてくれるが、諸刃の頭突きの命中が80しかないことを知って採用できなかった。
【負け試合メモ】
・6試合目。トドゼルガ入りにラプラスではなくギャラドスを選出したもののパワーウィップをガマゲロゲに2連続ではずして負け。
・8試合目。ラプラスvsフリーズドライ2発圏内でCランク+2のチョッキドククラゲの最後の対面で角ドリルを2回はずして負け。結果論だが、相手視点では弱点保険を考慮するとギガドレインから入れないので、フリーズドライを選んでいればギガドレインの回復を挟まず2発で倒して勝てていた。
・10試合目。ミストフィールドマリルリvs攻撃技のないドヒドイデが初手対面から始まり、そのままTODで負け。ダイアースに対して自己再生+ダイウォール(+黒いヘドロ回復)でHPが満タンになりそうなため、ダイマックスをきっちり3ターン使ったタイミングで終わるよう調整すれば勝てたかもしれない(時間を計測していなかった)。
・11試合目。回線エラーで負け。
・14試合目。回線エラーで負け。
・15試合目。マリルリvsウオチルドンで負けた初手をロトムで倒して取り返すものの、次に出てきたルンパッパが度忘れを持っており、こちらはロトムラプラスだったためギガドレインで回復されるだけで突破できず負け。
・17試合目。相手が受け寄り構築だったのでランターンでの積みを目指したものの、ラプラスが物理ダイアース(おそらく地割れ)でHPをごっそり削られてから身代わりが置けないタイミングでフリーズドライを急所に受けて負け。
・20試合目。マリルリvsロトムで返しのじゃれつくをはずして1匹失った状態ながらランターンでの詰めを目指すものの、相手のヤドキングが瞑想怠ける型だったので崩しきれずTODで負け。
・22試合目。詳しい流れを覚えていないものの、マリルリがロトムの10万ボルトで麻痺して何もできずに倒されたこと、ガマゲロゲの堪えるを見て不用意に交代したものの特にイバンの実ではなかったこと、などから流れを取り返せず負け。
・26試合目。初手フリーズドライでマリルリが凍って何もできず落ち。ロトムで悪巧みを選ぶと相手が拘りスカーフだったのでロトムも何もできず落ちて、そのまま負け。因みにこの方とは再戦して、その際もマリルリが初手で凍りました(けどスカーフの情報を活かして勝った)。
・29試合目。残り6割のロトムにフリーズドライを打つと耐えられて光の壁。ラプラスvs壁マリルリの対面で腹太鼓を決められてしまい押しきれず負け。
・37試合目。ラストのギャラドスvsアバゴーラ対面でダイジェット+殻を破る。一度ダイウォールを挟んで堪えるを確認して、カムラの実読みでダイジェットを押すものの相手はイバンの実だったのでこちらのダイマックスが終わった後にダイロックを打たれて負け。
・38試合目。初手マリルリvsラプラス対面を勝利するものの、命の珠ウオノラゴンが後続で受かっておらず。最後は逆鱗混乱に乗じて悪巧みを積めれば勝機はあったものの、普通に動かれて負け。
・42試合目。初手マリルリのダイマックスでアドバンテージを取られてギャラドスで切り返そうとするものの、じゃれつく+アクアジェット+ダイソウゲンのダメージでマリルリを倒しきれず負け。