「バチェラー・ジャパン」シーズン4の感想

「バチェラー・ジャパン」シーズン4を観たので感想。

 

バチェラーは「海外発祥、1人のハイスペック男性を多人数の女性が奪い合う恋愛リアリティ番組」です。

 

○過去シーズンの感想
「バチェラー・ジャパン」シーズン1の感想 - やせいのひとりごとがとびだしてきた!
「バチェラー・ジャパン」シーズン2の感想 - やせいのひとりごとがとびだしてきた!
「バチェラー・ジャパン」シーズン3の感想 - やせいのひとりごとがとびだしてきた!

 

シーズン4のネタバレを含むため感想は続きから。
なおシーズン1,2,3の内容については、あからさまなものには触れないつもりですが、バチェロレッテ・ジャパンのシーズン1については触れていくことになります。

 

 

○番組形式
今回のバチェラーは今までと大きく違う点がありました。
それは、女性が応募した段階でバチェラーのパーソナルが明かされていなかったことです。今までは発表されたバチェラー男性を見て女性が応募する形式なので、女性陣がバチェラーにある程度興味を持ったところからスタートします。そういう意味では、女性陣がバチェラーにちゃんと興味を抱けるのかは1つのポイントになりそうです。
スタジオトークの形式は変わりませんが、今田・藤森・指原の安心感は良かったです。というのも、1年前に放映したバチェロレッテでは岡村がお笑い的に男性陣をイジったり、唯一結婚していた矢部が的外れな発言をしていたり、とナインティナインの進行がイマイチだったので、3人のバランスの良さが再確認できました。

○バチェラーの印象
・・・と言っても、黄さんのことはバチェロレッテで少しだけ知っています。バチェロレッテに参加していた男性の中では一番印象が良くてバチェラーとしても申し分なかったのですが、今回始まってみたらなんと髭を生やしている・・・。見た目的にはその点がイマイチでした()
また、最初の自己紹介で「今回の旅のテーマは再生です」と述べていますが、これには少し違和感がありました。再生という表現は「あるべき姿・正しい状態を失ったものがそれらを取り戻す」ニュアンスで、その起点となる出来事はバチェロレッテで最後の一人に選ばれなかったことでしょう。確かに彼からすれば「あのときもう少しこうしていれば…」という思いは残っていると思いますが、今回の旅が最後に選んだ女性と二人でそれからの未来へ向かっていくものであることを考えると、過去に囚われているように感じました(過去を払拭してこそ前を向いていけるという意味なのかもしれませんが)。

 

○女性陣の印象
今までより年齢高めの女性が多い印象を受けて、その段階ではバチェラーが誰か視聴者に発表されていなかったので「次のバチェラーは40代なのでは?」と思ったりしていました。いつもは最後まで残りそうな人を予想して楽しむのですが、その後バチェラーが黄さんと判明した直後にSNS上で匂わせの話が挙がっていたこともあって、そういうモチベーションは削がれてしまいました。。
「自分なら誰が好きか」といわゆる推し的な話ですが、坂入みずきが印象的でした。事前インタビューでは医師ということもあって「恋はまやかしが9割」と恋愛における脳の反応について理路整然と語っており、少しお堅い雰囲気もあって今までにあまりいないキャラクターでした。いざ本編が始まると物腰柔らかく、話し方・言葉の選び方が丁寧でより素敵だなと思いました。
ただ本編を観ていくうちに秋倉諒子が素敵だと思うようになりました。バチェラーの行動が火種となってトラブルが発生する回があるのですが、女性陣との会話の情報に振り回されずバチェラー本人に真意を尋ねてそれを信じようとする姿勢が素敵でした(ルックスも素敵だと思うのですがエピソード1の登場シーンの衣装がちょっとダサくて私の良い印象に繋がっていなかった説はあります)。
匂わせについて余談。シーズン3でも最終話直前で匂わせがあって、実際その通りの結末(演出的にはちょっと違いましたが)になったので、開始前に発覚したのは割と致命的だと思いました。ネタバレは耳に入らないよう情報経路を整理できていれば良いのですが、今回は大きく騒がれていたこともあって回避できませんでした。そういう楽しみ方もあるとは思いますが、そもそも参加者の方々にもっと高い意識での立ち回りを求めてしまいますね。

 

○キスの話
過去のバチェラーと行動面で大きく違うのは、最後に選んだ女性以外とのキスがあったことです。「ただ脳内麻薬が出てくるか試してるだけ」(坂入みずき)も納得なのですが、積極的にキスをするのは2つの意味で賢明だと思って見ていました。
1つ目は自分の気持ちのスイッチ。バチェロレッテでの黄さんはすごく理性的に行動しているように見えて、そういう人が短い旅の期間で人を好きになるのは難しいのではと思いました。そうなると、キスで脳内麻薬が出てくるか試して「あ、この子のこと好きなのかも」と自分の気持ちを錯覚させていかないと最後の一人を選べないんじゃないかという風に見ていました(最後まで見てみるとそんなことはなさそうでしたが)。
2つ目はエンタメ的な盛り上がり。バチェラージャパンも4作目と来ていて、ただゴージャスなデートを重ねて女性を選んでいく流れをやっても面白いものにはなりません。そこにキスと来れば、参加者にも視聴者にも波乱が起きるのは間違いないでしょうし、マンネリ打破として必要な要素だったと思います(そう考えると今後のバチェラーはキス程度では驚かれることもなくもっと踏み込む必要があって大変ですね)。

 

○バチェラーの選択
黄さんは最初から「結婚の理想は自分の両親」と語っていました。父親が会社の倒産を何度か経験しながらも、母親はその父にここまで黙ってついてきてくれた…エピソードからしても、自分のことを信じ続けてくれる人が好きなのかなと思っていたので、最後に残る3人は順当な感じはしました。そこまでに意外だったのは「坂入みずきを落とした回で李起林を選んだこと」「参加モチベーションがあるのかすら読めなかった松本妃奈子をそこそこ残していたこと」くらいです。
意外だったのは藤原望未を選ばなかったことで、なぜ意外だったかというと匂わせの相手が彼女だったからです() 本編を見ていても黄さんの一番タイプな女性であることは分かり切っていましたが、「忘れられない恋愛がある」告白をされても「どうせ匂わせがあるからここでは落ちない」と思っていただけに意外でした(考察でもなんでもない…)。
ラストは秋倉諒子を選ぶと思っていたのですが、最終話でバチェロレッテでの苦楽を共にしたローズや杉田陽平との話を見ている限り、黄さんは私が思っていたよりも休井美郷を好きなようにも見えました。また、最後のローズセレモニー前に、彼女には「今から大事な決断をするので見ていてください」と伝えていて「落とす人にそれを伝えるのは酷だからこれは休井さんなのでは?」とここで予想を覆しました(秋倉さんに聞いた「世界中敵になっても味方でいてくれる?」も含めて二人に同じことを伝えたのに上手くカットされただけ説はあります
元々秋倉さんだと予想していたのでそこまで意外な感じもありませんでした。事後インタビューでは「あの場でどちらを選ぶべきかまだ決まっていなくて、一度撮影の中断を申し出た」と言っていたので、本当にどちらでもおかしくなかったのかもしれませんが、リアリティショーとしては「過去の友人と運命的な再会から感動のフィナーレ」と最高のシナリオになりましたね。

 

○全体的な感想
ちゃんと最後まで視聴はしたものの、過去のシリーズに比べると個人的にはイマイチ盛り上がらなかったです。やはり開始前の匂わせが大きく、藤原望未が落ちるセミファイナルまでずっと「予定調和を見届けるだけになるのか・・・」という気持ちだったのが大きかったです。
ただ、キスの波乱があったおかげで、他者と感想をあれこれ言い合う場面では色々な考え方や価値観を知ることができるので、その材料としてはしっかりリアリティショーしてくれてすごく良かったです(…と言いつつ、まだそれほど感想話し合いができておらず時期も過ぎてほとぼりも冷めてしまった・・・)。
4作目でようやく複数人とのキスが発生するところまで来たので、5作目以降がどういう風にマンネリ打破していくか、ハードルが徐々に上がってきているところは次回も楽しみですね。

 

○小ネタ(時系列は詳細まで気にせず)
・坂東さんのナレーションも「再生の旅」って言ってますね
・レッドカーペットでの初対面、黄さんが「どうぞこちらへ」って結構言ってて友永さんのことを思い出す(
・白川さん、動けないタイプのオタクと思いきやリボンのパフォーマンスがカッコよかった
・桑原さんの「黄さんのことを知りたいですがまずは私を残してもらわなくてはいけないので私の話をしていいですか?」は賢くて好き
・1回目のカクテルパーティ、時間がないことは分かってるけど、ほぼずっと1on1の会話しかなくて少し面白みがない
・1回目のローズセレモニー終了後の「今から2人追加されます」←???
・隔離期間などの関係で仕方ないのかもだけど、本当に仕方ないのか…?
・追加女性の李起林さんと木下マリアさん、他の女性の前で参加意気込みを話す絵面がシュール((
・李さんの「既にご存知かと思いますが、」の前置きいらない、こういうところに不要なプライドを感じてしまう。。
・木下さんの「お嫁さんになりたい」って。うーん。。。
・休井さんとの無人島デート、ドレスペイントって普通出てこない発想でめちゃくちゃ面白そう
・初手で黄さんの顔にペンキを塗る休井さんのあざとい感
・対して初手で左肩から右腰に掛けて(女性の胸を通す)黄さんも結構面白かった(
・桑原さんの1on1、自分で仕掛けたキスのおかわりを求められて「女の子からじゃないでしょ?」と切り返せるのすごい
・卵料理、料理が上手い人そうでない人で分かれたけど、このデートで黄さんは何をしたかったのだろう・・・(ご褒美料理食べたかっただけ?
・中野さん、単純に自分の好みでなかったのかパッとしない印象だったので、バチェラーがここまで引き込まれたのが意外
・桑原さんに「人(中野さん)との思い出を話すのは野暮じゃない?」と本当も嘘も言わず切り返せるバチェラーはカッコいいと思ったが、桑原さんはこれを嘘と認識してしまうのか・・・。
・「黄さんは嘘をついてきた」という女子会の中「黄さんから直接聞くまでは判断できない」という坂入さんと秋倉さん、私の好みはこういう判断ができる人だったらしい
・桑原さん、まあ、帰るよね。。今帰ればNo.1だったかもしれないという立ち位置は守れる(?
・重たい空気のローズセレモニーで最初に声を掛けて「カードのゲーム楽しかった」と伝える坂入さんのポジティブな感じ好き
・白川さん、恋がどんな感じか分かった段階で脱落するだろうという予想通りな展開ではあったけど、王道のフィクションストーリーと考えると面白かった
・藤原さんとのデートでの黄さん「世界一トゥクトゥクが似合う女性だなと思いました」なにこれ褒めてるの?
・藤原さんとのキス、反射的に一度拒否しようとしてるのを見逃していない指原クオリティー
・秋倉さん青山さんとの2on1デートで二人を蓮の葉に乗せる…ってそこから何もしないの、黄さんすごい爆笑してるし、えっ…(
・松本さん、カクテルパーティで旅のモチベーション問われてたけど本当に一人だけ謎だった(
・坂入さんが選ばれなかったときの「理由はいりません」カッコイイ
・坂入さんと李さんは「結婚はイメージできるけど今トキメキを感じてない」2人だと思っていて、それでも黄さんは坂入さんに救われた気持ちとかあっただろうからそちらを選ぶと思っていた
・残り5人段階で日本に帰る直前のデート、藤原さんを1人呼び止めて「大好き」を言わせてまで確認したいバチェラー
・ローズセレモニーで秋倉さんのスリットから出た足を手ではらう黄さん、埃とか虫とかなのかもだけどあんなの無言で突然やられたら自分なら嫌かもしれない(
・李さんと中野さん落ち、李さんは最後まで残らなくても爪痕残せたから満足なのでは
・女性陣の家族と対面、実家でない人もいたけど本来プライバシーとか考えたらしょうがない気もします
・秋倉さん父の見返りを求めていない考え方、どちらかといえば共感できるけど、実際やろうと思うと「そう思える人が自分を選んでくれた」という前提が必要なのでハードルは高い。。
・「忘れられない恋がある」告白で藤原さんを選ばない黄さん
・選ばなかった要因としては大きいけど、それはそれとして黄さんが選ばなかったという話……のはずなのに、後の藤原さんの態度を見ていると「私が振った」的なニュアンスを感じることが多々あってうーん。。。
・最終回、番組的には休井さんからですが、時系列は秋倉さんの方が先に家族に会っていたんじゃないかと見える場面があった
・サプライズでのローズと杉ちゃんの登場、これは面白い
・杉ちゃんが「明日地球が滅びるなら誰といたいか」目線のアドバイスをしてたけど、黄さんは今のトキメキと結婚とで必要なものは違うと考えていそうなので、アドバイスにはなってなさそう・・・。
・休井さん、パンと手紙でしかアプローチできない(てきとー
・秋倉さんを選んだ後の黄さん「今まで不安にさせた分、僕が~してあげる」の「あげる」表現気になる
・スタジオトーク、藤原さんの言葉選びがあまり上手くないのが気になった(田中みな実の実名を出すこと、休井さんに対しての「これが30の女か…」発言)
・久保さんと小柳津さんがサプライズで登場したところが一番面白かった
・というか「あの二人が!」って言われてローズと杉ちゃんじゃないのかい(
・初代であれだけ完璧な男性像を演じた久保さんが別れたことを自虐にして笑いを取っているの賢いし面白い
・秋倉さんもいる場で「顔で選ぶなら休井さん」発言が結構飛び交ってたのは気になった、人には好みというものがあるから仕方ないけど秋倉さんが別に顔で負けていたわけではない