XYGS構築案と感想

第6世代GSルールの構築案です。最後にルールを通しての感想も加えています。


非公式なルールですが、普段使えない伝説ポケモンを使うので色々と考えて開拓ができたりする部分は面白いです。今回はその中でも興味はあったものの実際に使うに至らなかったた案をひとまず形にはなったものと形にしたかったものの2つに分けて書き記しています。


〜構築案〜
イベルタル
○追い風カイオーガ
キュレムトリパ
レックウザ
〜考えたかった案〜
○メガミュウツー
ゼクロム
○メガリザードンY
○レシラム



〜構築案〜


イベルタル

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
イベルタル 悪の波動 バークアウト 暴風 気合い玉 拘りスカーフ
クチート じゃれつく 不意打ち 岩雪崩 守る クチートナイト
ゼルネアス ムーンフォース マジカルシャイン ジオコントロール まもる パワフルハーブ
ファイアロー ブレイブバード 追い風 挑発 ファストガード 気合いの襷
カイオーガ しおふき ハイドロポンプ 守る 雫プレート
モロバレル 草結び イカサマ キノコの胞子 怒りの粉 バコウの実

第23回伝説厨オフで使ったイベルタル構築の別候補。イベルタルクチートの悪技でガンガン削ってゼルネアスで積むパターンとファイアローカイオーガの追い風からスタートしてクチートを絡めつつゼルネアスで積むパターンが主になります。
リザードンに対して後出しして天候を奪うのが対策になっているところ、ゼルネアスを選出できないときの選出が弱そうなところ、メガクチートの配分がギリギリなので追い風で有効活用できるように素早さに振る余裕がない(カイオーガの雨しおふき耐え・威嚇込みアイアンヘッドでゼルネアス1発・追い風で最速ゼルネアス抜きのどれか1つは達成できない)ところ、などが気になったので結局使いませんでした。


○追い風カイオーガ

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
ファイアロー ブレイブバード 挑発 追い風 ファストガード 気合いの襷
カイオーガ しおふき ハイドロポンプ 守る 雫プレート
ゼルネアス ムーンフォース マジカルシャイン ジオコントロール 守る パワフルハーブ
ルギア エアロブラスト 大地の力 瞑想 羽休め アッキの実
クチート じゃれつく アイアンヘッド 叩き落とす 不意打ち クチートナイト
モロバレル 草結び キノコの胞子 怒りの粉 守る バコウの実

イベルタルのパーティでも入っていたファイアローカイオーガを軸に置いた組み合わせ。基本的にゼルネアスを出せるようにしつつ、選出しづらい相手には瞑想ルギアで詰ませるのを目指しました。が、カイオーガを初手で出せないときにゼルネアスルギアとも展開が遅いことが気になります。
ファイアローカイオーガは命の珠+拘りスカーフの組み合わせなど選択肢が多いことを逆手にとっただけなので、相手の立ち回り次第で安定しないという要素があまり好きではありません。伝説を2匹にしてガルーラを入れても良いかもしれません。


○Wキュレムトリパ

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
トゲキッス マジカルシャイン 火炎放射 この指止まれ 守る 弱点保険
ディアルガ 竜の波動 アイアンヘッド トリックルーム 守る 金剛玉
キュレム 吹雪 竜の波動 クロスフレイム 守る パワーアンクル
ユキノオー 吹雪 草結び 氷の礫 守る ユキノオナイト
ドサイドン 地震 ドリルライナー 岩雪崩 アイアンヘッド 突撃チョッキ
ミュウツー サイコブレイク 大文字 シャドーボール 守る 命の珠

フェアリーの登場で大きく被害を受けているWキュレムを使おうと考えたパーティ。ガルーラやゼルネアスに上から殴られるのを逆手にとってトリックルームで使用を考えます。パワーアンクルでメガクチートに先手をとりながらクロスフレイムでHP振りメガクチートを一撃で倒すことができます。
しかし、吹雪を打つにもユキノオーか重力要員が欲しい、トリックルームするにもガルーラなどが重くてサポートが欲しいなどの理由から結局駒が足りない状態になりがちです。
最後にミュウツーを入れることで先手をとる手段はできたものの、ミュウツーが単体で動きやすい相手は少ないのでなんとも言えない感じではあります。


レックウザ

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
クロバット クロスポイズン ブレイブバード 怒りの前歯 挑発 命の珠
レックウザ ドラゴンクロー Vジェネレード 神速 守る 気合いの襷
トゲキッス マジカルシャイン エアスラッシュ 草結び 火炎放射 拘り眼鏡
ガルーラ 恩返し けたぐり 猫騙 守る ガルーラナイト
カイオーガ しおふき ハイドロポンプ 濁流 拘りスカーフ
ゼルネアス ムーンフォース 瞑想 身代わり 守る 食べ残し

天候変化要員を入れてカイオーガのケアをする構築が使いづらくなった中で、雨状態を無効化するレックウザを軸にしたパーティ。厄介なゼルネアスに対してもクロバットの毒突き+レックウザの神速で無振り想定なら倒すことができます・・・と思っていたら毒付きを覚えてくれませんでした((
取り巻きには水技で強引に押されなければ強いポケモンを揃えることができていて構築としては面白そうですが、具体的なところを練れていないままでした。


〜考えたかった案〜


○メガミュウツー
XYでメガシンカしたミュウツーを使ってみたかったです。けたぐりでメガガルーラディアルガを一撃で仕留められる能力と耐久が向上するのが優秀ではありますが、メガシンカするとファイアローやゼルネアスに弱くなること、けたぐりではメガクチートにダメージを稼げないこと、クレセリアに対する物理打点がないこと、の3点が気になったのでなかなか形にすることはできませんでした。
技構成的には「けたぐり、サイコブレイクor思念の頭突き、守る、自己再生」を考えていて、カイオーガにメガミュウツーで立ち向かってもメガミュウツーがまだ仕事ができるように自己再生はあると良いでしょうか。ディアルガをけたぐりで倒すだけなら特攻に振ってサイコブレイクグラードンをけたぐり2発にするまで攻撃に振るなら思念の頭突きだと思います。
相性が良さそうなポケモンとしてはフェアリーに耐性と打点のあるギルガルドです。炎技はやや怖いですが、できればこちらに岩雪崩を入れてファイアローを奇襲する方が個人的には好みです。ミュウツーバンギラスディアルガに強くなったのでホウオウとの相性も良いと思うのでルンパッパカイオーガをどうケアするかが課題でしょうか。


ゼクロム
取り巻き次第ですがファイアローカイオーガの水技に耐性のあるポケモン。ゼルネアスに飲まれるようにドラゴンポケモンが使いづらくなっていったりガルーラクチートファイアローの登場で電気技が一貫しやすくなったのもプラスに働く要因です。
基本的には拘りスカーフを持たせて雷撃やクロスサンダーでガンガン殴り続けていく戦い方をすることになるでしょうか。追い風を覚えることもできますが、ジオコントロールを積んだゼルネアスに抜かれてしまうところが個人的には気になります。ロゼルの実を持たせて+2ムーンフォースを耐える配分も考えましたが、素早さが追い風時に最速スカーフカイオーガを抜けるかどうか程度で火力も足りていないことから結局諦めています。
地面タイプのポケモンが苦手なことと特殊耐久が高くなくてカイオーガの攻撃が痛手なことからユキノオーと組み合わせて使いたいと思っていましたが、ゼクロムの苦手なドラゴンを処理するためにゼルネアスを採用したいと考えたところでユキノオーゼルネアスとすると炎も鋼も辛くなるという辺りで思考が停止してしまいとりあえずの形にも持っていくことができませんでした。ゼクロムがゼルネアスを半分削れるポケモンなのでカイオーガに強くてゼルネアスを上から半分削れるパルキアはもしかしたら相性が良いかもしれません。もしくはドラゴンの多くを起点にできる瞑想ルギアになりますが、これもユキノオーとは相性が悪い点が気になります。


○メガリザードンY
メガシンカして特性が日照りになるのでカイオーガに強め。ゼルネアスに先手を取れる貴重なポケモンで配分次第ですが、晴れオーバーヒートで無振りゼルネアスを一撃にできます。
「オーバーヒート、熱風、ソーラービーム、守る」などの技構成が良いでしょうか。地味に特殊耐久は高いのでドラゴンとの打ち合いには強いです。追い風や鬼火をはじめホウオウに対する打点になる原子の力があっても面白いでしょう。
味方につけたいのはやはりゼルネアス。炎の通りが良くないドラゴンタイプを中心に晴れ状態なのでカイオーガも起点にすることができます。鋼タイプにもリザードンが打点を持てるようになっています。それでも同速のメガガルーラ・疾風の翼ファイアロー・不意打ちで削れたメガリザードンを縛ってくるメガクチートは辛く、使用率の高いそれらに対する対策は必須であるためそこを考えていく必要があります。


○レシラム
炎ドラゴンという特有タイプ、炎+ゼルネアスの組み合わせに対して弱くないのが長所です。固有技である蒼い焔の威力は130と流星群に並ぶ強さを維持できているので連発できれば相当強いです。
水タイプの技が等倍で通ってしまうので突撃チョッキを持たせて活躍させたいです。突撃チョッキを持つとゼルネアスに対する耐性も上がり、自然にストーンエッジを採用できることからホウオウにも打点を持てるようになります。炎+ゼルネアスの組み合わせで水とホウオウに自然に打点を持てるポケモンは少ないような気がします。
レシラムとゼルネアスを組み合わせると強そうだというのは見えていたのですが、カイオーガの攻撃はどちらも抜群に受けてしまうので手動の日本晴れなどを採用するのが良いのでしょうか。相性の良い一般ポケモンを見つけられないままでいる辺りで案としては止まってしまいました。


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XYでの対戦環境を見ているとこのルールに限った話ではないと思いますが、総評すると全体的に使えるポケモンの数が少なかった印象を受けます。


まずは伝説ポケモンのゼルネアス。防御と特防はそこそこなのですがHP種族値が高く、弱点が毒と鋼というタイプ一致で使えるポケモンが少ない上に技の威力も低めのタイプのみとなっていて、これまでGSルールで通りの良かった格闘・ドラゴン技に耐性があるので、非常に倒すのに苦労をするポケモンでした。そのポケモンがジオコントロールという技で3つの能力値を2段階ずつアップさせてきます。ジオコントロール後はフェアリーオーラの恩恵もあってカイオーガの雨75%しおふき耐えポケモンムーンフォースで一撃にする火力を持ち、カイオーガの雨攻撃でも半分も削れないほどの特殊耐久、拘りスカーフで追いつけないレベルの素早さ、と圧倒的な制圧力を誇っていたためゼルネアスに隙を見せるポケモンはそれだけで採用しづらいように思いました。


次にファイアロー種族値はたいしたことないのですが、特性の疾風の翼から繰り出す飛行技が強力でした。カイオーガと組み合わせる形が特に主流で、水技に耐性を持つポケモンでもブレイブバードとしおふきを同時に受けるのは非常難しく拘りスカーフと合わせて先手先手で相手を倒してしまうことができます。また、カイオーガ対策として筆頭だったルンパッパなどの草タイプはブレイブバードを耐えることができず、しおふきの威力を削ろうと先制技を打とうにもファストガードがあったり、追い風があるなど組み合わせも多様でした。積んだゼルネアスのストッパーになったり、逆にそのストッパーをファストガードで止める役割であったりと攻防において非常に厄介な存在でした。


そして、メガシンカのガルーラとクチート。どちらも非常に強力な先制技である不意打ちを使うことができる点が強力でした。メガガルーラは親子愛を利用した2回攻撃で気合の襷も無視して大きなダメージを与えられるポケモンとして強力で猫騙しをするポケモンとしても自然と採用ができます。メガクチートは特性の威嚇が優秀で自然と味方の物理耐久を向上させることができ、ゼルネアスに対して弱くない上にタイプ一致のじゃれつくがホウオウ以外の伝説ポケモンに等倍以上で通るので交代による受けを許してくれませんでした。じゃれつくを受けた後は不意打ちで縛られる圏内にあることが多く、メガクチートに打点のあるポケモンメガクチート守る+隣の攻撃と動かれると伝説戦ではあっという間に不意打ち圏内に入れられてしまうことが多いので、とにかくメガクチートに隙を見せないことは大事だったと思います。


これらのポケモンをクリアすることを考えるとユキノオーバンギラスは安易に採用することができなくなったので、カイオーガ対策の方法も限られてしまい、使えるポケモンの数は当然のように限られてきたと思います。
ルビーサファイアのリメイクで既に新たなメガシンカなどが明かされていますが、今の環境を打破してくれると期待をしたいですね。