伝説枠ポケモン雑感

ルギアが弱いっていう評価をよく見るのでちょっと書こうと思ったのですが、なんだか伝説枠全員をどう思っているかを書かないといけなさそうだったので、伝説枠雑感。6匹見せ合い4匹選出の前提です。まだ使う予定のあるポケモンはいっぱいいるので深く切り込んだ話はしませんが。
特に使い方を書いていないポケモンはあまり使い慣れていないからです。



カイオーガ
→伝説枠の中で唯一信頼ができるポケモン。4世代では1匹だけずば抜けた性能を持っていて、5世代では悪戯心やワイドガードなどの登場で弱くなったと言われていますが、新しいポケモンの登場で組み合わせが増えたりもしたのでやや弱くなったくらいで1強なのは変わらず。
追い風などからのジュエル型も多いみたいですが、今は多分眼鏡が1番強いです。そもそも水のジュエルはメタグロス+パルキアの組み合わせでメタグロスが守るでパルキアに対してジュエルを消費してしまうと通常火力のカイオーガと変わりません。拘り眼鏡の魅力は、体力が少し削れても普通の潮吹きに近い威力を出し続けられることと吹雪が強いことです。雨に対して天候を取るためにユキノオーが安易に出てくることが多いですが、特攻の高い眼鏡吹雪を受けきるのは難しく、カイオーガ対策は潮吹きの対策を1番に考えることが多いためかカイオーガを即座に処理できる技を入れていないポケモン(カイオーガに1番ダメージを入れられる技が亜空切断であるような構成のパルキア)も多いです。他のポケモンが多少火力がなくてもカイオーガで十分に補えるので、眼鏡で攻撃回数を稼ぎやすい構成にすると普通に強いと思います。


パルキア
→私の傾向として拘りカイオーガを使うとハバンパルキアが補完で入ります。弱点が少なく安定した耐久と素早さを持っているので補完として非常に入りやすいポケモンです。パルキアはタイマン性能が高いので、軸にして組み始めるとどこまでをパルキアで相手にしたらいいのかの線引きが難しく、あまりいいことがないように私は思います。4世代に比べると、素早さ100以上のドラゴンが現れなかったこととミュウツーから受けるダメージがかなり大きくなったことが大きな変化だと思います。
私はだいたい眼鏡伝説枠と一緒に使ってパルキアを雑に扱うことが多いので、ミュウツーからのダメージが増えても攻撃を耐えないわけじゃないのでなんとかなります。補完で使う型に求められる耐久を用意すると火力が低くなりがちなのは気を付けたいです。オボンやハバンや白玉が持ち物の候補になると思います。ジュエルを持たせても強そうですが、そのときの主力技は亜空切断で流星群は使いにくそうです。


ディアルガ
パルキアとは違って強いポケモンと苦手なポケモンがはっきりとしているので、ある程度軸にしないと入ってこないポケモン。4世代に比べると、テラキオンコジョンドなど強い格闘が増えたのはマイナスですが、ドラゴンジュエルのおかげで眼鏡流星群火力とトリックルームが同居する型が使えるようになったのはおそらくプラス。
猫騙しとこの指止まれの優先度が同じになったことでトリックルームを先発で使う安定感はなくなりましたが、半減で出しやすい後発アタッカーやスイッチないしは2回目のトリックルーム要員として使うのがよさそうです。後発で出すことを考えると4世代のようにHD重視で振るよりも特攻を重視した方がよさそうです。あと身代わりが多分強いです。
拘り眼鏡も強そうなんですが、個人的にカバーした構築がうまくまとまらないことと眼鏡が足りない構築になることが多いので5世代では使ったことがないです。まあ、トリックルーム型も使ってないんですが((


ミュウツー
→4世代では幅広い技から必要なものを選択して構成を決めていたのでどこかで無理が生じることが多かったのですが、サイコブレイクの習得によって多くの相手に打点が持てるようになりました。これによりシャドーダイブや電磁波を防ぐための身代わりを採用しやすくなったり、積み型に関しても事故を起こす前に攻撃して潰せるようになりました。
エスパージュエルと命の珠がおそらくメジャーなアイテムで追い風やトリックルームがないと意外と相手にしづらいですが、使う側になると1匹しか攻撃できないのでやや不利な選択を迫られる印象。ワイドガードを覚えるポケモンと一緒に使うと機能しやすい気がします。ゾロアークが出てくるかが分かるのは見せ合いあるでは助かっているはず。
猫騙し+シャドーダイブ@パワフルハーブには無抵抗なので注意。


ギラティナ
サイコブレイクの登場やゼクロムの登場もあってかGS末期になって減っていた瞑想ギラティナはほぼいないんじゃないでしょうか。大爆発が無効だったのは魅力でしたが爆発は弱体化。ただ、猫騙しや強化されたフェイントが無効で強化された追い風を使う安定した耐久の持ち主であることは変わりありません。
ただ、シャドーダイブ+大爆発が強力だったものの大爆発が弱くなったことでギラティナ自身に火力が求められるようになってきたと思います。グラードンに強くなれる白金玉かパワフルハーブかハバンの実が持ち物の候補でしょうか。特に、白金玉は特殊型の方が素早く火力を出すことができます。
オリジンフォルムは特性が表示されないのでゾロアークのイリュージョンが判別されませんが、見せ合いがある時点で警戒されてしまうのが残念なところ。


グラードン
→浮いている強いポケモンは増えなかったことと追い風や地面のジュエルで4世代に比べて強化されていると思います。
特に、地面のジュエルの存在は大きく、行動回数さえ稼げれば地震で相手を倒すことで強引に身を守ることができます。草タイプの強いポケモンも晴れ+炎のパンチで攻撃できます。クレセリアが苦手なポケモンで強いポケモンがあまりいなかったことでテンプレのグラードン+クレセリアが非常に強くなっていると思います。とにかく攻撃に努力値を割いて攻撃することで身を守りたいので持ち物はジュエルか襷になると思います。
BWで登場したワイドガードには注意が必要です。


○ホウオウ
→一部を除き一般枠のポケモンに強いポケモン。ホウオウの苦手な相手は限られているものの支配力の高いポケモンが多いです。見せ合いにするとホウオウがパーティに刺さっていることはよくありますし、その中から苦手な相手を把握してから戦えるので見せ合いなしよりも採用しやすいと思います。テラキオンが思っているよりも使われていない印象があって、その点は助かっていると思います。
強化された追い風を使えるポケモンではありますが、初手でカイオーガを引くと追い風を使えるか妖しいのでイトケの実の需要も多少上がったのではないでしょうか。ただ、追い風を入れると守るか羽休めを抜く必要性が出てきます。羽休めはあると便利な場面がかなり多い(バンギラスは聖なる炎で火傷を入れて先手羽休めで岩雪崩を受け切れるようになる)です。守るの方が抜きたい技ではありますが、最初に書いたようにホウホウが苦手としている相手は支配力が高いので交代などを駆使して対処するのは他のポケモンに比べて難しそうです。


○ルギア
→強くなったミュウツーから受けるダメージ量はあまり変わらず、猫騙しフェイント持ちの格闘もミュウツーとの相性で増えていると思うのでルギアにとってはプラス面は大きいです。ただ、苦手なゼクロムはなんとかなりそうですがテラキオンは結構厳しいです。1番の強みはプレッシャー+羽休めなのでマルチスケイルは正直いらないのではないかと思います。「よく『ルギア使うならクレセリア使うわ』と言われる」という発言を見るとルギアにクレセリアみたいなことをさせたいみたいですが、その理由が理解できません。クレセリアみたいに使いたいのになぜ最速にしているのかをちゃんと聞いてみたいです。
既に書いていますが、とにかく羽休めが強いです。その代わり、苦手なポケモンをケアする必要があるので汎用性が高いとは言えません。先発で麻痺を撒くだけならクレセリアみたいに耐久に全部振ってみるのもといいと思います。そうすると、カイオーガの雨潮吹きを2発耐えたり、ゼクロムの雷撃を耐えたりするようになります。ただ、どういう配分であれ確実に言えるのは、クレセリアと違って麻痺を撒く仕事を終えて処理してもらうのを待つのではなく、麻痺を撒いても最後まで生き残らせるのがルギアの強さを活かせる戦い方だと思います。持ち物は拘り系で使う場合以外は何を持たせても場持ちさせる戦い方(置物とは別)ができれば弱くないはずです。
パルキアが過大評価を受けているのをよく見ていたのに、そのパルキアに有利なルギアが評価されない理由が分かりません。


レックウザ
4世代でもあまり評価が高くないポケモンでした。神速の優先度が強くなりましたが、猫騙しが強くなったことや悪戯心とあわせて威張るができないことを考えると、対悪戯心のポケモン以外にはあまり嬉しくないです。また、レックウザはエアロックが魅力の1つで、守るを使いながら隣のポケモンで相手を攻撃圏内に入れつつ居座るのが強みだったのですが、フェイントの強化によって奪われてしまった気がします(しかも気合の襷まで削れます)。特性が表示されるのはどちらかというとレックウザにとってはプラスだと思います。
レックウザと一緒に使うポケモンの嬉しいところは、天候ダメージを受けなくて済む点とカイオーガの眼鏡雨潮吹きを耐えないポケモンが眼鏡潮吹きを耐えるようになれることです。なので、4世代の時点でもスカーフ持ちのメタグロスよりも耐久重視のメタグロスを置いた方が強かったと思います。そのメタグロスは大爆発がなくなり、レックウザの攻撃範囲に入れる仕事ができなくなったのでノーマルジュエルを持たせたいのですが、ミュウツー@命の珠に対してかなり不利になってしまう点が痛いです。
地味に追い風を使うことができます。


ゼクロム
→威力130の雷撃が非常に強力です。攻撃範囲は狭いので拘りアイテムを持たせてガンガン殴るのが良さそうです。ただ、雷撃の命中が不安定なので自分で使うよりも相手に使われる方が強いと感じるかと思います。
雷撃をあまり打たない方針にするとクロスサンダーを使って水浸しを覚えるポケモンと組ませるのもよさそうですが、ゼクロムの特殊耐久が残念なので行動回数を確保しようとすると拘りスカーフが足りない構築になるかと思います。夢特性がすいすいのゴルダックは使いやすそうです。特攻が低いわけではないので流星群やめざめるパワー炎や気合玉は他に入れたい技があまりないこともあって普通に採用するレベルだと思います。
メタグロスを2発で倒せる点は評価できますが、自分より速い一般枠に全く強くないです。更に、グラードンディアルガなどケアの難しい伝説枠を苦手としていることやカイオーガやホウオウに対しても決して有利とは言えない点、雷撃の火力はミュウツーの命の珠サイコブレイクを耐えるついでに耐えられてしまうのが残念です。繰り返しにはなってしまいますが、鉢巻かスカーフがいいんじゃないでしょうか。
クロスサンダーを上手く使える強い組み合わせを発見しないと、雷撃で押し切る以上勝率が一定より高くなることはないと思います。ただ、発見されてない以上は勝率が悪くなることを割り切って雷撃を積極的に使う構築がいいのではないでしょうか。


キュレム
→未研究。火力がグレイシアと一緒というのが残念です。霰を軸に組みたいですが、バンギラスが重たくなるのは目に見えているのでバンギラスに強いポケモンと一緒に組ませたいところです。これは他人からの受け売りではありますが、ミュウツーと違ってギラティナに強く、ギラティナ+炎技で吹雪対策をしたと思っている構築には刺さる可能性があります。
霰ダメージを受けない唯一の伝説枠ではあります。


○レシラム
→未研究。雨下で特防特化ナットレイを青い焔で1発にできる火力は魅力ですが、バンギラステラキオンカイオーガグラードンとケアしなきゃいけない相手が多すぎです。
噴火とは言わないので熱風が欲しいです。ハイパーボイスじゃちょっと・・・(




とりあえず、ルギアとレックウザが汎用性が低くとも弱くないことが分かってもらえれば幸いです。昨年11月のアリーナオフで自分が使う前にレックウザが結果を出してしまったのが悔しかったので((


余談ですが、私が参加したBWGSのオフ会ではバンギラスの使用率がそこまで高くないです。バンギラスは砂嵐状態で伝説枠のポケモンと互角に戦えるほどスペックの高いポケモンで一般枠でもトップを行く強さだと思っています。眼鏡カイオーガが砂状態のバンギラスも潮吹きで1発にするほどの火力を持っていてバンギラスを交代で出すことができないため、どうしても眼鏡カイオーガに対抗するためのユキノオーの採用率が伸びている(ユキノオーカイオーガに強いということよりも天候を雨以外にすることで隣のポケモンカイオーガから守ることを狙っていて、天候変化要員自身が眼鏡しおふきを耐えないと天候合戦で不利になるので、カイオーガの眼鏡しおふきを耐えるユキノオーは優秀)のだと思いました。
そうすると、雨眼鏡潮吹きを耐えないメタグロスの採用率が高いのがよく分からなかったのですが、おそらくカイオーガの想定が眼鏡ではなくジュエルだったのではないかと思います。ジュエルさえかわせばメタグロスでも潮吹きを耐えるようになりますからね。
そういう意味では私が対戦していない人たちも含めて今のカイオーガは水のジュエルが多い(或いは警戒している)ということなんでしょう。