先日、Rさん主催のチーム戦大会で優勝した際に、優勝賞品をいただきました。
その優勝賞品は
・臆病の地球投げガルーラ
・控えめの地球投げガルーラ
・フレアドライブと神速を覚えた意地っ張りエンテイ
と非常に豪華なものになっています。
しかし、チーム戦である以上、これら3匹のポケモンを3人で分け合わなければなりません。
個人的には臆病の地球投げガルーラが欲しかったのですが、チームメイトであるエルムさんと希望が被ってしまい、色々と協議(競技?)した結果、臆病ガルーラを譲ることになってしまいました。
そのため、控えめガルーラをいただくことにしましたが、控えめで使うメリットがあるかどうかを考える必要がありそうなので考察してみたいと思います。
とりあえずはシングルバトルを前提にしています。
まず、地球投げは特性親子愛のおかげで定数100ダメージを与えることができるので、少なくとも2回攻撃を受けると倒れてしまうポケモンが多いです。しかし、元々メガガルーラの火力は非常に強力で耐久の低いポケモンなら一撃で倒れることも多く、高耐久のポケモンでも2,3発あれば倒れてしまいます。低い耐久のポケモンは火力に特化して普通の攻撃技で倒せば良いことが分かるので、地球投げを打つ理由がありそうな仮想敵は普通の攻撃技では2,3発かかるような高耐久のポケモンだと言えるでしょうか。
しかし、火力に特化して普通の攻撃技を使う型に地球投げを採用したとしても、そもそも他の攻撃技でも2,3発で倒せることから攻撃範囲が被っており技スペース1つを割いた分が無駄になっていると言えるでしょう。
よって、地球投げを採用する理由がある型は攻撃を引き上げてガンガン殴る型ではないということは分かります。
仮想敵である高耐久ポケモンをメガガルーラで崩す際に普通の攻撃技ではなく地球投げを使うメリットは
1.相手の防御や特防の数値、お互いの能力変化、タイプによる耐性、に依存しにくい
2.メガガルーラの攻撃面に努力値を振らなくてもよい
といったところでしょうか。
以上のメリットにより技スペースや努力値配分に余裕が生まれやすいのが火力の高いメガガルーラとの違いです。
これらのことから地球投げメガガルーラは火力を引き上げたメガガルーラと違って、低い耐久のポケモンを崩す能力はありませんが、技スペースや努力値配分に比較的余裕があることを活かして、火力を引き上げたメガガルーラを受けに来た高耐久のポケモンを崩すことに特化できる型と考えるのが自然でしょうか。
地球投げという技の前置きが長くなりましたが、地球投げメガガルーラは火力に特化しなくて良いので耐久を引き上げる余裕があります。
耐久を上げてだいたいの攻撃を1発耐えるようにしておくと、地球投げがその性質上多くのポケモンを2発で倒せることから、中速中耐久程度のポケモンにもタイマンで勝てるようになります。そのため、タイマンで勝てる範囲を広げるためになるべく素早さにも努力値を振りたいです。大雑把に言えばHPと素早さをベースに配分することになるでしょうか。
というのが地球投げメガガルーラの努力値配分の方針ですが、優勝賞品には性格が控えめなメガガルーラがいます。メガガルーラの種族値の関係から、素早さを最速にしなくても多くの場合は性格を臆病にするのが数値的に効率が良いはずなので、地球投げメガガルーラを控えめで使う(基本的には特攻を113以上にする)理由を見つけなくてはなりません。
地球投げメガガルーラが地球投げ以外の技を使う理由としては以下の2点になるでしょうか
1.地球投げでは処理ができない相手を攻撃する
2.地球投げでは2発かかり隙を見せる相手を1発で処理するなど処理速度を上げる
3.通常攻撃にはない追加効果がある
というわけで、特殊技の中でも目ぼしいものとその火力についてみてみます。
○ノーマル技(はかいこうせん)
→タイプ一致で最も威力の高い技。威力は高いものの火力自体は爆発的でなく攻撃すると反動が入ることから、採用するならば2つ目の理由になるでしょうか。特攻を最大にすることによって、無振りのボルトロスまでなら一撃で倒せるようになります。
とはいえ、タイプ一致等倍の火力でどうにかするのであれば最初から捨て身タックルなどを使えば良くて、よほど物理耐久が高いポケモンを相手にしていない限りは必要ないと思われます。
○炎技(だいもんじ、かえんほうしゃ、やきつくす)
→地球投げで接触したくないナットレイ、地球投げの効かないギルガルド、剣の舞を積んだハッサムなどを処理する際に便利な技です。C123大文字であればHP振りギルガルドを2発で倒せるようになりますが、弱点保険を持たれているとシールドフォルムをそのまま攻撃しにいくのはやや怖いでしょうか。ナットレイやハッサムはタイマンなら地球投げでも事足りているので、優先度はやや低そうです。その2匹に対してなら一応C123火炎放射で威力は足りていて、ブレードフォルムのギルガルドを一撃で倒せるので採用理由はあるでしょうか。
○水技(なみのり)
→地球投げで触れたくないカバルドン、地球投げの効かないシャンデラへの打点になります。しかし、カバルドンに対する打点としては冷凍ビーム、シャンデラに対する打点としてはシャドーボール、を採用する方が攻撃範囲に優れています。
タイプの性質から一貫性はとりやすいものの、そもそも弱点を的確に突かないとダメージを稼ぐことはできないので、ドサイドンにピンポイントな技であると言えるでしょうか。とは言ったものの、C123波乗りではH190D107ドサイドンを中乱数程度でしか倒すことができません。
○電気技(10まんボルト、かみなり)
→水タイプと飛行タイプの弱点が突けますが、飛行タイプへの打点はだいたい冷凍ビームで事足りることを考えると水タイプを中心とした打点になるでしょうか。水タイプで素早く削っておかないとまずいポケモンはギャラドス、マリルリ、スイクンなどです。10万ボルトでゴツゴツメットの可能性も高いギャラドスを倒すことはできますが、メガギャラドスとスイクンに関しては地球投げと同じ程度のダメージしか稼げません。マリルリを75%削って腹太鼓を失敗させることができれば採用する理由はありそうですが、それも満たしてはいません。
ただ、雷に関しては追加効果の麻痺3割が優秀で当たれば5割近い確率で相手を痺れさせることができるので、バルジーナなどを突破する際には役に立つかもしれません。
○氷技(ふぶき、れいとうビーム、こごえるかぜ)
→主に対ドラゴンタイプを想定。特に、ガブリアスやカイリューといった積み技持ちに対しては定数でしかダメージを稼げないメガガルーラが起点にされてしまい、後続まで全抜きを許しやすくなってしまうので、なるべくタイマンで勝てるようにしておきたいです。
吹雪は威力が高くボルトロスを高乱数1発にできますが、主に想定している相手には4倍弱点を突けることとピンポイントな場面で一度しか打たないのに攻撃をはずしたら搭載する意味がないことから優先度は落ちるでしょうか。
基本的には安定感重視の冷凍ビームになるでしょうが、凍える風は素早さを下げる効果があるので竜の舞カイリューや拘りスカーフガブリアスにまでタイマンで勝てるようになるところでは幅が広がっていると言えるでしょう。ただし、冷凍ビームと違って2発かかることから逆鱗以外の攻撃技を選んでいた場合はメガガルーラを大きく削られてから交代で逃げられてしまうのが厳しいです。
○格闘技(きあいだま)
→主な仮想敵はバンギラスになるでしょうか。威力こそ高いですが、性格が控えめでも実数値は攻撃の方が高いので、気合い玉を打つ相手の多くはけたぐりやアームハンマーを使った方がダメージを稼げるというのが現実だと言えます。
○ゴースト技(シャドーボール)
→地球投げの効かないゴーストタイプに強いという点で1つ目の理由で採用する技なのでかなり優先度は高くなると思います。ギルガルド、シャンデラ、パンプジン、ゲンガーをはじめゴツゴツメットを持っている可能性の高いクレセリアに対しても打てます。追加効果で特防を下げることができるので親子愛で試行回数を稼いで無理やり突破することができるのが魅力的です。
攻撃技を確認できたところで、実際の配分について考えてみます。
[配分案1(臆病)]
○メガガルーラ おくびょう おやこあい
190-×-121-94-127-167 H.84 B.4 C.100 D.52 S.252
ちきゅうなげ、れいとうビーム、シャドーボール、みがわり@ガルーラナイト
・身代わりがC96クレセリアのサイコキネシス耐え
・親子愛冷凍ビームでH183D106ガブリアスを1発
・A142コバルオンのインファイト耐え
・素早さは最速
[配分案2(臆病)]
○メガガルーラ おくびょう おやこあい
205-×-120-94-120-160 H.196 C.108 S.204
ちきゅうなげ、れいとうビーム、シャドーボール、みがわり@ガルーラナイト
・身代わりが地球投げ耐え
・親子愛冷凍ビームでH183D106ガブリアスを1発
・A204カイリューの拘り鉢巻逆鱗耐え
(・身代わりがC96クレセリアのサイコキネシス耐え)
(・A182ガブリアスのランク+2地震耐え)
(・A222ギルガルドの聖なる剣+身代わり耐え)
(・A112マリルリの力持ちランク+6アクアジェット耐え)
これらが臆病で使える理想的な地球投げメガガルーラでしょうか。どちらもガブリアスに隙を見せないようにガブリアスを倒せるだけの特攻を確保しながら、最初に書いた方針通りに残りの努力値はHPと素早さベースに配分しています。また、どちらもクレセリアのサイコキネシスを耐える身代わりを使うことで電磁波を受けないようにしながらシャドーボールの追加効果待ちで突破が図れるようになっています。
配分案1では素早さを最速にしてあり、配分案2では耐久をベースに配分しつつ残りを素早さに振ってなるべく速くしています。素早さ種族値100の強力なポケモンは多く、それらが最速にしても互いに五分の勝負しかできないことや種族値100に素早さで勝てないポケモンが素早さを引き上げることを諦めていることも多々あります。火力をガッツリ引き上げたメガガルーラであれば素早さを最速にして五分で勝負できることが重要になりそうですが、地球投げの場合は配分案2程度の素早さがあれば困ることはそう多くないかもしれません。
[配分案3(控えめ)]
○メガガルーラ ひかえめ おやこあい
205-×-120-122-120-129 H.196 C.244 S.68
ちきゅうなげ、れいとうビーム、シャドーボール、みがわり@ガルーラナイト
・身代わりが地球投げ耐え
・親子愛冷凍ビームでH183D137ガブリアス確定1発
・A204カイリューの拘り鉢巻逆鱗耐え
・親子愛シャドーボールでH159D70ギルガルド確定1発
・親子愛冷凍ビームでカバルドンH215D112カバルドンまで確定2発
(・身代わりがC96クレセリアのサイコキネシス耐え)
(・A182ガブリアスのランク+2地震耐え)
(・A222ギルガルドの聖なる剣+身代わり耐え)
控えめであるメリットを最大限生かすべく特攻に努力値を振り切った形。H183D106ガブリアスを1発で倒すC94親子愛冷凍ビームを耐えるように配分したADベース配分の拘り鉢巻ガブリアスがいるようですが、この配分にすることでカイリューの拘り鉢巻逆鱗まで耐えるのでそのガブリアスに勝てるメガガルーラとなっています。カイリュー相手だとマルチスケイルの関係でC122親子愛冷凍ビームでは倒すことができないので、HPの値を4落として素早さに持っていくことで性格補正のないカイリューに先制して2発で倒せるようになります。その場合、身代わりが地球投げを耐えなくなり地球投げサマヨールと戦う際にやや困るでしょうか。
凍える風+シャドーボールでゲンガーを倒せるなら候補でしたが、H159D95ゲンガーやH135D115メガゲンガーまでしか倒せず中途半端な気がしました。C94の場合と違ってHP振りのマルチスケイルカイリューまで倒せるようになるので竜の舞をされても拘り鉢巻を持たれていてもタイマンで勝てるようになる違いがあるでしょうか。
[配分案4(控えめ)]
○メガガルーラ ひかえめ おやこあい
207-×-120-94-120-152 H.212 C.44 S.252
ちきゅうなげ、れいとうビーム、シャドーボール、みがわり@ガルーラナイト
・身代わりが地球投げ耐え
・身代わりがC96クレセリアのサイコキネシス耐え
・親子愛冷凍ビームでH183D106ガブリアス1発
数値を見て分かるように配分案2の劣化型。性格補正は一番努力値を振って数値を伸ばしたい場所ではなく実数値が一番高くなりそうなところに掛けた方が効率が良いと分かる非常に良い例でしょうか。
臆病の個体を持っていなければ数値的に勝てなくても控えめ個体で使う理由にはなりそうです((